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バトルロワイアルぺティー

328ノア </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/07/03(土) 18:54 ID:2KqO5TgA

「開けてー!」
笹川加奈(女子十四番)はドアを叩いた。手が赤くなっていたが、とにかく叩いた。
ゴルフバッドでも叩いてみたが、びくともしなかった。
「開けやがれってんだー!」加奈は叫んだ。


ドアが開いて、中から新井美保(女子二番)が出てきた。

加奈は少々怯えたが、訊いた。「中西君は?」
「もう死んだよ」
そして、美保は抑揚のない口調で、言った。「おめーも死ねよ」

ぞっとした。

「嫌っ!」
加奈は美保を突き飛ばして、走り出した。



――って、結局逃げてるし。何なんだ私は。

中西君、本当に死んだのかな。私は中西君を信用しなかったのに、助けてくれた。
加奈は自己嫌悪に陥った。


夢中で逃げ回ったが、足場ががたがたしていて走りづらい。焦りのあまり、足がもたついた。焦れば焦るほど、距離を縮められているような気がした。

このままじゃ、絶対追いつかれる。


背後で銃声が聞こえた。振り向くと、美保が追いかけてきていた。


イヤッ!
加奈は懸命に走った。


加奈は一瞬の判断で、東の雑木林の方へ走っていった。
もう限界だった。足を止めてしまえば、美保に追いつかれてしまうだろう。でも、これ以上走れない。体力はもう限界だった。

そうだ、私は元々体力ないし、足だって早い方じゃない。
無理だ。もう無理……。

加奈は藪の中に逃げ込んだ。
自分の心臓の音が、これ以上ないほど早くなっていると感じた。


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