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バトルロワイアルぺティー

429ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/09/04(土) 22:26 ID:igZ3kd.k

「手こずらせてくれたね」聖子は呟いた。
とどめをささなきゃ。まだ生きているかもしれない。


聖子は自分の腹部を押さえた。痛かった。肋骨が折れているかもしれなかった。

あと二人。早く殺さなきゃ。聖子はため息をついた。


聖子はイングラムをかまえた。



ぱん、ぱん。という、乾いた音がした。


聖子は驚いて、辺りを見回した。


そして、自分の体を見た。
新たに、左腕に小さな穴が開いていた。血が流れ出して、イングラムを伝って落ちていった。


「……どういうことだよ!」聖子は叫んだ。



「治巳!」
足音が、近付いてきた。千嶋和輝(男子九番)は、治巳を見て叫んだ。

……和輝? 何でここに?
治巳は驚いて声を出そうとしたが、断念した。


――それどころじゃない。


飛びかかった。和輝には、少し笑みが走っているようにも見えたかもしれない。もっとも、別に楽しんでいるわけでもなかったが。

聖子は驚いて、イングラムを発射しようとしたが――


治巳は聖子の左手を押さえて、イングラムを地面に落とした。



聖子の首に手をやって、強く締め付けた。


「治巳!」

何だよ、うるさい。


「く……」

聖子は治巳の手をかきむしった。手に引っかき傷が出来た。それでも、治巳は離さなかった。

心の中で、誰かが呟いた。殺せ、殺せ。
それは、自分だった。


ナイフを取り出した。聖子の目が見開いた。

刃先を聖子の首に当てた。


「あ、あああああああ……」
聖子は指のない左手で、治巳の背中をどんどんと叩いた。



「治巳!」
和輝は治巳の元に走り出した。


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