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第8回電撃short3

116513-514改:2004/09/12(日) 20:33
「だって先輩以外に相談できる人居ないんスよ〜」
「作れ」
「無理ッス〜!」
「お得意の気合いだ」
「気合い入れても無理ッス! 自分の友達、みんなリュージ先輩のファンなんスから」
 まあ、アヤノの発言のあとに解説するまでもないと思うが、隆司はいわゆるモテ男だ。
そしてアヤノは隆司に惚れている。でもって俺は、部室でアヤノが隆司のスポーツウェア
を胸に抱いているのを発見し、うわヤバっていうかナニやってんのコイツ、ストーカー? 
とか固まっている間に目が合い、──以来相談役となっている。
 超面倒臭え。
 視界が狭まっている。眠気はもうあまりないのだが…………ああなんだ、半眼になってる
のか。
 その翳った視界の中で、アヤノは居心地悪そうにもぞもぞとし始めた。こいつは動いて
ないと落ち着かない種類の人間だからな。まあ、『ちゃんと座ってる』って目的があれ
ば、長時間座ってる事もできるみたいだが。つまりは、手持ち無沙汰なのがダメなんだろ
う。
 俺がそんな事を考えていると、アヤノはおもむろに立ち上がり、勝手知ったるといった
感じでキッチンに向かった。
「先輩。コーヒー飲んで良いッスか? 先輩の分も淹れるッスよ?」
 カウンター越しにアヤノの上半身が見える。あ、ここリビングなんだよ。昨日借りたゲ
ームやってて力尽きてな。
「ブラックはダメだ」
「分かってるッスよ。これでも敏腕マネージャーッス」
「敏腕が余分」
「はいッス。む〜」
 取りあえず返事してから不機嫌な声を出すあたりが筋金入りな感じだ。
「つーかさ、こういうのは隆司にやってやれよ」
「コ、コーヒー……ッスか?」
「いや、朝勝手に部屋に入ってきて、叩き起こすところから」
「勝手にって、カギに自分の指紋も入ってるじゃないッスか」
 ウチのカギは指紋照合だからな。親しい奴のは入れてある。んでいつぞや、『これって
どう登録するんスか?』とか聞いてきたので教えてやったら、勝手に登録しやがった。ま
あこのへんは、登録抹消しない俺も俺かも知れないが。
「おめーはカギが開くならどこでも入るのか? それ以前に俺のプライバシーを考えろ。
オナニーでもしてたらどうするつもりだ」


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