[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
バトルロワイアルぺティー
102
:
リズコ
:2004/03/21(日) 17:04 ID:1Nf1VncU
早く逃げなきゃ!早く!殺されちゃう!
あゆみは必死で逃げた。足がもつれて転びそうになっても、とにかく、逃げた。
「待て!このクソアマ!」声がして、あゆみはびくりと震えた。
―――きた!恐怖を感じて、背後を振り向いた。
仲田と、それに、腕を掴まれて一緒に走っている新井美保がいた。
美保?何で?もしかして、仲田に捕まったの?
しかし、悪いがそれどころではなかった。あゆみはあまり体力がなかったのだが、それでも、死にたくないという気持ちだけで、走った。
距離が縮まってきていた。やだ!追いつかれる!あゆみは泣き叫びそうになっていた。ふと背後を見ると、仲田がすぐ近くまで迫っていた。
仲田はあゆみ目がけて、ゴルフバッドを振り上げた。
ゴルフバッドの先が当たって、あゆみはその場に昏倒した。
あゆみは頭をあげた。殴り飛ばされて、頭からは血が出ていた。しかし、多分軽傷だった。
仲田は激しく息をついていた。「手間かけさせやがって」
もう一度、ゴルフバッドを振り上げた。いやっ!あゆみは思わず目をつぶった。
「待って、仲田君!」美保が、仲田の腕に捕まった。
「やめろ、バカ!」
仲田は力任せに美保を振り払おうとした。それでも、美保は離れようとはしなかった。
おっ、いいぞ。美保!あゆみは応援した。ここで美保に頑張ってもらわないと。立ち上がって、美保に応戦しようとした。
美保のあまりの粘り強さに、亘佑は思わず手を離してしまった。
ゴルフバッドごと、美保は地面に投げ出された。
やべえ。亘佑は武器がなくなっていることに恐怖を覚えた。でも、相手は女だし、自分はこぶしでも十分いける。亘佑はかまえた。
美保は立ち上がって、あゆみを見た。「大丈夫?」
「・・・うん」
そして、美保は亘佑を見た。「近寄らないで!」そう言ってゴルフバッドを振り回した。
「チッ」亘佑は舌打ちをした。
いくら亘佑でも、これでは、手も足も出ないだろう。近寄ると、ゴルフバッドが当たるからだ。
よかった。助かった。あゆみはホッとしていた。
美保は亘佑に言った。「手出さないで」
亘佑は不可思議な表情をしていた。
美保は、あゆみに向けて、まっすぐにゴルフバッドを伸ばしていた。
・・・え?
あゆみは、自分のおかれている状況が、理解できなかった。
美保がゴルフバッドを振り上げた時には、まだ、安堵の笑みを浮かべていた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板