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繰り返される悪夢【長編】

6よこせう:2004/04/26(月) 23:04 ID:6WxoErbQ
男は立ち上がった。右手にはMP5SD、左手にはUZI。
迷彩服のポケットには無数の弾薬。そして、細い眼。
男は今、政府官僚の前に立っていた。つい、先程、ガードマンを3人ばかし、殺ったばかりだ。
もう、邪魔者は居ない。ゆっくりと・・・ゆっくりと・・・。

元BR執行委員長の森田は、あの魔のBRの事を、ゆっくりとベットの上で思い出した。
思えば4年前。BR廃止で職を失った。
しかし、30年、政府に勤めてきたお陰で、こうして生活を未だ官僚で送れる事が出来る。
これも、BR様様だよ・・・。
森田は高笑いした。豪華な部屋。官僚でも、トップクラスの部屋。
真っ白な柔かいベッド、大理石の風呂、トイレ。更に、映画スクリーンの半分くらいの大きさの
巨大テレビ。まさにVIP待遇。やってみるもんだ。

次の瞬間、ぱぱぱという、既に忘れ去ろうとしていたあの音。そして、ガシャンという音。
続いて、誰かわからない下級ガードマンらしき絶叫。
森田は、がばっとベッドから身を起こした。目の前にある、護身用のグロックを手に取った。
―――襲撃者か!?
森田は部屋の隅に隠れた。グロックの撃鉄は、既に起こされたままである。
バタン、と大きな音がした。目の前に現れたのは、迷彩服を着た濃いヒゲを生やした男。
見覚えのある黒い塊。マシンガン。
森田は絶叫すると、グロックを乱射した。弾丸は、まぐれか、それとも、男の胸を貫いた。
しかし、男もUZIの引き金を引いていた。森田の腕に弾丸が注ぎ込まれる。
互いの絶叫。その瞬間、またもやトビラが開いた。入ってきたのは世話役の男であった。
「森田様!」
男はそう言うと、急いで森田の腕を包帯で止血し始めた。
森田は立ち上がった。
「そんなお体で立ち上がれては・・・!」
森田は襲撃者の顔を覗いた。既に死んでいた。森田はその男の迷彩服を漁り始めた。
そこで見つけたもの、反BRの会員証。
もう一つ見つけた。古いメモ帳。そこに書かれていた物。
【特別任務 元BR委員長森田暗殺!】
完全に頭に血が昇った。森田は急いで備え付けの電話を手に取った。
「総理!お話があります!たった今、BRを再開させてください!」
ガチャン、と乱暴に電話を受話器に戻した。

森田はふふふっと笑った。
「ワシを暗殺する?戯けた事を抜かしおって・・・。
 ワシを怒らせたな・・・もう一度やってやる・・・BR法を!」


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