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バトルロワイアルぺティー

254リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/26(水) 22:33 ID:2KqO5TgA
「えーっと、新井美保はどういうタイプなのかね?」

モニター全面に、プログラムの地図が大きく映し出されていた。その下では、何人かの兵士が、忙しくコンピューターの管理をしていた。

そんな兵士達を横目に、兵士の長、横山豪と(例の丸顔の兵士だ)、このプログラムの実行者の荒木忠政は、談笑していた。

「えっと……」生徒の詳細調査書を見ながら、横山は言った。「母は新井が五歳の時に他界。それからは父と兄と、三人で過ごしてきたようですが、つい最近までは恋人の家に入りびたりで、殆ど家に帰っていなかったということです」
「ほー……」荒木は自分の顎をなでた。「最近の女子高生って言うのは遊んでるからねー。モラルが足りないんじゃないのかい? そこら辺の貞操観念が欠如してるような」
「そうですよねー。でも、最近の女子高生って可愛いですね」
「対象年齢を上げてよかったみたいだな……」二人は笑いあった。

「それに、皆狂いだすことなく、冷静に殺しあいをしている。望ましいことだよ」
「なるほど。で、やっぱり、一番の優勝候補は井上聖子ですかね」
「そうだな。正直意外だったよ。でも、私が賭けている梁島裕之も、まだ死んでないぞ」ホッソリとした顎、そして分厚くたるんだ顔の皮を撫でながら、荒木は言った。


荒木はこのプログラムの管理者であり、政治家でもあった。そして今は、そのプログラムがちゃんと実行されているかどうかを確認するために、ここへ立ち寄ったというのだ。

何しろ、新しいBR法の案を出したのは、他でもない荒木だ。この試験プログラムがうまく実行され、荒木の案が正式に通れば、たくさんの金が荒木の元に入る。そして、大きな派閥の中に、荒木が入ることが出来るかもしれない。
つまり、このプログラムが荒木忠政の今後の人生に関わってくる大事なことだということは、ここにいる誰しもが気づいていたことだった。


しかし、そんなことは、このプログラムの担当官である北川哲弥には、どうでもいいことだった。哲弥は二人の会話には参加せず、ただ、生徒全員の首輪に仕掛けてある盗聴機を使って、生徒達の会話を聞いていた。


哲弥はこの国で有数の名門大学に通っていたが、その大学は、裏では色々な法外なバイトの斡旋をしていることで、有名だった。

政治家や、各界の著名人達が客になっている大きな売春組織があったり(この組織にはたくさんの女子大生が参加していた)、法外な物を、安価で売りさばいたりする奴らもいた。
世間一般では「将来を支える、志高き若者達の名門大学」なんてフレーズで褒め称えられていたりするが、実際の中身は、案外ボロボロだったりするのだ。

まあ、哲弥は単位が取れるギリギリの分しか学校に行かなかったので、そういう組織とはあまり関係がなかった。というより、この大学にそういう裏があることを知ったのは、ごく最近のことだ。
だが、やはり自分とは関係のないことだと思っていた。その哲弥は思いもよらず、裏の世界に足を踏み入れることになる。


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