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バトルロワイアルぺティー

40リズコ:2004/03/08(月) 21:32 ID:1Nf1VncU
160センチに満たない小柄な身体。分厚い眼鏡の奥で、ぎょろぎょろとした目が光っていた。

峰村陽光(男子十八番)は、聖人を見た。聖人はあっけにとられて、峰村を見ていた。暗闇で、深い表情まではよく見えなかったが、眼鏡の奥の瞳が、ギラリと、凶器じみた光を放ったような気がした。


二年A組の中には、アニメが好きな、いわゆるおたく系の男子はいなかった。峰村は、国見悠(男子三番)と代々木信介(男子二十一番)とはたまに話していたが、信介はどちらかと言うと勉強家で、それ以外は、特に変わったところのない普通の男子だったし、悠は、無口で、あまり人とのコミュニケーションはとらないタイプだった。
峰村は主に別のクラスの友人と行動していた。そして、暗くておたくのような外見の峰村を、聖人は普段からよくからかっていた。
・・・もしかして、日ごろの恨みをはらそうとしているのか?


その通りだった。峰村はニヤっと笑うと、聖人に飛びかかってきた。


意表を疲れた聖人は、とっさに近くにあった石を峰村に投げつけた。
石は見事に顔に命中した。峰村はうなり声をあげて、顔を押さえた。


ざまあみやがれこのヲタク野郎!
聖人は少し得意げになって、峰村の傍に駆け寄った。手には、軍用ナイフが握られていた。

いくら峰村だからって殺したくはないけど、こうなったらやるしかないよな。
聖人は軍用ナイフを天高く持ち上げ、とどめをさそうとした。


聖人の目が見開いた。峰村は背中にかけていたボウガンを取り出し、聖人の足に目がけて、矢を放った。



ヒット!右足に矢が刺さり、聖人は倒れかけた。


ぐはっ。痛みと同時に、聖人は思った。ボウガン持ってるんなら、最初から使えよ。


峰村は間を置かずに、もう一度矢を放った。
クリティカルヒット!矢は聖人の腹に、ぶすっと刺さった。


手からは軍用ナイフが離れ、聖人は、地面に這いつくばった。腹を押さえた。大量の血が右手についていた、それを見て、意識が薄まりかけた。

チクショウ。こんな奴にやられるなんて。聖人は悔しさで涙が出そうになっていた。
腹の皮は裂け、ドクドクと血が流れてきた。湿った土に、じわじわと吸い込まれていった。



峰村は言った。「ざまあ見ろ。猿回しの猿め」
「何だとこら・・・ゴホッゴホッゴホ・・・」
聖人の口から、血がごぼごぼと出た。峰村は、さもおかしそうに笑った。

軍用ナイフとデイバックを拾い上げ、峰村はその場から立ち去っていった。


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