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エロ文投下用、思いつきネタスレ(7)

215しあえが:2024/02/04(日) 23:25:36 ID:ABAanrGo0
本格的に80年代バイオレンス小説風のエロ2次創作を書き始めております。
エロだけだと逆に全くエロくない理論に基づき、しっかりとした土台を準備とするため前日譚を。


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時に西暦、201X年。

第三新東京市立第一高校の屋上。


「私たち、付き合おっか?」

 リップを塗って滑らかさを増した唇からつまびかれた言葉が鼓膜を震わせた。
 少しおどけた調子だが、普段使わないタイプの勇気を精一杯振り絞ったことで、僅かに震えを帯びた声音だった。

 そこには二人の男女がいた。
 午後の陽光の中に溶け込む様に美しい金髪を風になびかせている。女性としては高く均整の取れた背丈は細身だが、スラリと伸びてバランスが良い。中学時代はそれほどでもなかったが、ある日を境に急成長を遂げた胸はかなりボリュームがある。スタイル、容姿全てが平均を遥かに超えた、男だったら10人中10人が思わず目を奪われる美少女だった。
 青い瞳は愁いを帯び、向かい合って立つ少年の顔を見つめている。
 彼女の名前は惣流アスカ・ラングレー。
 かつて使徒と戦い、世界を救った少女。だが、その事を知る者は少ない。以前の彼女なら世界中に大々的に広めた、文字通り世界のヒロインとなることを望んでいたかもしれないけれど、戦いの中様々な人と知り合い、そして別れを繰り返し……。そしてなにより、世界と共に救われたことでそんな考えはなくなっていた。
 今の彼女は、恋に友情に学業に現を抜かす正真正銘ただの女子高生である。飛び級で大学卒業済みの日独クォーターの天才美少女、という肩書が付いてはいたが。古今東西、恐れるものは(ほとんど)何もない、そんな彼女だがありったけの勇気を振り絞った告白だったのだろう。
 表情だけは平静を装っているが、頬は真っ赤で呼吸は荒く、目は血走ってあらぬ方向に彷徨っている。

「へ、返事は!?」

 無意味に力がこもって、絶叫めいた言葉を少年は黙って聞いている。
 滅多に見られない元戦友の様子に興味深げに目を丸くしつつ、でも、真面目な表情をしながら少年こと碇シンジは目を細めた。無意識の内に1歩、2歩とアスカの砲口に歩み寄っていく。そして手を伸ばせば抱きしめることもできるくらい間近に立ち、じっと自分にはない力を持った少女の目を真っ直ぐに見つめる。アスカも彼の顔を見つめ返していた。山吹色に染まったお互いの顔が網膜に焼き付いていく。

「アスカ……僕は」

 アスカはゴクリを唾を飲み込んだ。カラカラに乾いて張り付きそうな喉が少し痛む。
 中学までは自分よりずっと背が低かったのに、高校になってから急に背が伸びて今では見上げるほどになっている。小生意気な元同僚。いったい、いつから友達以下だった彼は彼女にとって特別な存在になったのだろう。量産機の群れに凌辱され、とどめを刺されそうになったところを助けられてからだろうか。それとももっと以前、ミサトと加持の関係に焼きもちを焼き、当てつけのように彼とキスをしたとき、それともマントルにまで沈み込む寸前だったのを助けられた時、あるいは戦いとお皿く、情緒教育の為に彼と同居するようになった時、あるいはオーバー・ザー・レインボーの甲板上で彼と出会った時……。
 もしかしたら、もっと以前。
 まだ小学校に上がる前、偶然すれ違った泣き虫の、なぜか記憶に残ってたあの子供が……。

「シンジ……」

 色々縁があったとはいえ、凡庸な少年なのにどうしてこうまで気になるんだろう。まあ、学力、体力、経歴、家柄ともに一般とは比べ物にならないサラブレッドではあるんだが、それでも自分に比べたらごく普通の少年なのに。

「僕は……!」

 いつになく、真っ直ぐな目をしたシンジが見つめ返しながら、はっきり、力強く、アスカに応えた。

 空一面が山吹色から橙色に替わろうとする時刻。
 学校から少し離れた高台にある展望台にアスカは来ていた。スキップをしているような軽い足取りだが、どこかギクシャクして見える。目指す展望台の端、ベンチがある場所には既に先客がおり、アスカの接近に気づいたのか振り仰ぎ、小さく手を振っている。軽く手を上げてそれに応えると、素で結構窮屈になっているベンチの左端に、強引にヒップをこじ入れるようにして腰を下ろした。

「ちょっと〜アスカさん。綾波さんの向こう側が空いてるんだから、無理矢理座んないでよ」
「うっさい」


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