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バトルロワイアルぺティー

172リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/04/21(水) 21:40 ID:1Nf1VncU
たったったったった。


・・・ん?何この音。

人間?まさか。こんなところに。

動物?ああ、有り得るかもね。

幽霊?足なんかないっつの。多分。見たことないけど。


たったったったった・・・たたっ。


軽やかなステップを踏んで、その人物は突然、鳴の目の前にやってきた。

「なっ・・・」鳴は驚いて、ワルサーをかまえた。


吉野水鳥(女子二十二番)の目が見開いた。甲高い声で、言った。
「あなたは、迷ってるのね・・・」

・・・へ?


「ここをまっすぐに進みなさい。そして、腐った大きな樹があったら、そこを右に曲がるの。それから直進すれば出口よ」


・・・本当かな。ってかこの子の口調は何なんだろ。


「本当に・・・?」鳴はおそるおそる訊いた。

水鳥は頷いた。更に続けた。「怖れちゃ駄目よ。相手もきっと、あなたのことを思ってくれてるはずだから」

何でこっちの事情まで知ってるんだろ。

・・・まあ、いっか。

「あの、ありがとね。じゃあ・・・」

去ろうとした鳴の足を、水鳥は掴んだ。鳴は、勢い余って転びかけた。
「何すんのよ!」

「道を教えてあげたんだから、あなたの体を私にちょうだい」水鳥はニターッと笑った。

ギャー、何コイツ!


鳴は水鳥にアッパーを喰らわせた。水鳥はすぐにのびてしまった。あっけねえ。
とにかく、逃げた。


水鳥の言うとおり、鳴は腐った樹を右に曲がった。
本当にここでいいの?一抹の不安を感じつつも、行くしかないと思っていた。

鳴は歩いた。


暗い森に、光が差し始めた。「やった・・・」

吉野さん、ありがとう。鳴は感激した。よくわからない人だったけど、抜けられてよかった。鳴はホッとして、森を抜けた。【残り31人】


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