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バトルロワイアルぺティー

424ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/09/02(木) 22:02 ID:igZ3kd.k

 聖子は左手でイングラムを握っていた。

右手には血がだらだらと出ていて、頬は赤く紅潮していた。早く仕留めなきゃ。


治巳が踏み込んできた。

「きゃあ!」
聖子は慣れない左手でイングラムを撃ちまくった。



治巳は走りこんだまま、聖子のすぐ傍まで飛び込んだ。

聖子の胸倉を掴んだ。聖子が撃とうとする前に、撃った。


ぱぱぱ。衝撃で聖子はガクガク震えた。



こいつ、この指どうしたんだろ。治巳は聖子の右手首を掴んだ。


指がない。赤くなったドラ○もんの手のようだった。何だか、とても不自然な物を見ているような気がした。

聖子の顔を見た。まばたきもしてないけど、まだ、息がある。


「何で生きてるの?」治巳は訊いた。

聖子の目の焦点があってきた。ぼんやりとした状態だったのが、はっきりと目に力がこもっていた。


聖子は言った。「あんたを、殺すからだよ!」



治巳は聖子を突き飛ばした。聖子は倒れたまま、左手でイングラムを撃った。


うっ――。
治巳はかろうじて避けたが、頬に大きな傷がついた。


「なるほど。防弾チョッキか」治巳は言った。
聖子は立ち上がって、激しく息をついた。腹を押さえた。


「いくら防弾チョッキだからってこんな至近距離で撃たれたなら骨折くらいするだろ。そのままだと、死ぬよ?」治巳はそう言って、聖子の頭に銃口を向けた。

「いやっ!」
聖子は夢中で頭を下げた。


当たらなかった。弾は聖子の頭のすぐ近くを掠めて、遠くへ飛んでいった。


聖子は撃った。


「うわっ」

治巳は避けたが、肩口に痛みが走った。

聖子は更に撃った。治巳のウージーが手から落ちた。聖子はニヤリと笑った。
「く……」治巳はウージーを掴もうとした。

ぱらぱらぱら――

イングラムが発射され、弾がウージーに集中した。


治巳はウージーを見て手をすくめた。壊れていた。

治巳は舌打ちした。
ポケットからコルトガバメントを出そうとしたが、遅かったようだ。


もう一度イングラムが火を噴いた。


腹部に、衝撃が走った。
治巳は後方へ吹っ飛んだ。

地面に体が強く打ちつけられた時、治巳は、自分の意識が遠くなっていくような気がした。


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