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バトルロワイアルぺティー

132リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/04/01(木) 21:16 ID:1Nf1VncU
冬峯雪燈は泣き叫んでいた。「やだってば!離して!」
塩沢は上に乗っかって、無理やり雪燈の制服を脱がそうとしていた。
「大人しくしないと、頭が割れるよー」そう言って、オノに手をかけた。
雪燈は喉をしゃくりあげて、ブラウスを両手で押さえていた。

うるさい女だ。遠くからでも、どこにいるのかすぐにわかった。



「ゆーきみねっ」海貴は間の抜けた声を出した。二人は海貴を見た。「助けにきたよー」


雪燈は悲痛な声を上げた。「おっせーんだよバカ!早く助けてよ!」
・・・可愛くねーな。
海貴はゆっくりと言った。「やっぱ、やめようかなあ・・・」
「やっ。お願いだから、助けて!」雪燈の目には、涙がたまっていた。

海貴は塩沢に向き直って、機械的に言った。
「とゆーことで、僕は冬峯さんが好きなんです。彼女を返してください」

「ざけんなよ!てめー逃げたじゃねーか!冬峯はオレがもらうんだよ。大体にして、あんな可愛い彼女がいるのに・・・女一人占めしてんじゃねーよ!」

海貴は思った。別に、一人占めなんかしてないけど。
―――愛希は、俺のことなんか見てくれてないだろうし。

海貴は少し笑みを浮かべて、言った。「じゃあ仕方ないなあ。三人で心中しようか」

「なっ、何言ってんの、姫城・・・」雪燈が怯えた声を出した。


 海貴は手榴弾を、高々と二人に向けて示した。


「やっ、やめろ!コルクを抜くな!」
「冬峯・・・あの世では一緒にいようね」海貴は少し悲しそうに言った。
「ちょっとやめてよ・・・そんな助けられ方・・・嬉しくない」雪燈は消え入りそうな声で、呟いた。

 海貴はコルクを抜く仕草をした。



「うわあああああああ!」
 塩沢は雪燈を振り払って、一目散で逃げていった。


海貴は自転車を引っ張り、雪燈の手を掴んだ。
「やだー!離してよ、姫城のバカー!」雪燈は海貴の手を必死で振り払おうとした。

「バカ、おもちゃだよ」
「へ?」雪燈は海貴を見た。
「コルクを抜いてから十秒で音と煙が出るんだって。まだ抜いてないけど」
「・・・本当に?」
 海貴は頷いた。

自転車にまたがり、雪燈には、後部席に乗るように言った。
塩沢の逃げていった方向とは別方向に、自転車を発車した。



二人は、J=7にやってきた。薄暗く、誰もいない。

海貴は自転車を降りて、その場に腰を下ろした。


雪燈が言った。「でも、ハズレ武器じゃなかったよね」
「バカ。ばれたら何の役にも立たない武器だろ」
「ばれなかったじゃん・・・」雪燈は不満そうな顔をした。

しかし、海貴のすぐ近くに寄ってきて、言った。「でも、助けてくれてありがとう」
海貴は雪燈を見た。涙ぐんでいた。
「すっごい、怖かったんだからね・・・」雪燈は泣き出した。


「・・・]ほんの少しだけ、こいつ、可愛いかもしれない、と思っていた。
【残り34人】


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