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バトルロワイアルぺティー

131リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/04/01(木) 20:44 ID:1Nf1VncU
 塩沢智樹(男子四番)は、不敵な笑みを浮かべながら、海貴と雪燈のあとを追いかけてきていた。手にはオノを持っていた。

「アヒャヒャヒャヒャ・・・待てよ!アッヒャヒャヒャ・・・」
やばい。完全におかしくなってる。元々おかしい奴だったけど。


「何でついてくるんだよ!」
「道がわかんないんだもん!とりあえず、今はそれどころじゃないでしょ!」
「確かに。あれから逃げなきゃ・・・」
しかし、自転車と走りでは、圧倒的に不利だった。


砂利道で、雪燈は大きな石につまずいて、頭から転んだ。
うわ・・・痛そー。海貴はチラッと見て思った。

海貴が歩み寄ろうとする前に、塩沢が、自転車に乗ったまま雪燈に突っ込んできた。

海貴はその光景を、あっけにとられて見ていた。雪燈の悲鳴が聞こえた。怪我をしたらしく、体中に痣ができていた。


塩沢は自転車から降りると、雪燈の髪を引っ張って起こさせた。

「痛い!離してよ!」

塩沢は雪燈の耳元に顔を近づけて、言った。
「雪燈ちゃん。一体いつヤラせてくれるのー?オレずっと待ってたんだけど」
「やめて!誰があんたなんかと・・・」

塩沢の表情が変わった。「アイツとはヤッたの?何でオレじゃ駄目なの?教えてよ・・・」
そう言って、雪燈の制服のスカートをたくし上げようとした。

そして海貴に言った。
「命が惜しければ行けよ。オレは雪燈ちゃんと二人で・・・話がしたいからさー」
更に続けた。「とりあえず、たっぷり楽しんでから・・・それからどうなるかはわかんないけどねー」


雪燈は言った。「何で姫城だけ逃がすのよ。ずるい!」何だそれ。
「そっか。雪燈ちゃんは、アイツ殺してほしい?雪燈ちゃんが言うなら殺したげるよ」


・・・まずい。海貴は逃げようとして、踵を返した。


雪燈が声をあげた。
「待ってよ!一人で逃げるなんて最低!ヘタレ!鬼畜!人間のクズ!」
「雪燈ちゃーん。たーっぷり可愛がってあげるからさー」
「触んないでよ!こら、助けろー!・・・姫城のバカー!」



雪燈の声が遠くで響いた。海貴は逃げ出していた。

思った。ちょっと可哀相だけど、まあ仕方ないだろ。これは、そういうゲームなんだし。悪いな、冬峯。

海貴はふうっとため息をついた。百メートルほど、離れたのだろうか。海貴は振り返った。二人はもう見えなかった。


心にモヤモヤとしたものがあった。多分、冬峯は、強姦されて・・・殺されるんだろう。不憫だけど、仕方ない。

―――仕方ない?本当に?何度も同じ問いが頭の中を回った。


海貴はその場に座った。俺だって死にたくないんだ。まだ十七だし、人生はこれからなんだよ。戻って、塩沢に勝てるわけがない。こんな武器で―――

海貴はふと、デイバックを見つめた。
ありがと、譲ってくれて。そう言った時の、雪燈の顔が浮かんだ。

海貴は頭をかかえた。仕方ない・・・俺は死にたくないんだ。でも・・・

「仕方ない―――わけないだろ」海貴は呟いた。立ち上がって、デイバックを掴んだ。


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