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バトルロワイアルぺティー

209リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/05(水) 15:08 ID:1Nf1VncU

 隆利の左脚が動いた。右足を軸にして、左脚を塩沢の足に引っかけた。

「うわっ!」塩沢は勢い余って、その場に倒れそうになった。

いつの間にか近くにあった隆利の左拳が、塩沢の頬をとらえた。
ガッと音がして、塩沢は後方にしりもちをついた。

隆利はもう一発、塩沢を殴った。右ストレート。
さっきは利き手とは逆だったからあまりダメージはなかっただろうが、今度は利いたはずだ。
「ぐはっ……」
塩沢はうなり声を上げて、後方に倒れた。そして、そのまま動かなくなった。



――勝った?
隆利は息をつきながら、刀を手にとった。
このままとどめをさすべきか、それとも――

隆利は塩沢に近寄って、気絶しているその右手に握られていた斧を、奪おうとした。
万が一起きあがって、また襲われたらたまらない。
それでも、塩沢を殺すことは出来なかった。

隆利はそっと斧に手を伸ばした。そして、斧を掴もうとした。



信じられない光景を見たような気がした。
斧が浮き上がったのだ。斧は丸く弧を描き、隆利に降りかかってきた。

もし、あと少し避けるのが遅かったら、隆利の腕は真っ二つになっていたことだろう。

斧はそのまま床に刺さった。

隆利は斧の後方に、こちらを睨んでいる塩沢智樹の顔を見た。鼻から血が出ていた。
「てめえ、よくもやってくれたな……」その顔は、怒りに満ちていた。

やばい、完全にキレてる。隆利は今度こそ、自分の命の危機を感じた。

「死ねよ!」
塩沢は床に刺さっている斧を引っこ抜いて、隆利に襲いかかろうとした。


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