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繰り返される悪夢【長編】

27よこせう:2004/05/01(土) 23:30 ID:6WxoErbQ
風祭達樹(男子)、は雀の鳴き声が聞こえてきそうな田舎道を1人で疾走していた。
「うひぃー、寒ぃなぁ・・・!」
達樹は寒さで凍り付きそうな身体を温め、解す為、走っている。
かれこれ、もう1kmは走っているだろうか。けど、誰とも出くわさない。
走りながらディパックを開けた。中には、44マグナムが入っていた。
「ビンゴ!」
ディパックの中に入っていた、それ、をじっくり観察した。
達樹の勘だと、これは8インチ。達樹にしては、ちょっと撃ち難い感じもするけど、まぁいい。
本当は6インチくらいだと、命中精度も携帯も丁度適しているのに。
そこが残念だった。けど、贅沢を抜かしている場合ではない。
自分は、生き残る為に、これを今からどれだけ重宝するだろうか。銃火器があっただけでもよしとしよう。

バラ弾が沢山ディパックの中で散乱していた。
(何だよ、一つにまとめとけよ馬鹿)
ディパックに手を突っ込み、一つずつポケットにバラ弾を移し変えていく。
一応、全てポケットに移し替えた。さぁ、準備OK。

まさに、そのとき、達樹の頬を、物凄い速さである物が通過していった。
「熱っ!」
頬に手を当てた。焼ける様な熱さ。まさか・・・・・・。
達樹は、後ろも見ないまま、近くの材木置き場の影にダイビングした。
途端、達樹の立っていた場所に弾丸が弾き飛んだ。
達樹が、急いで身体を起こす。目の前に現れた者。大原克巳(男子)。
細い目で、どちらかというと、影が薄い存在の男。それが、何故・・・・・・!?
よく見ると、克巳の大きな手にコルトパイソンが握られていた。達樹はにやりと笑った。
「面白ぇ!リボルバー同士の対決かい!
 けどな、殺る気なら俺も冷静にお前を殺すぜ・・・・・・!」
達樹はそう言うと、いきなり克巳の胸に向けて44マグナムを撃った。
しかし、次の瞬間、達樹は大きく後ろにつんのめった。
「何だこれ!?」
物凄い反動。これが、リボルバーキング44マグナムの反動。
克巳は反動の少ないコルトパイソンをガンガン撃ってきた。
(やばい、これじゃ完全に相手のペースじゃねぇかよ・・・・・・!)
達樹と克巳との距離はおよそ15m。どちらかが動けば、すぐに狙える距離だ。
2人は、とにかく相手を近づけさせない様に、撃ちまくった。次から次へと弾が無くなる
達樹は気付いた。
(・・・・・・ん?何で相手が1発撃ってるのに、その間俺は2発も撃ってんだ?
 お互いに支給された弾の数が同じだとしたら・・・・・・!)
急いでポケットに手をつっこんだ。確認した。あと、7発。
俺がこれを撃ち尽くしたら・・・・・・!どうする―――!?
「チッ!」
達樹が舌打ちをした。そして、物凄い速さで、走り出した。
後ろから弾丸が飛んでくる。
チッ、この俺が敵に背を向けて逃げちまうとは・・・・・・、情けねぇ・・・!
達樹は、木材置き場周辺から、急いで、市街地の方向へと走り出して行った。

【残り48人】


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