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バトルロワイアルぺティー

358ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/07/20(火) 21:52 ID:2KqO5TgA
 【残り14人から】

 学校は静かだった。古い時計塔が、もうすぐ一時になることを告げていた。

高城麻耶(女子十七番)は、おそるおそる、その中に入っていった。門を抜けても首輪は爆発しなかった(まあ当たり前か)。


麻耶は息をついて、更に中に進んだ。


「お疲れー」出発の時の若い男と兵士が、数人いた。
男は抑揚のない声で言った。「十七番、高城麻耶さんね。じゃあ、こっちきて」

その後、人差し指で、こっちにこい、という合図をした。


昼間なのに暗い廊下を歩いていると、男がぼそっと言った。「君、ラッキーだったね。もうすぐ家に帰れるよ」そうして、微かに笑った。

麻耶は何も答えなかった。
ようやく助かるんだ、という開放感と、飛山隆利(男子十七番)の死のショックで、それどころではなかった。

だが、男は特に気にする様子もなく、古い扉の前に立って、鍵を開けた。


「入って」
男に言われて中を見た。教室のようだった。

「ここでしばらく待っててもらえるかな。食事の時間になったら言うから」

男は柔らかい物腰でそう言うと、ポケットの中から小さな鍵を取り出して、麻耶の首輪に触れた。
しばらく何かをやっていたと思うと、首に巻きついていた息苦しい感触がなくなった。


「そこにテレビあるから適当に何か見てて。ビデオもあるから」
麻耶はかろうじて頷いた。
「じゃあ」男はそう言って、さっさと教室を去っていってしまった。



「ふー……」ため息をついた。
ここに一人でいると、色んなことを思い出してしまう。
散々泣いたはずなのに、また、目から涙が滲み出てきた。


これからどうなるんだろう。そんな不安を胸に、麻耶はテレビをつけてみた。何度かチャンネルを換えたが、面白そうな番組はやっていない。

「ビデオでも見るかな……」麻耶はビデオラックの中を覗き込んだ。


フランダースの犬、アルプスの少女ハイジ、あらいぐまラスカル、ローマの休日、本当にあった呪いのビデオ、死霊のはらわた――

「これにしよう」
麻耶は呪いのビデオを手にとって、ビデオのチャンネルをつけた。
【残り13人】


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