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レス代行はここでおk その3

1名無しさん@避難中:2011/02/10(木) 00:29:06 ID:ZITdcemQ0
レス代行を依頼したい方はこちらへ

☆依頼時の注意
 1、どこのスレへ依頼したいのかを忘れずに書こう。
 2、依頼文中のどの部分をコピペして欲しいのをかわかりやすく書こう。
 3、トリップ付き作品の代行依頼時は、規制されている旨を該当スレ住人に説明する文も添付するといいかも。
   こっちでもトリップは共通なので生存報告も出来ます。

☆代行時の注意
 1、依頼レス内容の改変はやめよう。明らかな誤字脱字・用法ミスがあっても、勝手に変えてはいけないよ。
   ただし、ここで指摘して修整してもらうのはアリだ。
 2、依頼文をよく読んで、くれぐれも誤爆することなく代行を完遂しよう。
 3、代行被りを防ぐ為にも、行ってくる前と後に一言レスをつけよう。
 4、コピペしてそれが代行だとわかりにくいかもしれない場合は、名前欄かレスの後などにその旨を説明しよう。
 5、依頼されたもの全てを代行しなければならない訳ではないよ。
   スレにそぐわない意味不明なレスや明らかな煽り等は、各自の責任と判断でスルーしよう。
   荒らしを代行する奴も荒らしだ!

☆新・あると便利なテンプレート〜
【依頼に関してのコメントなど】
【スレ名】
【URL】
【名前欄】
【メール欄】
【本文】↓

--------
このスレでは一応スレ立て代行も受け付けます
もちろん↓へのレス代行でもおk
●○●○● スレ立て依頼所2 ●○●○●
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280990767/

62 ヘ ノ: ヘ ノ
ヘ ノ

63ペクチン ◆Un576eUSkA:2011/05/21(土) 20:03:47 ID:A/IlgtGw0
何度も申し訳ありません…代行よろしくお願いいたします。

【スレ名】【DQ9】ドラクエ4コマを描くスレ その2【職人募集中】
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280761369/
【名前欄】ペクチン
【メール欄】sage
【本文】↓
引き続き規制中なので、代行スレで投下をお願いしています。

またもやDQMJ2Pのミイこネタですが、1本描きました
http://loda.jp/mitemite/?id=2116

――――――――
以上 ここまでです。
よろしくお願いします。

64名無しさん@避難中:2011/05/21(土) 20:16:18 ID:2y/E/nfE0
いってきた

65名無しさん@避難中:2011/05/21(土) 20:28:42 ID:A/IlgtGw0
>>64
確認いたしました
ありがとうございます!!

66携帯につき… ◆6N57uayiF2:2011/06/10(金) 23:10:59 ID:Z0PAZ8.20
申し訳ございません、お願い致します。
【スレ名】【語り部】萌えキャラ『日本鬼子』製作25【募集中】
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1306556163/
【名前欄】転載です。
【メール欄】sage
【本文】↓

                 (
               γ ハ゜ハヽ 
             ⌒*(ノ (V) リ>*⌒
               レ,l *゚ヮ゚ノ <避難所で参加者募集のための話し合いがはじまってるよ!!
            。 ⊂| ̄ハy/ ヽ、 意見がある人は参加してね!
           ‖|ヽ ̄ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    /,A^^A、  .‖|http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1297676789/
   卯ミ!|リノ)))リ .‖√ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   lヾ|l .゚ ヮ゚ノリ. .‖ ・#語り部募集:基礎固め
  ノ ハ^∨/ヽ、 ‖ ※また、タグの運用中です※
   /.::::< 三];;;::;:フつ  この話題について書き込む時このレスのように #〜〜〜
  くΨ:::_;|*;:;|:: ノ  ‖  とそれぞれ入力をお願いします。
   ~T": ::..!~~  ‖避難所内での話題が複数あるため見分け安くするための措置です。
    |____ハ    °ご協力よろしくお願いします。

67名無しさん@避難中:2011/06/11(土) 01:21:22 ID:p5Xwvvy60
>>66
いってきました。

68携帯につき… ◆6N57uayiF2:2011/06/11(土) 06:27:50 ID:7B57zkDk0
>>67
有難うございます!助かりました。

69名無しさん@避難中:2011/08/10(水) 21:54:35 ID:xbyFCo420
どなたかよろしくお願いします


【スレ名】都道府県擬人化スレ
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281106063/
【本文】↓

あんまり驚いたので宣伝しちゃうのです。

ttp://loda.jp/mitemite/?id=2340.jpg
「あんたたち、ちっと落ち着けし」
「でも、私……わっち? はやまなっちゃんと違ってあんま表でえせんし、困ってまうげ……」
「おまんは名前が武将由縁やからええっしょ、わいは何で呼ばれたんや……」

・・・みたいな感想。


>>614
ついに釣ってしまったか・・・ちょかすけ桃花かわゆすなぁw

>>617
川で繋がってる=結ばれてるだとしたら
長野はそーとー浮気モノということになっちゃいませんかねw

>>618
そーいえばその組み合わせでしたなぁ
八つ当たりはしてかんてw
って阪ちゃんもあいっちゃんもAAできたのか・・・追いつかれそうですの

-----
ここまでです

70名無しさん@避難中:2011/08/10(水) 21:57:20 ID:v4ZVuGwI0
ほいきた

71名無しさん@避難中:2011/08/10(水) 21:59:01 ID:v4ZVuGwI0
行ってきたがやー

72名無しさん@避難中:2011/08/10(水) 22:06:20 ID:xbyFCo420
早w
おせんどさんでした

73名無しさん@避難中:2011/08/16(火) 02:25:43 ID:VqXUHoYo0
【依頼に関してのコメントなど】久々にお願いします
【スレ名】【天候擬人化】にっしょくたん
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/l50
【名前欄】なし
【メール欄】なし
【本文】↓
http://loda.jp/mitemite/?id=2350.png

74名無しさん@避難中:2011/08/16(火) 02:43:31 ID:VqXUHoYo0
ごめんなさい規制解けてました
↑はキャンセルで…

75名無しさん@避難中:2011/08/17(水) 23:53:56 ID:/1vifBxA0
お世話になります。よろしくお願いします。

【スレ名】都道府県擬人化スレ
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281106063/
【本文】↓

何時の間にやらならばぁさまの流れに。
ttp://loda.jp/mitemite/?id=2355.jpg

兵庫と沖縄にそんな接点があったとは。
・・・ひょごさんは今年もカチワリ売ってるのだね・・・w

76名無しさん@避難中:2011/08/18(木) 00:11:12 ID:KjkhqF5E0
いってきます

77名無しさん@避難中:2011/08/18(木) 00:12:16 ID:KjkhqF5E0
いってきました

78名無しさん@避難中:2011/08/18(木) 00:49:38 ID:O3fXdMl60
ありがとうございました

79名無しさん@避難中:2011/08/22(月) 12:11:02 ID:v41flTnQ0
【スレ名】Twitter 初心者&質問スレ Part.7
【URL】http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/sns/1311700366/
【名前欄】なし
【メール欄】なし
【本文】↓
tweetの後ろに #何々 というのがついてる人がいますが
何のためにですか?どうやってつけるのですか

80名無しさん@避難中:2011/08/22(月) 15:38:25 ID:/8VBsfss0
やさしい俺が代行するまでもなく答えてやろう。ハッシュタグでぐぐれ。
それと申し訳ないが、ここのレス代行先は創発板だけにしておくれ。創発外も受け付けてるときりがないし、一応ここは創発の避難所という名目だし。
2chの他板への代行なら、シベリア板行って「レス代行」でスレ検索すると吉。

81名無しさん@避難中:2011/08/22(月) 16:59:00 ID:tvJnvtS.0
たまに見かけるが、なぜ創発外を依頼するw こんなドマイナーなところでw

82名無しさん@避難中:2011/08/22(月) 20:25:04 ID:UCT6BNdM0
ぶっちゃけハッシュタグってフリーダムすぎて使い方が逆に分からんw

83名無しさん@避難中:2011/09/19(月) 02:23:32 ID:g19EXQuo0
あと数スレなのに連続投稿規制! これはいかーん! 総統閣下がお怒りになる!
誰か、誰かいませんかー!

84名無しさん@避難中:2011/09/19(月) 02:34:55 ID:g19EXQuo0
すいません、規制が解けていました
醜態を晒して申し訳ありません、依頼はキャンセルします

85名無しさん@避難中:2011/10/01(土) 18:45:07 ID:DZ0bOCEk0
たまには上げますよ

86名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 04:53:51 ID:/oY3RYNE0

いつのまにかまた規制されていた……
どなたかよろしければ代理投下をお願いいたします

【スレ名】ジョジョの奇妙なバトルロワイアル2nd鎮魂歌
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1316305239/
【名前欄】いつの間にかバトルロワイアルが開幕していた件
【メール欄】sage
【本文】↓
>>48
おまえwwwwwwwwwwwwwwww
まさかのOP投下にびっくらこきました。
しかもクオリティたけえwwww
これはGJwwwwww

>>53
タイトルクッソワロタwwwwww
エンポリオうるせえwwwwwwwwwwwwww



私も完成したので、折角なので投下させて頂きます

87名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 04:55:41 ID:/oY3RYNE0

「…………あれ?」

俺、イルーゾォが真っ先に発したのは、そんな言葉だった。
確か俺は、フーゴの野郎のウイルスを断ち切るため、鏡に飛び込んだはずだ。
場所は確かにポンペイ遺跡。

なのに何で、こんな和テイストあふれるうさぎ小屋の中にいるんだ?

「うおあァァーーーッ! きったねェェェーーーーーッ」

足元を見ると、足が何かにはまっていた。
その形、俺は本で見たことがある。
こいつはジャポネーズ便器だッ!
そこに足がはまっていやがるっ!

「クソッついてねェーーーッ!!
 実際にクソがついてねェだろーなオイッ!」

靴をじろじろ眺めながら臭いをくんくんと嗅ぐ。
便器に突っ込んだというのに、特に異臭はしなかった。
そこで、愚痴をこぼすのを中断し、何でこんなことになったのかを考えることにした。

(罠、か……)

それ以外に考えられない。
何かの狙いを持って、鏡の中に飛び込ませたのだ。
恐らく、人間ワープを使えるスタンド使いが潜んでいたというところだろう。
暗殺者の始末を優先していたためすぐにはワープさせなかったが、ウイルス感染させたので遠くに飛ばしてやろうとでもしたのだろう。

(何にせよ、任務は失敗か……)

しかし、不幸中の幸いもある。
向こうの不手際か、ウイルスは体から消え去っていたのだ。
ここに来て最初の違和感は、場所でなくそのことについてだった。
腕から忌々しいウイルスが消えていたのだ。
……俺が行ったウイルスの不許可が、相手のスタンド能力と混ざったりでもしたのだろうか?

「つーか、どこだここは」

とりあえず、相当遠くであることは分かる。
一端この民家を出て、適当な通行人にでも聞いてみよう。
そう考えていたのだが……

「何じゃこりゃ、ゴーストタウンか?
 それともマイケル・ジャクソンのライブでもあって、総出でそっちに行ってるのか?」

しかしアテは外れた。
通りに出ても人っ子一人居やしない。

88名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 04:56:29 ID:/oY3RYNE0

「お〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い」

試しに大声を出してみた。
反応は……あった。

「お、何だよ、いるじゃねェ〜〜〜〜か」

やや離れた民家から、大柄な男が現れた。
丁度いい、コイツに話を聞こう。
そう思い、歩み寄ったその時。

「おいアンタ〜〜〜〜ッ! ここが何処だか知らねーか!?」

男の方が、そんなことを聞いてきた。
なんてこったい。

「……どーなってやがんだ?」

頭に疑問符が浮かぶ。
いくらなんでも、この状況は些か妙だ。
ただ単に、ワープをしただけとは思えなくなってきた。

「俺のベイビーもいねーしよォーー。
 何か事件か? だったらこの俺が解決して新聞でヒーローになってやるんだが」

分かったからお前はちょっと黙って――

「ん……?」

顎に手を添え、気がついた。
首に違和感がある。
ウイルスが消えた違和感があまりに大きく気が付いていなかったが、
いつの間にか首に何かが付いている。

89名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 04:57:20 ID:/oY3RYNE0

「首輪、か……?
 俺の首にも、それと同じ鈍色の筒っぽい首輪が付いてるのか?」

見ると、目の前の男も首に何かを巻いていた。
太陽の光に照らされて鈍く光その物質は、首輪と呼ぶのが最も適しているように思われる。

「何ィィーーーーーーーーッ!?
 このブルートさまを犬扱いするってェのかァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
「落ち着けよ、実際付いてるだろうが」

激昂する男の首を、人差し指で指し示す。
それからようやく、自分の首に本当に首輪が巻きつけられているのに気が付いたらしい。
そして、犬のような扱いが不服なのか、男は首輪に手をかけた。

「ふざけやがってェーーーーーッ! こんなもんッ!!」

正直言って、その行いは自殺行為だと思った。
思いっきり罠にはまったのであろうこの状況で、露骨に怪しい首輪に手を出す。
はっきり言って、自殺行為だ。
それを分かっているからこそ、ブルートと名乗った男が首輪を引っ張る行為を黙って見ていたのだ。
どうなるのか、知るために。

「おおう……」

しかしそれでも、思わず声を漏らさないわけにはいかない。
何せ、目の前で首が飛んだのだ。
文字通り、数メートルの大ジャンプ。
ブルート選手、顔面垂直跳び世界記録更新です、イェー。

「クソッ爆発すんのかよッ!」

なお、顔面垂直跳びには、イルーゾォ選手も登録されております。
ゼッケン代わりはこの首輪。
爆薬内蔵、いつでもゴキゲンに首をふっ飛ばします。

「ふざけやがって……」

同情は、少しだけする。
ゴミのように打ち捨てられた男に、同情しないわけがない。
だからといって、黙祷を捧げるわけではないけど。

90名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 04:59:38 ID:/oY3RYNE0

「……まだ、誰かいやがるのか」

さてどうしようかと悩む前に、耳に飛び込むエンジン音。
どうやら、ここにはまだ人がいたみたいだ。
敵のスタンド使いなら、いっその事話は早かったのだけど。

「ふむ……爆音がしたと思ったが……」

死体に意識が真っ先に行くと考えて、視覚に隠れ奇襲の体勢を取った。
しかし、それは徒労に終わる。
相手の姿を見るや否や、こちらが姿を見せたから。

「まさかこんな所にお前がいるとはな、イルーゾォ」
「お前こそ、こんな所で何やってんだよ、メローネ」

バイクに跨るマスクの変態、もとい優男は、同僚であるメローネだった。
メローネはバイクを降りると、首無死体へと歩み寄る。

「これは、お前が?」
「いや……この首輪だ。無理やり外さない方がいいぞ」
「そんな迂闊なこと、言われなくてもする気はない」

言いながら、メローネは死体を観察する。
そして、予期せぬものに関する質問をしてきた。

「そのバッグ……コイツのか?」
「ああ……持ってくのか?」

自分達は誇り高き暗殺者であり、強盗ではない。
故に、遺品を持っていくのは気が引けた。

「このバッグ……さっき足元にあったものと同じデザインだ」
「なんだって!?」
「お前は気付いていなかったのか?
 ……もっとも、気付いていても怪しすぎたから置いてきてしまったけどな」
「まあ、これがスタンドって可能性もあるしな……バイクはパクってきたのか?」
「ああ、バッグの横に鍵付きで放置されていた」

言いながら、メローネはバイクをデイパックへと突っ込ませた。
自身は途中で飛び降りて、無人のバイクでデイパックを跳ね飛ばす。
デイパックは宙を舞うとぐしゃりと落ちた。
その飛距離、ブルート選手の首に及ばず。残念。

91名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 05:00:41 ID:/oY3RYNE0

「爆発はしない、みたいだな」
「よしイルーゾォ、開けてみろ」
「何で俺が!?」
「アレに気付いてやっただろう?」
「せめてじゃんけんとかだろうが!」
「……仕方のないやつだ」

腕を捻り、手の間を覗き込む。
特に意味はないが、こうすることで勝率が上がる気がするのだ。
……不吉なことに、手の隙間からはブルートの上唇から下が千切れた無残な首が見えちゃったけど。

「ジャンッ!」
「ケンッ!」
「「ポンッッ!!!」」

勢い良く振り下ろしたのは、固く握りしめた拳。
対するメローネは、大きく広げた手のひらを差し出した。

「っがあああああああ!!」
「ベネ(よし)。分かったらさっさと開いてこい」
「わぁったよ! ……まあ、そこまで危険じゃなさそうだしな」

ブルートはデイパックに被害を与えられていない。
そのことが、安全性を保証していると言える。
……しかしそれでも、一挙一動が恐る恐るチキン全開なそれになったのは仕方のないことだろう。
だって今、罠の真っ只中なんだから。

「……なんじゃこりゃ」
「ふむ……見せてくれ」

表紙に『バトルロワイアルのしおり』と書かれた、ふざけた手折の小冊子。
それが、横になったペットボトルの水の上に置かれていた。
他にも、サバイバルナイフなんかが入っている。

92名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 05:01:15 ID:/oY3RYNE0

「おいおい。野郎二人で顔寄せ合って見る気はねーぞ」
「自分のを取りに行けばいいだろう?
 お前は徒歩ってことは、そんなに遠くに置いてきたわけじゃないだろうに」
「……面倒くさいことを言うな、オイ」
「全部のバッグが同じ中身か調べるにこしたことはないだろう?
 それにジャンケンの敗者なんだ、逆らう権利があると思うなよ」
「……ちっ!」

確かに、メローネの言うことにも一理ある。
これがこの街に呼ばれた奴全員に配られているものなのか、
そして中身は全部同じなのかなど、知っておきたいことは多い。
それに、もし全部が同じ中身の場合、サバイバルナイフがもう一本手に入って大変お得だ。

「分かったよ、行って来ればいいんだろ」
「ディ・モールトベネ(大変よろしい)。よく分かっているじゃないか」
「ったく……」

ぶつくさ言いながら民家に戻り、トイレへと向かった。
見ると、便器の横に確かに同じデイパックが転がっている。

(これは爆発します、なんてことないだろうな……)

念のため遠距離からトイレットペーパーを投げつけて爆発しないことを確かめる。
特に何もないと判明したので、デイパックを担いでトイレを出た。
中身の確認はメローネの所に戻ってからでいいだろう。
トイレで中身を確認するのは、正直嫌だ。

「……お、なんだよ、鏡あるじゃねーか」

トイレの前、洗面所と思しき所に、ひび割れた鏡が設置されていた。
汚らしいが、スタンド能力の発言には十分だ。
スタンドが封じられているのか確かめておくのも大切だろう。
そう思い、スタンドを発言させ、叫んだ。

「俺の通行を許可するッ! だがこの首輪は許可しないィィィィィィィ!!!」

鏡にゆっくり体当たりをする。
勢いをつけすぎて怪我しましたじゃ笑い話にもならないので、それはもうスローペースで。
口では威勢よく叫んでも、そのへんは慎重である。

「……スタンドは使えるのか……勝ったッ!!」

スタンドを封じられていない。
ならば勝機は大いにある。
この無敵のスタンドがあれば、このクソ忌々しい首輪も――――

「な、ななななァァァ〜〜〜〜〜ッ!?!?」

外れて、いなかった。
それどころか、早朝の目覚まし時計みたいな音を発している。

嫌な、予感がした。

93名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 05:02:28 ID:/oY3RYNE0

「なんだってんだ、クソッ!」

とりあえず、メローネの所に行こう。
メローネの首輪も鳴っているのかもしれない。
そう考え、再び鏡へと飛び込む。

「俺だけを『許可』しろッ! 首輪は許可しないィィィィィィッ!!」

しかし、鏡の世界を脱しても首輪は首についている。依然変わりなく。
それどころか、電子音の感覚は短くなっていた。

そこから連想される単語は、カウントダウン。
何のカウントダウンだろうか?

(やべぇ、これは――――!!)

決まっている。
ブルートと同じ、顔面垂直跳びの競技開始へのカウントダウンだ。
恐らく間も無く競技開始のパンという音が鳴るだろう。

(何でだ!? そういう能力なのか!?)

だとしたら、回りくどすぎる。
さっき首を飛ばしてもよかったのに、何故今このタイミングで!?

(まさか――――)

そして、思い至る。
自分とブルートの共通点。

『首輪を、外そうとした』

それしか、考えられない。

「メローネ、この首輪はヤベェ!」

扉へ向かいながら、叫ぶ。
声は恐らく届いていない。
それでも、叫んだ。
せめて、最期に仲間に情報を残せるように。

「下手に外そうとすると、首が――」

よーい、ドン!
イルーゾォ選手、首から上が見事な垂直跳びをかましました!
しかし惜しいことにここは室内!
天井にあたってすぐさま落下してしまいましたね。
体の方は、まだ扉に向かって突っ込んでいっているようです。
……あ、力尽きましたね。
イルーゾォ選手、残念でした。

94名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 05:02:56 ID:/oY3RYNE0






☆  ★  ☆  ★  ☆






イルーゾォが今際の際に伝えようとしたことを、メローネは大筋把握していた。
というのも、この『バトルロワイアルのしおり』に、ルールなるものが書いてあったのだ。

「殺し合い、ね……」

とある島での殺し合い。
首輪によって管理されていて、定期的に首輪爆破の対象となる禁止エリアが更新される。
その他諸々、細かいルールが記載されていた。
サバイバルナイフはランダムに配られたアイテムの1つらしい。
……ついでに、このバイクも自分に配られたアイテムのようだ。

「……それにしても、遅いな」

しおりを再読し終えた所で、イルーゾォが未だに戻ってこないことに違和感を覚えた。
それでも奴なら大丈夫だろうという楽観的な思考が、急ぐという選択肢を奪い去る。
やれやれなどと気楽なことを考えて、向かえに行こうとイルーゾォが消えた民家に向かい、メローネは歩み始めた。






【ブルりん(ブルート)@2部 死亡】
【イルーゾォ@5部 死亡】
【残り???人】

【主催 不明】

※参加者は最初からランダムに配置されており、殺し合いのルール説明はパンフレットにおいてのみなされています

95名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 05:03:10 ID:/oY3RYNE0
以上です。
よろしければどなたかお願いいたします。

96名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 08:45:23 ID:R86hN1eI0
代行行ってきます

97名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 08:55:16 ID:/oY3RYNE0
ありがとうございます
描き忘れていましたが、名前欄は全て書き込んでいただけると幸いです

98名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:04:45 ID:R86hN1eI0
行ってきました

99名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:05:37 ID:R86hN1eI0
>>97
申し訳ない…間に合わなかった

100名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:07:11 ID:/oY3RYNE0
>>99
こちらこそ遅くなって申し訳ありません。
出来れば、追加で「タイトルは『いつの間にかバトルロワイアルが開幕していた件』です」と投下頂ければ幸いです。

101名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:09:05 ID:R86hN1eI0
わかりました

102名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:09:15 ID:e27giLo.O
やろうとコピペしてたら他の人が
やっぱり携帯は遅いから駄目だな

103名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 09:10:51 ID:/oY3RYNE0
>>101
ありがとうございます
お手数おかけしました

>>102
そのお気持ちに感謝します

104名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 21:52:15 ID:r7bYP/mo0

【依頼に関してのコメントなど】やられたっちゃ
【スレ名】【魔王】ハルトシュラーで創作発表するスレ 3作目
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1283782080/l50
【名前欄】
【メール欄】
【本文】↓
>>425
投下乙。まさかのメカト2号とはw

そしてどっかで見かけた小ネタを
http://loda.jp/mitemite/?id=2507.jpg

105名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 22:01:06 ID:e27giLo.O
>>104
丁度投下するから代行行って来るよ

106名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 22:01:06 ID:1xmahxLk0
行ってきました。でも感想までは諸事象によりやりづらいので絵だけw

107名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 22:01:34 ID:h146uad60
>>105
あ、被った。でももう行っちゃったのねんw

108名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 22:05:36 ID:r7bYP/mo0
代行乙ですん。……でもまとめてやってほしかったず。

109名無しさん@避難中:2011/10/02(日) 22:08:29 ID:ezQFAFsM0
>>108
すみません……

110名無しさん@避難中:2011/10/03(月) 11:20:34 ID:uUO49Ab.0
つかテンプレに依頼レス改変するなって書いてあるじゃんよ
諸事情によりやりにくいなら誤爆かどっかで誰かに呼びかけたりすればいいのに

111名無しさん@避難中:2011/10/03(月) 18:31:25 ID:bdGBVDWI0
事情があるのなら無理に代行しなくてもいいと思うけどなぁ
急ぎの時間制限のある依頼でもないんだし
こっちのスレをageておけば誰かが代わりにやってくれる

112名無しさん@避難中:2011/10/04(火) 03:44:53 ID:qKH35DEM0
【依頼に関してのコメントなど】お願いします
【スレ名】【塗り絵】線画丸投げスレ2【自作限定】
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1306046914/l50
【名前欄】
【メール欄】
【本文】↓
ロダで見つけた閣下線画塗ってみた
http://loda.jp/mitemite/?id=2515.png

113名無しさん@避難中:2011/10/04(火) 04:25:51 ID:1dGNX7o20
>>112
行ってみます

114名無しさん@避難中:2011/10/04(火) 04:28:53 ID:1dGNX7o20
>>112
行ってきました
ご確認よろしくお願いします

115名無しさん@避難中:2011/10/04(火) 07:31:59 ID:qKH35DEM0
確認しました。ありがとうございます

116名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 20:50:40 ID:NsodQsSE0
【依頼に関してのコメントなど】時間のある方はよろしくお願いします。
【スレ名】THE IDOLM@STER アイドルマスター part7
【URL】http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280733030/l50
【名前欄】20
【メール欄】sage

【本文】↓
・アイドルマスター×テイルズオブザワールド、文章型の架空戦記を目指しているつもり
・現段階では小鳥さん(時間軸的)に10代オンリー
・シリーズのサブキャラ並びに原作メインキャラの幼少(名前は直接は出てませんが)が登場
・後にアイドル総出演の予定
・苦手な方はスルー推奨

117名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 20:58:48 ID:NsodQsSE0

『世界樹』と呼ばれて、この地に生きている限り何処からでも見えるその樹は、『あちら側』での言葉を借りるなら正しく神様仏様イエス様の化身だった。
ただ、あの世界と違うのは単純に心の拠り所、という意味でなく、『実際に』人の営みを、生活を支えているということだ。
 数千年だか数万年だかの太古の昔から、その樹が世界の隅々へと生み出し、浸透する見えざる神秘。その力あってこそ作物は実り、土を潤わせる雨雲が生み出され、
数千年に渡ってこの世界を支えてきた。

 その神秘の名を、この世界の人々はマナと呼ぶ。



世界樹の麓近くにあり、精霊やマナを信仰する聖職者達が数多く集っているという以外は、歴史の古さ以外に特筆すべきこともない辺境の小国家。小鳥が現在住まう
ヴォルフィアナなる地は、そういう国である。

この国を含めた「世界」の名前については―――まだ直に確かめる術がないので、暫定だが小鳥的には『夢世界』なる呼称で落ち着いている。(一時は中○国だの
セ○ィーロだのといった呼称も候補に入っていた)

交通には馬車(遙か遠くの先進国では、長距離での移動用に飛空艇なる科学の最先端じみた代物を用いたりもしているらしいが)、炊事には薪や炭、小川や井戸水という
その文明レベルにはまだ納得がいく。自然との調和、とでも言えばいいのか。向こう側の記憶が混じっても、別段不便さみたいなものを感じたことはないし、最近では
種火で火を起こす動作一つにしても、万一向こうで何かあったら役立ちそう、なんて思える位だ。―――が、
「・・・・・・何で食文化だけはこんなに進化してるのかしら・・・・・・?」
当たり前のように浸透している、さっきの自分の昼食を始めとした日本のコンビニや食堂でも見かけるようなラインナップが目立っている。いつか見た
ファンタジー小説の一幕にあったような、硬い保存用の塩漬け肉みたいな代物を恒常的に食べさせられるよりはマシだが、ヨーロッパの片田舎辺りにありそうな郷土料理っぽいものを
期待するのは間違いなんだろうか。
そう考えつつも、店内に溢れかえっているメロンパンやカレーパン、コンビニエンスストアではよく見かけていた調理パンの放つ芳香につい我を忘れていると、レジから
威勢のいい声が投げかけられる。
「はい、お待ちどうさま!運が良かったね、今日はこれで完売だよ」
「いつもありがとうございます、ブレッドさん」
丁寧に頭を下げてから紙袋の中身を確認すると、小鳥は「ん?」とばかりに眉をひそめた。城での調理用に用いられるバゲットや食パンの他に、一個だけ浮き彫りになった
アップルパイが見える。
「あの、このパイ―――」
頼んでませんけど、と戸惑い混じりに声を上げた時、しかしささやかに『城の人達には内緒だよ』と前置きされ、
「いや何、君にアドバイスを貰ったあのパンへのささやかなお礼だよ。お三時にでも食べてくれ」
―――あ、と思い出してつい苦味走った記憶が走る。
(……あれはアドバイスというか……)

―――ラピ○タパンは置いてないんですか?

『記憶』が目覚めプライベートで初めて店を訪れた時、思わず零れた第一声はそれだった。別に『向こう側』でだって食べられない訳ではなかったにせよ、
ファンタジーでの食の代名詞みたいなイメージがこびりついていたせいだ。
無論、怪訝な眼差しを向けられた際に瞬時に我に返り、彼女は己の発言をなかったことにしようとした。そこは料理人としての性だったのか、心なしか獲物を狙う
ハンターの目で詰め寄ってくる店主の気迫に勝つことは出来ず、とりあえず『田舎にあった名物レシピ』ということで教えてはみた。
……よもや、基本目玉焼きをトーストに載せただけのそれが、色とりどりの調理パンの数々に並んで人気商品に昇りつめるなど思いもしなかったが。
「あれのお陰で一時は傾きかけてた店が持ち直したからね。けど、何でわざわざ『目玉焼きトースト』なんて商品名に?
原名の方が君の故郷の名前も広まるんじゃないかと思うんだが……」
「いえいえいえ!お気遣いは結構ですので」
いくらここでの小鳥が孤児とはいえ、出身地を天空の都市だなんて偽って名作を冒涜する勇気はない。それ以上の追求を拒む勢いで、彼女は店を慌てて飛び出していく。

118名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:01:14 ID:NsodQsSE0
所々苔むした部分もあるのに、汚さみたいなものは感じさせない立ち並ぶ白い家々。
牧歌的な普段着で井戸端会議に興じる主婦もいれば、物騒な鎧や仰々しいローブに身を包んだ冒険者達といった人々が混在する大通り。
「あちら」でアイドルを目指すようになってから過ごすことの多くなった、けばけばというかゴテゴテした混沌の都会とは違う、
健やかな活気が溢れ返っているようだ。
大量のパンを詰め込んだ買い物籠の重量によろめきそうになりながら、城への家路へつこうとした時だった。
シャラ、というか細い音と共に、ブーツのつま先に何かが当たる気配がした。

「・・・・・・あれ?」
銀色の鎖に通された、元はペンダント状であったのだろうそれは、何てことはない一本の鍵だった。
「だった」というのは他でもなく、元は輪っかをなしていたであろうその鎖は、途中でぷっつりと切れていたからだ。
どこかの家の鍵だろうか―――何気なく拾い上げてみたその時に、不意に脳裏を掠める一つの記憶。
さっきの店の中、小鳥の一つ前でレジで並ぶ、王冠のような金色に輝いているサラサラの後ろ頭がやけに印象的だった女の子。右手で不器用に料金を払う一方、
もう片方の手が強く胸元で「何か」を握りしめていたようなちぐはぐな仕草が、やけに引っかかっていた。
(・・・・・・考えすぎ、かも知れないけど)
でもそれは、身をもって体験した覚えのある仕草だったようにも思う。
「向こう側」では母子家庭として育った小鳥があの少女と同じ年頃だった時分、ギュッと手にして放そうとしなかったもの。万が一にでも手放してしまえばオシマイだ、みたいな
思いこみが根付いていたアイテム。
確証はない。けれど―――そっと、手のひらの上で銀色にきらめいているその小さな鍵には、ささやかだがほのかな温度の余韻が残されているような気がして。
それを知覚した途端、足は城とは逆方向目指して反転していた。


こういう時、仕方のないことなのだろうけど交番のようなシステムを持つ施設がないことが悔やまれる。
「金髪の女の子ねぇ・・・・・・それだけだとちょっと。街の中は色んな髪の子もいるから」
聞き込みに応じてくれた、買い物籠をぶら下げ井戸端会議中のマダム達は困り顔でそう返答した。まあ確かに―――と、改めて周囲を振り返る。
自分のような黒髪の者もいれば、赤に茶、時には銀髪と様々な髪色の者達で入り交じっている街並みで、ロクに顔を見ていないその女の子を捜そうなんて途方ない無茶かも知れない。
「あなたも奇特ねぇ。そんなに気になるんなら、どこかのギルドに頼んで捜してもらったら?」
「い、いえ。流石にそこまでは・・・・・・」
『ギルド』は総合的に言うならば、規模は様々なれどこの世界における『何でも屋』の代名詞だ。ある程度腕の立つ冒険者達が組み合って、大きい依頼では魔物の巣窟から
貴重な資材を採取してきたり、小さなものでは街の失せ物捜しまで引き受けてくれるという。
が―――小さなギルドでもそれなりに依頼というものは値を張るというのに、買い物を終えてすかんぴんの今の小鳥に代金を支払える余裕はない。
「でも家の鍵なんて言われると、うちも確かに心配になってくるわねぇ。ちゃんと施錠してきたかしら・・・・・・」
「確かに。最近は一層よくない話も聞くしねぇ・・・・・・ほら覚えてる?こないだ地中から発掘されたあの・・・・・・古代文明の遺跡の話」
「あら、私が聞いた話じゃ、海賊アイフリードの遺したかつての愛船らしいけど?」
「何でもいいけど。そこに怪しい集団が紛れ込んでるから、今日騎士団の小隊が確保に乗り込んだって話聞いて―――」
話が横道に逸れだしたのを察して、小鳥はそろそろとカニのそれにも似た横歩きでその場を脱した。船なのに何で地中から?という微かな好奇心がなくはなかったが、
今はそんな場合ではない。
足を棒にする程聞き込みに励んだつもりはないが、うっすらと疲労を覚えてきた。そもそも侍女長から課せられた「門限」もある。
けど、さっきのあの子の仕草を覚えていて、この鍵を見つけてしまった今の小鳥は、そのまま城へ足を向けることがどうしても出来なくなっていた。 
余計なお節介だということはわかっている。
ちゃんと帰りを待っている家族は家にいて、鍵一つなくしたところで、あの子は特別困ることなんてないのかも知れない。
(―――でも)
こうなったら、多少叱られる覚悟をしてでもギリギリまで粘ってみようか―――そう考えて、街の中を改めて見回してみた時だった。

119名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:15:05 ID:NsodQsSE0
「―――だからさお嬢ちゃん、捜し物があるなら手伝うからよ、おじさん達に任せてみちゃくんねえか?」
困ったようなそれでいて柔らかい問いかけの声が、雑踏の中不思議なまでにスルリと耳へ入り込んできて―――顔を向けてみれば、一種
異様な光景が広がっていた。
(・・・・・・かごめかごめ?)
腰を屈めた甲冑姿の騎士達が、「何か」を中心に円をなしている姿は正しくそんな感じだった。3名、という取り合わせについ先程メリル夫人の手で
撃沈されたあの男の顔が過ぎってしまうが、幸いさっきのようなことはなく皆普通の男性だった。
「あー、だからンな顔すんなって・・・・・・なあ、俺そんなに怖そうな顔してる?」
「そうですね・・・・・・怖そうというより、笑顔に油断して近づいていったらかどわかされそうな怪しいおじさんみたいな顔はしてると思いますが」
「・・・・・・単純に怖いって言われた方がまだマシなんだが」
えらい言われように若干へこんだような調子で声を上げたのは、小鳥本人は面識はないがやはり見覚えがある顔、というか有名人だった。ただし、自分に付き纏っている
ストーカー予備軍とは別の、もっとプラス方面の意味でだが。
 ナイレン・フェドロック―――やや焼けた顔と、顎に走った傷跡が粗野な印象を与えるだけに、その下に纏った騎士甲冑が妙に浮いているその男は、騎士団に数ある一個小隊の
内一つを預かっている、と聞いたことがある。
しかし、何やら小さな子をあやすみたいなその口調を聞いていると―――
(迷子でも保護しようとしてる、とか?)
いやいやそんな場合じゃない―――と頭を切り替えて、再び少女の姿を捜そうと身を翻して。



「―――隊長っ!すいませんっ、取り逃がしましたっ!」
明後日の方向から、誰かのそんな切羽詰まったような悲鳴が届いた時、騎士達の顔つきのみならず街全体の空気がビリビリと張り詰めたような気がした。
え、と声のした方に首だけ向けてみれば、ギョロギョロと異様な圧力を視線で放つ、痩せこけた体躯を黒いローブに包んだ壮年の男達がのろのろと近づいてきている。
開け放した窓が閉められ、大人が近くを遊んでいた子供達の手を強引に引っ張る。そこまで来て、ようやく呆然と立っている他なかった小鳥も状況を察し―――
(に、逃げないと!)
戦闘とは無縁の日々を生きる者にとっては起こってほしくない「有事」、それが起こる時の気配というのを、街の人達は普段城勤めの小鳥よりも敏感に嗅ぎとれる。
しかし、小鳥がその場を離脱しようとするには、少々タイミングが悪すぎた。
「・・・・・・エアスラストォッ!」
くぐもった声と共に響いた叫びが辺りを揺るがした時、小鳥の腰回りが物凄い勢いで引っ張られる。
「舌ぁ噛むなよ、しっかり掴まってろ!」
―――どこに掴まれ、というのか。
いつ小鳥の存在を察知したのかは知らないが、すでに抜剣していたナイレン氏が小鳥を脇に抱え込み、石畳を削って遅い来る風の刃から身をかわす。
「―――ま、魔術っ!?」
ギリギリで鼻先を掠めていったそれに、思わずギョッとしてしまう。この世界において精霊との契約を持ってなされるその奇跡の技を使う魔術師達は、
単純な武力以外での魔物達への防衛手段が乏しいこの小国では貴重な戦力の筈なのだが、よもやこんな往来で騒ぎを起こすなんて。
「くそっ、目ぇ離すなっつったろ!トイレでも要求されたのか!?」
「そんなベタな失敗はやらかしませんよ!・・・・・・口惜しい話ですが、どうも術だけでなく、武道にも通じていたようで・・・!」
最初に報告してきた騎士は、何か一撃を貰ったのか、首の辺りを押さえてよろめきながら駆け寄ってくる。
 通りを駆けるナイレンの、その脚力がなすスピードに思わず酔いそうになっていた時、不意に目まぐるしくスライドしていた景色がストップした。
そのまま、フワリとばかりに地へ身体を下ろされる。大きく立てかけられた、居酒屋の立看板の傍で呆然と佇む小鳥の顔を見ないまま、
「終わるまではそこから動かないようにしてくれ。多分皆鍵閉めちまってて、建物の中に入れねえからな」
畳みかけるようにそう言ってから、再び術を詠唱しようとしている魔術師の男目掛けて突進する。

120名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:19:19 ID:NsodQsSE0
「―――あの船の神秘は貴様ら如きが言いようにしていいものではないわ!身の程を知れぇ!」
「ったく、不法侵入しといて往生際が悪ぃ―――あんなガラクタのことよりも、街をしっちゃかめっちゃかにしてくれた落とし前は、
裁判でキッチリつけてもらうから覚悟しとけ!?」
「ほざけぇっ!ライトニングッ!」
一瞬の閃光と共に降り注ぐまさに「青天の霹靂」に、遠目で見ている小鳥ですら思わず背筋が震えた。
「―――すいません、この子のこともお願い出来ますか!?」
乱戦の中、部下と思しき騎士の一人が、立看板に隠れていた小鳥に声をかける。見てみれば、カタカタと小さな背を震わせる、
小さな女の子を腕に抱えている。
「なるべく被害がそちらに及ばぬよう尽力しますので、それまでお願いします!」
「えっ、あのちょっ―――!」
小鳥の返事を待たずして、騎士はその腕から下ろすと、ナイレンらの後を追って「戦場」へと舞い戻る。思わず手を伸ばして
待ったをかけようとしたが、出来なかった。
―――少女を下ろすその腕から流れる、赤黒い液体を目の当たりにした瞬間、息が詰まったように声が出なくなる。

 本人が気づいていない筈もないのに、それでも当然のように血を流したままのその腕は、今度は剣を力強く振り抜き、駆けていく。
どくどくと、心臓が早鐘のように脈打つ。オーディションに臨む時にどうしても付き物の「それ」とは、比べ物にならない速度で。
(―――大丈夫よ、落ち着いて。だって―――)
その先に続きそうになった言葉に気づいた瞬間、戦闘の中緊張しきった小鳥の脳を、一瞬の自己嫌悪が支配する。
自分が嫌になるのは、こんな時だ。
それまで当たり前で愛おしいと思ってた筈のこの日常を―――「これはどうせ夢」と、切り捨ててしまいそうになる時だ。

陰りのようなものなど何も見えなくても、この『世界』は交通事故よりも高い確率で、下手すれば明日の朝陽を拝めない危険を孕んでいる。
小鳥のみならず、人々が当たり前のように受け入れている事実。でも『音無小鳥』を、少なくとも目に見える危険も何もなかった世界を
思い出してしまった今は―――

―――自己嫌悪の海に沈みそうだった彼女の意識を呼び戻したのは、目の前を吹き抜けた金色の風だった。

「―――えっ?」

正確には、金糸のような髪が目の前を過ぎっていった。そのことに―――傍で震えていた筈の少女が、やおら立ち上がって走り出し、通りへ
飛び出していった瞬間を目の当たりにした時、サァッ、と冗談抜きで血の気が引いた。
「まっ―――待ちなさい、何やってるの!?」
耳を鋭く打つ剣戟と、呪文による総攻撃の波に怯えている暇はなかった。走り出した後に、唐突によりにもよって道のど真ん中へ座り込んだ少女を
連れ戻すべく、小鳥は飛び出していく。
「ここは危ないの!すぐに戻らないと―――」
怪我じゃすまない―――そう続けようとしたその瞬間。
見てしまった。ぐったりと、四肢を路面に横たわらせた、野良と思しき子猫。その腹が無惨にもバッサリと裂け、内蔵すら覗かせている惨状を。
反射的に、今の状況を忘れて口を押さえる。

「い、癒しの力よ・・・・・・ファーストエイド!」

幼くも鈴の鳴るような声が呪文を紡ぐと同時に、拳一つ分の天上の光を集めたような輝きが、少女の小さな掌に宿る。
そうして初めて、目の前の女の子の顔をしっかりと認識した。

121名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:25:47 ID:NsodQsSE0
黄金の月を糸にしたような、儚い印象を覚える輝く金髪。恐怖に揺れながらも、強い意志を燃やしている蒼い瞳。真ん中で
分けられた前髪から覗くその白い額には、うっすらと玉の汗が浮かんでいた。
先程まで必死になって捜し回っていた「落とし主」がいる、という感動など介在する余地はなくて。
5、6歳程度にしか見えない彼女は、しかし目の前で尽き果てようとしている命を救わんと、必死になって尽力している。
―――頭を思い切り不意打ちで叩かれたようだった。
こんな幼い少女が、いつか見た法術という癒しの奇跡を用いていることではない。
少女は、震えながらもしっかりと見据えていたのだ。
雨あられと降り注ぐ魔術の恐怖から目を逸らさずに、炎や雷がすぐ間近で舞う状況の中でこの子猫を見つけ、そして飛び出していった。

小刻みに震える身体から確かに滲む恐怖。あの奇跡のような光を注いでも、子猫の傷はほんの少ししか塞がらない。
いくら法術といっても、やはり限界はあるのか。
普通の子供であれば目を背けても当然の筈の子猫の惨状を前にして、泣きそうな表情になりながらも、
それでも彼女は術をかけることをやめなかった。

「・・・・・・お願い、治ってっ・・・・・・!」

それは神か、それともこの世界の流儀ならば世界樹への祈りだったのか。震える手から灯る光は、絶える気配を見せない。
小鳥の視線が不意に、尚も戦い続ける騎士達の方へと向かう。
深手を負っても、逃げ遅れた人を避難させる者、倒れた仲間を介抱する者、発動する術にその身を晒しながらも飛び込む者達がいた。

躊躇わずに誰かを守るなんて、人の空想か漫画の中にしかいないと思っていた人達が、目の前にいる。
 その『現実』が、凝り固まってへばりついて、自分ではどうしようもないと思い込んでいた筈の澱を静かに吹き飛ばす。
気づけば、小鳥の手は、無駄な長さを誇る自分のスカートへと伸びていた。
ビィィッ、と裂かれる布が立てる耳障りな音によるものか、少女の目線がハッとこちらを映した。
「とりあえず、これ以上血が出ると危険だわ。今はこの子を連れて移動しましょう」
付け焼き刃の応急処置に過ぎないが、裂かれた腹部分に強引に布を巻き付ける。無論、この程度じゃ気休めにも
ならないだろうけど、せめて場所を移動させないと、これ以上は子猫どころか少女の身も危険だった。
「で、でも・・・・・・!」
「その子がこれ以上、呪文に巻き込まれるようなことになったら、今度こそ死んじゃうかも知れない。それでもいいの?」
直截的にも程がある、ともすれば恫喝するような勢いだったかも知れない。しかし少女は、ハッと我に返ったよう蒼い瞳を見開いた後、
しばし逡巡する様子を見せてから静かに頷いた。
少女と子猫を慎重に抱え上げ、さっきまで身を潜めていた立て看板へ視線を移す。
路地裏にでも身を移すべきか?いや―――

その数瞬の迷いの後、彼女らの後方から最悪のタイミングで次なる災禍が襲って来た。


「どけぇ、女!」

思いもかけず近い距離から降り懸かってきた声に振り返った時、頭から爪の先まで凍り付いたようだった。決死の形相で追い立ててくる騎士達を
振り切ったのであろう魔術師の一人が、血のように赤いドロドロした光を杖の先に纏わせて、突進してきている。
標的は考えるまでもない―――逃走経路の延長線上にいる、自分達だ。
しかし、鋭く息を呑む少女の気配を悟った瞬間、ほぼ反射的に、抱き上げる腕に力がこもる。
絶対放さない。避けられなくて、倒れてしまっても、せめて意識のある内は。

122名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:29:07 ID:NsodQsSE0
「―――疾風!」

勇ましくも清涼な声が大気に融け、風となったようだった。
わずかなブレや歪みもない、定められた道筋に沿っているかのように虚空を駆けるその軌道が閃くと同時に、
くぐもった呻き声が木霊する。
数秒前まで固めていた覚悟を思い切り霧散させ、小鳥は今の状況を冷静に反芻しようとした。
(―――あ、ありのまま今起こったことをryっていやいや!)
某奇妙な冒険ネタを引き合いに出すようなコミカルな状況ではないが、小鳥本人の心情としてはこんなものだった。
ただ、こっちに呪文を浴びせようとしていた人間の身体を、わずか数本の矢が「引っ張って」いった。
見事に袖口や裾―――体を掠めることなく、衣服のみを射抜いて、建物の壁へ画鋲みたいに人を縫い止めるという妙技を
目の当たりにして、小鳥と少女は揃って口を半開きにするより他ない。
 彼女らの困惑を余所にして、技を放った『射手』は、静かな足取りでこちらへ歩み寄ってくる。
「・・・・・・怪我はありませんか?」
木製の弓を携えた救いの主は、驚いたことにまだ年端も―――といっても十歳前後ほどの少年のようだった。
褐色の肌と相反する透明な水色をした長い髪を肩先辺りまで垂らしているその少年は、
年不相応な落ち着きと気品を空気に纏って歩み寄ってくる。
「発動する前に取り押さえられてたと思っていましたが……そこにいる猫は、まさか今ので?」
「あ、いいえ、この子のは―――呪文のせいには違いないんですけど、もっと前の―――」
……確実に年齢は下の筈の相手に、無意識に敬語を用いていることに疑問を持つ間もなく小鳥が対応している時。

「―――コラコラ」

闖入者は、少年だけに留まらなかった。やんわりと諌めるようなしわがれた声と共に、長い白髪を高い位置で括った、如何にも好々爺といった雰囲気の老人が、
しかし隙のない足取りで現れてくる。
「森の獲物ならいざ知らず、まだ人に向けていいと許可した覚えはないぞ。まあ、相手は相手かも知れんがな」
「・・・・・・すいません、先生。つい、先走って飛び出してしまいました」
穏やかな口調のまま、しかしキッパリと窘められ、少年が小さく頭を下げる。見れば老人もまた、肩には矢筒を、背中に弓を掲げている。
察するに、師弟関係にあるのだろうか。
「まあ、致命傷を負わせていないのは由としておくがの。―――別嬪さんの前でいいトコを見せたかったか?」
不意にニヤ、とした視線を小鳥に馳せる老人に対し、少年は眉根を寄せた真剣な表情で弓を下ろしながら、
「先生、不謹慎ですよ」

―――その言葉の後、見えざる第二撃を放った。


「家庭あるご夫人を前にして、そういった発言は失礼かと思います」


ブロークンハートという言葉の意味が、本来とは違う趣で嫌という程伝わってくるようだった。
自分の格好を、頭の中微かに残された冷静などこかが徹底検証している。とりあえず一目で家事手伝いとまでは知れる、踝まで伸びているスカート丈の地味なワンピースに、
腰周りには白いエプロン。実際の年より結構上に見られてしまう、髪を纏め上げたシニョンカバー。ついでに言うと、メイドとしての執念だったのか肘にはしっかりと買い物籠が
ぶら下がっていて、そして何より腕には小さい女の子。
 ―――ご夫人=自分。
16歳である。決してまだチョメチョメとかいう擬音を入れるような年齢ではなく、更に言うなら義務教育を終えたばかりの年齢である。
そうだそれより子猫が治療を受けられる状態にしないとああそういえば鍵のことだってあったっていうか落とし主(多分)はすぐ傍にいるし―――

「お、お姉さん、お姉さん……?」

先程呪文の嵐の只中にあっても歪まなかった女の子の顔が、泣きそうな顔でこっちを見ている。何とか笑顔で答えようとするも、悪気のない矢を心にぶっ放された
今の小鳥は、それに気づける余裕がなく。

「……?先生、彼女はどうしたんでしょう」
「……わしゃー知らんぞ、この節穴が。乙女心をズタズタにしよってからに」


―――その後、少女の必死な呼びかけの末、小鳥が意識を取り戻すのはもうしばらく先のことだった。

123名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:36:59 ID:NsodQsSE0
(あとがき)
規制に巻き込まれて、代行スレにお願いしました。投稿直後での出来事だったので、
微妙に凹んでおります(orz)
結構な長編を予定している上にアイドル達登場までは時間が掛かりそうですが、
一人でもこの拙作を楽しんで下さる方がいれば幸いです。

124名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:42:17 ID:NsodQsSE0
↑以上です。
後すいません、名前欄がタイトルだというのをうっかり失念していたので、
【名前欄】TOWもどきim@s異聞〜序章〜
とつけておいて貰えると助かります。

時間のある親切な方はよろしくお願いします。

125名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:48:21 ID:pjfrmplw0
いってきます

126名無しさん@避難中:2011/10/07(金) 21:55:41 ID:pjfrmplw0
いってきました

127名無しさん@避難中:2011/10/08(土) 09:03:54 ID:J2KLeQ7M0
↑作者です、こんなに早く対応して下さるとは思いませんでした、ありがとうございます。
これから板を見に行ってみます。

128名無しさん@避難中:2011/12/29(木) 01:48:33 ID:nLAW0tYwC
age

129名無しさん@避難中:2012/01/20(金) 23:19:26 ID:DsdEY6SY0
【依頼に関してのコメントなど】また規制……レス代行お願いします
【スレ名】動画創作関連総合スレ
【URL】http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1298783451/
【名前欄】なし
【メール欄】なし
【本文】↓

創発の野望 第三十七話 後編 投下です
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16745107
やっと完成……遅れて申し訳ありません。
今年はうp速度アップしたいなあ。(願望)

130名無しさん@避難中:2012/01/20(金) 23:40:24 ID:ZvMM4lno0
いってくりゅ

131名無しさん@避難中:2012/01/20(金) 23:41:15 ID:ZvMM4lno0
いってきた

132名無しさん@避難中:2012/01/20(金) 23:46:03 ID:DsdEY6SY0
ありがとうございます。助かりました!

133名無しさん@避難中:2012/01/28(土) 04:14:26 ID:6esTN.7s0
【依頼に関してのコメントなど】規制されてしまいました。レス代行お願いします
【スレ名】記憶喪失のロリババァが安価で冒険
【URL】http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1326866701/
【名前欄】1レス目だけ↓
規制されたのでレス代行お願いしました。感謝
【メール欄】
【本文】↓三レスあります

134規制されたのでレス代行お願いしました。感謝:2012/01/28(土) 04:16:01 ID:6esTN.7s0
意識が戻ったのは、暗闇の中であった。

「いつっ!」

体を起こそうとすると鈍い痛みが走った。床を触ると冷たい石の感触。ここで寝ていれば痛くもなろう。

「起きたか」

ろうそくを持った男が近づいて来る。中世風の鎧を着ていて、動きづらそうにガシャガシャ歩くのが可笑しかった。

「ここは……牢屋?どうしてこんなところに……」
「どうしてってお前、密航しておいてよく言えるな。普通なら外に放り出されても仕方なかったんだぞ」
「密航ですって」

これには少女も目を丸くする。

「密航……ということは、ここは船か何かなの?」

男があからさまに怪訝な顔をする。

「自分がどこに乗り込んだのかも分かってないのか。
ここは大型星間航行戦艦兼漁船“千塵丸(ちぢりまる)”だ」

早口で三回も言えなそうな名前である。それより、

「ひとつ気になる単語があるわね。星間、って、まさか……」
「?そのままの意味だが。アルネメ〜パスパゥ間を繋ぐ、二万三千光年コースだ」

意味の分からない単語もあるが、文脈から推察するに、

「つまり、ここは宇宙ってこと?」

135創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 04:17:55 ID:6esTN.7s0
アルネメ、パスパゥとは惑星の名前らしい。この船はその二万三千光年間を約30日かけて“ゆっくりと”航行する船なのだとか。

「元々は里星の近海でマグロを獲っていた小さな船だったんだが、今はこんな大所帯になっちまった」

そう語る目は、懐かしいものを思い返しているようだった。

「それにしてもお前、どうやって23日もバレずに過ごしてこれたんだ?それとも考えづらいが、3日前の補給の時に乗り込んだのか」
「私は確か通路に倒れていたって話だったわね。だったらここへ着いたのは、おそらくその時よ。転移装置のようなもので飛ばされたから」

それを聞いて男は驚いたような、呆れたような顔をする。

「な。ワープしてきたっていうのか」
「星間航行するくらいの技術があるなら、ワープも出来ないの?」
「出来る。この船も半分ワープしながら動いているようなものだ。
だが高速で移動する船の中に、ピンポイントで到達出来るような技術はないし、あってもそんな危険な賭けに出る奴はいないだろう」

男は「理解しがたい」とかぶりを振る。

「だから、んん。もしそれが本当だったとしても、尋問の時に話したところで信じてもらえんぞ」
「あら、これは尋問ではなかったのね」
「こんな緩い尋問があるか。大体俺は看守じゃねえよ」
「へ?」

その立派な鎧は別に罪人を見張るためのものではなかったのか。

と、その時扉の開く音がする。

「おっと、本物の看守が戻ってきたようだぜ。じゃあな」

言うなり男はろうそくを消し、“音もなく”部屋の隅の闇に姿を消した。

(隠し通路でもあるのかしら)

男のことも気になるが、それよりも今は自分の身のことを考えなければ。


与えられた選択肢は思ったよりは多い。このまま狸寝入りをして考える時間を稼ぐか、無垢な少女を演じて同情をさそうか、自分の無罪を主張して正々堂々尋問に挑むか。
幸い、というか何故かポケットの三発弾が入った拳銃は没収されておらず、特に身体を拘束もされていない。

考えている間にほら、もう足音が近づいてきた――


>>35少女の取る行動

136名無しさん@避難中:2012/01/28(土) 04:18:46 ID:6esTN.7s0
以上です。
2レスで収まりました。お願いします

137名無しさん@避難中:2012/01/28(土) 04:26:57 ID:8OxjNcn60
ほいほい

138名無しさん@避難中:2012/01/28(土) 04:28:31 ID:8OxjNcn60
おっけーい

139名無しさん@避難中:2012/01/28(土) 04:46:16 ID:6esTN.7s0
ありがとうございます!

140名無しさん@避難中:2012/01/30(月) 12:48:39 ID:xd.vAr160
【依頼に関してのコメントなど】再びお世話になります。今回は規制喰らった訳ではないのですが、投下してる途中で突然
創発板そのものにアクセス出来なくなりました。お時間ある方はよろしくお願いします。
【スレ名】THE IDOLM@STER アイドルマスター part7
【名前欄】TOWもどきim@s異聞〜第一章〜春香編 25
【メール欄】sage
【本文】↓


「―――おい新入り!そろそろ休憩入るぞ、しっかり身体休めとけ」
「―――はい、ではお先に」

―――参った。いや非常に。
フロランタン村の入り口すぐ近く。都からやって来た祭の設営支援スタッフとして入り込んでいた青年は、
その悪意があるとしか思えない偶然に珍しく渋面を作っていた。頭に被った日除け用タオルは顔半分を覆い、
土埃にまみれたタンクトップに
「よりにもよって、こんな時にねぇ」
この世界で会えるなんて予想はしていなかったが、出来ればこんな形でまみえたくはなかった。出会うならもっと、街角でバッタリとか
平和的かつロマンスのある形が良かったのだが、これではどう足掻いても物騒なことになりそうだ。
「・・・・・・ごめんなさい、こういう時どんな顔すればいいのかわからないの」
「ちょっ、それ遠回しに『笑ってもいいか』って訊いてるの!?いや、ホントにアイドルなんだよ!?」
理由はわからないが、噛み砕いてアイドルという職業に就いていること、そしてアイドルの委細について
説明を聞いた僧侶の少女に、そんなにべもない言葉でバッサリ一蹴され、涙目になっている知り合いがいた。
そりゃ最近では半ばバラドルみたいな扱いされてるけど、あそこまで言われる程だろうか―――とちょっと気の毒になる。

「まあ、ここにはアイドルの概念自体ないも同然だけどね。
……仲がいいのは結構だけど、こうなるとやり辛くなっちゃうなぁ」
「・・・・・・おい、何ブツブツ言ってるんだよ」
ポーズではなく本心からの苦笑いでひとりごちていると、やがて同じように潜伏していた同僚がやって来た。
それが同じ事情を抱える仲間であったことに軽く口の端を上げると、
「いやー・・・・・・目標を見つけたはいいんだけど、こういう時に会いたくない子が一緒でね」
「はぁ?おい、何いっ・・・・・・―――!?」
顎で促したその先にいた存在に気づいて、彼の言葉が一端途切れる。
筆舌に尽くしがたい驚愕が、振り向きもしないのに伝わってくるようだった。
流石に声は控えているが、こちらへ近寄って動揺のあまり襟首を引っ掴んで乱暴に引き寄せると、
「―――な、何であいつが!?おい、まさかアイツもギルドのメンバーだっていうんじゃ」
「いや、幸いなことにただの顧客らしいし、僕らが『引っ張る』理由はないよ。・・・・・・ただ、ちょっと彼女の場合
ややこしいことになってるみたいだけど」
コッソリと聞いていた経緯をザッと説明すると、案の定予想していた通りの渋面を作る。
「盗み聞きかよ、あんまいい趣味じゃねえな。・・・・・・要するに何だ?アイツ、こっちでの記憶だけ抜け落ちてる状態なのか?」
「まあそういうことになるかな。・・・・・・けど、彼らも報告で聞いていたよりもいい子達みたいだね。荒唐無稽だってわかってる筈なのに、
何だかんだで受け入れてくれてるみたいだ」
―――参った。重ねて言うが、本当に。
多分、それは彼も―――冬馬も同じことだろう。
商売敵同士彼女とは取り立てて親しい間柄という訳ではない。
向こう側において、一見平凡でありながら舞台の上では一番の強敵であると看做している存在だった。
歌うことの楽しみや喜びを、誰かと分かちあうことを何よりも尊ぶ、まだ荒削りな原石ではあるがアイドルという言葉を体現したような少女。
 これで彼女にここでの記憶が―――この不穏な世界で一個の生命として根を下ろした彼女であれば、まだ躊躇いはなかったかも知れない。
だが、目の前にいるのは『765プロ』の天海春香だ。誰かの血を流すような悪意や脅威とは、無縁の場所にいる、『向こう側』の。
「・・・・・・夕刻までには確保するようにって言われてるけど、出来れば彼女から離れるのを待つ方向でいかないか?」
「―――努力はするさ。まあ、俺とお前でかかりゃどうにか出来るだろ」

141名無しさん@避難中:2012/01/30(月) 12:52:52 ID:xd.vAr160
↑本文修正


「―――おい新入り!そろそろ休憩入るぞ、しっかり身体休めとけ」
「―――はい、ではお先に」

―――参った。いや非常に。
フロランタン村の入り口すぐ近く。都からやって来た祭の設営支援スタッフとして入り込んでいた青年は、
その悪意があるとしか思えない偶然に珍しく渋面を作っていた。頭に被った日除け用タオルは顔半分を覆い、
土埃にまみれたタンクトップに迷彩柄のツナギなんて野暮なスタイルを見たら、
この世界にはいない自分の天使(大真面目)達はどう思うだろうか。
「よりにもよって、こんな時にねぇ」
この世界で会えるなんて予想はしていなかったが、出来ればこんな形でまみえたくはなかった。出会うならもっと、街角でバッタリとか
平和的かつロマンスのある形が良かったのだが、これではどう足掻いても物騒なことになりそうだ。
「・・・・・・ごめんなさい、こういう時どんな顔すればいいのかわからないの」
「ちょっ、それ遠回しに『笑ってもいいか』って訊いてるの!?いや、ホントにアイドルなんだよ!?」
理由はわからないが、噛み砕いてアイドルという職業に就いていること、そしてアイドルの委細について
説明を聞いた僧侶の少女に、そんなにべもない言葉でバッサリ一蹴され、涙目になっている知り合いがいた。
そりゃ最近では半ばバラドルみたいな扱いされてるけど、あそこまで言われる程だろうか―――とちょっと気の毒になる。

「まあ、ここにはアイドルの概念自体ないも同然だけどね。
……仲がいいのは結構だけど、こうなるとやり辛くなっちゃうなぁ」
「・・・・・・おい、何ブツブツ言ってるんだよ」
ポーズではなく本心からの苦笑いでひとりごちていると、やがて同じように潜伏していた同僚がやって来た。
それが同じ事情を抱える仲間であったことに軽く口の端を上げると、
「いやー・・・・・・目標を見つけたはいいんだけど、こういう時に会いたくない子が一緒でね」
「はぁ?おい、何いっ・・・・・・―――!?」
顎で促したその先にいた存在に気づいて、彼の言葉が一端途切れる。
筆舌に尽くしがたい驚愕が、振り向きもしないのに伝わってくるようだった。
流石に声は控えているが、こちらへ近寄って動揺のあまり襟首を引っ掴んで乱暴に引き寄せると、
「―――な、何であいつが!?おい、まさかアイツもギルドのメンバーだっていうんじゃ」
「いや、幸いなことにただの顧客らしいし、僕らが『引っ張る』理由はないよ。・・・・・・ただ、ちょっと彼女の場合
ややこしいことになってるみたいだけど」
コッソリと聞いていた経緯をザッと説明すると、案の定予想していた通りの渋面を作る。
「盗み聞きかよ、あんまいい趣味じゃねえな。・・・・・・要するに何だ?アイツ、こっちでの記憶だけ抜け落ちてる状態なのか?」
「まあそういうことになるかな。・・・・・・けど、彼らも報告で聞いていたよりもいい子達みたいだね。荒唐無稽だってわかってる筈なのに、
何だかんだで受け入れてくれてるみたいだ」
―――参った。重ねて言うが、本当に。
多分、それは彼も―――冬馬も同じことだろう。
商売敵同士彼女とは取り立てて親しい間柄という訳ではない。
向こう側において、一見平凡でありながら舞台の上では一番の強敵であると看做している存在だった。
歌うことの楽しみや喜びを、誰かと分かちあうことを何よりも尊ぶ、まだ荒削りな原石ではあるがアイドルという言葉を体現したような少女。
 これで彼女にここでの記憶が―――この不穏な世界で一個の生命として根を下ろした彼女であれば、まだ躊躇いはなかったかも知れない。
だが、目の前にいるのは『765プロ』の天海春香だ。誰かの血を流すような悪意や脅威とは、無縁の場所にいる、『向こう側』の。
「・・・・・・夕刻までには確保するようにって言われてるけど、出来れば彼女から離れるのを待つ方向でいかないか?」
「―――努力はするさ。まあ、俺とお前でかかりゃどうにか出来るだろ」

142TOWもどきim@s異聞〜第一章〜春香編 26:2012/01/30(月) 12:55:14 ID:xd.vAr160
嫌な方向に強くなったものだな、と。冬馬の横顔を見ているとそう思う。いばる上司に顎でこき使われる縦社会も同然の騎士の世界よりも、
丁度目の前の『確保対象』のような―――何にも縛られぬ立場で信念の為剣を振るえていれば、よっぽど『らしかった』気がするが、
貧乏籤を引きやすいのだろうか。
同時に、大袈裟な身振り手振りで何とか説明している『彼女』に視線を馳せる。
こっちとあっちが溶け合った時の混乱具合は、自分も冬馬も身をもって思い知っている。それが彼女の場合、向こう側での意識しかない状態で
この世界に放り出されたも同然の状態では、立ち振る舞い方もままならないだろうに。
―――そんな状態で出来た友人を、いきなり取り上げるようで申し訳ないが。

「―――これが、こっちでの俺達の仕事なんだよね。ごめんね、春香ちゃん」

ギルド『モンデンキント』メンバーの、無力化及び確保。
祭の前準備という賑やかな空気とは似つかわしくないそんな任務を負った伊集院北斗は、
どうか彼女に見つからないことを切に願いつつ―――

服の下に隠した得物に手を伸ばしていた。

143名無しさん@避難中:2012/01/30(月) 13:01:27 ID:xd.vAr160
投下終了。
先日(一ヶ月以上前になりますが)は、別所での投下云々について様々な方から
貴重かつ真摯なご意見を頂けたこと、誠に感謝しております。
ひとまずはテイルズファンもいつか訪れてくれるかなという淡い期待を胸に秘めて
投下はこっちに限定してみようかと思いますが、その内警告されているにも関わらず
魔が差してしまうかも知れません…。
今回出てきた3人はテイルズシリーズでも個人的にコアな気がしたので軽く紹介しておきます。

ロア・ナシオン……レディアントマイソロジー2(以下RM2)の主人公。記憶喪失でぶっちゃけて言うとディセンダーだが、今作品でどう転ぶか不明。天然にして万能イエスマン。
カノンノ・イアハート……RM2のヒロイン。別称『夏カノンノ』。またを添え物ヒロイン。
ロッタ……RMシリーズのNPC傭兵キャラの僧侶。尾張行先生のコミカライズ版RM2の番外編では結構活躍するツンデレ少女。自称姫。

144名無しさん@避難中:2012/01/30(月) 13:15:31 ID:d9ZQDswA0
あー、今2ちゃんそのものが落ちてるから、誰も行けないんだw
復活したらたぶん自分で行けると思うので、しばらく待ってみては?

145名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:34:11 ID:DOv5DBxE0
【依頼に関してのコメントなど】規制中だったのでお願いします
【スレ名】ネギまバトルロワイヤル31 〜NBR ⅩⅩⅩⅠ〜
【URL】http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281248719/
【名前欄】ラジオの影響で流れ無視
【メール欄】なし
【本文】↓4レスくらいです

146名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:34:36 ID:DOv5DBxE0
自分で言うのも何だが私は頭がいい方だ。
勉強は勿論だが頭の回転、状況判断等そちらの頭もいいと思っている。
そんな私が今の状況を推察する。

正解は死

化物揃いのクラスメイトの中でちょっと優秀なだけの人間が生き残るのは不可能だ。
上手く立ち回ればそれなりに生き残ることはできるが、いずれにせよ結局は地力が違う。

つまり詰みである。

無駄な事はしない。ならば最後に出来ること、私にしか出来ない事は何か?

私はデイバッグとは違う、自分の鞄に手を差し込んだ。
取り出したのはデジカメと幾つものメモリースティック。

それだけを手にして民家を出た。


最初に見つけたのは大河内アキラだった。彼女は仰向けで全身穴だらけだった。
何十枚も写真を撮り、彼女のクラスでの雰囲気を話しながら動画で撮影した。

次は釘宮円と柿崎美沙だった。二人は寄り添うように下腹部から血を流していた。
アキラと同じように写真と動画に納めた。

147名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:35:05 ID:DOv5DBxE0
途中で長谷川千雨に出会った。彼女は私に銃口を向けてきた。私は構わずカメラを回す。
彼女はもう3人殺したようだ。レンズ越しで見る彼女の瞳はとても悲しそうでとても3人も殺してるようには思えない。
狂った人間を装っているが本当は違うのは分かった。

――きっと誰よりもこのクラスが好きだった。

そんな印象を受けた。
結局彼女は私を殺さず何処かに去ってしまった。

その後も何人もの死体を撮影していった。普段なら嘔吐して精神がおかしくなってしまう光景。
しかしレンズ越しで見ているせいか全くそんな気分にならない。
もしかしたら既におかしくなっているのかもしれない。


銃声が聞こえた。

長瀬楓が戦っている。相手は見えないが会話から察するに龍宮真名だ。
リアルな戦闘を余すことなく撮影する。
何時間にも感じるが撮影時間を見ると数分も経っていない。
楓の膝が折れた。その瞬間楓の頭が弾け飛んだ。
龍宮が現れ死体を確認している。彼女を傷だらけで立っているのも辛そうだ。

確認が終わるとこちらに発泡をしてきた。左肩を撃たれたがカメラだけは守った。
死を覚悟した時、私と龍宮の間に煙が上がった。と同時に私は誰かに担がれた。

私を助けてくれたのは春日美空だった。廃工場に着くと彼女は止血を始めた。
その様子も勿論撮影する。「撮ってる場合か!」と叱られたが「コレが仕事だから」と答えるとそれ以降何も言わなくなった。

148名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:35:44 ID:DOv5DBxE0

「これで大丈夫」

彼女は笑顔で包帯をしまう。しかし私は知っている。その笑顔は嘘だと。
恐らく私は長くはない。自分の身体は自分が一番知っている。
彼女に問い正した。躊躇ったが悲しそうな顔で答えた。

「弾丸に魔法が細工されている。普通の人間だと1時間もあれば……」

それを知って私はカメラを自分に向けた。


えーどうも、撮影者の朝倉和美です。えー、動画はこれまでとなります。
これが今麻帆良学園中等部3-Aで行われている『バトルロワイヤル』です。
動画にはショッキングな映像が沢山ありましたが全て本物です。
私は今話しにあったようにこれから死んでしまいますが、ここに映像を残した事で私の意志は生き続けると思います。
このような悲劇を繰り返さない、そんな私の意志をどうかしってくれたらと撮影をしました。
この動画が世界中に拡散されることを祈って。

149名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:36:01 ID:DOv5DBxE0
私は録画の停止ボタンを押した。
今までの記録データを全て美空に渡した。
必ずこれを持ち帰って欲しいと。全世界で公開してほしいと。
受け取った彼女はとても辛そうだった。

「最期に会ったのが美空でよかったよ。逃げ足だけは速いからね」

「だけって……何だよ。私が死んだらどうすんだよ……」

「私の直感だと美空は生き残りそうなんだけど、無理ならペットボトルにでも入れて海に流してよ」

「勝手ッスね……まあ死なないようにするよ。どんなに無様でも朝倉の分まで生き延びてやるよ」

「ありがと。それじゃ……おやすみ」

「ああ……おやすみ」

十字を切り祈りの言葉を呟くと、満足気な顔をした朝倉を写真に収めた。

150名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:37:40 ID:DOv5DBxE0
以上です。よろしくお願いします

151名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:43:46 ID:l3KjogK20
完了です

152名無しさん@避難中:2012/03/18(日) 01:45:00 ID:DOv5DBxE0
ありがとうございます

153名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:39:22 ID:0wAgjufg0
 お願いします!

【スレ名】【駄洒落で】ダジャレー夫人の恋人2【創作】
【URL】http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1293809844/l50
【名前欄】
【メール欄】sage
【本文】下記1レスお願いします。

154名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:39:59 ID:0wAgjufg0

 今年も男のもとに長崎に住む高校時代の友人からカラスミが送られてきた。

 たがいに地元を離れ、それぞれの場所で暮らしている。
二十代の頃は連絡を取り合い、年に一二度帰省するたびに酒を酌み交わしていたが、
共に転勤を繰り返し、気がつけば北と南、気軽に遊びに行けるとは言えない距離に
まで離れてしまった間柄である。
 
 長崎ってなに有名なんだ? カステラとかカラスミとかハウステンボスじゃね?
 じゃあカラスミな。 ああ、後で送るわ。

 三年前、転勤になる際に携帯電話越しに交わした言葉がきっかけだった。
 珍味、何かの魚の卵を干したようなもの。
確かに食べたことはない。が、かといってカラスミを食べたいと強く願っているわけでもなく、
ありきたりな成り行き話で終わるはずだった。
 だが忘れた頃に突然友人から送られてきたカラスミに男は愕然とする。
珍味という認識は確かにあったが、それでも男は単に高級なたらこや辛し明太子の類似品と思っていた。
しかし大袈裟な木箱の中に鎮座する一はらの真空パックに、男の持つカラスミに対する価値観は
木っ端微塵に打ち砕かれる。
 早々友人宛てに無難な贈答用のビール詰め合わせと今住んでいる地域では割と有名な
日本酒を送り、その夜久しぶりに連絡を入れた――

 三度目なればカラスミの食し方もパターン化されてくる。
初めて口にしたときは日本酒を飲みながらだったが、ちょっとくせのあるチーズを思わせる濃厚さは
日本酒よりワインに合うのではと、二年目からは辛口の白ワインがテーブルに並ぶようになった。
 ご飯の上に乗るたらこほどの大きさで切り、ガスコンロで軽く炙ってちまちまとかじりながら
缶ビール二本を飲む。その後はコンロの上で温めたバターにおろしたカラスミを混ぜ、トーストした
フランスパンに塗りながら白ワインを飲む。付け合せは三杯酢をかけただけのレタスとハムのサラダ。
さらにはお気に入りのCDと雑誌、古本屋で100円で手に入る読みきりの漫画数冊が肴になる。
 カラスミ以外さほど高価なものはない。男にとっては贅沢品だが白ワインも一本980円の国産品だ。
しかしカラスミの存在が、午後に戯れる貴族にでもなったかの様に男を優雅な気持ちにしてくれる。
そして待ちに待った休日の今日がその日だった。

 新品のガスボンベと魚焼き網がセットされたカセットコンロ。切り分けられたフランスパンとカラスミ。
氷を張られた底の浅いボウルに佇む銀色の缶ビール二本とフルボトルの白ワイン。締めの一杯のための
お茶漬けの素と冷や飯。絶好調になった場合の予備のアルコールとスナック菓子。準備は万端である。
 取っ手の付いた二重底になっているタイプで食材にガス臭さが移ることはないが、なにかの儀式の
ように男は念入りに焼き網の位置と火加減を確認する。そして大ぶりに切られたべっ甲色のカラスミを
網の上に乗せ、焼き過ぎないように何度も何度も焼き目をひっくり返す。
 頃合を見て缶ビールを開ける。そして網の上のカラスミを直接手で取る。
熱と一緒になんとも言えぬむせ返るような、ある種の淫靡ささえ感じさせる匂いが漂う。大きく喉が鳴る。
しかし自ら罰を与えるように、手にしたカラスミをわざと鼻の前でとどめ、男はその余韻に浸る。
つばを何度も飲み込む。そしていよいよその時が来る。

 手にしたカラスミを舌先でなぶる。
皮と切り口の肉感の違いを、老獪な策士のような笑みを浮かべ楽しむ。口の中はすでに唾液であふれ
かえっている。そして缶ビールを左手に、満を持して男は力強くカラスミを噛み込んだ。

「!!!――っ」

 癖のあるチーズに似た、濃厚で芳醇な旨みが口いっぱいに広がるはずだった。
しかし男の口に響き渡ったのは、よもや頭蓋をも震わせる何かを砕く後味の悪い音だった。
 反射的にカラスミを吐き出し、舌先で歯を確認する。
折れたり欠けたりしたところはない。とりあえず胸を撫で下ろす。そして男は噛み切られたカラスミの断面を見る。

 至福の時から急転直下、ありえない現実に男は呆然とつぶやいた。

「カラスミから……炭?」

155名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:40:36 ID:0wAgjufg0
以上よろしくお願いします。

156名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:41:55 ID:2k8mZxEo0
完了です

157名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:54:24 ID:0wAgjufg0
確認しました。あり!

ただ、なぜか――が??になってた。大して影響はないがw

158名無しさん@避難中:2012/03/19(月) 23:55:50 ID:2k8mZxEo0
ありゃ?本当だ。
すいません

159 ◆BVLuHix1X.:2012/04/09(月) 02:02:52 ID:JnWRG32k0

お願いします。
【スレ名】創作大会しようぜ! 景品も出るよ
【URL】http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1284467791/645n-
【名前欄】#千野
【メール欄】sage
【本文】下記1レス

160 ◆BVLuHix1X.:2012/04/09(月) 02:05:30 ID:JnWRG32k0
あ、メル欄はageでお願いします

 春の朧を照らす宵月。
 堅く冷たいアルミサッシの部分に肘を載せ、開け放した窓から侵入する夜気を浴びながら、色と言うのは空気に映っているのだと、今、気付いた。
 遠い夜の黒。あるいは、深い藍色も。照らされた雲の白い造型も。
 眼前に広がる雲のような桜でさえも、その空気の色を纏い、湿った風に滲むように揺れる姿を投影する。
 研究棟から見上げる僕の網膜に映る夜景は、そんな色をしていた。
 月のライトが、手に届きそうな位置に咲く桃色の花束を白く咲かしているのが目に入る。
 そして、もう一つ。
 吹き散る桜の中に、黒い人影が。
「時に少年。少し、いいか?」
 死ぬほど驚いた。
 桜の木の上に、女性が登っていたのだ。
 時が止まったような、刹那の間。突然の一陣の夜風が彼女の長い黒髪と、彼女を包む桜の花の枝先を揺らし、僕の心を巡っていった。
 その湖の深淵のような、僕を見つめる深い色の瞳に覗き込まれ、吐く息を呑んだ。
 息が止まりそうな程、美しい人だった。
 夜だというのに長い睫毛が見える程の至近距離。桜の花びらのような赤い口唇から、緩やかな息遣いが聞こえてくる。
「研究棟の鍵を忘れてしまってね。すまないが、そこから入れてもらえないだろうか」
「あ……は、はい」
 窓際に寄りかかる体を退かすと、彼女は黒猫のように枝から外壁のとっかかりに足をかけた後、窓枠を優雅に飛び越えた。
「や、どうもありがとう」
 彼女が廊下に降り立った際、彼女の体に引っ付いていた桜の花びらがひらひらと舞い落ちた。
 そして気付く。
「あの。頭に花びらが」
「ん。そうか。とってくれ、少年」
 そう言って、僕に謝るように頭を垂れた。
 そっと、壊れものに触れるように、美しい黒髪の頭部に手を伸ばす。
「ありがとな」
 彼女が笑うだけで、僕の心は締め付けられた。
 暗い廊下。
 月明かりに照らされた桜の花びらが舞う景色を背に、笑う彼女の姿が浮かび上がる。
 それはまるで夢のようでーー


 ガクンと肘が落ち、夢から醒める。
 よだれを見られてはいないかと、研究室を見回すと、どうやら自分たけが残っていた様子で、その心配はなかった。
 時計は既に十二時を過ぎていた。
 先輩が卒業してから、二週間。
 嵐のような人だった。
 卒業式の日まで白衣を振り回し騒ぐから、別れを惜しむ暇がなかった。
「はは……」
『何が可笑しいんだ?少年』
 声が聞こえた気がして、顔を上げるが、伽藍とした研究室が広がるだけだった。
 失ってから、彼女はもう居ないのだと、初めて気付いた。
「……うぐっ……」
 みっともないな、とは思っても、流れる涙を止めることはできない。
 机に突っ伏したまま、僕は泣いた。


「何やってるんだ、僕は……」
 赤く腫れた目を冷ます為、しばらく外を歩いていたら、研究棟の鍵を研究室に置きっぱなしにして出てきてしまったらしい。
 仕方ないから、昔の先輩みたいに桜の木に登って入ろうとしたら、二階の窓が開いておらず、現在絶賛立ち往生中だ。
 桜の花は満開で、あの日と同じように満月が藍色の空に登っていて、僕を照らしていた。
 いずれ桜は散り、月は沈む。
 いずれは僕も同じようにこの場所を去り、彼女の事を忘れてしまうのだろうか。
 月に照らされた雲のように広がる桜も。
 その花弁の一片一片さえも。
 それらを背景にしても尚美しい黒髪の女性を。
「絶対に忘れない。忘れるはずがない」
「時に少年。君は面白いと前から思っていたが、月を見上げて独り言とはロマンチストなのかな?」
 体を跳ね起き、危うく落ちかけながら
 よっと、敬礼の仕草で彼女が窓を広げて僕の目の前に立っていた。
「忘れ物があったので戻ってきたが、君が寝ていたので、起きるまでそこでコーヒーを飲みながら桜を鑑賞していたのだよ。安心しろ。君の寝顔は既に私の携帯のメモリーの中だ」
「先輩。これは夢……ですか?」
「夢か。君がそう思うのなら、夢かもしれないな」
 ところで夢というのは云々と彼女が説明し始めたのを遮って、尋ねた。
「夢なら、何しても許されますよね」
「夢の中で犯した犯罪を裁く法律は聞いた事はないな」
 ハハハ。思わず笑ってしまう。
 夢の中の彼女は、間違いなく先輩で、だから僕は目の前の女性に全てを懺悔しようと決めた。
「僕、先輩の事が好きです。ずっと好きでした」
 先輩が缶コーヒーをカランと落とし、みるみるうちに顔が桜色に染まっていくのを確認してから、自分の頬を抓ってみた。

 死ぬほど痛かった。

161 ◆BVLuHix1X.:2012/04/09(月) 02:06:12 ID:JnWRG32k0
コミカルを意識して書きました。


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