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バトルロワイアルぺティー

100リズコ:2004/03/20(土) 15:09 ID:1Nf1VncU
「やだ!こないでよ!」濱村あゆみ(女子十九番)は、叫んだ。
どうしていいのかわからなかった。支給武器も、役に立たなかった。

あゆみは、どう考えても、ゴルフバッドと、その武器を持った猛獣のような男、仲田亘佑(男子十一番)には、勝てそうにもなかった。

「騒ぐなよ。このアマ」仲田は言った。
「訊くけど、あんた大島って奴どこにいるか知らない?」
あゆみは震えながら首を振った。「・・・知らない」
「ふーん」仲田はそう言って、あゆみに向かってきた。


やだ、怖い。あゆみは震えていた。


あゆみは仲田達と話すことが割とあった。あゆみと冬峯雪燈(女子二十一番)、二人はどちらかと言うと、不良の仲田達と似た空気を持っていたから、気があったのだ。


あゆみは、家にあまり帰らず遊び歩いていた。そこで知り合った男と一夜を過ごし、金や金品を奪ったりして暮らしていた。
それに、売春をしていた。高校に入ってからは、殆ど毎日のように援助をしてもらった。雪燈は体を売ることをやめたそうだが、あゆみはまだやめられなかった。
そのことをクラスメイトは知らなかったが、仲田達は、もしかして知っているのかもしれない、あゆみはそんな気がしていた。
だが、どうでもよかった。知っていたところで別に何も変わりはしない。偉そうに説教できる立場じゃないでしょ。そう思っていた。
しかし、今は、そんなことを言っている場合ではなかった。


「大人しくしてろよ」仲田はあゆみの顎を掴んだ。右手にはゴルフバッドを持っていた。

殺される!恐怖心でいっぱいになった。

「・・・お願い。助けて」震える声で、言った。
もし助かるのなら、何をしたってかまわない。あゆみは仲田の肩に手をかけた。

「・・・好きにしていいから。あたし、何でもする」


仲田は言った。「誰が・・・お前みたいな女相手にすっかよ。オレは、金のために体を売るような奴は嫌なんだよ。こう見えても潔癖症だからな」


あゆみの目が見開いた。悔しい。こんな奴に馬鹿にされるなんて。でも、それよりも、恐怖の方が勝っていた。

そして、仲田のゴルフバッドが動いた。やだ、殺されてしまう。恐怖がうじ虫のように体中を駆け巡った。


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