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他人が書いた小説の一部を批評するスレ

1イラストで騙す予定の名無しさん:2004/02/20(金) 16:17
 書いてみたはいいけど、この表現どうなの?会話シーンに自信ないんだけど、ちょっと見てもらいたい・・・。
 そんな悩みを抱えるあなたは、このスレに、書いた作品の一部を載せてみましょう。
 ついでに、執筆上の悩みもガンガンぶちまけましょう。
 
 投稿する際には、あまりに長いのは避けてください。また、このスレはオリジナル限定とします。
 その他は、ライトノベルであれば、ジャンルその他は問いません。

534イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/18(土) 04:26
>>529
本物の剣で攻撃されても笑う余裕があるとは、主人公すごいですな。まあそういうキャラなのかもしれんが、なんかバキっぽく見えるのは俺の気のせい?

535529:2004/09/19(日) 02:53
534さん、ありがとうございます!
主人公が余裕に見えるのは、現実逃避中で実感がないからです。
主人公の変化がテーマなので、そこら辺は後々書いていこうかな、と。
バキっぽく見えますか。読んだことありませんけど、バキですか……。
突き抜けるだけの勢いは欲しいです。(-ω-;)

ありがとうございました。

5361/2:2004/09/21(火) 18:04
 ……ケツが痛ぇ。

 桑原は機嫌が悪かった。
 とっくの昔に慣れてしまった痛みだが、それは我慢できるかできないかというレベルの話であって、痛みそのものが消えるわけでは断じてない。ましてや、じくじくとした肛門の鈍痛で起床を促されようものなら、機嫌の良かろう筈もなかった。
 寝直そうにも、アドレナリンの分泌ですっかり目が覚めてしまった。朝っぱらから怒りなど覚えるものではない。仕方なく静は身を起こした。
 擦り切れたランニングにトランクス。十七歳だが、どうかすると小学生にすら見えてしまいそうな小柄な少年である。赤い瞳に白い髪は先天的な遺伝子の異常を示しており、なまっちろい肌と相まって病的な危うさを生み出している。たおやかな百合の花に毎日LSDでも注射し続けたら、似たような雰囲気を醸し出すかもしれない。
 ベッドの上に身を起こすと、なで肩からランニングがずり落ちた。むき出しの腕に七文字刻まれている。アルファベットと数字の組み合わせ。
 MMJA349――彼の地で作られし者の349番。
 ぼりぼりと頭をかきながら、手持ちぶさたにPCの電源を入れた。脳天気な笑顔で、お天気レポーターが今日の降水確率を述べている。60パーセント。微妙なライン。
 雨……降らねえかなあ……。
 桑原はそんなことを思った。雨の日はあまり「客」も来ないので、このまま家でごろごろする言い訳が立つ。もともと誰に頼まれて始めた「仕事」でもないのだから休むも休まないも自由なのだが、逼迫していた昔の思い出が背中をどやしつける。
 それにつけても。
 ケツが痛ぇ……。
 肛門の痛みの原因――貧相なモノを誇らしげに反らした中年親父を思い出した。真珠を埋め込んだとかいうグロテスクな「それ」。もはや人の備えし器官とも思えなかった。裂けなかったのが不思議なぐらいだ。
 特別料金をたんまりせしめたので懐はだいぶ暖かくなったが、失ったものも大きかった。さすがに昨日の今日で客を取る気にはなれない。
 雨が降ることを祈りつつ、サイドボードから煙草を取り出す。現代では稀少品の――違法化の向きさえある――「有毒物質」の含まれた代物である。
 一本抜き出し――
 口の中に放り込み――
 荒々しく咀嚼し――
 無雑作に嚥下した。
「ああああああっ! な、なな、なに食べてるんですかぁっ!?」
「んなっ!?」
 自分以外いるはずのない部屋である。桑原は驚いた。
 攻撃衝動をトリガー>戦闘態勢へシフト/塩基配列変換>高速細胞分裂及び壊死を開始/網膜解像度上昇/筋強化/接触性毒物の精製>爪部へ注入/皮膚硬化/インプラ■■#%…\@■

5372/2:2004/09/21(火) 18:07
「っ……ぁ……!」
 勝手に暴れだした右腕を体全体で押さえつけるように床にダイブした。カップメンやジュースの空き缶を蹴り倒し、押し潰しながら転げ回る。壁に背中を打ちつけたところでようやくおさまった。
 目眩がした。全身を覆っていた灼熱感がどこかに引いていく。決定的な変異を遂げる前に死滅した細胞が垢のようになって肌に積もる。
「だ、大丈夫ですか!? ああもうやっぱり煙草なんて食べるから――」
 大きく息を吸い、吐く。
 駆け寄ってこようとした「その人物」を手で制する。
 ようやく相手を観察する余裕ができた。
 少女だった。せいぜい自分と同年代か、少し下ぐらいの女の子。寝癖のついた栗色の髪。よく動く大きな瞳。小柄な自分よりさらにちまっこく、地味なブラウンのスーツを着込んでいるのがかけらも似合っていない。
 そして――ここが重要だが――知った顔ではなかった。
 そもそも、自宅の住所を他人に教えたことなどない。である以上ここを訪れる自分のことを知っている客というのは、例外なく面倒な用件と言い切っていいだろう。
 なにより、
「……てめぇ、どうやって入った……?」
 治安の悪い区画ということもあり、自前の錠前を三つ追加してある。
「あ、そうそう。ひどいじゃないですかっ。何度も何度も何度も何度も呼び鈴押したのに全然出てきてくれなくて。わざわざ屋上からベランダに回ったんですよっ」
 なるほど。
 桑原はうなずいた。
 インターホンの存在など忘れ去って久しいが、そもそもインターホンですらなくなっていたらしい。彼女は呼び鈴が壊れていることに気付かず頑張った挙げ句、ご苦労にもロッククライミングを敢行して幸い最上階だったこの部屋への侵入を果たしたと。
 つまり。
「押し込み強盗か……」
 ゆらり。目に剣呑なものを宿し、桑原は立ち上がった。
「あああああ違います違います違いますっ! わたしっ、わたしこういう者ですっ!」
 ばたばたと慌ただしく、少女は懐から手帳を取り出した。
 桜を意匠化したマークは記号的に「とあるもの」を連想させたが、瞬間的に却下する。
 まさかそんな。それだけはあるまいて。それ以外思いつかないけど。いやいや騙されないぞ。そんなはず無いよな。……でも言うだけならタダだし。いやいや。
「……警察?」
 自信なさげに――実際には認めたくない気持ちで――恐る恐る問うと、少女はぱっと顔を輝かせた。
「そうですっ! わたし、お巡りさんなんです!」
 盛大なSEを響かせて、桑原の中で何かが――世界への信頼とでもいうべき何かが崩れ落ちた。

 近未来風です。よろしくお願いします。

538イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/21(火) 18:09
ああ、ミスです。五行目の「仕方なく静かは身を起こした。」は無視してください。

539イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/22(水) 00:25
>>536
投稿先を選ぶような内容…かな、と…少女向けのレーベルなんだと想像しましたが…。

よくあるシチュエーションだなと思いました(すみません)。
男娼っていうのも、アルビノっていうのも、腕に記号も、女の子が転がり込んでくるのも…。
(人造人間か改造人間が研究所から逃げ出して)働く手段がないから身をひさぐっていうのも、
わりとよくある手段ですし。
全然違う話なら、これで始めちゃうのは、そういう意味でもったいないと思います。
また、このままならそれほど意外性のある状況ではないと思うので、
何かインパクトのあるものがほしいかなあというのが感想です。
もちろんレーベルによるんでしょうけど、女の子が出てきてるし、
いわゆるやってればいい(…)BL系ではないと思いますから、
何か一押しのつかみはあった方がいいんじゃないでしょうか。
変身シーンはそれ用に入れられたのかもしれませんが(最初、文字化け?と思いました;)、
せっかくだからもうちょっと書き込んでもいいかな?と思います。…が、この辺は好みでしょうか。

>決定的な変異を遂げる前に死滅した細胞が垢のようになって肌に積もる。
これちょっとよくわかりませんでした。肩にふけが…状態のことですか?

ちょっと辛口です。ごめんなさい。

540イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/22(水) 02:01
>>536
あー、辛口になってしまうが、ライトノベルレーベルで賞はとれないと思った
方が良い。この作品が面白い場合の例えだが、バトロワみたいな感じで。
ライトノベル読んでると、時々「ええ? こんな話?(エログロ方向)」って
のがあるが、そういうのは編集が知り合い(セミプロレベル)に書いてもらっ
たり、デビューしたはいいがパッとしない作家が書いたりする。
まあ、相応に面白かったら編集さんから電話が来ると思うが。

文章自体に対して言うと、手慣れた感じはする。淡々としすぎている印象はあ
るが、読みやすい。SFテイストもライトノベルっぽく出てると思う。ただ、目
新しいものはないな。

あと、細かいツッコミとしては、LSDの一般的な使い方は希釈物を紙に染み込
ませて肌に貼るとか食べるとかだぞ? まあ、注射しない事もないが。あと、
「ナニに真珠」をやるのは主にヤっちゃんだが、分かってる? 分かってるな
らいい。けど、「貧相だが裂けなかったのが不思議」ってどういうこっちゃ?
と混乱した。他には、ネクロージスやらなんやら意図的にいじれる(?)なら
ケツ直せよ。とか思った。もし自分の意志でコントロールできないなら馬鹿一。
長くなったな。そろそろうんざり? まあいいや、他には「垢が降り積もる」
って表現じゃなくて、「〜垢により、肌の表面が乾燥し、ひび割れたように見
えた」とか「〜色が鑞のようにくすんだ」とかの方が、視覚的に分かりやすい
と思う。

ここで評価する時は意識的にきつく評する事にしてるが、話の雰囲気は嫌いじ
ゃないぞ。むしろ好きだ。
あとは、「キーリ」の壁井ユカコの、電撃hp短編最終候補にも似たようなのが
あったのを思い出した。興味があったら探してみると良い。

541536:2004/09/23(木) 18:09
批評ありがとうございます。

>>539
いえいえ、辛口上等でございます。
いつも硬い話になってしまうので、わかりやすくべたべたなお話を、と思って書きました。そのまますぎるようなので、もうちょいひねってみます。
自分の中にあるSFっぽいものを書いたらこうなったので、とくに少女向けとかは意識してないです。でも冷静になってみると後ろの経験ありな主人公は一般向けではないですな……。
垢の表現は540さんのがわかりやすいですかね。だいたいあんな感じでございます。

>>540
なるほど。なんとなく静注するものなのかと思ってました。SF的な部分も考証しなおしてみまする。
壁井ユカコの作品も探してみます。

542鶴田:2004/09/27(月) 19:00
 パッパッ。
 いまにも切れそうな蛍光灯が、点滅を繰り返している。
 ババババババババババ。 
 終点に向かうローカル線のバスの車内に滝のような大雨の音が響く。それは先週の初めから降り始め、今もやまない。
 永遠にやまないのかもしれない。キルは思った。自分の心が晴れないように、世界を覆うこの厚い雲は二度と晴れないのかもしれない。きっと、このまま世界は水に飲まれて水没してしまうんだ。
「雨雨降れ降れも〜っと降れ〜♪」
 女が歌っている。雨にも負けじと声を張り上げて。
 キル以外にはお客の乗っていないバスの中。酒に焼けたしゃがれ声で歌っている。
 豊満な体のラインを浮き彫りにするような赤いマイクロミニのワンピース。水商売でもやっているのかもしれない。黒い小さなバッグとウイスキーの小瓶をお供に、仕事のうさでも晴らしているのだろうか。
「雨雨降れ降れも〜っと降れ〜♪私のいい人連れて来て〜♪」
 それがかつての流行曲であることなどキルには知る由もなかった。なにせキルが生まれる前の曲だったから。
 女は窓ガラスに頬をくっつけるようにして外を見ていた。時折小瓶を口元に運んでは、中身のないのを嘆いている。
「ねえ、僕」
 女に呼びかけられてキルはぎくりとした。じっと見ていた不躾さをとがめられるのだろうか。あるいは酔っ払いらしい理不尽さで絡んでくるつもりなのだろうか。
「お酒、持ってない? 持ってるわけないか」
 ひとりで勝手に納得すると、女はギャハハと笑った。歌いながら立ち上がり、つり革をとっかえひっかえしながらよろよろとキルの席に近寄ってくる。
「僕、一人?」
 女がキルの隣の席に滑り込んできた。酒臭い息を耳に吹きかけてくる。
 キルは席を移動しようかと思ったが、そこまであからさまに拒否するとどんな難癖をつけられるかわからないのでやめた。救いを求めて運転手のほうを伺ったが、水の深みにタイヤをとられないように必死で、とても乗客のことにまで注意を向ける余裕はなさそうだ。
「耳、聞こえないの?」
 柔らかくて暖かいものが腕に触れる。キルは身を固くした。このまま地蔵になってしまいたかった。
「聞こえますよ。僕は一人です」
「リュックなんか背負っちゃってるけど、どこに行くの?」
「別に……」
「あてのない旅ってわけ? 傷心旅行とか? やるねー、一人前じゃん」
 女は豊かな黒髪をかきあげて、猫のように目を細めた。キルは一瞬その眼差しに吸いつけられた。おばさんかと思ったら存外若い。せいぜい二十代半ばといったところだろうか。酔っ払いでなく、ギャハハなんて下品な笑い方さえしなければ美人といえるかもしれない。
「そんなんじゃないです。あてはありますよ」
「あらそうなの。どこ行くの?」
「それを探してるんです」
「詩的だねー」
「そういうのとも微妙に違うんですけど……」
「でもねえ、僕。行き先は告げておかなきゃいけないよ。あてがないならせめて旅に出るってぐらいはね。身内とか友達とか恋人とかにはさ」
「伝えましたよ」
「ならいいの。私の男が僕よりガキだったってだけの話だから」
 ほんとバカだよなー、と女はつぶやく。放埓にあぐらをかいて小瓶を傾け、舌打ちした。
「行き倒れ同然のところを拾ってやってさ。手厚く介抱してやって飯も食わせてやって仕事見つかるまでヒモ同然の暮らしさせてやったってのに。いざ見つかったと思ったらぷいと出ていっちまいやがった。一宿一飯どころか一年丸々だぜ。そんな恩、犬でも忘れねーっつーの。あーあ、やだやだ」
 女は背もたれに沈み込むと、両手で顔を覆った。
「私のこと、必要だっていったじゃんかあ……」
 ぐす。ぐすぐす、ひっく、うぇ〜ん。 
 女があまりにも哀れっぽい声で泣くので、キルはたまらなくなった。
「あの、僕でよかったら話聞きますけど。えっと、その、失礼でなければ……」
 女はパッと泣き止むと、両手の指の間からまじまじとキルを見つめた。
「あら僕、若いのにしっかりしてるねー」
「いえ、僕の友人がいつも僕にそうしてくれるから。っていうか、あれ、泣いてたんじゃ……」
「いい友達もってるんだ」
 からりと笑顔になった女の豹変ぶりに混乱しながら、キルはうなずいた。実際にはルナはいい友達、なんて簡単な存在ではないのだけれど、説明するのに適当な言葉も思いつかなかった。
  
****年**月**日
 To ルナ
 Title 無題
 本文 ルナへ。僕の大切なルナへ。僕は旅に出ます。
    ルナのいっていた場所を探しに。それはどこにあるかわからないし、どこにもないのかもしれないけど。
    僕にもルナにも、きっとそれが必要だから。
 
 女の話に耳を傾けながら、キルはそっと携帯を開いた。返信はまだない。

543鶴田:2004/09/27(月) 19:00
 パッパッ。
 いまにも切れそうな蛍光灯が、点滅を繰り返している。
 ババババババババババ。 
 終点に向かうローカル線のバスの車内に滝のような大雨の音が響く。それは先週の初めから降り始め、今もやまない。
 永遠にやまないのかもしれない。キルは思った。自分の心が晴れないように、世界を覆うこの厚い雲は二度と晴れないのかもしれない。きっと、このまま世界は水に飲まれて水没してしまうんだ。
「雨雨降れ降れも〜っと降れ〜♪」
 女が歌っている。雨にも負けじと声を張り上げて。
 キル以外にはお客の乗っていないバスの中。酒に焼けたしゃがれ声で歌っている。
 豊満な体のラインを浮き彫りにするような赤いマイクロミニのワンピース。水商売でもやっているのかもしれない。黒い小さなバッグとウイスキーの小瓶をお供に、仕事のうさでも晴らしているのだろうか。
「雨雨降れ降れも〜っと降れ〜♪私のいい人連れて来て〜♪」
 それがかつての流行曲であることなどキルには知る由もなかった。なにせキルが生まれる前の曲だったから。
 女は窓ガラスに頬をくっつけるようにして外を見ていた。時折小瓶を口元に運んでは、中身のないのを嘆いている。
「ねえ、僕」
 女に呼びかけられてキルはぎくりとした。じっと見ていた不躾さをとがめられるのだろうか。あるいは酔っ払いらしい理不尽さで絡んでくるつもりなのだろうか。
「お酒、持ってない? 持ってるわけないか」
 ひとりで勝手に納得すると、女はギャハハと笑った。歌いながら立ち上がり、つり革をとっかえひっかえしながらよろよろとキルの席に近寄ってくる。
「僕、一人?」
 女がキルの隣の席に滑り込んできた。酒臭い息を耳に吹きかけてくる。
 キルは席を移動しようかと思ったが、そこまであからさまに拒否するとどんな難癖をつけられるかわからないのでやめた。救いを求めて運転手のほうを伺ったが、水の深みにタイヤをとられないように必死で、とても乗客のことにまで注意を向ける余裕はなさそうだ。
「耳、聞こえないの?」
 柔らかくて暖かいものが腕に触れる。キルは身を固くした。このまま地蔵になってしまいたかった。
「聞こえますよ。僕は一人です」
「リュックなんか背負っちゃってるけど、どこに行くの?」
「別に……」
「あてのない旅ってわけ? 傷心旅行とか? やるねー、一人前じゃん」
 女は豊かな黒髪をかきあげて、猫のように目を細めた。キルは一瞬その眼差しに吸いつけられた。おばさんかと思ったら存外若い。せいぜい二十代半ばといったところだろうか。酔っ払いでなく、ギャハハなんて下品な笑い方さえしなければ美人といえるかもしれない。
「そんなんじゃないです。あてはありますよ」
「あらそうなの。どこ行くの?」
「それを探してるんです」
「詩的だねー」
「そういうのとも微妙に違うんですけど……」
「でもねえ、僕。行き先は告げておかなきゃいけないよ。あてがないならせめて旅に出るってぐらいはね。身内とか友達とか恋人とかにはさ」
「伝えましたよ」
「ならいいの。私の男が僕よりガキだったってだけの話だから」
 ほんとバカだよなー、と女はつぶやく。放埓にあぐらをかいて小瓶を傾け、舌打ちした。
「行き倒れ同然のところを拾ってやってさ。手厚く介抱してやって飯も食わせてやって仕事見つかるまでヒモ同然の暮らしさせてやったってのに。いざ見つかったと思ったらぷいと出ていっちまいやがった。一宿一飯どころか一年丸々だぜ。そんな恩、犬でも忘れねーっつーの。あーあ、やだやだ」
 女は背もたれに沈み込むと、両手で顔を覆った。
「私のこと、必要だっていったじゃんかあ……」
 ぐす。ぐすぐす、ひっく、うぇ〜ん。 
 女があまりにも哀れっぽい声で泣くので、キルはたまらなくなった。
「あの、僕でよかったら話聞きますけど。えっと、その、失礼でなければ……」
 女はパッと泣き止むと、両手の指の間からまじまじとキルを見つめた。
「あら僕、若いのにしっかりしてるねー」
「いえ、僕の友人がいつも僕にそうしてくれるから。っていうか、あれ、泣いてたんじゃ……」
「いい友達もってるんだ」
 からりと笑顔になった女の豹変ぶりに混乱しながら、キルはうなずいた。実際にはルナはいい友達、なんて簡単な存在ではないのだけれど、説明するのに適当な言葉も思いつかなかった。
  
****年**月**日
 To ルナ
 Title 無題
 本文 ルナへ。僕の大切なルナへ。僕は旅に出ます。
    ルナのいっていた場所を探しに。それはどこにあるかわからないし、どこにもないのかもしれないけど。
    僕にもルナにも、きっとそれが必要だから。
 
 女の話に耳を傾けながら、キルはそっと携帯を開いた。返信はまだない。

544鶴田:2004/09/27(月) 19:02
ぐああ、しまった。二重投稿です。ごめんなさい。
今回は一人称的三人称を目指してみました。アドバイスお願いします。
あと、実在する歌の歌詞って書いちゃだめなんでしょうか。基本的なことなんですが、よくわからないので……。

545イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/28(火) 00:42
>>544
ジャスラックにお金を取られる<実在する歌詞。
もっとも投稿作品を出版するなら当然編集の手直しが入るので商品名とかと一緒で
そこまで神経質に気にする必要は無いかと。

546イラストで騙す予定の名無しさん:2004/09/29(水) 00:06
>>542
文章ではなく、主人公の思考そのものがどうもカクカクした感じで、すんなり同調できなかったのですが、
読みづらいというほどではなかったし、このシーンについては、一人称的三人称としては悪くないと思います。
ただ、一人称とか一人称的三人称は、そのシーンの主人公に同調して読むので、
長い文章がずっとこの感じで続いていたら、少しつらいかもしれません。

文も少しこなれていないところがあるような気がしました。
こなれていないのとは違うのかな? 描写に入り込む前に次のシーンに行ってしまうような、そんな感じです。
たとえば出だしの主人公の思考が「〜水没してしまうんだ。」で切れて、直後に女の台詞になっている、
そこでもう少し、思考でも描写でも、地の文が続いてくれればテンポに乗りやすいかという気がします(個人的にですが)。
おそらく、主人公に同調しづらいのと原因は同じで、作者の気持ちが、描写より速い速度で先に行きたがってしまっているのでは。
もう少しそのシーンをゆっくり流してくれた方が、少なくとも私は読みやすくなるのですが。

547鶴田:2004/10/01(金) 01:08
>>545
おお、氷解しました。ありがとうございます。

>>546
なるほど。テンポに気を配りつつ地の文を増やしてみます。ありがとうございました。

548感想お願いします:2004/10/01(金) 19:19
 質素な木造の小屋に掛けてある看板には、『ストーンロード一番の霊媒師』と書かれている。
 小屋の中から、時折り老婆の絶叫が聞こえてくる。が、道を行き交う人は気にも留めない。いつものことだからだ。
「おぎゃあああ! むうう! 見える! 私には霊が見える! お主はとんでもない悪霊に取り憑かれておるぞ!」
 紫色のフード付きローブを被ったいかにもな風体の老婆が、水晶球を睨みながら叫び声を上げた。
「……どんな悪霊が憑いてるんだ?」
傷の目立つプレートメイルを装備している、黒髪の冒険者リストは、一応老婆に訊ねてみた。
だが、既に彼はこの老婆がいんちき霊媒師であることを見抜いていた。
「おお、恐ろしい、恐ろしい悪霊じゃあ!」
 水晶球に、ぴしりとヒビが入る。魔術による、ただの演出だ。しかし、これですっかり騙される者がいるからこそ、老婆の商売は成り立っている。
 だがリストは、まったく騙されなかった。この手のいんちき霊媒師を、それこそ何十人も見てきたからだ。
「もしもーし? 俺のどこが悪霊なんですか? 善良な一般幽霊ですよ?」
 老婆の顔の前で、半透明の青年アーウィンが、面白そうに手を振ったり部屋中を飛び回ったりしている。だが、老婆にはその姿が見えていない。
 汗を流しながら何やら必死で呪文を唱えている老婆を尻目に、
「駄目だな。こいつも偽者だ」
アーウィンは急に興味を失ったのか、冷たく言い放った。リストが軽く頷く。
 二人のやり取りに気付かない老婆は、ここが稼ぎ時と、口角泡を飛ばしながらセールストークを始めた。
「おお、大悪霊じゃあ! この悪霊は、貴様に必ずや不幸をもたらすぞ! 具体的には頭痛肩こり生理痛、胃痛神経痛などなどの各種の体調不良じゃ!」
「俺、男なんだけど……生理痛?」 
「ええい、細かいことは気にするな! とにかく、様々な諸症状の改善にはこれ、『元気になる秘薬、ヒヤックンⅤ』じゃあ!」
 老婆は、緑色の液体に満たされたフラスコをリストに手渡した。剥がれかかったラベルには、思いっきりドクロマークが描かれていた。ドクロの下には『成分未調整』と書いてある。
「どうじゃ? 今なら十本ご購入の方にはもれなくもう一本サービスするぞ」
「……何の成分が未調整なんだ……? いや、そもそもいつの間に薬の宣伝になったんだ?」
「あ、間違えた!……い、いちいち細かい奴じゃな貴様は! と、とにかく、悪霊は今すぐ除霊しなければならん! 除霊には本来五万ペソドル必要じゃが、今なら、初めての人にはお試し価格でご奉仕中じゃから、三万ドルペソで手を打とう! さあ、除霊をしてやるから金をよこせ!」
 三万ペソドル。大金だ。一ヶ月は三食付の宿屋に泊まれる。老婆は、リストのことを、冒険帰りで金をたんまり持っていると睨んだのだ。大間違いだった。
 いつまでも偽者に構っていられないと、
「あの、ばーさん。興奮しているところ悪いんだけど、もういいよ。ありがとう、そしてさようなら」
 リストはすっくと席を立ち、霊媒師の小屋から出て行った。
 アーウィンは、小屋を出るときに老婆に向かって思い切りあかんべえをした。
 獲物を逃したいんちき霊媒師は、次からは十本購入の方には二本サービスすれば逃げられないだろうなどと、見当違いなことを考えた。

549イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/02(土) 20:20
hidoi

550イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/02(土) 22:05
長い小説の中のほんの一幕って感じだな。中味については評価不能。
会話ギャグとしてはちょっとテンポが悪いかも。
面白い風に書いてあるだけで、面白くはない。でも生理痛はややウケ。
なにも酷いってこたあない。

>紫色のフード付きローブを被ったいかにもな風体の老婆が、水晶球を睨みながら叫び声を上げた。

>傷の目立つプレートメイルを装備している、黒髪の冒険者リストは、一応老婆に訊ねてみた。
>だが、既に彼はこの老婆がいんちき霊媒師であることを見抜いていた。

このへん、説明的すぎて野暮ったい。もっと他に書きようはないのか。
「叫び声をあげたのは、いかにもな風体の老婆だ。
 紫のローブを身にまとい、水晶球を睨みつけている。」
こんな風に二文に分けて書けば、若干こなれる気がしない?
後は、フードが付いてることまで無理に詰め込まず、情報量を削ることとか。
一気に書かずとも、また後の方でおいおい書いていけばいいわけだしね。

551イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 02:45
とりあえずペソドルはやめておけと。あまりにもアホっぽすぎる。
あと、冒険者リストと続けて書かれると、冒険者の名前がずらりと書かれたリストを想像してしまう。

552イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 04:21
>>548
内容については、まだ事件が発生しておらず、もう少し読んでみないとわかりませんので割愛。
このシーンを読んだ感じ、老婆の存在が浮いちゃっているように見えます。
せっかくの老婆の勢いを主人公が打ち消しちゃってるんじゃないでしょうか。
ギャグにするなら、主人公側にも流れに乗れる勢いがないとつらいかと。
せっかく主人公サイドに二人いるので、どちらかをギャグ担当にしてみるとか。
今のままだと、ギャグとシリアスのどっちつかずな感じになりそうな気がします。

553イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 09:07
>>550
説明的過ぎると言うのは、よく言われることです。文を分けて、とにかくこなれた
感じを出すしかないですね。
面白い風に書いてあるだけで、面白くはない……
長編の、結構自信があった序盤シーンだったんですがまだまだだったらしいです。

>>551
ペソドルと、リスト……ネーミングセンスに問題がありますね……
冒険者リスト。確かに作者の頭の中ではリスト君のイメージが出来上がって
いましたが、読者側から見れば……反省します。

>>552
どっちつかず……打ち消しあい……個人的には「ノリ突っ込み」とか
が苦手なので、どうしてもこういったテンポのギャグになってしまいます。
独りよがりなギャグにせずに、もっと修行するべきですね。

554イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 17:15
ギャグマンガを書く時の心構えに「自分が10面白いと思うものは他人が読んだら1くらいしか価値がないと思え」と言う物がある。
特に意味は無い。

555イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 18:27
>>554
ならば、自分が千面白いと思えば、他人が読んだら百の価値があるというわけです。
努力します

556イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 20:24
ギャグの方向性としては、キノの旅とか読んでみたらどうかね。

557イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/03(日) 20:56
>>556
キノの旅。ギャグなのですかアレは。読んだことがないのですが、
てっきりしんみり系だと思っていました。書店で目を通してみることにします。

558イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/04(月) 00:26
ギャグ小説ではないけど、話によっては、ところどころギャグっぽいのが入ってる。
「二人の国」とか、ちょっと会話がギャグっぽいか?
基本的には展開がはっちゃけてるとこがギャグっぽいんで、全体読んでみないとわかりにくいかもしれん。

559足立区のワナビ:2004/10/05(火) 20:13
執筆暦1年のワナビです。
青春モノの冒頭部分を貼り付けました。
話のツカミとして良いモノか、皆様の批評お願い致します。



「開花宣言なんて遠い世界の話だ」

 僕はそうぽつりと呟いて空を見上げる。
 本日は風も強い所為で雲の流れも速く、ゆっくりと形を崩すさまが肉眼ではっきりとわかる。吐く息の白さは日々薄れつつあるけど、やはりこの時期の風は冷たく耳がひりひりと痛んだ。
 まったく北海道という土地はもうすぐ三月が終わるというのに、庭の芝生には霜を降ろし、歩道の脇や建物の日陰にびちゃびちゃの雪の塊を残し、こんな晴れた日に限って風は冷たく……放射冷却現象とかいうヤツだ……挙げ句の果てに雪やら雹やらを何の予告も無く降らせる無慈悲な土地なのだ。
「そうですね……切ないですね……やるせないですね……この寒さは。暁を忘れるようなうららかな春は……ちっとも訪れる気配がないですね……」
 先程の僕の呟きに深い相づちを打つのは、幼なじみの玉城ゆらら。彼女は先週パルコで購入したクリーム色で薄手のコート「お気に入りブランドの春の新作」の襟を立て小刻みにヒザをかたかた震わせている。どうやら彼女は衣替えのタイミングを間違ったらしい。
「始業式に着ていくんじゃ無かったの?そのコート」
 ゆららは目を細めて微笑むと、のんびりというかおっとりというか間延びしつつもよどみない口調ですらすらと答える。
「早く袖を通したい……制服に合わせてみたい……友達に見せびらかしたい……という女子高生におけるおしゃれ三大原則の精神に負けたのです……」
 僕はそんなゆららご自慢のコートをしげしげと眺める。
「可愛いボタンだね、葉のレリーフもオシャレだし」
「さすが景陵くん……この新作は今年の流行色である緑を全体のカラーを壊さないよう……ボタンというワンポイントでさりげなく使用しているのが……ミソなのです」
 ゆららはさらに目を細くして微笑む。ゆららは笑い方にもちょっとした特徴があって、目は糸目で、唇はあまり動かさない。いまみたいに微笑んでも口角がちょっと上がる程度だ。その表情はまるで・・・

・・・・・・

「あ・・・バスが来ました」
 定刻より15分遅れのバスの到着が、僕の思考を中断してくれた。
 そうだ、もういい。
 あれはもう思い出す必要のない記憶なんだ。
 僕はこうして「生きているゆらら」と一緒にこんな変哲の無い穏やかな生活を送ればいい。今は亡き人をいつまでも思っていても仕方が無いんだ。振り返るな、前を見ろ。彼女の面影をゆららにもう被せるな。それはもう誰の為にもならないのだから。

560猫丸:2004/10/05(火) 20:29
 私は好きですよ。こんな感じの冒頭。ゆららのキャラがめちゃくちゃ気に
なりますけど(笑)

561イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/06(水) 00:31
確かに。幼馴染なのにこの会話は……キャラが気になるw

562イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/06(水) 01:29
ゆらら、かわいいですね。萌え。
主人公の、面影を〜っていうのなんかどうでもいい、ゆららが気になる!
…という感じで、続きを読みたいと思いました。
そんな動機でもいいですか?

563足立区のワナビ:2004/10/06(水) 20:20
>560/猫丸様、561様、562様
感想ありがとうございます。

自分としては語り部「僕」の視点で、ヒロイン「ゆらら」の身辺で起こる
ドラマを書きたいと思っているので、
この時点で「ゆらら」に興味を持って頂けると嬉しいです。
キャラクターの性格として
「おっとりでミーハーでお嬢様のような幼馴染」
という実にトンチキなキャラ設定を
丁寧に表現出来るかがこれからの課題になりそうです。

なので
>主人公の、面影を〜っていうのなんかどうでもいい、ゆららが気になる!
>…という感じで、続きを読みたいと思いました。
>そんな動機でもいいですか?
いいです。「してやったり」という感じです(笑)
この感想を励みに4/10に向けて頑張ります。

あと、書き方についても文法・表現方法でおかしな点ありましたら
ご指摘お願い致します。
自分からの質問としては、
今後も「ゆらら」の会話部分や「僕」の思考時間の表現に三点リーダを
意図的に多用するのですが問題が無いでしょうか?
読みづらくならないか心配です。

※貼り付けた文章が冒頭部ということで短く、
 非常に判断しにくいと思いますが・・・・・・迷惑でなければ
 この続きを貼って批評いただきたいのですが・・・・・・どうでしょうか?

ご回答・酷評のほう、宜しくお願い致します。

564イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/07(木) 01:56
三点リーダは、私はもう少し減らしてくれた方が正直読みやすいかも、です。
でも、読点を使わずに……で処理されているようなので、
変に読点を使うよりは、このままの方がいいんでしょうかね。
うーん、正直、この長さで全体を判断するとなると少し難しいですが。

あと、三点リーダは「・・・・・・」ではなくて、「……」です。
Atokだと、中黒を変換すると出てきますが、IMEどうだったかな。
辞書登録しちゃってるので忘れましたが、たぶんすぐに見つかるようなものなので、
そちらで書かれた方がいいかと。

565イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/07(木) 16:55
細かいところだけど、「所為」は「せい」でいいでしょうね。
三点リーダは、これだけの量だと気にならないのですが、このまま二百枚三百枚と書き続けていくには厳しいかもしれません。
なにより原稿の完成予想図が美しくない。「ー」や「……」を多用することを毛嫌いする人も多いので、ほかの方法を見つけたほうがいいでしょう。
この続きはぜひ張ってほしいです。

566足立区のワナビ:2004/10/08(金) 21:53
>564様、565様
ご回答ありがとうございます

>三点リーダは「・・・・・・」ではなくて、「……」です
ご指摘ありがとうございます。
現在書き終えた所までチェックしたところ
半分ほど「・・・・・・」になっていました。修正しておきます。

>「所為」は「せい」でいいでしょうね。
PCで文章を作成すると安易な漢字変換をしてしまう自分の悪いクセが……。
以後、気をつけます。

最後に三点リーダの使用頻度についてですが……
やはり読んだ時に「不快にならない」程度……そこのボーダーの見極めですね。
少し恥ずかしいですが、作品が完成したらラノベ読みの友人たちに
「これぐらいの……使用頻度は……どうなのよ?」みたいな感じで読んでもらい
その感想・酷評を真摯に受け止めようと思います。

567イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/09(土) 12:28
>>563
三点リーダー、頻度的には若干引っかかる程度なんだけど、
「ゆららのキャラ立て」として使うつもりなら他では少なめにした方がいいと思う。
今のままでは注釈がないとゆららのキャラなのか作者の癖なのかはっきりしない。

568イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/10(日) 06:25
今書いている小説の冒頭です。
すごく中途半端なところで切れていますが、このあともうちょっと説明くさい文章が続きます。



恐怖に駆られて走る。いつものことだと思いつつも焦らずにはいられない。
胸の内から黒い何かが噴きだしている。いつもの事ながら嫌な感覚が広がっていく。
物語の始まりはいつも唐突で、突然終焉がくる。しかも、それは毎回同じ終わりを迎える。奇跡など起きない。
───そして今日もまた私は人を殺めた

とあるオフィス街の一角に小さなビルが建っている。無機質なビル群の中で異質な存在感を放っているそのビルに一人の少女が駆け込んでいった。時刻は午前三時。少女が一人で出歩くには少々危ない時間帯だ。
そのビルの近くに一台のトラックが止まっている。
どこかの企業の荷物搬送用のトラックのようだが、町の灯りを落としたこの場所において、規則正しいエンジン音を鳴り響かせているトラックは、なにか現実と遠くかけ離れた存在のように見える。
「…今回のターゲットはあの娘か。正直気が進まないな」
『ぼやくな。これも仕事だ』
「でもなぁ…」
トラックの荷台から話し声が聞こえてくる。ひとつは若い男の声。もう一つは機械から発せられる無機質な響き。
『今回の対象はBクラスだ。それ程難しい仕事でもないだろう』
「いや、あたしが言ってるのはそういう意味じゃなくてさ、なんつーかこう…いたいけな少女を手にかけるってのが」
『気に食わないか』
「まあ、気乗りはしない。…気乗りはしないけど、やらなくちゃいけないんでしょ」
『当然だ』
「当然…ね。OK、ターゲットの情報を出して」
『了解した、一時的に接続を遮断する』
「はーい。…さてと」
会話の終了と同時に荷台の中に灯りが点き、積まれていた荷物が駆動音とともに動き出した。側面に取り付けられた巨大なモニターに様々な文字が浮かんでいく。辺りは様々な機器で埋め尽くされているが、そのどれもが一つの機械に繋がっていた。
<指揮戦闘用ヒューマノイド 神楽>
機械の側面にはそう書かれていた。
──ヒューマノイド
近年めまぐるしい発展を遂げたこの星の技術の中で最もポピュラーで、且つ最も一般的になったものである。
開発当初は、単調な命令をプログラム通りに実行するというだけのものだったが、十数年前にある技術者が開発した自律思考型プログラムにより、人間さながらの思考能力を得るまでに至った。
それと同時に器となるべき祖体の開発も進められ、ちょうど十年前の星暦3011年に史上初の自律思考型ヒューマノイド<アス>が完成した。


少々判断材料が少ない気もしますが、批評、アドバイス等よろしくお願いします

569568:2004/10/10(日) 08:08
すいません、上の文章の13行目の「ひとつは若い男の声」を「ひとつは若い女の声」に訂正いたします。

570ずれてたらスマソ:2004/10/11(月) 07:17
>>568
とりあえず細かい部分をあれこれ。

・同じ単語・言い回しが至近の文章に何度も出てくる。
「いつものこと」「いつもの事」「いつも唐突」とか。「ビル」もちょっと言い過ぎ。

・文法的なねじれ
>物語の始まりはいつも唐突で、突然終焉がくる。
>しかも、それは毎回同じ終わりを迎える。

図に直すと
物語の始まり は いつも唐突
           で
         突然終焉がくる。
それ     は 毎回同じ終わりを迎える。

つまり、この書き方だと
「物語の始まり」に「突然終焉」がきて、
「物語の始まり」が「毎回同じ終わりを迎える」。
ことになるんだな。
「突然終焉」も「毎回同じ終わりを迎える」も本来は「物語」を主語にすべきだから、
この書き方だと文法的に変。文法に即して書くなら

物語の始まりはいつも唐突だ。そして、その終焉は突然やってくる。
しかも、そのパターンはいつも同じだ。

とかかな。↑もぜんぜんこなれた文章じゃないけど。
まあうっかり文法ミスしないように気をつけましょうってことで。

571イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/11(月) 09:23
恐怖に〜殺めた
こういうかしこまったコメントはオープニングイベント終えてから入れた方がいい。
とある〜から初めて静かにこれからどういう話になるんだと読者に思わせる引き込みを狙え。
それからドーンとぶつけるんだ。
内容はありきたりに見えるけど発展しだいかと。

572568:2004/10/11(月) 11:31
批評ありがとうございます!

>>570
>・同じ単語・言い回しが至近の文章に何度も出てくる。
>「いつものこと」「いつもの事」「いつも唐突」とか。「ビル」もちょっと言い過ぎ。

なるほど…確かにちょっとくどいですね。自分が読み手に回ったときはこういう同じ単語の羅列はうざいと感じてしまうのに自分でそれをやってしまうとは…

>・文法的なねじれ

>つまり、この書き方だと
>「物語の始まり」に「突然終焉」がきて、
>「物語の始まり」が「毎回同じ終わりを迎える」。
>ことになるんだな。
>「突然終焉」も「毎回同じ終わりを迎える」も本来は「物語」を主語にすべきだから、
>この書き方だと文法的に変。

うっかりの文法ミスを大量生産しそうな悪寒…
文法云々に関してはもうちっと勉強しようとおもいます

>>571
>恐怖に〜殺めた
>こういうかしこまったコメントはオープニングイベント終えてから入れた方がいい。
>とある〜から初めて静かにこれからどういう話になるんだと読者に思わせる引き込みを狙え。
>それからドーンとぶつけるんだ。
>内容はありきたりに見えるけど発展しだいかと。

ここに書き込んだ後にプロットを再構築したら文章の中に矛盾が出てきてしまって、文章自体を大幅に変えてしまい、移動させようかこのままか迷ってたので凄
くタイムリーな感じです。移動させることに決めました。

俺の周りに推敲してくれる人間がいない(みんな小説とか読まない)ので客観的に見た意見は非常にうれしいです
ありがとうございました

5731/2:2004/11/05(金) 11:48
最近この板を見つけた者です。
なんか、もうあんまり人がいないような気もしますが、せっかくこういう場があるので
貼り付けたいと思います。批評お願いします。


 雨に包まれた漁港は薄暗く、見通しが悪かった。
「あれで、体の大部分はただの水……海水なのか」
 緑色の雨合羽を着た中年の男が、双眼鏡をのぞきながら言う。漁港を包囲する自衛隊
員からは若干離れた場所だ。
 雨音の中で、ズンという重い音が定期的に響いていた。
「見るのは初めてだが、すごいものですな。かなりの破壊力だ」
 雨合羽からのぞく襟元を見れば、男が自衛隊の幹部だとわかる者もいただろう。
 が、部隊の指揮をしている者は彼以外にいた。この中年の幹部は、彼の隣に立つ女性
の応対をするために来ていたのである。
 先ほどヘリで到着した女性は、最初の軽い挨拶を交わした後はほとんどしゃべってい
なかった。しかたなく、とでもいう風に、男はさらに言葉をつづけた。
「たしかに、あんなものが数十匹も一斉に上陸してきたら、ビルだって倒壊する。東京
が壊滅したのも理解できますよ」
「……あのタイプは、大した驚異ではありません」
 男の言葉に対し、女性が低い声で応じた。
「しかし、東京を襲ったのはあの巨大アメーバなのでは?」
「最初は、そうです」
 女性は短く答えた。
 傘こそさしているが、ヘリを降りたときに浴びた雨で長めの黒髪や服は濡れたままだ。
縁なしの眼鏡だけは、男が気づかないうちにぬぐったらしく、水滴はついていない。
 落ち着きを感じさせるが、まだ若いだろう。二十代半ばだと思われた。
「巨大アメーバに見えるかもしれませんが、あれはいくつもある形態のうちのひとつに
過ぎません。構成する物質によって、その性質は大きく変化します。そして、液体を構
成物質とするもの──私たちはスライムタイプと呼んでいますが──は、能力的には非
常に低い部類に入ります」
「あれで、非常に低い、かね」
 思わずそうつぶやき、もう一度双眼鏡をのぞく。
 雨が降りしきる中なのではっきりと見えるわけではないが、なにか黒い塊が活発にう
ごめいている。はっきりとした形をもたないそれは、やはりアメーバと形容するのがも
っとも適しているように思えた。
 そのアメーバが、体を大きく持ち上げ、漁港のコンクリートに打ち据えるという行為
を先ほどからくり返しているのである。さきほどから定期的に響くズンという音の正体
はそれだった。
 巨大アメーバは、体当たりのみで漁港を破壊しようとしているのだった。
 その威力は見た目よりはるかにある。一度の体当たりで、軽く2メートル以上の範囲
にヒビが走るのだ。その重い音は、ここまではっきり届くほどだった。

5742/2:2004/11/05(金) 11:49
 漁港の四分の一ほどはすでに原型を留めていない。もうこの港はほとんど使いものに
ならないだろう。
「こんなのが何匹も一斉に上陸してきたら、と思うとゾッとする……」
「まだ、これからも<コア>の上陸はつづくでしょうね。……でも安心してください。
<コア>がこんなところに迷い込むのは、例外的なケースです」
 それは男も理解していた。それは、ほぼ必ず都市部を襲うからだ。こんな片田舎と言
える漁港に上陸したのは非常にめずらしいことのはずだった。
 しかし、そんな「はぐれ」に対して用意された自衛隊員は二百名を数えた。
「彼らは嗅覚をもっていますから。……人間と、人間の文明を嗅ぎつける嗅覚を」
 そう、彼らは正確に「人間」を目指してやって来る。湾岸に面した都市を目指し、彼
らは海からやってくるのだ。
「呼称は、コア、ということでいいのかな? たしか正式には別な……」
「かまいませんよ。日本ではその名称で定着してしまいましたから。いま米国では<イ
コライザー>などとも呼ばれていますが……」
「じゃあ、そのコアについてひとつ質問させてもらっても構わないかな、五尭所長」
「失礼、私は所長ではありません」
 そんな返事がかえってきて、男は一瞬戸惑った。その組織の所長の名は、たしかに五
尭という名だったはずなのだ。
 女性は、男に対し、五尭伊吹と名乗っていた。
「自己紹介が適切ではありませんでしたね。所長は父です。私は副所長をやっておりま
す」
 ことばだけ聞くと謝っているようにも感じられるが、五尭伊吹は目も合わせず、無表
情なままそう言った。
 その視線は、隊員の包囲している中心、巨大アメーバに常に向けられていた。
「では、五尭副所長……質問させてもらうが、あれは──<コア>とは一体なんだとい
うのですか?」
 その質問に、五尭伊吹は一瞬沈黙した。それから、考えながらというようにゆっくり
と話し出す。
「……いまだその正体は皆目わからない、というのが正確な答えなんでしょうけどね」
「な……」
 よりによって、「わからない」などという答えが返ってくるとは想像していなかった。
「しかし君らは、あれを研究する機関の人間だろう?」
「あれは、人類が初めて相対する物なのです。その性質のいくつかは通常の物理法則を
超えています。おいそれとその正体を解明できるものではありません」
 男が言葉を失っていると、五尭伊吹は「ですが」とつづけた。
「ですが、これだけは言えます。もう誰もがわかっていることでしょうけれど──あれ
は、海の底の底からやってきたあの物質は」
 一呼吸おいて、五尭伊吹は言った。
「──敵です。我々人類の」

575イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/06(土) 13:25
なんの参考にもならない意見ですけど、怪獣映画みたいなもんでしょうか?
自分だったら正体についての議論より、いきなりドンパチやりたいなあ。
無責任な感想ですんませんけど…。

576573:2004/11/06(土) 16:33
>>575
感想ありがとうございます。
……怪獣映画というよりは、仮面ライダーかなあ(゚∀゚;)

人類に襲いかかる<コア>に対し、その<コア>の力を手に入れた少年が
戦いつづける、みたいな話なんです。

577イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/06(土) 19:12
これって導入部なんですよね?
まず冒頭でコアとやらが出現して、世界の各都市が襲われたことや、
コアがどんな外観やパワーを持ってるのかを説明する部分ですよね?
プロローグとしてはこれといって欠陥はないように思えますけど。
副所長という人がコアの力を手に入れた少年とかかわることになるのかな?

578573:2004/11/06(土) 21:17
>>577
ありがとうございます、安心して書き進められそうです。

いちおうあの部分をプロローグにもってこようかと思っています。
コアの側から見た話とどっちをプロローグにしようか迷ったんですけど。

577さんの予想どおり、副所長が最初に少年と関わることになります。
(いまちょうど出会ったあたりを書いてます)

579イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/07(日) 11:51
>>573
期待できそうな感じ。
でも、演出効果としての雨に注意をはらうと、もっと雰囲気が出るかも。
単純に小雨か土砂降りかというぐらいでも、
状況が違うと、セリフの意味も。その下の心理も、違ってくることがある。
再考されたし。

http://www.yasui-kaimono.com/books-jp/��≪�若��/��≪�若����c�鴻�����/P-0000000a0000556b5957695155645159/�����勐�����/�����勐�����.php

580579:2004/11/07(日) 11:53
>>579は文字化けしてしまった。
「雨の名前」(小学館)を参考図書としてオススメする。

581573:2004/11/07(日) 23:41
うお、うちの2chビューアでは>>579が丸々見えなかった。

参考になるもの教えてくれてありがとうございます。
たしかにどんな雨か、っていうのまったく書いてませんね。気をつけなきゃ。

582579:2004/11/08(月) 05:19
冒頭の雨が土砂降りだったら、その雨の中でも、
コアが衝突する音が響くということで、コアの破壊力の表現になる。

小雨だったら、「欝だけれども、この程度のことは、わりと
よくあるんだよ」という、副所長の心理の描写につながる。
世界に対する人間の無力さ……。

けっこう面白そうだから、がんがれ(´▽`)ノ

583イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/12(金) 17:00
>>573
文章が完成されており、先を読ませる力があると思う。
だけどどこか退屈で、どうして退屈に感じるのかと考えてみたところ、
アメーバ状の大怪獣という題材が使い古されたものだからという理由に思い当たった。

宇宙大怪獣ドゴラ、人食いアメーバの恐怖、ブロブなどの映画がさっと頭に浮かぶ。
ライトノベル界隈では、上遠野浩平の虚空牙シリーズとかなり似ている。
そもそもブギーポップからして、”虚空牙の能力をコピーした怪人”の登場する
仮面ライダー的なノリの作品。これは偶然符号しちゃってるだけなんだけど。

というわけなので、別にこのままでもいけると思うけど、
もし何か心に引っかかる点があったら、これらの作品との差別化を図った方がいいかもしれないです。

584119です:2004/11/13(土) 00:03
あれからずっと悩んでまして、今やっと新作の4分の1近くまでいったとこです。
これはプロローグですが、おかしいところがあればご指摘願います。

 直径四センチほどのボール状の物体が空中に浮かんでいた。銀色で質感は金属
みたいだが、物体には瞳があり瞼があり、まるで人間の眼球そっくりだった。
 パチクリとまばたきを二回ほどして、十メートルほど下で行われている光景を
ジッと観察した。
 「おい、そんぐらいにしとけよ」
 今まさに哀れな子羊に悪の拳が振り下ろされる寸前、背後からのドスの効いた
少女の声がそれを制止した。
 将来の、というより、すでに現役の不良といっていい五年生のいじめっ子三人
が、それまで殴る蹴るとやりたい放題に痛めつけていた気弱そうな男子生徒をい
ったん放置して、声のしたほうを振り向く。
 「今時、イジメなんて流行んねーんだよ。他にすることねーのか?」
 その少女・水原森乃は、プリーツスカートのポケットに両手をつっこんだまま
刃物のようにギラついた視線で、いじめっ子たちを一瞥する。
 まだ十歳という年齢にふさわしく身長百四十センチに満たない小さな体だが、
敵を威嚇するには効果十分な迫力がみなぎっている。やや吊り上った目のせいで
キツい印象はあるが、どちらかというと美少女の系統に入るだろう。ショートの
髪を束ねているせいで、後頭部から菊の花が生えているようになっている。
 一瞬、森乃のかもしだす異様な迫力に、不良五年生たちは声も出せずにいたが、
相手が小柄な女の子とわかるや、ニヤリと顔を見合わせ、

585119です:2004/11/13(土) 00:21
 「あんだよ、テメー? なに説教たれてんの?」
 「お兄さんたちは楽しく遊んでんだよ。ガキが出る幕じゃねえっつの」
 「オンナはすっこんでな。それ以上不細工なツラになりたくなきゃな!」
 ただでさえストレスの発散とカツアゲという実益をかねた、お楽しみの暴力
タイムを邪魔されて、彼らの不機嫌は頂点に達している。イジメ三人組は歩を
そろえて森乃のほうへと向かっていく。
 「あ、あ……」
 自分のせいで無関係の人間まで巻き添えにしてはならないと思ったのか、鼻
血を流してへたりこんでいた男子生徒が、やめてくれとすがるように三人組へ
手をのばす。無論、そんなことで止められるはずもないのだが。
 「おー、オレらに勝てるとでも思ってるワケ?」
 三人の中で一番背の高いヤツが完全に小バカにしきった態度で、身をかがめ
て視線を森乃と同じ位置に合わせる。これで怖がらせているつもりらしい。
 「思ってるぜ」
 森乃はせせら笑って、いきなり背負っていたランドセルで、高身長の五年生
の顔面を張り飛ばした。
 「グエッ!」
 潰れたカエルみたいな声をあげて鼻の頭をおさえる不良五年。
 「こ、このヤロウ!」
 予想外の奇襲に手加減無用と判断したのか、残る二人が両側から飛びかかっ
たが、すばやく森乃がしゃがんだせいで互いの顔をぶつけ合う結果となった。
森乃は相手が態勢を立て直す暇を与えず、懇親のボディブローを叩きこんだ。
 「てめーッ!!!」
 高身長が熊みたいに両腕をひろげて掴みかかろうとする。しかし、それより
高くジャンプした森乃は、スカートがめくれるのもかまわず右足をあげて、カ
カトを相手の脳天へと命中させていた。
 不良五年生が失神する寸前に見たのは森乃のスカートの中身だったが、そこ
は黒のスパッツで保護されており、期待するものを見ることは叶わなかった。

 この後、ボール状の物体でケンカをサーチしていた高校生が出てきます。
その男子高校生と武闘派女子小学生・水原森乃のラブコメみたいな話です。

586イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 09:09
>>584

>ボール状の物体はまだでてこない。

最初の4行は削れ。

>ポケットに両手をつっこんだまま刃物

流れからして、いきなりカッターナイフを出すのかと思ったよ。
刃物のような目つき以外の比喩を使ってくれ。

>不良五年

五年間、不良をやっているように聞こえる。

587イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 09:10
>>586の訂正

>ボール状の物体

まだでてこない。
最初の4行は削れ。

588119です:2004/11/13(土) 11:00
ご指摘ありがとうございます。
>最初の4行は削れ
ボールが出てくるところまできちんと書くべきでしたね。
>刃物のような比喩を使ってくれ
語彙にとぼしいもので、ありきたりの表現になりがちです。勉強します。
>五年間、不良をやってるように聞こえる。
言われてみれば確かに。不良五年生と書けばいいでしょうか。

589イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 14:28
>>584-585
細かい部分を指摘しても始まらないので、全体的な批評でも

書きたいものをそのまま垂れ流しにして、読者に理解させる・感じさせる努力をしていないように思われる。
小学五年生という設定にしても完全に空回りしていて、どの描写・演出をとってもその年齢に不釣合い、
違和感しかあとに残らない。
まず少女の登場シーン。

 「ドスの効いた少女の声」「刃物のようにギラついた視線」「敵を威嚇するには効果十分な迫力」

この描写と「十歳という年齢の美少女」は、ミスマッチを通り越して完全に分離してしまっている。
おなじことは敵役の不良にも言えて、おそらく全体を通しての読者のイメージは

 「小学生のコスプレをした大人がなんかやってんな」

だろうと思う。
ミスマッチ=意外性なのだから、狙うのならば演出なりで工夫と努力を。
たとえば後半にいきなり登場するランドセルを、ちょっとした小物として利用するだけでも印象はかなり変わるはず。
初登場で、

 「そこには赤いランドセルを背負った少女が突っ立っていた。
  ほどよく整った顔立ちは愛らしく、目元の険を除けば美少女と称しても問題なかろう。
  140センチにも満たない小さな闖入者の姿は、不良たちの残虐心をふたたび呼び覚ました」

とにかく「ランドセル」によって小学生であることを印象付ける。
そこから「美少女」「小柄」などにつなぐことで弱者であることを描写。
いじめられていた少年の「やめてくれとすがる」行為にもはじめて意味が出る。よって、
「自分のせいで無関係の人間まで巻き添えにしてはならないと思ったのか〜」などとちまちま説明する必要はない。
説明せずに描写しましょう。
その後、

 「背負っていたランドセルで、いきなり相手の顔面を張り飛ばした」

とすれば、意外性を演出することができる(たぶん)。
あとはもう、好き勝手に大暴れすればよし。


稚拙だけど、あくまで一例です。
「読者」を意識していれば、こういった演出が自然と出てきていたはず。
まあ自分もこんなこと偉そうに言ってられる立場じゃないんだけどさ。

長文失礼。

590586:2004/11/13(土) 22:36
>>588
>ボールが出てくるところまできちんと書くべきでしたね。

ボールの描写は、ボールが出てきてからでいいんだよ。
森乃VSイジメっ子が終わってから、書け。

>不良五年生

イジメっ子A(10歳)ぐらいで十分だ。

591119です:2004/11/14(日) 16:30
>589
やはり、意外性が大事ですか。
先に「小学生」であることを強調したほうがいいんですね。
読者の存在を意識…自戒します。
>590
>ボールが出てきてからでいいんだよ。
こういう機械が存在する世界だと、まず印象づけたくて。
以下の流れを見ても早すぎるでしょうか。
>イジメっ子(10歳)ぐらいで十分だ。
それでいきます。ABCで。学年も六年に上げときます。

 「どうも……ありがとう」
 疾風のように現れた小さな救世主に、イジメ被害者の男子はお礼を言ったが、
森乃はそれには答えず、ポケットからティッシュを取り出すと放り投げた。
 男子生徒がそれを受け取って鼻血をふくと、これで出番は終わったとばかりに
武闘派少女は後も見ずに去ろうとする。
 その直後、
 「危ない!」
 という男子の声と同時に、石を握りしめた手が彼女の頭めがけて振り下ろされた。
 すんでのところでかわすと、倒したはずのいじめっ子ABCのうちBが、血走っ
た目に憎悪の炎を燃えたぎらせていた。
 「てめえ……ゼッタイ殺す!」
 他の二人は無様に転がっているが、こいつだけはKOするには至らなかったらし
い。目をさますや否や傍らに落ちていた石を拾って逆襲に出たのだ。
 (パンチの威力が甘かったな……)
 自分の打撃力不足を反省しつつ森乃は、今度こそ完全に眠らせてやろうと拳を構
えた。しかし、その必要はなかった。
 突然、空から落雷のような光線が降ってきて、不良六年生Bを直撃したのである。
 「ギャッ」
 と一声残して、Bは倒れ伏した。体からブスブスと黒い煙をあげて。

592119です:2004/11/14(日) 16:45
 いじめられていた男子生徒は、何が起こったのかさっぱりわからないという感じで
目を白黒させていたが、森乃には謎の光線の正体がすぐにわかった。
 上空を見上げると、思ったとおり金属性の目玉みたいな球体が浮かんでいた。光線
はその球体の瞳の部分から発射されたものだ。
 (あのヤロウ……余計なことしやがって)

 それから数分後、森乃は「霞ヶ浦」と表札のかかった家の前に立っていた。
 「コラァ! 群平! 出てこーい!」
 二階の窓にむかって叫ぶ。
 サッと窓が開いて、目にまぶしいグリーンの頭が飛び出した。
 「やあ、森乃ちゃん。なにか用?」
 十五〜六ぐらいの少年が、ニコニコしながら階下の森乃にたずねる。
 「とぼけんじゃねえ! あの変な目ン玉みたいなの、おまえんだろ!
ったく、あんな連中、オレ一人でも十分すぎるんだよ!」
 「あいや〜、バレてたかあ〜」
 少年は大げさに緑に染めた髪をかきまわす。
 「バレるに決まってんだろ! あんなワケわかんねーモン作るの、お
まえの他に誰がいるってんだよ!」
 「ゴメンねー、森乃ちゃんのことだから手助けするまでもないと思っ
たんだけどさあ。相手凶器もってたし、麻痺ビームの安全性も試したか
ったし……さっきの奴、死んでなかったよね?」
 そう言いながらもヘラヘラ笑っている。顔だけなら十人並以上なのに、
どこか緩んだ雰囲気と、染めた頭髪のせいで、必要以上に軽薄に見えてし
まうこの少年こそが、ボール型浮遊物体の製作者なのだ。
 彼の名は霞ヶ浦群平、水原森乃と同じ蛍学園に通う生徒で、高等部の一
年生である。

593590:2004/11/14(日) 20:05
>>591

>こういう機械が存在する世界だと、まず印象づけたくて。

機械が実際に役に立っている描写がなければ、
印象づけられないだろう?

小説の世界っていうのは、ちゃんと動かさなければ、
読者に印象を与えられないぞ。

最初の4行、>>592の先頭のところに持っていった方がいい。
目玉が役に立つところが出てきたところで、説明をまとめとけ。

594イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/14(日) 23:27
>>584
無難にまとまっているんと私は思いましたが。
少なくとも森乃は、設定や言動が特殊みたいだから、このままでもかまわないと思います。
ただ、10歳と小学5年生と書いてますが、小学4年生と5年生で、しかも4年生の女の子と5年生の男の子。
体格の差がそこまであるとは思えないんですよね。
3人組を中学生ぐらいにしたら、不自然さがなくなるんじゃないでしょうか?
今度は、小学生が中学生相手に勝つというのが不自然になるかもしれませんが。

金属の目玉については、これだけの短いセクションですから、これはこれでありかと思います。
ただ、4行の直後から日常が始まってしまうと、意識が切り替えにくいです。
ボール視点から森乃視点に変わりますしね。
その位置に入れたいのであれば、ここだけ独立しているというのがわかるようにしてはどうでしょうか。

>懇親のボディブロー
誤字でちょっと笑いました。

595119です:2004/11/15(月) 19:25
>593
うーん、悩むところです。
>594
前に指摘されたとおり、もう少し子供っぽさを強調する
ことにしたんですけどね。ただ森乃の外見に関する情報を、
どこまで最初の時点で書くべきか迷ってます。
確かに、強い少女であることを印象づけるのに、
相手が小学生3人では役不足かも…。
どれぐらいの相手が適当かは再考します。

596イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/16(火) 19:25
>>594
たしかに小学生ぐらいだと女子のほうが男子よりでかいことも多かったわな。

597こういう感じの文体って通用しますか?:2004/11/19(金) 01:15

牧野きさきがやって来たのは……
第二文芸部が文化祭を控えて緊張感漂う(第一)文芸部の部室を追い出され、
部室としての機能を果たしそうな部屋の占有を求め、和蘭人の如く彷徨した挙げ句に、化学部顧問の先駈から扇風機を一個渡され、「屋上に行ったら?」と言われたのが、まず始まりだった。
普段は鍵の掛かっている屋上のドアを、鉄の耳掻きとトゲ抜きを細く加工したモノでこじ開け、夏の強烈な日差しが怒り狂っている屋上の隅っこの、申し訳ない程度に影が出来ているスペースを陣取り、
「日陰でもケツが熱いぜ」と異口同音の愚痴を、ある人はもっと下品に、ある人はもっとエレガントに言い合うのも終わり
やっと文化祭の出し物についての話し合いを始めたその時だった。
『「元気良くていいね」で全て済むと思っているなら小学校に戻ってくれ』と担任に昨日、言われた彼女がついに屋上に現れた。
開口一番、「いや〜、バイト代が競馬で消えたよ」と言い放った彼女は、とりあえず、手に持っていたすり切れた競馬新聞をビリビリに破き、その紙片を白城の積乱雲と高湿高温高気圧の大気が競演する青空に、羽ばたかせるかのように解き放った。
怪我を癒した灰色の鳩が再び空に回帰するというイメージを脳内に抱いているのか、彼女の表情は非常に愁いを秘めていた。
そんな女優牧野な一面を見せると、今度は、彼女のお気に入りの安物のトートバックから英語の教科書を取り出して、それを屋上の中央に、頁を少し開いて立てた。
ヘリポートよろしくの異なる半径の同心円が幾重にも描かれている屋上の中央部の、さらに円の中心に立てたモノだから、黒魔術の儀式のように見えなくもなかった。
まぁ、このような奇行は彼女の得意分野であるから、別にいいと部員一同、無視を決め込んでいると、
一通りの作業を終えた彼女は部員達の輪に無理矢理に入ってきた。
屋上まで駆けてきて息切れしている彼女はとりあえず熱かった。
人間は百Wの電球と同量の熱を発すると言うが、余分に放出しているのでは感じた。
彼女の隣になってしまった僕と笹井真希は共にお前、暑苦しいよという表情を目一杯、顔に浮かべたが、彼女からの反応は無かった。
いつも通りの舌と脳が足りなさそうな口調で、部長代理の春日井優子が「とりあへず、何にしまそうか?」と切り出した。
第二文芸部全員(彼女と部長除く)は決まり合わせたかのように「映画を作ろう」と合唱した。
春日井は困った。困った、困ったという顔したが、最後には泣き顔になって「文芸部なのに、どうして」と部員達の提案を受け容れた。
出し物は映画製作で決まりそうだが、どのような映画を撮るのかで一悶着あるだろうと全員(これも彼女と部長を除く)が嘆息した瞬間、一陣の風が吹き、カタッと乾いた音が、陽炎で歪む屋上に響いた。
夏のありがたくない熱風が屋上の中心に居座っていた例の教科書を倒してしまっていた。
彼女は第二文芸部の輪からゆっくりと抜けて、教科書を拾った。
それは奇妙な拾い方だった。
彼女はまず腰をかがめ、膝を地面につけ、そのまま膝に教科書を大切そうに乗せ、両手で包み込むように抱きかかえた。
彼女はスカートの下に短パンだかをつけているので僕はなんも期待してなかった。
「誰か、誰か」という呟きが彼女の口から聞こえてきた。
彼女を教科書から目を離し、周りを見回してはじめた。
目当ての人物は見つからないのか、声はだんだんとか細くなり、涙声に漸近していった。
こちらに向けられた背中からは絶望と無力感が滲み出ていた。
「誰か……誰か、お願いします、助けて下さい……」
部員全員はいつのまにか立ち上がり、そのまま立ちつくしていた。
彼女は叫んだ。
「助けてください! 英語の単位が死にそうなんです、助けて下さい!」
その絶叫は背表紙はボロボロになり、表紙には変なイラストを落書きをされ、本文中のアルファベットの『O』にはマークシートのように真ん中を黒く塗りつぶされてしまった英語の教科書の断末魔のようにも聞こえた。
彼女のことはもうどうでもいいやという雰囲気で、フォーラムは再開された。
「主演は牧野ちゃんで良いわね」とさきほどの寸劇で目頭に涙を浮かべる部長代理はしんみりとそう言い放った。

598イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 02:49
通用するかどうかはわからん。
ただ俺個人は三文目で息切れした。読むのがつらい。

599イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 05:07
たしかになあ・・・。
四行目までが一文なんだよね?
出だしとしてはツライなぁ。

600イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 18:25
なんか似たようなのどっかで読んだような気がする。
こういう感じのってことだから意図的なんだろうけど、やっぱ破綻してるんじゃないかな。
中盤にきてようやく「僕」の一人称とわかるけど、てことはこれは個人の思考なんだよね。
ふつう、こんな風に考える? ちょっと頭が逝っちゃってる人ならOKかもしれんけど(まあ
それ以前に三人称視点が混入してるけど)。

狙いたいんなら、句読点の打ち方とかもっと適切にやらないと。こういうのって、見た目と
実際が一致しちゃいかんと思うよ。読みにくそうだけど、読んでみたら不思議と読めるって
いうふうにならないと。

601イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 21:38
俺なら読み飛ばすだろうな…。少なくともこの本を買うことはない。
あえて難解な単語を使ってるんだろうけど、読みづらいことこの上なかったし。
それと、少なくとも「」の前後に地の文がついているのは、減点対象になるんじゃないか?
下読み系とか投稿系のサイトでは、絶対それが書いてあるけど。

602イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/22(月) 16:54
ううむ、読みにくいなあ。
情報を詰め込みすぎなんだよ。一気に説明しておきたい気持ちはわかるけど、もっと動きで見せてほしい。
……ああ、聞きたいのは文体についてだっけ……まあ読みづらいっす。以上。

603イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/22(月) 22:47
えーと、ちょっと悩んでるんですが……。
ライトノベルってこういうものでしょうか? 批評お願いします。



 一日休んで登校すると、七飯みどりのクラスに異星人が転入していた──。

 桃山高校一年E組の教室に入るなり、みどりは思いっきり引いた。教室には、
子どものように小さな見知らぬ生徒がおり、あろうことかその頭からは触覚が
生えていたのだ。二本の触覚の先には、蛍光色の玉がついている。
 触覚なのかアンテナなのか、ともかくたちの悪いアクセサリーにしか見えな
い。それ以外は、身長が低いことをのぞけばどこがおかしいというわけでもな
い、どこにでもいそうな生徒である。問題は、なぜそんなものをつけているの
かということだった。
「あ、みーちゃん。転校生来たんだよ」
 わけのわからない生徒を見てたじろいでいるみどりに、クラスメートの蛍が
話しかけてくる。その言葉に反応して、転校生というその少年もみどりのほう
を見た。
「異星人なんだって」
 転校生を見たみどりの疑問に、蛍が簡潔に答える。アンテナ(触覚?)の理
由がその一言でかたづけられた。
「ヨロシク」
 異星人だというその転校生は、笑顔でみどりにあいさつした。なにからツッ
コめばいいか、みどりは真剣に悩んだ。
「僕、ホシ★ワタルといいマス」
 名前もつっこみどころ満載だー!とみどりは心の中で叫んだ。どうやってツッ
コむかさらに悩んでいると、転校生は調子に乗ってこんなことまで言い出した。
「ちなみに、ホシとワタルのあいだには『★』を入れてクダサイ」
「自分の星に帰れ!」
 マジメな顔でそんなことをぬかした転校生に、みどりはついにキレた。

604119です:2004/11/23(火) 15:40
面白い。もっと続きを読みたい。

605イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/23(火) 17:56
>>604
うはww自演だと思われそうwww
……まあ、投稿の予定などないんで、よろこんでもらえるならいくらでも。



「まあまあ。とりあえず、ホシ君が自己紹介してるんだから、みーちゃんも
ちゃんとしないと」
 蛍になだめられ、みどりは嫌々ながらも自己紹介した。
「……わたし、七飯」
「ナナエサン? ミーチャンというのは?」
「七飯は苗字よ。名前はみどり。どっちも名前っぽいのは蛍だって同じでしょ?」
 クラスメートの蛍も、香苗という苗字なのだ。
「ナナエ、ミドリ、カナエ、ええと、ケイ……」
 自称異星人がみどりたちの名前をくり返して、ずいぶん悩んでいるようだった。
「……なんか、四人分の名前を覚えなきゃいけないようで、損した気分デス」
「いま、宇宙人はバカだと判明したわね」
 容赦なくみどりは言った。
「そもそもなんで、宇宙人が日本の高校に転校してくるのよ!」
「色々あるみたいだよー、宇宙船の故障とかー、地球人の実態調査とかー」
「ソノトオリデス」
 蛍が答え、ホシ★ワタルがうなずく。どちらかというと、蛍の態度にあきれ
るみどりだった。
「あんた……信じてる?」
 みどりの質問に、蛍は不思議そうな顔をした。わかってない。
「どうしてコレが宇宙人だと信じれるか!」
「痛いデス、ミドリサン」
 みどりはホシ★ワタルのアンテナをつかんでひっぱっていた。
「だって、本人が異星人って言ってるんだよ?」
 ぜんぜん疑問にも思ってないような調子で蛍が答える。
「ソノトオリデス」
 さも「他の星から来ましたー」というような顔をするホシ★ワタル。
「あんたらねー……」
 会話にならない。

606603,605:2004/11/23(火) 18:18
それで、何を悩んでいるのかと言いますと。

これって元々、何を血迷ったのか4コママンガを書こうと思ったときに、
アイディアをメモするようなつもりで小説形式にしたものなんですよ。
で、そうやって自分で書いたものを見て、疑問がわきあがったわけです。
こういうのをライトノベルと言うんじゃないか? と。

自分は文学を極めたいなどという欲求はカケラも持っておらず、
自分の書いたもので楽しんでくれる人がたくさんいればいいな、とだけ
昔から思っていまして、それで誰でも読みやすいものを書こう、という
意味でライトノベルを志していたつもりなんですが、
ひょっとして「誰にでも読める」みたいなことを追求するなら
こんな文体が一番適しているのではないかと悩んでしまったわけで。

あと、実は自分じゃライトノベルとジャンル分けされている小説を
ほとんど読まないんですよね。(そこが大問題と言われては返す言葉も
ありませんが)
それで他の人の意見も聞いてみたいと思い、これをUPしてみたわけ
なんです。いかがなものでしょうか。

607イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/23(火) 22:43
>>603
ライトノベルっていうのはこういうものだろうか、というそれだけに回答するなら、
>>603の考えてる、書いてるものは十分ライトノベルに属すると思う。
とはいえ、投稿するつもりもないということだし、楽しむために書くならジャンルなんかどうでもいいと思うんだがな。

608603:2004/11/23(火) 22:52
>>607
あ、いや、投稿するつもりなんてもう有り有り(゚∀゚;)
ただ、投稿用に書いてるのは別にあって、
603に関しては元々アイディアメモくらいのつもりで書いたんだよね。

これが充分ライトノベルに属すると言われると、やはり少し考えてしまうな……。

609イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/24(水) 01:54
>>603
一言ライトノベルと言っても幅は広いよ。
ドクロちゃんから十二国記、腐女子向けのホモ本もある。
結局、手軽に読めて楽しめればライトノベルなんじゃない?
ライトノベルってものを、(小)中・高生を対象とする、
エンターテインメント性の高い小説と考えたら、
603だってラノベだろうし、読んでないからわからないけど、
今603が書いてるものもラノベにはいるかもしれないじゃん。
どっちかがラノベならどっちかはそうでないとは決まってないでしょ。

610603:2004/11/24(水) 04:13
おお、心強い意見。

てか十二国記もラノベに入るのか(゚∀゚;)
…うん、いま書いてるのもいけるような気がしてきた。ありがとう。

611イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/24(水) 16:41
ライトノベルを書こう、なんて肩に力いれんでもええじゃろー。読みやすくて面白い作品であればどこのレーベルでも採用するだろうしさー。出版社によってはジャンル違いの作品でもOK出したりする例もあるしなー。
大事なのはまず書くこと。完結させること。それが読みやすく面白いこと。ライトノベルかどうかは二の次だべさー。

612603:2004/11/25(木) 02:26
やっぱり読みやすくて面白いことですよね。
なんとかやってみます。

ちなみに、書いて完結させて、はけっこうやってきたんですよ。
もうそんな若くないんでね(゚∀゚;)

613119です:2004/11/30(火) 21:58
どうも自信なくて最初のほうに戻って書き直してます。

 森乃は玄関のドアを開け、霞ヶ浦家に上がりこんだ。
 「あら、森乃ちゃん、いらっしゃい」
 「邪魔するよ、おばさんッ!」
 ひょいと顔を出した群平の母親の真横を走りぬけ、乱暴な足取りでまっすぐに
二階の群平の部屋をめざす。
 「群ぺーっ!」
 力まかせにドアを蹴りあける。
 黒いシャツの上から灰色の半袖セーターを着た群平がそこで待っていた。腰か
けていたスチール製の椅子を回転させてこちらを向く。
 「森乃ちゃん、ようこそ……グホッ!」
 いきなりドロップキックを薄い胸板にくらい、かすかに肋骨がきしむ音をたてて、
群平は椅子ごと倒れた。
 「ゲホ……あんまりじゃないかあ……」
 「だまれヘンタイ野郎!」
 緑色の頭を踏んづけて、森乃は室内を見渡した。
 「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
 パソコンを置いた学習机、テーブル、ベッド、本棚と配置されているものを見る限
りは、ごく普通の部屋である。しかし、奇妙なガラクタをギッシリ詰めこんだ数個の
ダンボール箱の存在が、部屋の住人が普通ではないことを物語っていた。
 森乃にはどんな目的で作られたのか見当もつかない、まるで前衛彫刻を思わせる珍
妙な形の機器の数々、その中にはスパイボールの試作品らしいプラスチックの義眼み
たいな物も混じっている。それらはすべて霞ヶ浦群平が作りかけて途中でやめてしま
ったアイテムであった。
 森乃は、この発明家高校生とは、家が隣り同士ということもあって、物心ついた時
以来のつき合いである。
 「で、どんな映像があるんだ?」
 頭にのせていた足をどかして森乃は聞いた。
 「どんなって?」
 「さっきみたいなエロ映像がまだいくらでもあるって言ってたろ! あんな
目玉作って、おまえが何に使うかなんてわかりきってんだよ。また性能テスト
とか理屈つけて、オレん家でのぞきやってたんだろ?」
 「当たり……見たい?」
 「つーか見せろ! 内容次第で没収する!」
 それじゃあ、と群平が頭をさすりながら起き上がり、机の上のリモコンを手
に取った。それを操作すると、天井から白い垂れ幕が下りてきた。スクリーン
である。
 肩のあたりで静止しているスパイボールに、群平が何か指示をすると、人工
知能が主人の言わんとすることを即座に理解し、先日から水原家に潜入して撮
影した成果を写しはじめた。

614イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 00:11
小学生の生活を盗撮する高校生の話とは、相変わらず己の性癖と自己投影を垂れ流した作品を書いてますね。

615イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 00:50
>>614
己の性癖、事故投影であったとしても、もし他人が読んで面白ければそれでいいんじゃないの?
これが面白いのかどうかは、これしか書いてないとわかんないけどさ。
そこは否定する必要はないところだと思うけど。

で、119です はそれをここに書き込んで、どうしてほしいわけ?
613だけじゃ内容を判断できる文章量でもないし、
だからって前回のカキコとつながってるわけでもないし。
きっちり批評や感想がほしいなら、ある程度書き上げて、
判断できる材料にしてから投稿すべきだね。
部分部分を好きにあげられても、どうしようもない。

616イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 05:02
> いきなりドロップキックを薄い胸板にくらい、かすかに肋骨がきしむ音をたてて、
>群平は椅子ごと倒れた。

森乃の視点で書き直せ(#`皿´)ノ☆ ビシッ!
ずっと森乃の視点で書いておいて、2行だけ郡平の視点で書いているぞ。

617119です:2004/12/03(金) 20:20
>614
もう、どうしたってそういう話しか書けないみたいです。
痴漢も覗きもしない主人公なんて優等生すぎて面白くないんです。
ていうか、こんなキャラが出てくる話なら読みたい、
と自分で思うものを書いているんです。
>615
文法的に変なところはないか、あまりにたどたどしくないか、
文中で何が行われているかちゃんと他人にわかるかお伺いしたいんです。
ちなみに思いついた場面場面を書いていってます。
それをどうにか繋がったストーリーにできないかと思案中です。
これもポルノもどきになりそうです。
オナニーをしようとするシーンを書いてしまったので。
>616
こういう指摘を求めてます。ありがとうございました。

618イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 20:27
>痴漢も覗きもしない主人公なんて優等生すぎて面白くないんです
すまんがそれは犯罪者だ

619イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 21:52
>>613
ストーリーの全体像の構想なしに場面場面を書いていくのはお勧めできないが、それでもあえて。
気になったことは、後半の森乃の行動が結構変。
>「だまれヘンタイ野郎!」
>緑色の頭を踏んづけて、森乃は室内を見渡した。
>「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
なぜ見渡す?
森乃が部屋に来たのは視察でもなければ部屋の掃除でもなく、盗撮の件なんでしょ?
だとしたら森乃が気になっているのは、群平自身か盗撮器具のどっちか。
わざわざ部屋を見渡す気にはならんと思うんだが。
ボールの位置が書いてないからよく分からんがボールを探そうとしてるなら
>「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
とわざわざ言う必要性はない。
初めて見たのならともかく、割と日常的に見てる(とは書いてないが俺はそう解釈した)のなら、
いちいちそんなことに感想を言わないはず。
ましてや、出会い頭にドロップキック食らわす程頭に血が上っているのに。
故に、部屋の描写もここに入れるべきではないね。
後の行動も怒ってる小五の女の子にしちゃひどく冷静というか優しいというか子供っぽくないというか。

もう一つ、これは俺の感性で気になったことで、客観的に見れば問題でもなんでもないかもしれないけど、
>パソコンを置いた学習机、テーブル、ベッド、本棚と配置されているものを見る限りは、ごく普通の部屋である。
>森乃は、この発明家高校生とは、家が隣り同士ということもあって、物心ついた時以来のつき合いである。
>スクリーンである。
「である」多すぎない?

620119です:2004/12/04(土) 21:52
>618
犯罪者ですか…こういう男が主役の話って、どこか受け入れてくれないかな。
>619
部屋の感想を言うのはわざとらしかったですね。
群平がどんな人物か印象づけるために部屋の描写をいれたのですが。
森乃の行動が子供っぽくない…本当に子供にイタズラして
反応を確かめるわけにもいかなくて困ってます。
まあ、この二人の間では「いつものこと」なんです。
「である」は二文続かなければいいんじゃないかと思うのですが、
気になる人は気になりますか。ありがとうございます。

621イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/05(日) 04:45
>>620
>犯罪者ですか…こういう男が主役の話って、どこか受け入れてくれないかな。
更正するとかならともかく、それをそのまま放置してたら、
どこも受け入れたりしないだろ。
常識で考えろよ。

622119です:2004/12/05(日) 19:26
>621
痴漢するだけの人じゃないとはおいおい書いていくつもりなんです。
一途に愛するが故に小学生を盗撮してしまうという…。
小学生側も「しょうがないなあ」と怒りつつ容認してるような。
やっぱり一般向けではないんでしょうか。

623イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/05(日) 23:50
一般向けとかそういう問題ではなく、もうちっとキャラクタ性から妄想を削ぎ落としてまろやかな味にしてくれ。
今のままだと久留米ラーメンみたいな感じでゲップがでるというか。

例えばばかほり作品の主人公も大概セクハラ風味だが、そこまで嫌悪感はない。
あれは「ちょっとえっち」という範疇のギャグに収まってるからな。
キミのはキャラクタはエロスに対する欲望がギトギトしすぎていて正直引く。
なんつーか、性犯罪者風というか作者の妄想が透けて見えるというか。

AV監督だって大多数の男を喜ばせるために撮るんであって、完全に自分『だけが』愉しみたい
極限まで狭い性癖を狙ったエロならそれこそ一人で書いて一人で読め。それならば誰もキミに文句は言わない。
だがキミはオナニーするためにコレを書いてるわけじゃないだろ?
他人に読んで欲しいからここに晒したりしてるんだろ?

まあてきとーに言ってるだけだから聞き流してくれても全然いいや。
……というかキミはなんというか、なんだ、スレていないぶん色々とズレてるな。これが若さか。
>やっぱり一般向けではないんでしょうか。
だから問題は一般向けとか18禁とかそういう問題ではなく(ry
とりあえず仮にキミが二次元ドリーム辺りでエロ小説だしても俺は絶対に読みたいとは思わない。

624イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/06(月) 01:20
>>622
一般向けかどうかという問いについては、完璧に一般向けをはずしていると答える。
これまでどれだけの人があんたの小説読んで、同じことを言ってきたと思ってんだ?

別にあんたが書きたいものを書くことは否定しないよ。
ただ、あんたがもし人に読んでもらいたいと思うなら、同人誌で出したほうがいい。
商業誌では出してもらえる確率は皆無に等しいだろう。ラノベかそうでないかにかかわらず。

なぜなら、あんたの書いてるそいつは、あんたが好きなものであり、あんた以外の読者が激しく限定されるからだ。
痴漢や覗きが世間的に受け入れられないってのは、いい加減これだけ否定され続ければわかるだろ?
あんたの書いてるのは、エロでもなんでもない。
あんた専用のずりネタだ。
ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。

それから、書きたいシーンを書いてるだけみたいだが、それじゃ実力つかないよ。
ある程度のまとまった量を書き上げて、推敲して、それからアップしな。
前から言われてるだろ、これ。
批評してもらうんだから、それぐらいするのが礼儀だ。

625624:2004/12/06(月) 01:26
脳内補完してた。訂正。
>ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。
ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を「廉価で」出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。

学術書の刷られる数と値段の関係を見たらわかると思うが。

626119です:2004/12/06(月) 21:04
手厳しいご批評、つつしんで受け取ります。
ただ、ここは私の個人的なことを書く場所じゃないのは
承知で腑に落ちない点を。

>エロスに対する欲望がギトギトしすぎていて正直引く。
それを隠す意味でラノベ風味にしてるのですが成功してないということですね。
しかし、エロ小説読んでも、それほど作者は「自分」を隠していないような。
>スレてないぶん色々とズレてるな。これが若さか。
あんまり若くないんですけどね。スレてないのは体が弱いせいで、
家に閉じこもりっぱなしの生活だから世間知らずなだけでしょう。
普段は、寝てるか妄想にふけるぐらいしかすることなくて、
それを小説という形にまとめたいと思ったのです。
ラノベを呼んで思うのは、私の書く主人公がやりそうなことって、
他人の作品ではお調子者の友人とかがやることなんですね。
それで主人公は妙に生真面目というか常識人というか。
たとえば、ノックなしにドアを開けたら、女の子がお着替え中で、
「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう。
なんで、そんなに聖人君子なの?と思うのです。
>人に読んでもらいたいと思うなら、同人誌で出したほうがいい。
無理に出版してもらう必要もないのだから、その手もありますね。
盲点でした。気づかせてくださってありがとう。
自分で会場まで売りに行けるのかという難題もありますが。
>ある程度のまとまった量を書き上げて、推敲して、それからアップしな。
「まとまった量」だけなら、すでに中編一本ぐらいの量は書いてます。
ただ、頭に浮かんだ場面を書いていくだけなので、整合性はなくバラバラです。
推敲もいきなり書いたのをそのままアップしてるんじゃなくて、
あとから手直しを加えたものを出しています。
つまらないことを書き連ねて、余計に不愉快になったらご容赦を。

627イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/06(月) 21:25
ごめんスルーするつもりだったけど一言だけ突っ込ませて。

>「まとまった量」だけなら、すでに中編一本ぐらいの量は書いてます。
>ただ、頭に浮かんだ場面を書いていくだけなので、整合性はなくバラバラです。

>>624の言ってる「まとまった量」っつーのは単純な分量じゃなくて
電撃とかなら一章分のちゃんとシーンが繋がって、構成がしっかりしたと言う意味の
「まとまった量」だろ。

628624:2004/12/06(月) 23:38
>>626
長レス失礼。

あんたに、自分の感覚が世間とずれてるっていう自覚がない理由はわかった。
体が弱くて外に出られないっていうなら、ほかの小説や漫画読んだり、ドラマ見たりして、
それが普通なんだって理解するぐらいしかないだろうな。
でもだな、
>たとえば、ノックなしにドアを開けたら、女の子がお着替え中で、
>「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう。
>なんで、そんなに聖人君子なの?と思うのです。
それは、女は他人に着替えを見られれば怒るからだ。
いやがっているにもかかわらず男が眺め続けているなら、その男を軽蔑するからだ。
最悪110番に通報するかもしれない。
「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう、そうするのは、聖人君子だからでも何でもない。
それが社会一般の常識であり、法律に則った行為だからだ。
そもそも、年頃の女の子は家族でも男には裸なんぞ見せない(例外もまあなくはないが)。
あまつさえ、あんたの言うその女の子は家族じゃないんだろ? なおさらだ。

まとまった量については>>627の言うとおり。
書きたいシーン、好きなシーンを書いているときは、誰でも筆が乗るし楽しい。
書きたいわけではないけど必要なシーン、書くのがつらいシーンになると、とたんに筆が鈍る。
書いていて楽しい場面だけを書いていては話ができあがらないのは、
今そうやって小説を書いているんだからわかるだろ?
苦手なシーンや書くのが苦痛なシーンも全部書いて、話を書き上げてみろ。せめて1章だけでもな。
好きなことだけをしていては練習にならない。それでは、上達を望むのは厳しい。

あと、同人誌だが、即売会場で販売するだけが売り方ではない。
通信販売という手段がある。
さらに、最近はネットも普及してるんだから、自分でサイトを開いてそこに小説を載せるという手もある。
発表の手段はいくらだってあるから、もし作家としてデビューしたいというのでないのなら、
そういった手段を検討してみるのもいいんじゃないか。

629イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 02:38
まあ着替えをのぞいてしまった場合、すぐ閉めるパターンだけでもないがな。
見とれてしまって、相手からものでも投げられてようやく気づき自己嫌悪に陥る、というのもあるだろう。
すぐに閉めた上で、妄想爆発させるやつもいるだろう。

なんにせよ、若い女の子なら、たとえ好きな男の子がのぞいたのだとしても、なあなあで許したりはしないと思うぞ。
女の子が、男の「のぞきをする性格」が好きって設定なら、そりゃもう恥女だw
いまのままだと、対応にリアリティがない。他人との関係を気にして行動してしまう「人間」という生き物の、リアリティがね。

630イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 08:59
>>626

>主人公が妙に生真面目で常識人

その方が変化をつけやすいからだよ。

幼女の黒ビキニ以外には、
まるで植物人間のように無反応であることがウリって……、
そんな主人公、動かしようがない。

631イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 09:23
「お約束のパターン」を外そうと心がけるのは別にいい。
問題はそのパターンを破った物が面白いか否かだ。

632イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 19:59
佐藤ケイも、デビュー前には、
女湯を覗いた人智学者が主人公で、
自己の覗き趣味を正当化する弁明を行い、
裁判で無罪を勝ち取る文学作品を書いていたよ。

119の感覚を否定はしない。
でも、>>628の言うように、自分の感覚と世間の感覚と
ズレていることを自覚することは必要だろうね。

そのズレをうまく笑いに結びつけられることができれば、
マイナスがプラスに転じることもできるだろう。

633119です:2004/12/30(木) 21:23
>>592 【の続きです】
年も押し詰まってきたことですし、今年最後の書き込みです。

「どーにか生きてたみたいだぜ? って、ンなことどーでもいいんだよッ!
余計な手出しして、オレに恥かかせんなってコトだ!」
「恥かかすなって、こういうコト?」
 森乃が来るより一足速く戻ってきていたらしく、群平の掌にあの金属球体
があった。群平が球体に何かを囁くと、それに反応して球体の瞳から、さき
ほどの電撃とは異なる光線が照射され、森乃の背後にある住宅の壁に何かを
浮かびあがらせた。
 「こ、これは……ッ!」
 森乃の顔にサッと朱が走る。
 いじめっ子Aにカカトを決めて大股びらきになった瞬間、黒のスパッツに
覆われた森乃の股間が超拡大されて映っていた。中学生相手のケンカの様子
は逐一、眼球型の偵察用メカに監視され、撮影されていたのだ。
 「スパイボールにはスライド機能もあるんだよね。便利でしょ? ん〜、
よく撮れてる撮れてる♪」
 「よく撮れてるじゃねえ! 何考えてんだバカ! わ〜ッ、人が来る来る!
はやく消せ消せ〜ッ!」
 クラス一のケンカの実力と、粗っぽい言動のおかげで、学校では男女呼ば
わりされている森乃ではあったが、まだ若干の乙女心らしきものは残ってい
るとみえて、自分の股間を大写しにする壁の前で、あわててバタバタと手を
ふった。
 「消すのはいいんだどさあ。でも、僕の部屋には、このテの映像がまだい
くらでもあるよ?」
 「てめー許さねえ! そこ行くから待ってろ!」




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