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オフィス街のカミサマ(供養です)
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:52:44 ID:neX/duq2
供養です
思いつきで始めて、思いの外筆が乗って、友達がいないためか続きが書けなくなりました
2
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:53:28 ID:neX/duq2
声「ちょっとキミ、いいかな。この仕事、頼める?」
私「えっ、でも…」
声「いいよね?じゃ、よろしくー」
私「あ、あの…」
声「ちょっと!この前頼んでおいたやつ何でまだできてないわけ?キミ社会を舐めてるの!?」
私「えっ…でも、それは後でもいいって…」
声「そう言われるからこそ先に済ませておくべきでしょうが!はぁ〜…これだから学生気分の抜けない新人は…」
私「す、すみません…」
声「あっ、その仕事ね。納期明日になったから」
私「えっ、そんな…」
声「できるでしょ?新人に任せられるレベルのものなんだから」
声「○○ちゃーん、仕事終わった?これから飲みにいかない?」
私「あの、私…お酒は…」
声「えー先輩の誘いを断るのぉ?それ社会では通用しないよぉ?」
私「す、すみません」
声「うん、わかればよろしい♪よーし、今日は朝まで飲むぞぉ!」
声「○○ちゃんってホント働き者よねー」
声「そうねー何頼んでも大体やってくれるし」
声「こんな量ホントにやれるの!?ってぐらいのやつも喜んで引き受けてくれるもんねー」
3
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:54:09 ID:neX/duq2
声「でもさー、アイツちょっとウザくない?」
声「あっ、それわかるーちょっと媚びすぎっていうかー」
声「人気欲しいのか知らないけどマジ調子のってんじゃねえっての」
声「あははっ、それ言えてるー」
声「そういえばこの前××先輩が○○のこと飲みに誘ってたよー」
声「狙ってたりしてー。あははっ、気持ち悪ーい!」
声「マジ鼻息荒くしてたもんねー。どんだけ必死なんだよ」
声「でも案外お似合いかもぉー。だって○○断らなかったしー」
声「ウッソそれマジ!?ゲテモノ食いすぎんだろ!」
声「私だったら無理だわー。マジ断るー」
声「でもだったらさ、△△部長とかもいけんじゃね?!」
声「ていうか既にやってそー。ほら、なんて言うかな…マクラ…ってやつぅ!?」
声「うわーそれありそー。あの子マジ男ウケだけはいいしねー」
きゃははははははは…
私「……………」
4
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:55:00 ID:neX/duq2
子供の頃は何となく平凡な幸せを手に入れるものだと思ってた。
ただ何となく仕事して、何となく恋愛して、好きな人と結ばれて、何となく子供もできて…
そうなるのが当たり前で、普通で、大人になれば自然にそうなるものだと思っていた。
でも大人になってみれば幸せは手に届かなくて、想像もつかなかった嫌なものばかり触れてきて、いつの間にか当たり前はずいぶんと遠ざかっていて。
ある日、通勤している途中でぼんやりして、うっかり見知らぬ駅に降りて、知らないオフィス街に迷い込んで。
気がつけば私の心は「もういいや」という諦めばかりが支配していた。
5
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:55:52 ID:neX/duq2
これからどうしよう。
携帯の電源を切り、足に違和感を覚えるまでぼんやりと歩いて、今更になって恐怖する。
上司は今頃きっとカンカンだろう。納期が迫ってる仕事だって山ほどある。クビになってしまうかもしれない。
悪い考えばかりが頭をぐるぐると巡り、自然と人気のない場所へ場所へと足を進め、
そんな入り組んだ先の路地に、彼女はいた。
カミサマ「えーん、ここどこぉ〜!スムージーなんか売ってる気配が全然しなぁ〜い!」
長く豊かな髪をまとめた放射状の髪飾り。現代のビル街に似つかわしくない豪華で清廉な衣服。周りの空気さえきらきらとしてさえ見える神々しい雰囲気。
神様だ。馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれないが、直感で私はそう確信した。
6
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:56:30 ID:neX/duq2
私「あ、あの…」
カミサマ「ひゃっ!?」ビクッ
彼女はわかりやすくぎくりとして、ゆっくりと私の方へ向き直った。
カミサマ「な、何でしょう」
私「神様…でしょうか」
怖いものなしだ。ひょっとしたら仕事疲れから幻覚を見て、普通の人が神様みたいに見えてるだけかもしれないのに。
それでもその時の私は、妙な尊敬さえ持って話せたのだ。
神様らしき女性はさっと青ざめながら、
カミサマ「あなた、私が…わかるの…?」
ここまでまるっきり電波の会話だ。
私はそれが突然おかしくなって思わず吹き出してしまった。
カミサマ「えっ、ちょっと…何で笑うのー?私のことわかるの?ねえってばー…」
7
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:57:23 ID:neX/duq2
通りに出て少し歩くと目的のスムージー屋が見えてきた。案外すぐ近くまでは来ていたようだ。
結局あれから一緒に店を探すことになり、神様は私と並んでビル街を歩いている。そう思うと何だか少し不思議な気分だ。
こうした人間の世界へお忍びで遊びに来るとき神様は目立たないように化けているのだそうだ。
カミサマ「どこにでもいる敏腕美人OLに見せかけてたんだけど…あなたカンが鋭いのね。私の惑わしを見破るなんて」
きらきらを振り撒きながら神様は言う。その姿がはっきりと見える私にとって説得力は皆無だが、明らかに目立つ神様とこうして連れ立っても奇異の視線を少しも感じないので、なるほど普通多くの人間にとって惑わしとやらは充分に機能しているのだろう。
カミサマ「本気でやれば多分破られないと思うんだけど…でもせっかく遊びに来たのにわざわざ疲れるのもなぁ…」
ぶつくさ言いながらてこてこ歩く姿にいわゆる神の威厳は感じられない。スムージー飲みたさに道に迷う神に威厳を感じろというのが無理な話かもしれないが。
カミサマ「変装ぐらいはしておくべきだったかにゃー…でもこの服一度脱いだら最後、また着直すの面倒なんだよね…」
私「その服すごい豪華ですもんね。やっぱり着付けの方とかいるんですか?」
カミサマ「ん、そりゃあいるけどー…あなた何だか気安いね?」
しまった。威厳を感じられない出会いだったとはいえ神様を相手に友達感覚で話してしまった。
神の怒りに触れてしまっただろうか。血の気が引いた私は神様の顔を怯えるように見る。
カミサマ「んん、怒ってないよ。むしろ感心してるの。普段はがちがちになってるのばっかり相手にしてるからさー…」
カミサマ「ああいうのってこっちも緊張してくるから私は苦手なんだよね。神様相手にするんだから肩が強張るのもわかるんだけど」
そう話す神様はどことなく寂しそうだった。神様も色々あるのかもしれない。
8
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 00:58:26 ID:neX/duq2
カミサマ「それでダイヤの神のヤツあらアナタまだ遅れてらっしゃいますのねぇ〜、って!」
カミサマ「こっちにも伝統とかいろいろあるんだっつーの!そりゃ私だってクーラーきいた立派なオフィスを職場にして、メイドさんとか並べたでっかい豪邸に住みたいっつーの!」
私「た、大変だねそれは…」
外のテーブル席。じゅるじゅるスムージーを飲む合間に「若女神の悲痛な心の叫びと嘆き」を聞いているうちに、すっかり神への畏れとか敬いやらは見えなくなってしまった。
まるで同年代の友達とでも話してるような気分に思わず顔も綻ぶ。
私「神様の世界も現代的な景色が見れるんだね」
カミサマ「まあねえ。昔ながらの厳かさも残ってるけど、時代に合わせた豪華さを取り入れるのも神なのよね〜」
私「ふうーん…」
話し疲れたのか少し肩を落として、じゅるじゅるとスムージーを飲む神様。
何となくぼんやりと眺めていると、視界がぺかーっとホワイトに染まる。
カミサマ「まいう〜!ん、どしたの?」
私「あ、あの、眩し…」
カミサマ「えっ、あっ、やだ!後光出てる!?」
ショワァー…と音が聞こえるほどに激しい明滅がゆっくりと消えていく。
後光というものはもっと柔らかく、暖かなものだと想像していた。
9
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 01:00:07 ID:neX/duq2
カミサマ「だめねー…気を抜くとすぐ出ちゃう。神様的にはこれが自然だから当然なんだけど」
たはは…と神様は恥ずかしそうに笑う。
ただでさえどう見ても神の姿を敏腕美人OLに見せかけるために力を使っているのだ。
美味しいものをとる時にさえ気を張らないといけないというのは神様でさえ簡単なことではないのだろう。
私「ね、神様的に現代ファッションってどうなの?」
カミサマ「どう、って…?」
私「ほら、その服も豪華だけど、町中では目立つでしょ?シャツとかパンツとか興味ないかなー…って」
カミサマ「えーっ、そりゃ興味ないわけじゃないけどぉ…」
カミサマ「………」
ホワンホワンホワンカミサマ〜
部下「何度も言ってるでしょ!出歩くときはせめて変装しなさいって!」
カミサマ「惑わすから別にいいじゃない。他の神だってそうしてるしぃ…」
部下「貴方は疲れるからって手を抜くでしょ!アレちょっと変わった人間には見抜かれるんですからね!」
カミサマ「いないでしょそんな人間!今まで一度だってバレたことないもん!」
部下「わからんちん!いいから黙ってこのドキッ☆ギャル女神プロデュース♡㊙️印の帽子メガネ現代っ子カワイイファッションメガ盛り三点セットをですね…」
ドスドスドスドス。神特有の神秘をまとった力の剣が変態の頭に深々と突き刺さる。
黄金の血を噴き出す変態の頭を無造作に掴んで引き寄せる。
10
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 01:01:08 ID:neX/duq2
カミサマ「お前がそれ着せたいだけでしょ」
部下「だって絶対カワイイですよ!ほらこの帽子なんか角付きでとってもプリチーでしょ?ムダにフレームのデカイ眼鏡も変装効果と同時に小顔効果も見込めてバッチグー!しかもこの服鎖骨と腕と腋まで露出するんですよめっちゃエロくないですか!?ラバーブレスレットとシルバーのネックレスも手首と鎖骨のエロを引き立たせ!フトモモがバッチリ楽しめるホットパンツもナイスだね!ショッキングピンクの縞々ニーソから繋がる強そうなブーツに怯んだ後に無骨さの割に意外なサイズの小ぶりさに気づいた時はカワイイ指数うなぎ登りのまさしくピンクがショッ!キング!あっ!あっ!いいですねその冷たい目!貴方に仕えて三百年、新たな魅力を再確認!?あっ♡視線でイクッ♡軽くイクッ♡」
カミサマ「うるせえ!うるさい!溺れる!言葉の洪水で溺れる!」
部下「溺れる!それは大変です一大事です。話は変わりますが人間の文化とは偉大なもので、それでは僭越ながら私が人工呼吸ならぬ神工呼吸を──」
カミサマ「ゴッドブロー!」
部下「えべェ!」
11
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 01:02:00 ID:neX/duq2
カミサマ「……………」
カミサマ「………と、当分いいかな」
私「そっかぁ…」
残念だ。神様かわいいからきっとどんな服だって似合うのにな……
カミサマ「どう?」
私「かわいい!」
カミサマ「これはどう?」
私「あっ、いい。かっこいい!」
カミサマ「じゃあこれは!?」
私「似合ってる〜!思った通り、どんな服も似合うね神様!」
カミサマ「そ、そうお?どへへへへ…」
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 01:02:31 ID:neX/duq2
数十分後。スムージーを飲み終えた私たちは「す、少しだけなら…」ともじもじ提案してきた神様の選んだ店でささやかなファッションショーを開催していた。
私「ねえこれ買ってかない?ペアルックしよペアルック!」
カミサマ「えぇ〜いいよ恥ずかしいよ…」
私「かわいいのにな…。あっ、これこの服に似合わない!?ほら!」
カミサマ「あっ、いいねー!オジサンが買ってあげよっか……あーん値段がかわいくな〜い!」
13
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 01:03:15 ID:neX/duq2
オシマイデース
最初に書いた通り供養です
続き誰か書いてくれませんか?
女の子二人で普通に何事もなく平和に遊ぶだけなのがこんなに難しいなんて…
14
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/05(土) 12:11:15 ID:eEfcUrWs
乙!とはいえ、ここで終わりなのは少し物足りないですわ
続きを書くという期待には応えられなさそうなので、思いついたそれっぽいシチュエーションを幾つか
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