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バトルロワイアルぺティー
446
:
ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>
:2004/09/17(金) 21:26 ID:igZ3kd.k
「バイバイ。楽しかった」
加奈はそう言って、和輝の手を握り締めた。
「うん……」和輝は加奈の手をとって、強く抱きしめた。
「もっと早く、言えばよかった」
でも、満足かもしれない。加奈に会えたこと。治巳に会えたこと。二年A組の、全員に会えたこと。
こんな風に椅子とりゲームの椅子を投げ出す俺達を見たら、皆、どう思うだろう? いらないなら俺にくれよって感じかな。
ごめん、皆。でも、辞退させてくれ。たとえ、ここで自分の命が終わってしまうとしても――
加奈の顔、治巳の顔が、歪んでいった。
たった一瞬、和輝は見た。加奈と治巳の顔を。
そこから背中に衝撃が走って、自分の周りを、赤い物が花火のように飛び散ってゆくのが見えた。
血を噴き出して、三人は横ばいに、倒れた。
――俺達は互いを殺せなかったんだ。
夜は深く降りていって、月が三人の体を照らしていた。
北川哲弥はある種、感慨深いものを感じて、三人を見ていた。
いつまでも続くプログラム。殺し合いをしろという政府。
その中で、優勝という最後の椅子を捨てて、彼らが伝えたかったこと。
「……お疲れ」
北川はそう言うと、かすかに開いた三人の目を、順に閉じさせた。
【残り0人/ゲーム終了・以上プログラム実施本部選手確認モニタより】
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