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バトルロワイアルぺティー

369ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/07/24(土) 16:02 ID:2KqO5TgA

「俺のために、死んでくれない?」

――嘘。

有山鳴(女子三番)は後方に下がろうとして、しりもちをついた。掌が擦りむいたのがわかったが、そんなことはどうでもよかった。

柴崎憐一(男子五番)は一歩ずつ進んで、重苦しい銃の撃鉄を上げた。
「ごめんね。せっかく会いにきてくれたのに――」

鳴の目が見開いて、そして涙が滲んだ。
こいつは、知ってたんだ。あたしが柴崎を探してたこと。自分なしではいられないこと――

「やだ」鳴は言った。
鳴は立てていた膝を下ろし、ぺたんと座り込んだ。手がわなわなと震えていた。


「何であたしがあんたのために死ななきゃいけないのよ! ふざけないでよ!」
下を向いた時に、気づいた。胸ポケットに入っている銃。

鳴はそれを取り出し、憐一に向けた。


「あんたがあたしを殺そうとするなら、撃つ0,1秒前であたしもあんたを殺してやるからね! それでもいいなら撃ちなさいよ!」

憐一は驚いたように目を見開き、引き金に手をかけ、眉間に皺を寄せた。
怒っているような――悲しんでいるような――そんな表情をしていた。

「好きだけど――誰があんたのために死ぬもんか。あたしのこと好きなら、あたしのために死んでよ」

強がったつもりだった。それでも殺されるのはわかっていた。だから撃って、だなんて、しおらしい女の真似事をする気はなかった。


憐一の顔が歪み、銃の引き金が引かれ――


鳴は頭を覆って、体勢を低くした。



銃声が轟いた。



数秒後、鳴は強く瞑っていた目を開けた。とりあえず、死んでないらしい。

「鳴ちゃん、相変わらず面白いね」
憐一はぼんやりとそう呟くと、銃を下ろした。

「いいこと教えたげる。俺も、お前のこと、割と好きだよ」


――割とって何よ。
それでも、嬉しかった。


憐一の名を呼ぼうとして、気づいた。普段憐一と仲のいいクラスメイトが、すぐ後ろにいた。

鳴は思わず呼んだ。「大迫!」


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