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魔境避難所

1669泥中の蓮・番外─強奪─ ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:25:12
「ぅあッ、はぁ、あッ」
下着まで取り払わられるや、アキラが咥えてくる。珍しい。いつもは終わりの合図、一度きりなのに。
肌へのねちっこい愛撫もほぼ省略で、初っ端からとは。
後ろに入っている中指は、変わらずごく浅いところばかり。多分、射精の邪魔をしないようにだろう。
迂闊に深く沈められると、体に染み付いた癖で萎えてメスイキしてしまう。
前後同時攻めは、今のヒカルには気持ち悪いものではなくなっている。巧く連動して、内側から肌を
焦がす熱を産生してくれる。
「もしか、ッ、して、イクの、急かしてんの?」
返事は無い。一心不乱に、ヒカルの下半身に奉仕している。
「んッ、んッ、んんん……ッ!もう、もうダメ……ッ!」
腰がビクビク跳ねようとするのを上半身で押さえ付けられ、出したものをダイレクトに吸い上げられ
る感覚に声が上擦る。
「はーっ、はぁ、ぇ?えぇ?ちょっ、や、あァ!」
達したばかりの陰茎にアキラはまだ、舌で丁寧な施しを続ける。
「なんの……、つもり、っ、ん、ン、ぁ、ヤダ、はァ」
全身の肌に積み重なる感度。熱さ。汗が吹き出て、ヒカルの髪も、まだ着たままのTシャツも、ぐっ
しょり濡らす。体の下にある床板に、小さな汗溜まりが出来ている。
感じやすくなっているのと反して、次の射精までが遠い。いつものナカ達きなら、早くなる一方なの
に。普段やり慣れていない分、相当きつい。こたえる。
「あッヤダっ、も、イキたいイかせてッ」
碁を打っている時なら絶対出さない、序盤で放り投げるような中押し宣言が口をつく。
「そっちじゃなくてナカでイかせてェ!それ無理、無理、ガマン無理!」
聞き入れてくれやしない。アナルをいじくる指はずっと右の中指一本、それも爪が全部潜っているか
どうかの浅さ。それを微妙にもぞもぞと蠢かせ、肛門内括約筋に触れては欲しがるヒクつきを察知し
て意地悪く逃げる。
どこかへ発散させたくともならず、辛いだけの性感は次々ヒカルに襲いかかってくる。
再度、アキラが口内での高速ピストンを開始する。もう出せると判断したのだろう。
どうしてこんな真似を。焦らす意図は無さそうなのだが。むしろ、早く吐精させようとしているよう
な。
見事なまでの長く艶やかな黒髪が、アキラの表情もヒカルの下半身も覆って隠している。
硬質の髪の束が筆責めのようにアキラの顎の動きに従って肌を擽り撫で擦って、ヒカルを余計に悶え
させる。
「あ、あ、あぁッ、はっ、あン、────!」
最後は息を呑み込んでしまって声が出せなかった。二度目の痙攣が、腰を奥から震わせる。
長かった。やっとこれで。
ごくり、と嚥下する音が、やけに大きく下半身伝いにヒカルへ届く。さっきも、飲んでいた。
「は、はぁ、は、……飲みたかったわけ?……ふー、それが、祝いとなに」
返答は言葉の代わりに、咥えっぱなしで三度目の開始だった。
「ちょっと待て、上、汗で気持ち悪いから脱ぐ時間……ッ、くゥ!」
また到達までの時間が伸びる。それまで耐えられるかどうか。アキラがやめろと云われて素直にやめ
る可能性はゼロ。
「ねえまだ飲み足りない?でももうッ、オレ、もう……!」
出るまでの我慢のストックが、とっくに尽きてしまった。
射精より先にナカに欲しい。欲しくて、欲しくて。腹の内側が肉棒を求め痛いほど疼く。
勃たなくなっているなら、勃つまでアキラは舐めしゃぶり続けるだろう。わかっていても、駄目だ。
「ッ、う、塔矢おねが……、挿れ、挿れて、っ、う、ぅ」
いい歳をして、泣きながら懇願とは。本当に碌でもない三十路の前祝い。
ぬちゃぬちゃ、くぽくぽと口淫の音が途切れずにずっと聞こえる。後孔に指で蓋だけされ、放熱を妨
げられた所為で頭の中までオーバーヒートして、灼けついてしまいそうだ。
射精まで待てない。奥に欲しい。ぐちゃぐちゃに深い場所を掻き回して欲しい。そっちがいい。
半端に挿入された指が、腸内を煽る所為だ。早撃ちさせたいのだろうが何だろうが知ったことか。
「あァ!あー!イヤだ、それイヤ、もうヤダァ、っ!奥ぅ、もっと奥!挿れて、挿れてよ!」
矜持もへったくれも吹っ飛んで、ただただ直截に要求を叩きつける。
脚をばたつかせたくとも、相手有利の体勢に予め持ち込まれているので満足に動かせない。
「……いれて、っ、ついてぇ、ナカで、い、ぁ、いかせてぇ……」
まさか、連続フェラでこんなに追いつめられるとは。
口中に溢れかえった唾液が唇の端から垂れ流しになり、既に汗に濡れた髪と頬、耳、首を更に濡らす。
「かんじすぎて、っ、なのに、っ、いけな……!こんな、こんなのもう!」
絶頂を迎えたくとも迎えられないのが、こうもきついとは。

1670泥中の蓮・番外─強奪─ ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:26:24
達きっぱなしは数えきれないほど経験済みでも、これは初めて味わう生殺しだ。
「はやくいかせてよぉ……っ!」
三度目の到達まで、どれほどの時間を要しただろう。実際よりも、体感の方が長かったに違いない。
終わらないかと思った。
やっと陰茎を解放してくれたアキラが、体をずり上がらせてヒカルの額に手を当てる。
「熱出てる……予想より弱かったなァ。尿道いじめるのは別として、もっと鈍いと思ってたけど」
「っなんだよそれ……なんなんだよ……、っ、う」
アキラはやけに嬉しそうなニヤつきを口元に浮かべながら、ヒカルの汗に濡れた鼻の頭にキスを落と
した。。
「囲碁界史上初の七冠棋士が汚い顔して泣くなよ。でも、責め甲斐ありそうなとこがまだあったのは
収穫だ」
「バカッ!死ね!」
「ホラ、欲しいんだろ?ここに」
アキラの右の中指が、今度こそ欲しかった場所まで押し込まれる。
それだけで、馴染んだ絶頂感が訪れる。全身がびくりと跳ね、くん、と頭が自然に反らされる。
「あはァ────!」
「まだ浅いよ?キミの大好きな奥じゃないよ?なのに、たった指一本、挿れただけでメスイキしちゃ
ったんだ」
「ん、あ、ぁあ、はぁ……」
「凄いね、ナカの感度と締まり。ちょっとこれからは、前戯に毎回アレ取り入れようか」
「ヤダっ、……あんなん……ダメ」
脳味噌が使い物にならなくなりかねない。そうなればアキラだって困るだろうに。
「ギブアップするの?残念だな、ささやかに乾杯して軽く呑んだだけなのに、メインのプレゼント受
け取りを拒否されるなんて」
軽く呑んだだけ?あれが?嘘吐くな。ヤリサーのコンパ中にターゲットへのイッキ強要レベルだぞ。
「挿れて欲しい?」
「……ほしい」
自分はどんな表情でアキラにおねだりしているのだろう。きっと、情欲でだらしなく緩んだ顔だ。
ずどん、と一撃が来て、ほんの刹那、意識が飛んだ。凄い。ああ、凄い。待ちかね過ぎて息が止まる。
「まずいな……進藤?起きて?これ、ホント、想定外だ」
なにか云ってる。けれど、理解できない。
「ちょっと乱暴だったけど、挿れただけだよ?もうイキっぱなしなのか?」
知らない。どうでもいい。
「降りてきてるよ、キミの一番イイ場所。そうそうないのに。でも反応が違う……なんていうか」
だからどうでもいい。激しく揺さぶって。もっと。もっと。激しくして。
「ぅ、コリコリだ……あ、ぁ、ダメ、そんな……当てないで、吸わないで、すぐイッちゃう」
イッてよ。出して。何度も。奥の奥で。あああ。
「あッ……!」
耳に届いた喘ぎは自分ではなくアキラが漏らしたもの。
「……あぶ、ない……挿れるまで、ガマンしてた、から、腰砕けに、っ、されそう、だった……」
こっちの腰はもうとっくにグニャグニャだ。プレゼントとやらはこれか?
「と、いうか……挿れる予定は、なかった、て、いうか……」
あれ?じゃあ違うのか?ヒカルもわけがわからなくなっている。
「あーあ、キミの奥でイかされちゃった。そんなつもりでは」
なんだって?
じゃあプレゼントとは一体、と快楽に霞む思考でヒカルが訝しむのは当然だった。
「でもナカに出してはいないからね。それをやったらブチ壊しだ」
ゴム付きでの行為はデフォルト。最近は、中出しまでするのは滅多にない。タイトル戦のカードが互
いと互い、その状態がここ何年も続いているからだ。アキラの怠慢やヒカルの欲求で対局に影響を及
ぼすのは甚だまずい。いや、まずくない対局など一局たりとて無いのだが、一局打つのにひとりの持
ち時間が八時間、ふたり合わせて十六時間、二日がかりの長丁場となる三大棋戦は特にまずい。
ヒカルが大好きな中出しは、いい条件が揃わなければ出来ないプレイになっていた。
が。アキラの主張はそこと違う、というのは快楽に鈍った判断力でもどうにか気付けた。
「……さて」
「ンッ!」
ずる、と抜ける感覚にヒカルが呻く。もう終わりなのか。次は何をする気なのか。
明日には沼津へ発たねばならないのだ。正直後ろで食い足りないが、あまり負担のかかる行為も遠慮
したい。建前では。あくまで、建前では。

1671泥中の蓮・番外─強奪─ ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:30:53
ヒカルの本能は、燃え盛る体の奥は、餓えを訴えてやまない。まだまだ肉棒を食べたい、空っぽの腸
壁はそればかり主張して虚しくうねっている。
アキラの口腔に、またも陰茎がねっとりと押し包まれる感覚。ヒカルは思わず抗議の声をあげた。
「やめ……ッ!もうイヤだ!」
四度目の口淫。パターンからすれば、これで行為は終わりなのだが。
プレゼントとやらをまだ貰っていないので、続きがあるはず。
丹念にねぶり回されたとて、すぐ元気になるほど若くもないし。ナカ達きしたてのオーガズムが全身
を支配している。今度はどれだけ長い時間、感じるばかりで達けない状態に曝されるのか。
「しっかりしてくれ。これじゃ予定倒れだ」
おまえの予定なんか知るかよ。
「やっぱり挿れるんじゃなかった」
だから知らないって。
股間に顔を埋めていたアキラが、口を離して上体を起こした。
「まだ心許ない感じだけど……これ以上はキミが辛そうだからね」
「オイ、まさか……待て、おまえナマ、でっ」
ヒカルに跨ったアキラが、息を吐きながら、頑張って勃たせたヒカルのモノを我が身に納めようとし
ている。俯瞰で見上げるその姿は迫力だ。
下は脱いでいるが、生成色のポロシャツは着たまま。その上半身に纏わりつく、豊かな長い髪。
情欲に濡れ、半眼に伏せられた黒い瞳。かるく開いた、形のいい唇。
ヒカルの胴体を挟み込んで逃がさない、剥き出しの長い脚。
癖の少ない毛質をした茂みから、ヒカルの後ろをまだ欲して屹立している美味そうなモノが誘う。
これをまた挿れて欲しい。挿れて欲しくて堪らない。
つい、うっとり見蕩れそうになる。そんな場合ではないのに。
「中折れなんて、ん、ダメ、だからね?く、ちゃんと満足させて?」
アキラは無茶を云う。ヒカルにあれだけ消耗を強いながら、後ろでの経験値が少ない自分を達かせろ
なんて。
予定予定と煩いはずだ。しっかり解されて、ローションも仕込み済み。
しれっとした顔しながら、いつ用意したんだ。
「毎度キミがやってることだよ、っく、ボクに乗って勝手に腰振って、勝手に、っ、イクの、はっ」
そんな毎回やってるもんか。おまえが乗り気じゃない時だけだ。
毒づいたところで、アキラが中断してくれるわけもなく。
「出して進藤、ナカに、はや、くッ」
お株を奪われた感じがして癪に障る。
さほど気持ちよくなさそうなくせに。そんなんならオレに譲れよ。ビンビンのソレ、食わせろよ。
イキまくって、イかせまくってやるから。プレゼントならそっちがよかった。
おまえだってそうだろ?
「塔矢、指、っ、指いれて、っ、もう前だけじゃイけない……だから、ァ」
「甘える、な、出せよ、ホラ、さあ!」
「あッ、あ、あァん!イけない、くるしい、イかせてェ、ッ!」


「……なんのイミがあったんだ」
結局、四回目も搾り取られた。贈られたよりも盗まれた感が凄まじい。
三度アキラは飲んで、最後は後ろで直接受け止めた。
「ぜんっぜん、プレゼントなんかじゃなかったじゃん」
「プレゼントさ、ボクから」
「わからん」
リビングでの事後。寝室のベッドに倒れ込んでぐったりしたヒカルを尻目に、アキラは纏めた荷物の
確認をしていた。ふたり分。
「明日の新幹線のチケット、うん、よし」
「乗る時間ズラしてんだから、オレの分のチェックはいらねーよ。最悪、忘れても自由席買えばいい
んだし。沼津なんてすぐそこだろ、ドライブ圏内だ」
「ならキミだけ車で行けば?高速乗ったら三島で在来線に乗り換えるより早いか?知らないけど」
「だから。なにがどう、プレゼントだったんだよ」
「布告さ」
「はい?」
「予告状、のほうがいいかな。これから、キミの持ってるものを全部いただくって」
長年ひとつ屋根の下で暮らしても、たまにアキラの思考回路が理解不能になる。
それは常ならば直情径行ゆえと相場が決まっていたのだが、今回は輪をかけて不可解だ。

1672泥中の蓮・番外─強奪─ ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:33:20
「去年、名人位を獲られてから。いいとこなしで全部掻っ攫われたからね。悔しくないわけないだろ」
「だから事前に体力と気力を削っとこうってか。塔矢アキラ先生ともあろうお方が、コスいこと考え
やがる」
「そうじゃないさ」
「ならなんだよ」
「キミが出したのを体に取り込んだらね。勝てそうな気がして」
糞真面目な顔で似合わないトンデモ話を口にする。やっぱり不可解だ。
「……ほー、これまた非科学的な」
「オカルティストのキミに云われたくない」
「誰がオカルトだ。対局相手の精液飲んだら勝てそう?なんだそりゃ」
「単なる気分の問題だ。云ったろ、贈り物は予告状だって。だから本当は挿れるつもりなんかなかっ
た。上座にいながら腰が蕩けてぐらぐらしてる名人なんて論外だからな」
ヒカルが持っているタイトルを、これから全部貰う。手始めに体から、音を上げるまで搾って奪う。
やっと見えた。プレゼントと称して果たし状を押しつけたつもりなのだと。
同時に、七冠棋士の体液を吸血鬼よろしく一方的にチューチューすることで、らしくもなくご利益に
与ろうという意味も持たせた。
その理屈でいけば、ヒカルに挿れて達ったら『奪う』というコンセプトに反して『奪われて』しまう
から、おじゃんになる。が、出したのはゴムの中なので、アキラ基準でとりあえずセーフ。
よくもまあ、こんな七面倒臭い事を考える。
「だーもう!わかりにくい!めっちゃくちゃ、わかりにくい!回りくどいっ!おまえらしくねェ!」
「そのくらいの気でいなきゃ、キミからは奪えない」
それは過大評価だ。何故なら、もう、自分は。
「ボクにこれだけみっともないマネをさせる打ち手が、ありもしない衰えを気にして悩むのを見ると
腹が立つ。ほかにやることがあるだろ」
一瞬、返答が遅れた。
そうだ、アキラがこの馬鹿げた行為を始める前に。見透かされていたんだった。
「励ましてるつもりかよ」
「事実を述べたまでだ。キミはいちいち自己評価が低くて困る。そこに付け込まれて地獄を見たのは
もう忘れたのか。下らん杞憂などに揺れるから、前の二局で終盤、鈍るんだ。ボクはあの二局、勝っ
たと思っていない。勝ちを譲られた。大三冠のひとつを争う、名人戦でだ。この意味がわかるか」
「……」
「屈辱なんだよ。そうとも、この上ない屈辱だ!」
アキラは強がり以外の嘘を決して口にしない。瞳に宿る怒りの火は、本物。
「譲ってなんか……ないって、云ったろ。あれはオレの力負けだ。しつこいな」
あの悪夢の日々。
忘れやしない。ケリが付いてから六年経っても、決して忘れられやしない。死ぬまで。
「勝ちを譲るつもりでなんて、誰を相手にでも打った覚えはない。碁を始めてから、一度だって」
「無自覚なら今ここで肝に銘じろ進藤。また、過ちを繰り返すぞ」
「しないさ、間違いなんて。二度と」
果つるまでまどふことなし。
迷ってなどいない。征くべき道は見えている。デコボコで、深い水溜まりに倒木や落石まみれ。亀裂
が入って崩れた場所もある。崖沿いの、どこまでも険しく上り勾配のきつい細い道。途中、道ですら
なくなる事もあるだろう。だが、自分が踏み固めて進めば、そこに道は生まれる。
どこまでクリアな頭で歩き続けられるのか、などと懸念している場合では、確かになかった。
命ある限り只管、邁進する。
浅学であった愚者の身として出来る事は、己が定めた『前』だけを向いて一歩でも進む。
それ以外、どんな選択肢があろうか。
疲れて俯き、進むべき『前』が視界から外れたら、こうしてアキラが顔を上げさせてくれる。
やはり、彼は自分の羅針盤だ。昔から変わらず。
だが、以前のように一方的な負い目は感じない。
十代の頃から云い続けてくれた「ボクの碁にはキミが必要なんだ」という言葉に。
今のヒカルは全幅の信を置いている。
アキラが、過去も未来も、碁打ちとしての存在意義も、何もかもかなぐり捨てて。
ヒカルを殺し己も死のうとした、あの日以来。
信じている。自分自身よりも、ずっと。
あの日まで、どうしても信じられずにいた。オレごときがおまえに必要だなんて、と。
けれどもう欠片も疑わない。

1673泥中の蓮・番外─強奪─ ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:35:14

おまえの碁にとってオレの存在が前に征くための推進剤なら。
ずっとそうでいる。おまえに恥じぬ打ち手であり続ける。
オレの碁にとっておまえの存在そのものが、征くべき前を示してくれる標だ。
傾いていようが、後ろを向いていようが、エロ目線でオレを見ていようが自由にしてろ。
壊れてデタラメな方向を指すようになったら、今度はソッコーぶっ叩いて直してやる。
オレのせいでどうたらなんてウジウジしねェ。
ボロッカスに負かして、クソミソにけなしまくってやっから。


自身への鼓舞のつもりが、アキラは意図せず敵に塩を送ってしまったらしい。
九月二十日・二十一日。名人戦第三局。
先の二局同様、火花を散らす大接戦の末。勝利をもぎ取ったのは進藤名人。
またしても半目差が勝敗を分け、名人は節目となる三十代のスタートを幸先良く飾った。
十月後半に入れば王座戦・天元戦の五番勝負も重複し、七冠棋士とその挑戦者であるふたりにとって
緊張の極を迎える時期となる。
弱気になる暇など、双方に等しく、与えられてはいなかった。

<了>

1674 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 10:36:41
まあ区切り的にはここだろうな、と思っていたので書きますた
もう『蓮』投下はしないと言い切って、いい加減にしろとお叱りを受けそうな気がして
避難所にさせてもらいますた

リアルでは二十六世本因坊が井山七冠(年齢的に号はまだみたい)、
十連覇による前倒しはチクン先生なんですが、
『蓮』全話通して井山七冠は「いない」ことになってもらっていて
チクン先生は「っぽい人」として桑原の爺さんの前の代の本因坊として存在だけ
匂わせてまつ
なので、二十六世が桑原の爺ちゃん、二十七世がヒカルたんとなりまつ

去年の名人戦の日程調べずに前のアレ書いたので、今回の話とちと食い違ってまつが
正しくは今回書いた「若゛は名人戦第二局が終わって即中国に飛び、ヒカル誕の日に
飛行機がトラブって急遽帰国した」でつ
調べずに書くとえらい目に遭うと、いい加減学習しろよ俺…

全話再構成の一環で生まれた話でつが、ひとりでも読んでくれたメイツがいたら
大感謝でつ

再構成が完了したら、リニューアル版本編の序盤(まるまる新規ww)
を何レスか投下して、続きはどっかのうpろだにzipで上げる予定でつ

しかし本スレのバカエロ、どうしてこうなった…

1675 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 11:06:18
ああっBBQされた!
しかたない、本スレ分は続きをこっちで…無念!

1676はじめてのにんげんどっく ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 11:08:03
「さ、えき、さ……せーかく、わる、っ」
「ホレ。口がお留守だ。ちゃんと舐めろ」
首を冴木の方に伸ばし、ヒカルは差し出された怒張を口内に深々と咥え込んだ。門脇は忘れた頃にイイ
場所をツンと強く突き、合間に脇腹を撫で回したり、乳首を舌で転がしたりと
テクニシャンとご指名を受けただけある技巧でヒカルを夢中にさせた。
冴木も焦らし上手で、今日の一発目に挿れられた時は何度「イかせて」と懇願させられたか。今いる
部屋は冴木のマンションの寝室。防音がしっかりしているから、とヒカルはよく使わせてもら
っている。部屋の主である冴木とふたりでの行為はもちろん、彼を加えての複数プレイにも。特定の
相手を決めてはおらず、「ヤりたい」と思ったらスケジュールが合う人間を探すのがヒカルの
セックスライフだった。嫉妬深く独占欲の強い性格の持ち主は面倒なので対象にしない。昔、そうい
うのを何人か相手して懲りた。冴木や門脇のようなタイプが楽でいい。

「お、お、ノッてきた、な、進藤。すっげ、ノド奥、当たる、っ」
喜色を声に表し、冴木が激しく口内に出し入れして粘膜を虐めて感じさせる。
「こっちも、ギュウギュウだ……奥に引っ張り込んで、ッ放しやがらねェ。く、ぅ」
呼応して締まった腸内に、門脇が音を上げそうになる。
「オイオイ門脇さん、投了すんな、よ、勝負所、だろ」
悪戯心で冴木が初めて抱いたのは、まだヒカルが十代半ばの年頃だった。
口八丁で丸め込み、騙くらかすような格好で本番に持ち込んだと記憶している。
顔を真っ赤にしながら狼狽えて、羞恥に全身を染めながら体を任す姿はどうしようもなく可愛かった。
その時の初心な少年が、こんな誰かれ構わぬ淫欲まみれになるとは。
(ま、これはこれでイイもんだけどな。見た目さえ大丈夫なら実際のトシなんざどってこたねェ)
女に種蒔きするなら別だが。責任云々に先立って、本能が「若いのがいい」と主張する。
それは生物として仕方がない。
ヒカルは都合のいいオナホールだ。それ以上の意味は無いし、本人もそれで納得している。
『あんたがオレに勃たなくなったら、どっかで老け専でも探すさ』と、あっけらかんとしたものだ。
「ぅお、ダメだ、こりゃ一旦ガツンとブッ込まなきゃラチがあかねェ」
ついに門脇が降参した。まったりした焦らしを返上し、ガツガツと激しい突きにチェンジする。
「えぇ?……くぁ、こっち、も!アンタが激しいから、ッ、巻き添えだ!」
後ろへの強烈な責めに耐えかねて、ヒカルが呻きながら冴木を口で責め上げ、痛いほど強く吸う。
「欲しいか?っ進藤、上にも下にも!そんなに欲しいか!」
その冴木の、苦し紛れの罵声への返答は、尿道をストローに見立てたきついバキュームだった。
ほぼ同時に門脇が吠えるような声を漏らして、ヒカルの奥で果てた。


「なあ進藤……ところで一点、気になる部分があったんだが」
予定外に消耗した第二ラウンドによる荒れた呼吸が少し治まって。冴木が疑問を口にした。
「なにが」
ヒカルはどことなしか満足げで、機嫌が良さそうだ。
テクニシャンに翻弄されたい気分だったなんて嘘だろ、と思わず云ってしまいそうな程に。
「おまえのエロ夢のことさ。膀胱の内視鏡なんか現実にはやったことないんだったよな」
「ないよ。門脇さんが結石やったから、多分その話が頭に残って夢に出たんだと思うけど」
「……詳しすぎる」
「は?」
「門脇さんの話を昔聞いただけでロクに知らないはずが、やけにディテールが細かすぎる」
「え?」
「夢を見た後、話を盛るために調べでもしたのか」
「しねェよ、ンなヒマなこと」
「ちなみに門脇さん。進藤の話、膀胱のくだり。アレ正しいのか」
冴木の疑問を聞くにつれ。物凄く、神妙な顔に。門脇はなっていた。
「正しい」
「「えっ」」
ヒカルと冴木、同時に、同じ驚きの響きを持つ声が出てしまった。
「トンデモなエロ部分はともかく、正しいとこは正しい」
「……」
次には、ふたりして黙りこくった。
「膀胱鏡って男は麻酔なしじゃキッツイらしいからな。事前にキシロカイン入れるってのはマジだ。
オレが尿路結石やった時、医者にそう説明された」
「……どーゆー、こと」

1677はじめてのにんげんどっく ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 11:09:03
「どーゆーもこーゆーも、おまえの夢はやけにリアルだってこった。引っかかってたんだ、碁以外の
知識も記憶力もサッパリのおまえが、なんでンな薬の具体名まで出してくるんだって」
「冴木さんちょっとまって、オレ、アタマ混乱して」
「で?あんた実際、進藤が夢で乗せられそこねた分娩台みたいのに乗ったのか」
「ああ乗った。ありゃ恥ずかしくて消えてなくなりたくなるぜ」
ヒカルが門脇を思わず見る。門脇も、何か得体の知れないモノを見るような目でヒカルを見ている。
「進藤」
「なに、門脇さん」
「胡蝶の夢、って、知ってるか」
「しらない」
「冴木君は」
「そりゃ……オレも今、あんたと同じことを」
「だから!ふたりとも何云ってるかわかんねェ!」
ウチ帰ってから辞書引くかネットで調べろ!と揃って怒鳴られ、ヒカルは首をすくめた。
「で、最後の質問だ。検査から何日も空けてオレらと遊ぶ予定立てたのはどうしてだ」
「……門脇さん、もういいよ、なんでそんなこと訊くの」
「尿道から内視鏡ぶっこんだらな、その後何日かシミるんだ。それ治まるの待ってたんじゃないのか」
「…………」
ヒカルは、ついにフリーズした。


ふふふ、ヒカルたん……乱れる姿、とてもかわいかったよ。とてもいい三十歳の記念になったね。
来年の人間ドックも、ウチの病院へおいで。
夢と現の区別がつかなくなるくらい、いいや?ヒカルたんが無意識に記憶改変しちゃうくらい。
また、オレらがキモチよくしてあげるからさ。

と、忍び笑いを漏らしたのは、はたして誰であったか。

こわいこわい。
(;´Д`)ハァハァ

<了>

1678 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 11:11:18
無念!IP焼かれてしもうた!これではもうしばらく本スレに書けん!

バカエロでつよ?嘘はこいとらんでつよ?
ただ俺の性癖が大全開になっただけでつよ…

ヒカルたんに松茸たっぷり食べて欲しかった
触手プレイでアンアンよがって欲しかった
それだけだったんだ信じてください

でもこのネタ、ヒカルたんが三十になったおかげで使えたのも事実
若いヒカルたんには無理だった

三十路のヒカルたんに乾杯
俺も>>310たんに便乗して昼はラーメンにする!

1679 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 12:26:43
ごめんいろいろ間違ってる…推敲したはずなのに
側位で左脚持ち上げて、ぶら下がってるのは右脚でつ
でもって、。。と続いてるのは削除しそこねでつ

本スレに書き込めないのがなんてもどかしいorz

1680 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 12:32:55
あり?しかも抜けてる!
>>1676の前に、以下のが続きまつ
スマン!ほんと申し訳ない!

1681はじめてのにんげんどっく1676の前 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 12:37:07
「──という、夢を見たんだ」
「夢オチかよ!」
門脇が盛大に突っ込んだ。初めての人間ドックから数日後の夜。
「現実にあってたまるか。人間ドックそのものは、時間かかるし胃カメラキツイし面倒ではあったけ
ど、ごくフッツーだったさ……ただ、ね」
「ただ?」
冴木が割り込んで問う。
「オプションの大腸ガン検診と、その前の浣腸で、うっかり感じちゃったのは、その、ガチで」
少しだけ視線を冴木の方へやって、ヒカルは答えた。
相変わらずの大きな瞳が、男を誘うように濡れている。
「なるほど。その流れでヘンな夢見ちまった、ってワケか」
「冴木さん正解。もー二度とやらねェ。恥ずかしすぎる。大腸ガンで手遅れになったらその時だ」
「それで欲求不満になって、スケジュール空いた途端に3Pのお誘いとは。この淫乱三十路」
「云わないでよ門脇さん……ぁ、ぅふ、ソコ、グニグニは、カンベン」
「そういや門脇さん、あんた四十超えてるから無料ガン検診のお知らせ、来てんじゃないの」
「ヤなこと思い出さすなよ冴木君、なんで知ってんだそんなこと」
休憩がてらに夢の話を聞いて、第二ラウンドを始めようと仰向けのヒカルに腰を入れかけた門脇が渋
い顔をした。
プロ棋士としては冴木の方が、と云うよりもこの場の面子では門脇が最も後輩なのだが。
門脇の年齢が他ふたりをぶっちぎりで引き離している所為で、二人称がややこしくなっている。
もっと正確には、年齢的にヒカルと門脇のほぼ真ん中が冴木、となる。
「白川さんが、何年か前に研究会で『ボクにもついに来た』ってガックリしてたから」
「キミだってもう目の前じゃないか冴木君。進藤、いいこと教えてやる。三十の声聞いたら坂転げ落
ちるように時間流れっから」
「ンなコトゆー人には挿れさせませーん」
「それが挿れちゃうんだ、な、っと」
「ンぁッ!」
先刻から散々、冴木の肉棒によって熱く柔らかくされた場所は難なく門脇を迎え入れた。
「で?今日はどういう人選なんだ?素直に吐いたら、コレやるよ」
ヒカルが咥えられそうで咥えられない微妙な位置で先端をゆらゆら見せびらかしながら、冴木が訊く。
「はッ、ぁ、テクニシャン、が、イイな、って」
「そりゃ光栄。なあ、門脇さん」
御褒美とばかりに肉棒を近づけてやると、ヒカルは舌を差し伸ばし、冴木の先端を絡め取った。
「簡単にイかすんじゃないぜ門脇さん。他でもない、進藤先生のリクエストだ」
「っ、へッ、わーって、る、って」
焦らして焦らして狂わせてやる、と予告され、ヒカルの全身が熱を帯びる。
「トシ食うと、イクまで、時間がなあ、かかるし。先に、っ、と、イかれたらシャクだ」
「一晩で休み挟んでも体力的に二回が限度になったり、っ、切ないよ、ねえ、うッ」
そうなりゃ若いのを上に乗っけて動かさせて、自分はラクすんだよ、と門脇は笑いながらヒカルを浅
く小さく掻き回す。
「あ、ン、ん、はァ、ァ……ヒデェ……あッ!、オレ、だって……もう」
「もう若くない、なんて云わずに、ッ頑張れ最年少。夜は長いぜ?」

1682 ◆lRIlmLogGo:2016/09/20(火) 18:20:01
抜けはこれだけでつ
ホンマスマンかった

昔の羞恥プレイがトラウマでテストスレ使わんかったからこんなことにorz

1683名無しさん:2017/03/08(水) 18:35:49
test


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