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バトルロワイアルぺティー

220リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/09(日) 00:18 ID:2KqO5TgA

 千嶋和輝(男子九番)は目を開けた。

――ん? ここどこだ?
辺りを見回した。一面、花畑のようだった。

もしかして、これがあの世、ってヤツか? 和輝はがっくりと肩を落とした。

ごめん、加奈。死なないって言ったのに。何とも不甲斐なかった。

自分の一生のあっけなさに、和輝は寂しさを覚えていた。
あーあ、あとは地獄だか天国だか現世だか、行くだけか。でもその前に、三途の川を渡って、閻魔大王に直談判して……面倒だな。

頭をかいた。
もしかして、夢なんじゃ? という淡い期待の元に、自分の頬っぺたをつねってみた。

痛かった。やっぱ、夢じゃねーのかー! 和輝は泣き出しそうになった。



代々木信介が通りかかって、言った。「あそこには、田辺も梅原さんもいるんだぜ」遠くを指差した。
「でも、千嶋君にはまだ早い」
「……へ?」和輝は信介を見た。

信介は、既にいなかった。どういうことだ? 和輝は不思議に思った。


その時、耳をつんざくような、大きな声が聞こえた。
「和輝、生きてるか? かーずーきー!」

う、うるせえ。耳を押さえた。

「和輝ー、起きろよ、和輝ー!」



「うっせーんだよ!」和輝は叫んだ。



パチッと目を開けた。自分の顔を覗き込んでいる人間がいた。
「結構重傷っぽい?」
和輝は起き上がろうとして、背中の痛みと、頭がグラグラすることに気づいた。

「でも、軽い軽ーい」そいつは、喋った。
懐かしい声だった。和輝は歓喜のあまり、涙が少し、ちょちょぎれた。

「治巳……」

大迫治巳(男子二番)は、いつもと変わらない調子で、言った。
「ヤッホー和輝、元気ー?」

――元気なわけあるか。

和輝はそう思ったが、喉がつまって、言葉にすることが出来なかった。
【残り25人】


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