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バトルロワイアルぺティー
360
:
ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>
:2004/07/20(火) 21:56 ID:2KqO5TgA
何だか麻薬のようだった。ないと欲しくてたまらなくなる。会うと、心が嘘のように晴れていった。こいつのどこがそんなに好きなのか、自分でもよくわからないけど。
憐一が訊いた。「鳴ちゃん、今まで何してたの?」
「えーっと、歩き回ってた」鳴は、迷いつつも、答えた。
どことなく、探していたと言うのは恥ずかしいような気がしていた。
「へー」憐一は頷いて、それから鳴の顔を見て、少し笑んだ。
「すっげー顔」
――すっげー顔?
鳴は驚いて、すぐに鏡を覗き込んだ。
「やだっ……マスカラ滲んでるじゃん!」
急いで化粧直しをしようと、バックから化粧ポーチを取り出した。
「別にそのままでいいよ。パンダみたいで可愛いし」
可愛い? この顔が? パンダが?
と思いつつ、鳴はポーチをしまった。ああ、何だか情けない。
「そっちは、何してたの」鳴は訊いた。
「えーっと……何してたっけ……」憐一は頭を掻いて、考えていた。
「そうだ! 笹川さんと組んでたんでしょ?」
憐一はなぜか、一瞬びくっとしたようだった。「何で知ってるの」
「中西に会ってー、教えてもらった。笹川さんとついさっきまで一緒にいたんだって」
「へー……」
憐一は黙り込んだ。
鳴は憐一の顔を覗き込んだ。「どうかしたの?」
「……鳴ちゃん、俺のこと好き?」
はあっ? 突然何を言い出すかと思えば……
「何でよ」
「答えてよ」
「うーん…………」鳴は言葉を濁していた。
――恥ずかしいじゃん。照れくさいじゃん。
憐一はふっと笑った。「鳴ちゃん、俺の頼み、聞いてくれる?」
「なに?」憐一の急な問いに、鳴は不可思議に思いつつも、訊いた。
「俺のこと好きならさ――」
憐一は笑みを浮かべたまま、ゆっくりと右手を持ち上げた。その手の中にしっかりと握られた銃を、鳴の顎付近に向けると、続けた。
「俺のために、死んでくれない?」
体中の血が、急速に引いていくような気がした。
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