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バトルロワイアルぺティー

260リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/28(金) 19:47 ID:2KqO5TgA

 博巳は感心していた。長めの無造作な髪、不健康そうな顔色、大人びた表情。老けているという印象しかなかったが、こうして話している様子は、何となくかっこいいと、博巳は思った。いや、おれはそっちの気はないけど。


「ライターもあるし、火は使える。せっかく囲炉裏があるんだ。利用しない手はないだろ」梁島はペットボトルに入っていた水を、鍋に移し替えた。「コーヒーでも入れてやるよ」
「コーヒーがあるのか? すげえ!」博巳は思わず叫んだ。
やっぱり、こいつを仲間にしてよかった。


「随分手際いいじゃん。キャンプ慣れ?」敏紀が言った。
「まあそんなとこ」梁島も答えた。


この二人は、互いを探り合っていた。博巳や勇人のように単純な人種ではなかった。何を考えているかわからない。二人とも用心していた。



その時、今まで黙っていた勇人が口を開いた。「なあ梁島、脱出することとか、出来ないのかな?」
三人が一斉に勇人の方を見たので、勇人は目を泳がせた。


梁島はしばしの間考えていたが、言った。「難しいな。昔誰かがハッキングしたらしいけど、ここにはそんなことができそうなものは一つも置いてないだろうし。第一おれ、機械オンチだし」更に続けた。「昔、おれの親父がプログラムについて調べてたけど、あいにく、おれは親父と違って頭も悪いし、プログラムなんてものには全然興味なかった」
目を伏せて、さも残念そうに言った。「悪いね」

「ううん。そっか、ありがと」勇人はシュンとした。

やっぱり脱出は不可能なのか。その後は、三人とも黙ってしまった。


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