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バトルロワイアルぺティー

130リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/03/29(月) 16:37 ID:1Nf1VncU
「待って!どこ行くの?」雪燈が言った。
「お前ここにいたいんだろ。いろよ」
雪燈は言葉をつまらせた。「・・・そうだよ。ただ、武器ってこれじゃないかと思って」
「へ?」海貴は雪燈の元に戻ってきた。
「・・・これか」
雪燈が手にしていたのは、軟膏だった。


何だか腹が立った。銃で撃たれたり、刃物で刺された傷が、こんなもんでそう簡単に治るわけねーだろ。自然治癒するまでに何日かかるんだよ。ふざけやがって。

しかし、雪燈は言った。「・・・これ、あたしがもらってもいい?」
「ああ?いいよ、そんなもん」
「やった!」雪燈はなぜか嬉しそうだった。
よくわかんない女。


とりあえず、ここから立ち去ろうと思った。何の収穫もなかった。ただ、厳しい現実を見せつけられただけだった。

「待って、姫城」雪燈に呼び止められた。
「何?」もうここを離れたいんだけど。

雪燈は少し上目遣いになって、言った。「ありがと、譲ってくれて」

海貴は何だかくすぐったく感じた。やっぱり、よくわからない女だった。

そうして立ち去ろうとした海貴だったが、その思考は、唐突なベルの音にかき消された。



自転車の全く似合わない男が、自転車のベルをかき鳴らしてやってきた。



「な、何?」雪燈は海貴の袖を掴んだ。
「・・・離せよ。逃げらんないだろ」
「何で逃げんのよ。戦えよ!」
「銃持ってんだからお前が戦え。俺の武器はな・・・」
男がだんだん近づいてきた。


「ハズレ武器なんだよ!」海貴は雪燈を振り払って、逃げ出した。


「待ってよ!」雪燈が追いかけてきた。
「酷い!女の子を置き去りにするなんて!」

何とでも言え。今はそれどころではなかった。


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