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バトルロワイアルぺティー

413ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/08/27(金) 21:09 ID:igZ3kd.k

「あーあ、可哀相に」井上聖子(女子五番)は言った。

姫城海貴(男子十六番)は、茫然とその光景を見ていた。
冬峯雪燈(女子二十一番)は死んだ。あまりにあっけなく。


怒りと言うより、悲しみと言うよりも、ただ虚脱感。それだけがあった。
どんなに冬峯が生きようとしていたか。
それを、何の躊躇も同情もなく、殺した。


「じゃあ、そろそろあんたの番ね」
顔を上げた。

「何かぼやっとした顔してるのね。死に損ないの老人みたい」聖子はそう言って笑った。
海貴は目をそむけた。

海貴は言った。「死ぬ前にトイレ行かせてよ。ちびりそうだから」
「あっ、そう。じゃあ早めに終わらせてあげる。大丈夫だよ、一瞬で片付くから」聖子は無邪気に笑った。
「……いや、やっぱいい」


海貴は普段の聖子を思い出していた。大人しくて、クラスの女子ともあまり話している様子はなかった。だが、こんな時に、聖子は輝いていた。

言った。「確かにこのゲームは殺し合いがルールだけど、それなら俺の頭を殴った時に一緒に殺せばよかったんだ。冬峯だってわざわざ手錠で繋がなくても、あの時殺しておけばよかっただろ」

――その方が、余計な痛みを知らなくてすんだのに。胸がつぶれそうな思いだった。

「お前、人を殺すことを心底楽しんでるんだろ。恐ろしいね」海貴は鼻で笑った。

聖子は無表情で聞いていた。

「さっさと殺せよ。冬峯にやったみたいに」海貴は言った。

だが、聖子は表情を変えないまま、言った。「駄目だよ。私今生理中でイライラしてるの。普通に殺すなんてつまんないじゃない」

――そんな。そんな理由で殺された方はたまったもんじゃない。


聖子はデイバックをいじっていた。中から軍用ナイフを取り出した。
「これで、あんたの顔の皮をかつら剥きにしてあげる!」

「――頼むから、普通に殺してくれよ!」
海貴は心底怯えた。


聖子は有無も言わせず近寄ってきた。海貴の顔に、ぴたりとナイフを当てた。
ひんやりとした感触に、海貴は恐怖を覚えた。

「男のくせに肌綺麗。ずるーい」聖子は頬を膨らました。


そのまま、強くナイフを引いた。


ぷしゅっと音がして、顔の肉が切れた。

「うわあああああ……」

「黙ってないと、舌も一緒に切っちゃうよ」聖子はそう言ってはにかんだ。


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