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それは散り逝く者への子守唄(半リレー)

327レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/06/24(木) 00:26 ID:WSbqsTnA
122 三人一緒に1〜Three people togetherⅠ〜

 そこに彼は立っていた。
その眼差しは、一度血塗れの少女を捕らえ、そしてすぐさま今にも人を殺しそうな彼を……。

「……何しに来た?」

「もうお前を止めはしない……死ぬときは三人一緒だ。」

「……勝手にしろ」
いつもの冷たい口調で匠は呟いた。

 雅貴は、静かに様子を伺っていたが、もう襲ってこないだろうとすると。
匠に背を向け、姫たちの方へと向かっていった。

邪魔するわけにはいかないからな……

そう思いながら、一歩ずつ。


―――あいつらは、もう……―――

「姫、きき。離れるぞ、さっさと」
「え?あ、うん・・・・・・でも」
「いいんだ。あいつ等は、あれで」
「……そうですね。行きましょう?姫」



 「そんなことよりも奈津子は大丈夫か!!!」
「だい・・・じょうぶ・・・だよ?」
掠れた声で奈津子は確かに呟いた。
「ごめんね・・・」
「謝るな」
匠は、本当に悔しそうに俯きながら返した。


そして―――

「生きろよ」
自分に背を向け、歩き出している男に一言。

「当然だ。生きて還るさ、お前達の分も生きてやるよ」
その男はそんな事を言い残して、去っていった。


 「奈津子・・・痛いだろ?痛いなら・・・今すぐに・・・」
「ううん。いいよ、最期まで見ていたいし」
「相変わらずお前等はアツいな」
「ハッ、言っとけ」
木に寄りかかっている奈津子、その近くに腰を下ろして話す匠と奈壱斗。

そこにあるのはいつもの3人だった。
「さて・・・俺達もさっさと覚悟を決めるか」
「ああ、そうだな」
さっと、取り出したのは鎌。
「刺せ」

匠は、軽くそう言い出した。


【残り17名】


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