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バトルロワイアルぺティー

231リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/12(水) 22:38 ID:2KqO5TgA
 建物の入り口のドアには、紺野朋香(女子十三番)がいた。
朋香は建物の中に誰かがいるのを確認すると、その中にこっそりと入っていった。
あの長い茶色の髪は、もしかして……

やっぱり。

愛希と……荒瀬くん。何で一緒にいるんだろ。
しかも、結構仲良さそう。まあ、どうでもいいけど。
二人を見た朋香の顔には、不敵な笑みが浮かんだ。今までずっと、探してた甲斐があった。


朋香は手にしていた銃にちらっと目をやって、銃を胸の高さまで上げ、銃口を愛希に向けた。そして撃鉄を起こした。
さよなら、愛希。あんた顔だけは可愛かった。それだけは認めてあげる。
それだけだけどね。


ふと、朋香は自分の腕を見た。震えていたのがわかった。
何を緊張してるんだよ。もう撃つって決めただろ。頑張れ、自分。

今、自分が伊藤愛希を撃つのをためらっているとしたら、それは、何だかんだ言って一年と二ヶ月、一緒に過ごしてきた情、なのだろうか。
いや、そんなはずない。あんな女死んで当然なんだよ。
朋香の顔には、冷や汗が浮かんでいた。



誰かが、自分達を見ていた。女子だ。それ以上は、よく見えなかった。

「何か――客がきたみたいだよ」達也は言った。少しだけ、顎を動かした。
愛希もその方向を見た。


「逃げるか」達也はそれと同時に、愛希の手を掴んだ。

愛希は、達也の手を振り払った。
「伊藤――?」達也は、愛希を見た。


愛希はフフッと笑った。
「寝返っちゃうもーん! 銃もないような男に、用はないもんねーだ!」


――こいつ! 達也は、わかってはいたものの、驚いた。
まさかここまでとは、思いもよらなかった……かな。

「荒瀬くんが本音出せって言ったんじゃん。悪いけど、じゃーねー」


愛希は笑顔で、その人物の方に走り出した。
「敵意はないの。あたしだけ仲間にいれてー!」


達也はギョッとした。あっ、あの馬鹿。



何考えてんのよ。朋香は心にある迷いを断つかのように、引き金を引いた。


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