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バトルロワイアルぺティー

129リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/03/29(月) 16:33 ID:1Nf1VncU
雪燈が呟いた。「あゆみ、誰にやられたんだろ。酷い、あんなの。酷すぎるよ・・・」
確かに、酷かった。どれだけ殴られたのだろうか。その瞬間、あゆみがどれだけ痛かったのかとか、辛かったのか、想像も出来なかったし・・・したくもなかった。

「そもそも、何でこんなことになったんだろうな。まだ生きたかったのに」海貴は呟いた。
「・・・天罰かな」雪燈は呟いたが、海貴にはよく聞こえなかった。

「ん、何か言った?」
「・・・何でもない。そんなことより、あんたいつまでここにいんだよ」

何でこいつは、こんなに喧嘩腰なんだ。確かに疑ったのは悪かったかもしれないけど、あの状況じゃ仕方ないだろ。海貴はそう思った。
「・・・別に、俺がどこにいようと俺の勝手だろ」
「勝手じゃないよ。邪魔なの。あっち行って」
「お前に指図される覚えなんてないんだよ」
雪燈は海貴を睨んだ。「何よ。じゃああたしが行くからいいよ」
最初からそうしろよ。

海貴は思った。でも、俺もここにいる理由なんてないんだよな。むしろ、すぐ傍に死体がある場所で過ごすのは、怖いかも。


ふと、海貴は立ち上がって、あゆみの死体に歩み寄った。少し気味が悪かった(失礼かもしれないが)が、すぐ近くに置いてあったデイバックを開けた。

「あっ、ちょっと何すんのよ!」後ろで雪燈が怒鳴った。
雪燈はデイバックの上に、遮るように乗っかって言った。「やめてよ。何する気?」
「武器もらおうと思って」
 雪燈は、はあ?と言った。「何であんたにあげなきゃいけないのよ」
「いいじゃん。もう・・・使わないだろ」
「駄目!あんたにあげるくらいなら・・・あたしがもらうから!」
何だよそれ。「早い者勝ちなんだよ!」
「やーだー!」

五分間デイバックを引っ張りあって、とりあえず開けてみようということになった。


雪燈は言った。「いい?どんな武器でも出たらまずじゃんけん。勝った方が武器をもらえる。絶対に負けた方に攻撃しない。約束してよ」
「うん。わかった」
雪燈は少し笑った。デイバックのジッパーに手をかけた。デイバックを開け、中から武器らしきものを探した。

「・・・なくない?」
「ないね」
デイバックの隅から隅まで探したつもりだった。しかし、武器らしきものはなかった。

「何でないのー」雪燈は唇を尖らせて、あゆみの死体を見て言った。
「あゆみ・・・武器、持ってかれちゃったのかな」
「そうかもね」
骨折り損のくたびれもうけだった。
海貴は立ち上がって、この場所から立ち去ろうとしていた。


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