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それは散り逝く者への子守唄(半リレー)

323レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/06/14(月) 22:38 ID:BxZACSNo
120 勝利の神〜God of victory〜

 立ち止まっている暇は無かった。
立ち止まったら鎌の餌食である。

「ちっ・・・」

シュッッ―――

鎌の空を切る音が嫌でも耳に入る。

今のところ避けてはいる。

何度も姫達に・・・逃げろ―――と目配せをしているのだが動けないでいる、まぁそれは無理もないと思う。

だが・・・そろそろ他人の心配をしている暇もなくなってきた。
「ちっ・・・」






ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・ドッ・・・・

心臓音が聞こえる・・・

あれ?私・・・どうしたんだっけ?

腰の辺りに・・・なにかヌルりとしたものが・・・・・・ん〜なんだろ?

っっっ!!!えっ?血?
手に付着したその紅き液体に驚く。
だが不思議な事に・・・そんなに痛くない・・・

痛くない?


なんで?


そう思い。体を起こそうとするが動かない・・・それだけでなく体に走る痛み。

「っぁ・・・」




フュッッッ――
風を斬る音。
音のする方向に顔だけを向ける。

「あ・・・れ?匠?」

自然と笑みがこぼれた。
「匠・・・」







銃まで遠い。誤算だった・・・。
ヒュッ――

ヂュシュ―――

「くぁっ」
掠った。右手を押さえる。

だが!!それよりも



体が動いた





「っ・・・」




まずい・・・




っ・・・これだけはしたくなかったが・・・



今しかないか・・・言うなら・・・








                               ―――頼むぞ―――





             


                                 「撃てっ・・・きき!!!」






チャキッ―――

パン・・・

「あっ・・・」

ドスッ――



匠は、一瞬富和工業64式小銃を持っているききを見て、顔をこわばらせたが・・・

今は・・・




笑っていた。





「ざまぁないな・・・」


本来連射式の銃だが・・・

女子である彼女に打てる代物ではない。

テニス部で活躍している。かりんでさえ・・・木に引っ掛けて撃っていたというのに・・・

帰宅部の彼女が撃てるわけないである。



「チェックメイトだ。雅貴」

いつのまにか逃げられない間合いまで来ていた。


「・・・終わりか」







「まて!!!匠!!!」




彼の声が聞こえたのは・・・そんな時だった。



【残り17名】


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