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バトルロワイアルぺティー
416
:
ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>
:2004/08/30(月) 22:04 ID:igZ3kd.k
聖子の口元が笑いの形に歪んだ。「しょうがないなあ……」
胸ポケットからグロック19を取り出した。
「ぐっ……」海貴は撃った。
それと同時に、右手に襲撃が走った。
「うわあああああ」海貴は叫んだ。
自分の手から、イングラムと一緒に、かかっていた人差し指も消失するのが見えた。
人差し指の付け根から、血が噴き出た。
イングラムは、床にゴトンと落ちた。
聖子は続けて二発撃った。
胃に、二個の穴が開いた。
海貴は血を吐いた。聖子が近寄ってくる。眩暈がした。
聖子は海貴の頭を、ガッと掴んだ。
息がかかるほど顔を近くに寄せて、呟いた。
「伊藤さんは何でこんな奴と付き合ってたのか、わかんないわ。好きな女も守れないような奴。顔しか取り柄がないじゃない」
額にぴたりと銃を当てた。
海貴はそれでも、少々笑みを浮かべた。
「冬峯とはそんなんじゃないよ。誤解してるみたいだけど――」
でも、どっちみち、そうだったのかもしれない。
海貴は手榴弾を高くかかげた。ピンが引き抜かれていた。
青ざめて、逃げ出そうとした聖子の左腕を、海貴の右手が掴んだ。
聖子は必死で振りほどこうとしたが、抜けない。
「3、2……」海貴は呟いた。
「いやああああ!」
爆発する! 聖子は目をつぶった。
「――1」
……あれ? 聖子は目を開けた。
生きてる。
聖子は海貴の顔を見た。右頬の皮が半分剥けて、肉が見えていた。全身血だらけだ。
海貴は力なく言った。「おもち、ゃだよ。説明書にも、そう書いてあったし」
なーんだ。聖子はホッとした。
「……って、よくも二回も騙してくれたわね!」聖子は銃の撃鉄を起こした。
「死ね!」
引き金に指をかけた。
一瞬、海貴の口元が、笑いの形に変わったのがわかった。
聖子の右手を取って、自分の首に当てた。
海貴の首にかかっていたスクエア型のネックレスが、チカチカと光った。
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