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繰り返される悪夢【長編】

35よこせう:2004/05/02(日) 22:28 ID:0FAVwCRs
No9:制裁

「烏丸・・・・・・貴様ァ・・・!」
秋宮慧(男子)は、憎悪の籠もった鋭い眼で、烏丸遥(女子)を睨み付けた。
睨み付けられても尚、全く動じない遙は澄ました顔でこう言ってのけた。
「馬鹿ね。何逆ギレしちゃってんのよ。あんたが悪いんでしょ。この馬鹿」
慧の顔がみるみる赤くなっていた。毛穴から、彼の嫌う汗が吹き出てくる。
「ふざけるな・・・・・・たかが、猫一匹で、この俺が撃たれるだと・・・・・・!」
遙の顔がきつくなった。冷徹な目で慧を一眼した。
「死ね。何が猫一匹よ。たかが、猫、されど、猫。覚えておきなさい。
 さぁ、死ぬ用意はできた?
 今すぐあたしがあんたを感動と喜びのない地獄という世界へ叩き込んであげる」
睨みを更にきつくした。手に持っている兵士用ライフルを構えた。

慧が笑い出した。ぞっとする様なねちっこい不気味な笑い。
「生憎だが、地獄へ落ちるのはてめーだ・・・・・・愚か者め!」
慧は一気に火炎放射機のトリガーを引いた。凄まじい猛火が遙を埋め尽くした。
「はーっはっはっはっはっはっはー!死ねよ、馬鹿野郎!」
しかし、またもや、ぱん、という乾いた音が聞こえた。慧が呻き声をあげる。
「何故・・・・・・・・・・・・!」
火炎放射機から発せられた炎の壁が消えた。その先には、何食わぬ顔で遙が立っていた。
「本当に馬鹿ね。知ってた?火炎放射機の射程が短いって事を。
 これで本当に終わりね。さよなら」
ぱん、ぱん、ぱん、と3発の銃声が町中に響き渡った。
と、同時に慧の身体も後ろに吹き飛んだ。そして、もうピクリとも動かなかった。
遙は、血の池のど真ん中に浮かんでいる慧の死体には見向きもせず、只、火炎放射機だけを奪い取った。
そして、今はもう動かない慧の顔を睨んで、
「ようく覚えておきなさい。私は烏丸遙。罪人に裁きを与える者・・・・・・・」
そう言った。

秋宮慧(男子)死亡
【残り47人】


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