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バトルロワイアルぺティー

388ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/08/11(水) 00:07 ID:igZ3kd.k

 冬峯雪燈(女子二十一番)は、学校の教室にいた。うちの高校。うちの教室。
雪燈は教室の中に入った。

「おはよう雪燈」伊藤愛希(女子四番)が言った。
あっ、愛希だ。今日も可愛いなあ。
「やだ、雪燈オヤジくさい」愛希は笑った。
えっ、心の中で言ったのに……何で聞こえるの?

愛希は微笑みつつ、言った。「雪燈も可愛いよ」
あ、ありがと。

雪燈は教室を見た。いつもの光景だ。男子も女子もいて、皆笑ってる。

席に着くと、濱村あゆみ(女子十九番)が来て、雪燈の肩を叩いた。
「やっほー雪燈、遅かったねー」

あゆみ――。雪燈は違和感を覚えた。
そうだ、あたし達は殺しあってたはずじゃ……
「何言ってんのー。熱でもあんのー?」あゆみは笑った。

「この子寝ぼけてるー。何か言ってやってー」
「あー?」
近くにいた仲田亘祐(男子十一番)は言った。「殺し合いって……おっかねーな。いつもそんなこと考えてんの?」
考えてないよ。
仲田はフッと笑った。「そういうことは諒にでも任せとけ。あいつプロだから」

隣にいた田辺卓郎(男子八番)が笑った。「そういや、諒何やってんだろうね」
「あいつのことだから、また遅刻だろー?」塩沢智樹(男子四番)も言った。
「そうだな。いっつもそうだし」


雪燈は思った。あれは、夢だったのかな、それとも、こっちが夢?

「おはよー」鈴木菜々(女子十六番)が言った。
彼氏の御柳寿(男子十九番)も一緒だ。
「今日もラブラブだね。羨ましー」あゆみが言った。
ほんとー。
「やだ。そんなことないよ」菜々は照れながら言った。「あゆみだって彼氏いるじゃん!」
そうだよー。あっ、もしかして、今いないのあたしだけ?
「雪燈も早くいい男見つけなよー」二人が言った。
わかってるって。

「冬峯」後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた。柴崎憐一(男子五番)がいた。
「日本史のノート提出、今日までなんだけどまだ出てないんだよね。ある?」
あっ、そうだ。雪燈は机を探した。うーん……忘れてきたっぽい。ごめんね。

「わかった」憐一は他の席の子に呼びかけに行った。

「てかさー、柴崎がクラス委員長だなんて、あわないよねー」近くの席にいた天野夕海(女子一番)と、望月さくら(女子二十番)が言った。
「しょうがないじゃん。ハメられたんだもん。お前らに」
「まあ、こいつ案外成績いいからね」有山鳴(女子三番)も言った。
「そう、そこがムカつくー」夕海が言った。

雪燈は笑った。何も変わらない、いつもと同じ風景。
あんな嫌な夢はもう忘れよう。雪燈はそう思った。

新井美保(女子二番)と紺野朋香(女子十三番)は窓際で話していた。梁嶋裕之(男子二十番)はその前の席でMDを聞いていた。香山智(女子十二番)と高田望(女子十八番)は相変わらずこそこそと話していた。梅原ゆき(女子八番)は一人で頬杖をついて座っていた。那須野聖人(男子十三番)、初島勇人(男子十五番)、島崎隆二(男子六番)は、何がおかしいのか大笑いをしていた。永良博巳(男子十二番)はその横でパンを食べていた。代々木信介(男子二十一番)は勉強をしていた。峰村陽光(男子十八番)は隣のクラスの男子と喋っていた。国見悠(男子三番)は今日当てられそうな場所の予習をしていた。大島薫(女子九番)と黒川明日香(女子十二番)は、今購買から帰ってきたところだった。小笠原あかり(女子十番)と三条楓(女子十五番)は楽しそうに話していた。植草葉月(女子六番)は一人で退屈そうにしていた。飛山隆利(男子十七番)は御柳寿の机の上に座ってガムを噛んでいた。内博美(女子七番)は、今教室に入ってきた。

違和感があった。雪燈は人のいない机を数えた。高城さんがいない。……井上さんもいない。あと、千嶋君も、大迫も、田阪君も。吉野さんも。加奈ちゃんも。新島もいないし、中西も……?
なぜだかはっきり思い出した。今日は休みが多いな。

――それから、姫城もいない。


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