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繰り返される悪夢【長編】

15よこせう:2004/04/27(火) 23:09 ID:lFgU2AI2
男、神谷塁(男子)は明るい夜中の市街地を歩いていた。
一人っ子、両親の遅番が重なり、夜中の一時くらいまでは家には誰も居ない。
両親には留守番しろ、なんて言われてるけど、そんな事、中学三年の塁には全くの無効化だった。
11時くらいにはコソコソとマンションから抜け出していく。

でも、金は無い。行くところも無い。つまり、只ブラブラしているだけだった。
塁の少し蒼い眼に、ある物が映った。
ガラス越しのテレビ。大手電気会社の店頭商品だった。こんな遅くまで営業している。
よくやるな、と思った。当然、金は無い。何も変えないが、そのテレビに見入ってしまった。
深夜番組だった。いつもは家で見ているのだが、今日は外で見る事になった。
バラエティーが好きなので、店員がこちらをじろじろ見ても、気にせず、見ていた。

いきなりチャンネルが変わった。店員がチャンネルを変えたのだ。
NHK。塁にはとてもとても見れたものじゃなかった。丁度、ニュースの時間だった。
腕時計を見た。もう12時30分だった。
「あと30分か・・・・・・」
塁は視線をテレビから前方に移した。帰ろうとしたその瞬間、テレビの画面が急に変わった。
視線をまたテレビに移した。
そこには
【BR法、改定されてまた実施!】
塁は然程気にしなかった。そもそもBR法自体、あまり知らなかった。
そのときは、とても軽い事と考えていた自分が甘かった事を塁はこの後知ることになる。
塁は思い出した。
修学旅行は、明日・・・・・・。


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