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彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大物芸術家や」

272名無しさん:2024/06/17(月) 18:54:12 ID:VOxsAUbw0
:(´ºωº`):「まずいよ…もう夕方だ」
(;´・ω・` )「今日中に決めて明日、音楽院を受験する予定だったのに…」

彡(-)(-)「しゃあないな…」
彡(゚)(゚)/「奥の手や 着いてこいや」

┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`;)┓三三3
アドルフは説明もなくさっさと前を歩いていった
そして

(´・ω・`)「あれ?ここって…」
( ;´-ω-` )「結局、帰ってきただけじゃないか…」

彡(゚)(゚)「なぁにワイに任せて、お前は部屋で待っとれ」
(;´・ω・` )「一体どうするつもりなんだろ…」

待つことしばらく

273名無しさん:2024/06/17(月) 18:54:44 ID:VOxsAUbw0
バタン!
彡(゚)(゚)「大家と話がまとまったで!」
彡(゚)(゚)「ここを引き払って二階の大きい部屋に移ることになった」

彡(^)(^)「もちろん、ピアノもOKや!」
(。゚ω゚)「ここの上!?」

彡(-)(-)「まあ……南京虫がたくさんおるという欠点はあるが…」
彡(゚)(゚)「家賃は二十クローネとお得やぞ」

( ;´-ω-` )「うん…そうだね…贅沢は言えないね」

街を巡りまわった末に、元々借りていた部屋の上という
なんとも言えない結果になったが…
アドルフは都会に馴染んでおり
その行動力と話術はさらに磨きがかかっていた

274名無しさん:2024/06/17(月) 18:55:10 ID:VOxsAUbw0
翌日
(;`・ω・´)「じゃ、音楽院の受験に行ってくるよ」
彡(^)(^)「おう!頑張るんやで」

テストはすぐに受けることができた
楽器の演奏、その次は歌…そして筆記試験…
ボクは音楽史については独学だったから少しそこが不安だった

275名無しさん:2024/06/17(月) 18:55:35 ID:VOxsAUbw0
(◎෴◎)「受験番号三三四番アウグスト・クビツェク君…」
(´-ω-` ; ) .。oO(ドキドキ)

v(◎෴◎)「おめでとう、合格だ」
(。゚ω゚)!!!

(´^ω^`)「ありがとうござます! ありがとうございます!」

合格発表の後、校長先生から直々にそれはもう
至れりつくせりなカリキュラムの説明がされた

プロの指揮者も紹介され
\(◎灬◎)

その人の下で総譜の研究や指揮を学べることになった
そして、ボクはヴィオラ奏者として学内オーケストラの一員にもなった

276名無しさん:2024/06/17(月) 18:56:04 ID:VOxsAUbw0
(´-ω-`) .。oO(ウィーンにきた当初は……)
混乱し、戸惑い、先行きがどうなるか不安だったけど……

(`・ω・´) .。oO(今やボクは音大の学生)
これからは、音楽が人生の中心になるんだ!

(´ᴖωᴖ`) .。oO(アドルフ…)
今すぐ君に知らせたいよ
これでようやく、ボクも君と同じ芸術家のスタート地点に立ったんだよ!

ガチャ
(´ᴖωᴖ`)「ただいま アドルフ!」
(´・ω・`)「あれ、いない?」

(・ω・`;≡;´・ω・)「アドルフー!」

シーン

(´・ω・`)「どこいったんだろ?」

277名無しさん:2024/06/17(月) 18:56:57 ID:VOxsAUbw0
夜になろうとしていた

ガチャ
彡(゚)(゚)……

(´ᴖωᴖ`)「アドルフ、遅かったね! どこに行ってたんだい?」

彡(゚)(゚)「ああ…少し……な」
彡(゚)(゚)「で、音大の受験どやった?」

(`・ω・´)「ふふふ…」
(´^ω^`)「バッチリ合格さ!」

(´ᴖωᴖ`)「これで二人でとも大学生だね!」
彡(゚)(゚)「……」

278名無しさん:2024/06/17(月) 18:57:37 ID:VOxsAUbw0
(´・ω・`)?
彡(^)(^)「おお…よかったやないか ホンマに…」

(´ᴖωᴖ`)「うん!」
(´・ω・`)「それでね、ボク…ボク……」

彡(゚)(゚)「なんや…?言いたいことならはっきり言いや」

(;´・ω・` )「笑わないで聞いてよ…?」
(;`・ω・´)「ボクは…本気で指揮者になろうと思うんだ!」

彡(゚)(゚)「…指揮者」
(´ᴖωᴖ`)「うん 紹介された先生が素晴らしい人でさ」

279名無しさん:2024/06/17(月) 18:58:19 ID:VOxsAUbw0
彡(•)(•)「先生…?」
(´ᴖωᴖ`)「うん! 普段は大学で教授をしてて指揮者も務めてる凄い人なんだ!」

彡(•)(•)「…教授?」
(´ᴖωᴖ`)「うん! 教授の教えのもとレールから落ちないように頑張らなきゃ」

彡(•)(•)「レール…!?」
(´ᴖωᴖ`)「うん!」

彡(•)(•)「……」
(´・ω・`)「どうしたの?」

280名無しさん:2024/06/17(月) 18:58:46 ID:VOxsAUbw0
彡(-)(-)「……せやな、しっかり勉強せなアカンな」
彡(゚)(゚)「後悔しないように精一杯、頑張るんやぞ」

(´^ω^`)「うん!!勿論さ!!」

彡(^)(^)「…今日はクビツェクの合格祝いや! ジャンジャン飲むで!」
(´^ω^`)「飲もう飲もう!」

後になって思う
この時、アドルフはボクの合格をどう思っていたのだろうかと……

281名無しさん:2024/06/17(月) 18:59:16 ID:VOxsAUbw0
数日後
(´・ω・`)「ここにグランドピアノを置きたいんだけど…」

彡;(゚)(゚)「おいおい、ワイのことも考えろや…」
彡(゚)(゚)「もっと奥に置けるやろ?」

(´ᴖωᴖ`)「はは、アドルフは部屋中を歩き回るのが癖だからなぁ」

彡(゚)(゚)「まっ、その位はええわ」
彡(-)(-)「ピアノの音色によってワイの知識欲も活発になるってもんや」

彡(^)(^)「よっしゃ、今日は新しい住人のグランドピアノに乾杯や」
彡(^)(^)『かんぱーい!』(´ᴖωᴖ`)

       カツーン♪
彡(^)(^)つ”*∀∀*”⊂(´^ω^`)

282名無しさん:2024/06/17(月) 18:59:48 ID:VOxsAUbw0
今回はここまで

283名無しさん:2024/06/17(月) 22:51:00 ID:UimbBJZg0
切ない…

284名無しさん:2024/06/17(月) 23:04:02 ID:JexhFwqo0

何を考えていたかはわからないけど、アドルフが友達思いなことはわかるな……

285名無しさん:2024/06/17(月) 23:32:43 ID:GxzaNtWg0
おつです

286名無しさん:2024/06/17(月) 23:33:46 ID:FoNc0JK20
おつ!

287名無しさん:2024/06/18(火) 18:27:55 ID:RKkZ1h8Q0
朝六時
(´ω`)「ふあぁーあ さて、大学に行くか」
彡()()「ンゴー ンゴーZzz」

(`・ω・´;) .。oO(そーっと そーっと)

ガチャ
アドルフの朝は遅い
彼はいつも夜更けまで勉強をしたり読書をしている
それ対してボクはというと
夜に楽器を弾くわけにもいかないから、さっさと寝て朝早く学校に行く

288名無しさん:2024/06/18(火) 18:28:26 ID:RKkZ1h8Q0
学校
(◎灬◎)「ふむ、君の知識は目に見張るものがある」
(´ᴖωᴖ`)「ありがとうございます」

(◎灬◎)「君になら任せられるかもな…」
(´・ω・`)?

(◎灬◎)「実は課外レッスンの仕事の枠があってね」
(◎灬◎)「給料も多くはないが出る どうだい、やらないか?」

(;`・ω・´)「ぜ、是非お願いします!」

289名無しさん:2024/06/18(火) 18:30:23 ID:RKkZ1h8Q0
ボクは音楽院にとても早く馴染むことができた
正当に評価され、優秀だと褒められた
こうしてボクの毎日は満足と幸福、元気でいっぱいだった

(´^ω^`)「来期の時間割はこんなところでいいかな♪」

彡(-)(-)「チッ…」

290名無しさん:2024/06/18(火) 18:30:54 ID:RKkZ1h8Q0
(´・ω・`)「ただいま」
彡(-)(-)「うーん……」

(´・ω・`) .。oO(あっ!アドルフが勉強している……)
静かにしないと……
邪魔でもしようものなら、大変なことになる

(´・ω・`) .。oO(それにしても……)
アドルフが勉強を始めると
いろいろな本やメモ書き、建物のスケッチ画があらゆる所に散乱する
床やテーブル、アドルフの寝床のソファーにはもちろん
ボクのピアノやベットにまで侵略してくるから困ったものだ

291名無しさん:2024/06/18(火) 18:31:24 ID:RKkZ1h8Q0
(´・ω・`) .。oO(でも……)
アドルフの勉強方法は見ていておもしろい
美大の勉強は多面的なようだから何をしているのか内容はさっぱりだけど
彼は散らばった自分の作品を興奮しながら眺め
僅かに空いたスペースをバレエのようにつま先歩きしながら
気になったものを見つけ、変更し、修正する

その時にアドルフは、大げさな身振り手振りを交えながら独り言を呟く
まるで一人で演劇をしているかのようだ

292名無しさん:2024/06/18(火) 18:31:53 ID:RKkZ1h8Q0
彡(●)(●)「あーアカン!頭が煮詰まってきよった!」

Σ彡(゚)(゚)「お!なんやクビチェク。帰ってきとったんか」
(´・ω・`)「うん、少し前にね」

彡(゚)(゚)「ピアノ使うんか?」
(´・ω・`)「うん」

彡(゚)(゚)「分かったわ、じゃあワイは外に出とる」
(´・ω・`)「またシェーンブルン公園に行くの?」

293名無しさん:2024/06/18(火) 18:32:21 ID:RKkZ1h8Q0
彡(゚)(゚)「せや、あそこは誰にも邪魔されずに勉強できる」
彡(^)(^)「おあつらえ向きにベンチまで置かれとって最高や!」

彡(゚)(゚)/「ほな」
アドルフは散乱していた資料を戸棚に戻し
本を小脇に抱えて出て言った

(´・ω・`)「よし、ボクはピアノの練習だ」

294名無しさん:2024/06/18(火) 18:33:19 ID:RKkZ1h8Q0
真夜中

カキカキカキ
カキカキカキ
カキカキカキ

(´-ω-` ; ) .。oO(……ん、なんだよこんな時間に……)
アドルフがわずかな光のもと、机に向かっていた

彡(゚)(゚)「ん、なんや…起きたんか?」
(´ω`)「ふぁーあ うんモニャモニャ……」

(´-ω-`)「……何かいてるの?」
彡(゚)(゚)ノ「これや!」
とアドルフから三枚の紙が渡された

295名無しさん:2024/06/18(火) 18:34:45 ID:RKkZ1h8Q0
一枚目には神々しい山々、樫の巨木、二人の屈強な男と黒い雄牛
二枚目には祈る祭司と兵士…何かの儀式かな?
三枚目にはストーリーが書いてあった

( ¯•ω•¯ )「なにこれ?」

彡(゚)(゚)「見て分かるやろ劇や!」
彡(>)(<)「邪教を打ち倒す二人の戦士の物語や!」

(´・ω・`)「ふーん…」
彡(゚)(゚)「なんや 反応うすいな…」

(´-ω-` ; )「ごめん …明日朝はいからもう寝るね…」
彡(•)(•)「ほーん、学生さんは大変やな」

296名無しさん:2024/06/18(火) 18:35:07 ID:RKkZ1h8Q0
( ˘ω˘ ) .。oO Zzz
最近、アドルフが少し攻撃的になってきたと思う
まあ、今に始まったことじゃないんだけど…
なんか違和感があるんだよね
今までと違うような……

297名無しさん:2024/06/18(火) 18:36:36 ID:RKkZ1h8Q0
彡(●)(●) ###
アドルフは歌っていた
怒りをぶちまけながら猛烈な憎悪を込めて社会を批難する歌詞だ

アドルフの感情の吐露はボクの心を揺さぶると同時に
心配で一杯にした
何が彼をそんなにもイラつかせ、情緒を不安定にさせているのか
ボクには分からなかった

298名無しさん:2024/06/18(火) 18:37:02 ID:RKkZ1h8Q0
彡(゚)(゚)……
彡(゚)(゚)「ワイはステファニーのことを諦める」

(;´・ω・` )「えっ!」

(;´・ω・` ) .。oO(急にどうしたんだよ……)
アドルフにとってステファニーJ(„❛ꇴ❛„)の存在は……
美化された空想の中だけとはいえ
唯一、現世に残されていた愛という絆だった
この残された愛情は、クララおばさんが亡くなった後も
変わらず彼の側にあり、彼を包み込んでいた
でもアドルフはどういうわけか、その大切な思いを捨て去ろうとしている

299名無しさん:2024/06/18(火) 18:37:56 ID:RKkZ1h8Q0
(;´・ω・` ) .。oO(どうにかしないと……)
(;´・ω・` )「そんな悲しいことを言わず、手紙でも書いてみたらどうだい?」

彡(゚)(゚)「そんなことをしても無駄や……」
彡(-)(-)「邪険にされるのが目に見えとる」

(;´・ω・` )「そんなことないよ……愛されて悪い気を持つ人はいないよ」
彡(゚)(゚)「愛?……そんなもんがなにになると言うんや?」

彡(-)(-)「どうせ彼女にはステキな婚約者が用意されとるはずや……」
彡(゚)(゚)「上流階級の人間なんてみんなそうや……」

彡(゚)(゚)「打算的な婚約で社会の利益を不当に保証しあっとる」
彡(-)(-)「ステファニーはそういった世界の住人なんや……」

300名無しさん:2024/06/18(火) 18:38:36 ID:RKkZ1h8Q0
(;´・ω・` ) .。oO(どうしたらいいんだろう……)
たしかに…アドルフの言うことは……一理あるのかもしれない
それに……
見込みのない恋に恋焦がれるより
諦めた方が心理的負担は減ることだろう

でも、彼女の存在がアドルフを支えてきたのも事実だ
一時の気の迷いで捨ててしまっていいものでは決してないはずだ

(;´・ω・` )「アドルフ、君は疲れてるんだよ」
(;´・ω・` )「とりあえず、今日は寝ようよ」

彡(゚)(゚)「……せやな」

301名無しさん:2024/06/18(火) 18:39:39 ID:RKkZ1h8Q0
彡(●)(●)「大学なんてクソや!」
彡(●)(●)「古くて時代遅れの上級役人、理解不能な官僚、愚かな木っ端役人!」

彡(●)(●)「こんなゴミどもを生み出す大学なんか全部消し飛べや!」

アドルフの顔色は死人のように青白く
口元からも血の気が引き、唇はほとんど真っ白
でも目は燃えるように輝いていた
ぞっとするくらい…

302名無しさん:2024/06/18(火) 18:40:07 ID:RKkZ1h8Q0
(;´・ω・` )「どうしたんだよ急に……」
(`・ω・´;)「君だって大学で色々と学んでるんじゃない…」

彡(●)(●)「あの連中はワイを認めずに放り出しおった…」
彡(◦)(◦)「ワイは大学から締め出されたんや…」

(´•ω•) .。oO(あっ…)
アドルフ、美大に行けてないんだ
なにか変だとは思ってたけど
いつからだろう…たしかに最近イライラしてたけど……

303名無しさん:2024/06/18(火) 18:40:31 ID:RKkZ1h8Q0
彡()()「なんであんな分けのわからん絵を描くアホを入学させて……」
彡(●)(●)「ワイが落とされなアカンねん!!」

(。゚ω゚) .。oO(え?どういうこと…)
もしかして美大の入学試験に落ちたの…
そんなはずは……
だって今まで学生として勉強していたじゃないか……
本当は受験に失敗して浪人していたの?

304名無しさん:2024/06/18(火) 18:41:05 ID:RKkZ1h8Q0
(。゚ω゚) .。oO(え?どういうこと…)
だってクララおばさんがまだ生きていた頃…
クララおばさんはボクに手紙を見せながら
アドルフは大学で勉強を頑張っているって
苦しみながらもあんなに喜んでいたじゃないか……

(。゚ω゚) .。oO(嘘……だったの……?)

頭が混乱してとっさに疑問が口を出ていた

305名無しさん:2024/06/18(火) 18:41:43 ID:RKkZ1h8Q0
(。゚ω゚)「それで、これからどうするんだい?」
彡(•)(•)「どうするんだい、と言ったか?」

(´・ω・`)……

( ´-ω-` ) .。oO(ボクは本当にバカだ)
自分のことばかりに浮かれて、まったくアドルフを気にかけていなかった
きっと、この質問も彼は何度も何度も自問自答しただろう
悩む時間は嫌なほどあったんだ
アドルフはウィーンでずっと一人、孤独だったんだから…

306名無しさん:2024/06/18(火) 18:42:39 ID:RKkZ1h8Q0
(;´・ω・` ) .。oO(そして……)
誰にも打ち明けることも出来ずに
一人で必死に何とかしようとしていたんだ

アドルフはボクが音楽の道に進めるよう
気にかけ、応援してくれていた……
職人気質で頑固な父を説得してくれたのもアドルフだ

( ;´-ω-` ) .。oO(それに引き換え……)
ボクはなにも彼の力になれなかった
そして今もどうすればいいのか分からない

その後も、アドルフはずっと「どうする」「どうする」と呟いたまま
しばらくすると、一人、本を読みだした

307名無しさん:2024/06/18(火) 18:43:12 ID:RKkZ1h8Q0
今回はここまで

308名無しさん:2024/06/19(水) 19:40:56 ID:jeVRr9YI0
あくる日 宮殿通り

彡(゚)(゚)「はぁー、この国はホンマ駄目やな」
彡(-)(-)「チェコ人、ハンガリー人、スロバキア人、ルーマニア人、イタリア人…」

彡(゚)(゚)「ようこんだけの民族を寄せ集めたわ…」
彡(-)(-)「愚かや 実に愚かや」

彡(•)(•)「この間おまえと行った遊園地もなんやあれは!」
彡(-)(-)「大の大人があんなおもちゃでばか騒ぎしおって…」

(´・ω・`) .。oO(ボクはそれなりに楽しめたけどね…)

309名無しさん:2024/06/19(水) 19:41:26 ID:jeVRr9YI0
アドルフと歩いていると、眼の前に豪華絢爛な馬車が過ぎ去っていった

(`・ω・´)「あ、アドルフ、皇帝だよ!」
(`・ω・´)「皇帝が馬車に乗って宮殿に入っていくよ!」

彡(゚)(゚)「ほーんで?」

(´・ω・`)「即位六十年だから最近は忙しいんだろうね」
彡(゚)(゚)「あーはいはい」

彡(゚)(゚)「なーにが四十二年の平和を築いた皇帝や……」
彡(●)(●)「何もしとらんだけやんけ!!

310名無しさん:2024/06/19(水) 19:42:17 ID:jeVRr9YI0
彡(•)(•)「平穏な世界なんてつまらんだけや!」
(;´・ω・` )「この前ロシアとどこかの国が戦争したじゃない」

( ´-ω-` )「なんて言ったかな?極東の……」
(´・ω・`)「ベートーヴェンのジャジャジャジャーンみたいな名前の国」

彡;(゚)(゚)「なんやねんそのふざけた国…」
彡(゚)(゚)「ゆうてもワイらと関係ないやん!」

彡(゚)(゚)「さっさと起きへんかなぁー 一心不乱の大戦争!」
彡(•)(•)「んで世の中の嫌なもん全部吹き飛ばせや!!」

(;´・ω・` )「今の世の中、戦争なんて起こる訳ないじゃん」
(;`・ω・´)「大学の先生もそう言ってたよ」

彡(•)(•)「いいや、近いうち革命的な事件が必ず起こるで!」
彡(●)(●)「てか起これや!起こしたる!」

(;´・ω・` ) .。oO(えぇ…)

311名無しさん:2024/06/19(水) 19:42:44 ID:jeVRr9YI0
彡(゚)(゚)「それに、この間のボスニア併合であやうく戦争になるとこやったやないか」
彡(-)(-)「あんなもん国が弱ってますって言ってるようなもんやで」

彡(゚)(゚)「やっぱり教授なんて信用ならんな!」
彡(•)(•)「クビツェク、お前も教授の話しを鵜呑みにしたらアカンで!」

彡(●)(●)「自分の頭で考えるんや!!」
( ;´-ω-` )「はいはい、解ったよ」

彡(゚)(゚)「お、国民公園についたで!」
彡(^)(^)「ここの英雄広場はパレードをするのに最適なんや!」

(´-ω-`)「自然があってリンツを思い出すね」
彡(-)(-)「せやな…住むところに関してはあの頃のがよかった…」

(´・ω・`)「それは言わない約束でしょ…」

312名無しさん:2024/06/19(水) 19:43:17 ID:jeVRr9YI0
┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`)┓三三3
リンツの頃と同じようにアドルフとボクはウィーンの街を歩き回った
アドルフの建物好きはさらに磨きがかかっていて
彼のお気に入りのリンク通りでは何時間も建物の説明を受けることもあった

「あそこは〜」\(゚)(゚)ミ(‘・ω・` ;) .。oO(帰りたい……)

でも、リンツの頃とは違っていることもあった
リンツの街にはあれこれと文句をつけ、改善点を挙げていたが
完成されたウィーンの街にはアドルフも感心していた

しかし、政治に関心を持つようになった彼は
大多数の住民のために健康的な住居の必要性も
視野に入るようになっていた

313名無しさん:2024/06/19(水) 19:43:45 ID:jeVRr9YI0
彡(゚)(゚)「この作りやと、日光や外気を得る余裕もない」
彡(゚)(゚)「なんでこんなことが起きるか分かるか?」

(´・ω・`)「わかんない」
彡(゚)(゚)「理由は簡単や、金儲けのためや」

彡(゚)(゚)「地主どもは金のために、狭く高い家を建てたがる」
彡(゚)(゚)「部屋が多いほど、利益が出るのは当然やからな」

彡(-)(-)「けど、そのために住民の生活環境が犠牲になっとる」
彡(゚)(゚)「あろうことか、地下にまで部屋を作る職業家主まで現れる始末や」

彡(•)(•)「まるで地下牢に囚人を押し込めるようや!」
彡(●)(●)「もし子供が住もうものなら死んでまうわ!!」

314名無しさん:2024/06/19(水) 19:44:06 ID:jeVRr9YI0
彡(•)(•)「さらに我慢ならんのは、住民にはそんな劣悪な環境を与えておいて」
彡(●)(●)「自分たちは郊外の庭付きの豪邸に住んどることや!!」

彡(●)(●)「有り余る財産を持っているのに搾取することしか考えん!」
彡(●)(●)/「ワイらはこの守銭奴どもを駆逐せなアカン!!!」

(;´・ω・` )「う、うん」

315名無しさん:2024/06/19(水) 19:44:34 ID:jeVRr9YI0
彡(゚)(゚)「ちょっと三日間ぐらい留守にするわ」
(´・ω・` )「え?どこに行くの?」

彡(゚)(゚)「先進的な集合住宅がどういったものか実際に見て来るわ」
彡(゚)(゚)ノ「ほな」

四日後
彡()()「か……帰ったで……」
(。゚ω゚)「アドルフ!?」

(。゚ω゚)「どうしたんだい?疲れ切ってるじゃないか……」
彡()()「いろ…いろと見て回ってな……けど、成果はあったで…」

彡()()ノ「ほ…れ……」
(´・ω・`)つ

彡()()Zzz……
アドルフからスケッチを受け取ると、彼は寝てしまった

316名無しさん:2024/06/19(水) 19:44:58 ID:jeVRr9YI0
(´・ω・`) .。oO(なにが書いてあるんだろ……)
ふむふむ……
どうやら一般家庭向けの部屋の見取り図のようだ
そこにはキッチン、居間、親と子で別々の部屋、お風呂と洗面所が書かれていた
驚くべきことにキッチン、お風呂、洗面所には水道が通っている

これは画期的なことだった!
普段、ボクたちが水を使おうと思ったら
部屋の外にある共同の蛇口からバケツを持って汲みに行かないといけないのに
アドルフの案はその不便さを解消するものだった

(´・ω・`) .。oO(こんな部屋に住めたらどんなにいいことか……)

317名無しさん:2024/06/19(水) 19:46:18 ID:jeVRr9YI0
彡(-)(-)「こんなボロいアパートも、貧民も、腐った体制もいずれ無くなる」
彡(゚)(゚)「いづれ起こる『革命の嵐』が『理想国家』を誕生させるんや!」

彡(^)(^)「社会改革や!!」
彡(-)(-)「それで新しい時代が到来し、劣悪な環境は一掃されるんや…」

彡(-)(-)「ワイの独学が完了する頃にそれはやってくる…」
彡(゚)(゚)「その時には正規の資格なんていらん!」

彡(゚)(゚)/「実際の能力だけがものをいう素晴らしい時代が到来するんや!!」

彡(•)(•)「そんときになったら覚えとれや クソ教授ども」
彡(●)(●)「ワイの出世を阻んだことを絶対に後悔させたる!」

318名無しさん:2024/06/19(水) 19:47:05 ID:jeVRr9YI0
(´・ω・`)……
アドルフは示そうとしていた
大学に行くよりも行かない方が自分は進歩することを

(´・ω・`) .。oO(ボクは思う)
教授たちはあっさりアドルフの入学を拒否したけど
それは間違っていたと
アドルフを迎え入れていれば
彼はきっとどの学生よりも情熱的に勉強に励んだだろう

でも皮肉なことに、アドルフを入学させなかったことによって
彼により強力な勉強意欲とエネルギーを与えることになったことを
叡智を持つ教授たちは予想すらできなかったに違いない

319名無しさん:2024/06/19(水) 19:47:32 ID:jeVRr9YI0
今回はここまで

320名無しさん:2024/06/19(水) 20:17:01 ID:PH3AMKb20
乙津

321名無しさん:2024/06/19(水) 22:24:37 ID:vG27ajMs0
乙!

322名無しさん:2024/06/20(木) 18:42:01 ID:O4Kjop/Q0
乙!!

323名無しさん:2024/06/20(木) 18:47:44 ID:Vx2GxVL20
乙乙
今のところ青春映画にありそうな感じだなってところがまた余計に後の展開の気配を怖くさせるね…

324名無しさん:2024/06/20(木) 20:22:29 ID:BpvzBis20
(´・ω・`; )「うーん、でもその独学の期間中どうやって生活するんだい?」
(´-ω-` ; )「かなりの時間がかかるとおもうんだけど」

彡(゚)(゚)「そんなことは遺族年金と孤児年金が切れてから考えるで」

(;´・ω・` )……
社会を批判するのに社会制度は利用する
この矛盾をアドルフはどう考えているんだろう…
質問しても怒られるだけだから聞かないけど…

325名無しさん:2024/06/20(木) 20:22:54 ID:BpvzBis20
彡(゚)(゚)「お前はええな 若い婦人に課外レッスンして金稼げるんやから」

(´・ω・`)「あれはボクの実力じゃないよ」
(´・ω・`)「教授に紹介されただけ 運がよかっただけさ」

(´•ω•)「それに、前から不思議だったんだけど…」
(´・ω・`)「アドルフは副業をしないの?」

(`・ω・´)「君ほどの才能があればいくらでもお金を稼げるだろうに」
彡(゚)(゚)「ほう…というと?」

(´・ω・`)「たとえば、アドルフはスケッチができるじゃん」
(`・ω・´)「新聞社や出版社でイラストレーターの仕事を探すのはどうだい」

326名無しさん:2024/06/20(木) 20:23:31 ID:BpvzBis20
彡(-)(-)「うーん…」
彡(゚)(゚)「ワイに対する期待は嬉しいけどなクビチェク」

彡(゚)(゚)「報道関係ならスケッチより写真の方がええやろ」
彡(-)(-)「いくら優秀なイラストレーターでもカメラほど早くは書けん」

(`・ω・´)「じゃ、演劇の批評は?」
(´・ω・`)「君はもうその仕事をしてるようなもんじゃん」

(´ᴖωᴖ`)「君の批評を聞くウィーン市民はたくさんいると思うよ!」
(;´・ω・` )「もちろん、過激な発言なんかには気を使う必要はあるけどね」

327名無しさん:2024/06/20(木) 20:24:02 ID:BpvzBis20
彡(-)(-)「うーん…ウィーン市民にはドイツ系のオペラだけやダメやな…」
彡(゚)(゚)「イタリアやロシアの知識も必要やろ」

彡(-)(-)「芸術は、特定の民族から生まれても……」
彡(゚)(゚)「民族的な境界には束縛されんのやから」

(´・ω・`)……
アドルフの言うことはもっともだけど
とりあえずやってみればいいのに……

328名無しさん:2024/06/20(木) 20:24:29 ID:BpvzBis20
グーギュルギュル

(。゚ω゚)「すごいお腹の音だね!」
彡(-)(-)「気にすんな いつものことや」グーギュルギュル

(´・ω・`)「アドルフはいつも腹ペコだね…」
( ´-ω-` )「ボクは学食でちゃんとしたもの食べてるけど…」

(;´・ω・` )「君は毎日パンとミルクとバターしか食べてないんじゃない?」

彡(゚)(゚)「飯なんてそれだけで十分や」

329名無しさん:2024/06/20(木) 20:24:53 ID:BpvzBis20
(´・ω・` )「ねえ、一緒に学食に行こうよ」
(´・ω・`)「だれもアドルフのことを気にしないよ」

彡;(゚)(゚)「いやや!あんな奴らとメシなんて食うきにならん!」
彡()()「絶対にいやや!!」グーギュルギュル

(´-ω-` ; )「もう、本当に頑固なんだから…」

330名無しさん:2024/06/20(木) 20:25:25 ID:BpvzBis20
( ;´-ω-` )つ「ア、アドルフ……なんとかチケット…確保したよ……」
彡;(゚)(゚)「でかしたクビチェク!」

彡;(゚)(゚)「あとはワイがいい席を取ってきたるさかいにな」
( ;´-ω-` )「よ、よろしく………」

彡;(゚)(゚)/「ほな、行ってくる!!」
アドルフは人混みの中になりふり構わず突き進んでいった

( ;´-ω-` ) .。oO(はぁ……劇を見るだけでも一苦労だ……)
ボクたちが買えるのは立ち見席が限界なんだけど

331名無しさん:2024/06/20(木) 20:25:45 ID:BpvzBis20
(´・ω・`) .。oO(それでもチケットを手に入れるための競争は激しい)
チケットを手に入れるためには、二時間前から劇場前に集まる必要がある
そして売り出しが始まるや否や、徒競走のように皆が一斉に走り出す

途中、急な曲がり角があるので転ばないように気をつけるのだけど
まるでトラップかのように床はツルツルに磨かれていた
そのために、転んで跳ね飛ばされる人も多く出る

(;´・ω・` ) .。oO(その激戦を勝ち抜いても、すぐ第二の戦いがはじまる)
場所取りだ
立ち見席での最上の場所はキプフェル……
なんて説明したらいいかな?
三日月形のパンのような形をした空間があるんだけど
そこが特等席だった

332名無しさん:2024/06/20(木) 20:26:10 ID:BpvzBis20
(´・ω・`) .。oO(アドルフは無事にその席を確保できたかな?)
ボクもそろそろ中に入ろう

彡(゚)(゚)/「おーいクビチェク」
(´ᴖωᴖ`)「やったね!上手く場所取りできたんだ!」

彡(゚)(゚)「当たり前や、ワイを誰やと思っとるんや…ん?」
彡(゚)(゚)「ちっ、今日はあいつらもおるんかい」

(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)   ┃       彡(゚)(゚) (・ω・`)

(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)『あーかったりー』

(´・ω・`) .。oO(あの人たちは軍人だ)
立ち見席は青銅の仕切り棒で
片方が民間人用、もう片方が軍人用に二等分されている
民間人に提供されているスペースは学生や労働者で満員状態なのに
軍人用部分はスカスカに空いている
さらに噂によると軍人たちは特権を使い
破格の安さでチケットを手に入れているようだ
本当に不公平な話だ…

333名無しさん:2024/06/20(木) 20:26:43 ID:BpvzBis20
ブー
(´・ω・`) .。oO(上演が始まった……タンホイザーだ)

♪♪♪

ブー
(´・ω・`) .。oO(休憩だ……それにしてもやっぱり……)

(´ᴖωᴖ`)「ワーグナーの劇は最高だね」
彡(-)(-)「偉大なる巨匠が生み出した神話世界の前では……」

彡(゚)(゚)「すべてがかすむわ……」

(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)『ハーこんなもんか』
ε三(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)『ロビーでなんか食おうぜ』

彡(゚)(゚)「……あいつら」
彡(•)(•)「芸術を楽しむのでなく、社交界気分で来よってからに」

(;´・ω・` )「まあ、まあ……仕方ないよ」
彡(•)(•)「クソが、芸術的な理解力とチケットの価格が反比例しとるやんけ!」

334名無しさん:2024/06/20(木) 20:27:10 ID:BpvzBis20
ブー
(;´・ω・` ) .。oO(後半が始まった……)

♪♪♫

(´・ω・`) .。oO(もうそろそろ終盤の盛り上がりどころだ)

(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)『終わったら次どこ行く?』

彡(•)(•)「ぐ……」
(;´・ω・` )「アドルフ抑えて……ここで暴れたら劇が台無しだよ」

彡;(-)(-)……
(;´・ω・` )「ふぅ……」

・・・

335名無しさん:2024/06/20(木) 20:27:31 ID:BpvzBis20
(´-ω-`) .。oO(無事に終わった……)
でも、大事なのはここから……
見終わった後の余韻と共に聴くオーケストラの演奏は至福のひと時なんだ

(〃` 3´〃)「ブラボー!!!」

( ;´-ω-` ) .。oO(最悪……まだ演奏は続いているのに……)
マナー違反だし、無粋にもほどがある……

(;´・ω・` ) .。oO(すべてが台無しだ)

336名無しさん:2024/06/20(木) 20:27:54 ID:BpvzBis20
彡(●)(●)「もう我慢できん!!!」
彡(●)(●)「黙れやゴラァ!!!」=◯)`3゜)∵

(。゚ω゚)「アドルフ!暴力はダメだよ!!」
彡(●)(●)「そんな綺麗ごとに付き合ってられるか!!」

彡(●)(●)「こういうアホは痛い目に合わんと学ばんのや!!」
彡(●)(●)「これは教育や!!」=◯)`3゜)∵

(。゚ω゚)「だからダメだって!!」

(⌐■_■)⌐■_■)⌐■_■)『おいおい兄ちゃん……その辺で止めとけ』

彡(●)(●)「あん?」
彡(●)(●)「ワイが悪いって言うんか!?」

337名無しさん:2024/06/20(木) 20:28:16 ID:BpvzBis20
彡(●)(●)「どの口でそんな戯言をほざくんや!!」

彡(●)(●)「お前らみたいな芸術を介する脳を持たん筋肉バカが」
彡(●)(●)「偉そうにワイを非難するなや!」

彡(●)(●)「そもそも……」
彡(●)(●)「なんでお前らみたいなのがステファニーの側におるんや!」

(;⌐■_■) ;⌐■_■) ;⌐■_■)『ステファニーって誰だよ……』

彡(●)(●)「彼女を誘惑しといて、彼女のことを知らんやと……」
彡(●)(●)「ふざけんなや!!!」=◯)`3゜)∵

(;⌐■_■) ;⌐■_■) ;⌐■_■)『えぇ…』

その後、警察の人が来て事情聴取された
だが、アドルフの猛烈な自己弁護が功を奏し
放免されることになった

338名無しさん:2024/06/20(木) 20:28:40 ID:BpvzBis20
今回はここまで

339名無しさん:2024/06/20(木) 20:58:50 ID:fOHtJAxQ0
おつ!

340名無しさん:2024/06/20(木) 23:36:53 ID:h3sPFODM0
乙です

341名無しさん:2024/06/21(金) 10:46:58 ID:lcXlTLjM0
おつ

342名無しさん:2024/06/21(金) 18:50:30 ID:SXetiiDw0
┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`)┓三三3
ボクとアドルフは大通りを歩いていた
するとそこではデモ行進が行われていた

(# ゚Д゚) # ゚Д゚)# ゚Д゚)「民族統一!」「社会改革!」「貧民救済!」
若者たちがプラカードや垂れ幕を持って練り歩いている

343名無しさん:2024/06/21(金) 18:51:00 ID:SXetiiDw0
(´・ω・`)「アドルフは政治に関心があるけど…」
(´・ω・`)「ああいったものには参加しないね」

彡(-)(-)「あんなん、ただ扇動されとるだけの……」
彡(゚)(゚)「自分の意志すらなく動かされとる哀れな奴らや」

彡(゚)(゚)「あいつらと一緒におっても堕落するだけ……」
彡(゚)(゚)/「ワイはワイの道を行くわ!!」

(;´・ω・` )「ちょ、アドルフ 声が大きいよ…」

彡(゚)(゚)「まあでも、どうせ何も変えられないと諦めとる大人よりはマシやな」
彡(●)(●)「あきらめた者に生きる権利なんてないわ!」

(。゚ω゚)「だから声が大きいって…」

彡(゚)(゚)「そろそろ帰るか 浮浪者が多くなってきよった」
( ˘ω˘ ; )「そうだね ま、周りの目も怖いしね…」

344名無しさん:2024/06/21(金) 18:51:30 ID:SXetiiDw0
彡(^)(^)「おっ、図書館やんけ 寄ったろ!」
(;´・ω・` )「えぇ…ねえ早く帰ろうよ 危ないよ」

彡(゚)(゚)「なにが危ないねん!はよ行くぞ!」
Σ( °ω° )「あっ待ってよ」

(´・ω・`)「あれ?君はあっちの図書館を使ってるんじゃなかったっけ?」
彡(゚)(゚)「色んな本を借りられるように三つの図書館の会員になっとるで」

(´・ω・`)「君はありとあらゆる本すべてを読もうとしているのかい?」
彡(●)(●)「アホなこと言うなや!!」

彡(●)(●)「そんなもん無理に決まっとるやろう!!」
(;´・ω・` )「ちょっとした冗談だよ……そんなに怒らないでよ……」

345名無しさん:2024/06/21(金) 18:51:52 ID:SXetiiDw0
(´・ω・`) .。oO(真面目に質問したつもりだったんだけどな……)
だって、本のないアドルフを想像できないもん
彼は部屋に本を積み上げて
常になにかを読んでいる
出かける際も、最低一冊は本を持ち歩いている

アルコール中毒者が酒を手放せないように
アドルフは本を手放せなくなっているかのよう
まるで読書中毒者だ

彡(゚)(゚)「ふんっ、はよ行くぞ!」

346名無しさん:2024/06/21(金) 18:52:26 ID:SXetiiDw0
図書館

パラパラ
(´・ω・`)「さっきから何を読んでるの?」

彡(•)(•)「ル・ボンの『群衆心理』や」
彡(⦿)(⦿)「これは凄いで」

( ;´-ω-` )「また建築と関係ない本を読んで…」
(;´・ω・` )「どっちかと言うとそれは政治系の本じゃないの?」

彡(゚)(゚)「これからは群衆が中心の世界になるからな 勉強しとかんと」
(;´・ω・` )「で、でも直接、建築には関係しないよね…」

彡(-)(-)「ハァ〜お前は本当に…なんというか小市民的やなぁ」
彡(゚)(゚)「金や職に関わらん本でも進んで読むべきやぞ」

(;´・ω・` )「えーやだよ、面倒くさい」
彡(-)(-)「ハァ〜」

347名無しさん:2024/06/21(金) 18:52:59 ID:SXetiiDw0
彡(⦿)(⦿)「おお!この本は本当に参考になるで…」
彡(゚)(゚)ノ「クビツェク!お前も愚かな群衆にならんようにこの本を読むんや!」

彡(゚)(゚)「これはこの世の真実やぞ!」

(;´・ω・` )「わかったよ…どれどれ」
彡(●)(●)「なにしとんねん! なんで目次をとばすんや」

(;´・ω・` )「え…どうせ全部読むし…」
彡(-)(-)「全く、お前は本の読み方も知らんのやな…」

彡(゚)(゚)「ええか、読書ってのは本を選ぶ時から始まっとるんや」
彡(゚)(゚)「ワイは馬鹿みたいに本を読む奴を知っとる 奴らは一字一句読む…」

彡(-)(-)「でもな、ワイはそいつらを『博識』とは呼ばん」
彡(゚)(゚)「確かにそいつらは膨大な知識を得る」

348名無しさん:2024/06/21(金) 18:53:26 ID:SXetiiDw0
彡(゚)(゚)「でもそいつらは脳に取り入れた知識を分類整理する方法を知らん」
彡(●)(●)「一番大事なのは目次なんや!」

彡(゚)(゚)「最初に核心部分から読むのが秘訣や!」
彡(-)(-)「そしてそこだけを覚えて頭の図書館にしまい込むんや」

(´・ω・`)……
確かにアドルフの本のチョイスはその辺の読書家よりも優れていた
でも彼の読書は、自分の考えの欠けたピースを埋めるため
いわば知識の補完だ
つまりは自己確認の意味合いが強かったように思う

349名無しさん:2024/06/21(金) 18:53:59 ID:SXetiiDw0
彡(゚)(゚)「ちなみにこの『群衆心理』は全部が核心や!」

(;´・ω・` )「えぇ…」
( ;´-ω-` )「だったら怒らなくてもよかったのに」

彡(゚)(゚)「細かいことは気にすんなや」
彡(゚)(゚)/「つうことで今から本屋に行くで!この本は買わなアカン!」

(;´・ω・` )「ええ〜今から〜」

彡(^)(^)「いやぁ〜こんな本に出会ったんは……」
彡(^)(^)「『ドイツ英雄伝説』以来かもしれんな!」

彡(゚)(゚)「はよ行くで」

350名無しさん:2024/06/21(金) 18:54:52 ID:SXetiiDw0
┗(゚)(゚)ミ┓三三3    (‘・ω・`; )
アドルフを追いかけようとした時、トントンと肩を叩かれた

(;´・ω・` )「はい?」

<#`Д´>「図書館ではお静かに!!!」

(。゚ω゚)「ひぃ ごめんなさい」

彡(゚)(゚)「あん?」
彡(●)(●)「なんや!お前の方がうっさいやんけ!」

351名無しさん:2024/06/21(金) 18:55:16 ID:SXetiiDw0
:(´ºωº`):「アドルフ!なに言ってんの…」
(;´・ω・` )「ほら 本屋に行くんでしょ」

彡(゚)(゚)「いや待てや、どう考えても声量はあいつの方が…」
(´ᴖωᴖ`;)「もう、いいから!ごめんなさい〜」

(´ᴖωᴖ`;)っ彡(゚)(゚) 三三3         <`Д´#>

352名無しさん:2024/06/21(金) 18:55:45 ID:SXetiiDw0
彡(^)(^)「♪」テクテク
(´ᴖωᴖ`;)「本があってよかったね」

彡(>)(<)「うん♬」

アドルフは子供みたいによろこんでる
喧嘩にならなくてよかった……
それにしても……

(´・ω・`)「アドルフは確かに凄い記憶力を持ってるけど…」
(´・ω・`)「本当に本だけで勉強を完成させるつもりなの?」

(;´・ω・` )「人からも学んだほうが…」

353名無しさん:2024/06/21(金) 18:56:17 ID:SXetiiDw0
彡(-)(-)「ハア〜なにを言うかと思えば…」
彡(゚)(゚)「確かにお前には教師が必要みたいやな」

彡(•)(•)「でもワイは違う!」
彡(●)(●)「ワイに教師は必要ない」

彡(゚)(゚)「ちなみに他人頼りのお前みたいなのを…」
彡(゚)(゚)「他人の机で学ぶ居候っていうんやで」

(´・ω・`)「う〜ん この名言はいまいちだな」
(´・ω・`) .。oO(う〜んボクにはよくわかんないや)

彡(•)(•)「なんやと?」
(。゚ω゚)「しまった、本音と建前が逆だった」

354名無しさん:2024/06/21(金) 18:56:41 ID:SXetiiDw0
彡(゚)(゚)「なにをいうとんのや?」
(´ᴖωᴖ`;)「なんでもないよ!ほら早く帰ろ!」

(;`・ω・´)「その本 読むんでしょ!?」
彡(^)(^)「せやった はよ帰るで〜♪」

帰宅後

彡(-)(-)「つまり、群衆に理論は通じんで感情が聞くんや」
彡(^)(^)「それみろや、この本の著者もワイと同じ考えや」

(´-ω-` ; ) .。oO(アドルフはよく、読書の後こう言った)
君の読む本は、君があのやり方で選ぶんだから
そうなるのも当然じゃん……

355名無しさん:2024/06/21(金) 18:57:02 ID:SXetiiDw0
今回はここまで

356名無しさん:2024/06/21(金) 19:28:34 ID:cy/3XkLw0
乙じゃ

357名無しさん:2024/06/22(土) 20:23:27 ID:U2Mn3lZA0
ガチャ
(´・ω・`)「ただいまー」

彡(゚)(゚)「おかえりやで」

(´・ω・`)「あれ?ピアノを弾いているの?」
彡(゚)(゚)「せや、自作のオペラを作ろうと思ってな」

(;´・ω・` ) .。oO(この時間は……)
ボクがピアノの練習をするって約束してたのに

( ;´-ω-` ) .。oO(でも……)
変わってくれそうな雰囲気ではないな……

358名無しさん:2024/06/22(土) 20:23:51 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「それでや、ワイが今から歌ってみるさかい」
彡(゚)(゚)「ちょっと聴いてみてくれや」

(;´・ω・` )「うん……分かったよ」
彡(゚)(゚)「ほな、いくで」

彡(゚)(゚)♩♩♩♩♩

(;´・ω・` ) .。oO(うーん……)
単調で拍子も調整もない……音符を置いているだけ
音程も外れている
正直……最低限の音楽理論も知らない素人が思い付きで描いた駄作だ

359名無しさん:2024/06/22(土) 20:24:23 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「……どや?」
(;´・ω・` )「……テーマはいいけど」

(;´・ω・` )「オペラと呼ぶにはほど遠い出来だよ……」
彡(゚)(゚)……

(´・ω・`)「よかったら、基礎的なオペラ理論を教えようか?」

彡(•)(•)「バカにすんな!!」
彡(•)(•)「今さら一から音楽理論なんて学んでられるか!!」

(;´・ω・` )「でも……そんなんじゃ一生、完成しないよ」
(;´・ω・` )「それに、読書をする君なら分かるだろ?」

(´・ω・` )「知識や理論がどれだけ大事なものかを」
彡(•)(•)「ぐぬぬ……」

360名無しさん:2024/06/22(土) 20:24:45 ID:U2Mn3lZA0
彡(-)(-)「……分かった」
彡(゚)(゚)「アドバイス、頼むわ」

(´・ω・` )「うん、任せて」

・・・

(´・ω・`)「そこはね、そうじゃなくて……」
彡(•)(•)「ぐぬぬ……」

(´・ω・`)「違うよ、それだと小節ごとに拍子が変わっちゃうよ」
彡(•)(•)「ぐぬぬ……」

(´・ω・`)「ここは、こういう風に正しい形式にしないと」
彡(•)(•)「……どっちが作曲者や?」

(´・ω・`)「え?」
彡(●)(●)「ワイとクビチェク、どっちがこのオペラの作曲者なんや!?」

361名無しさん:2024/06/22(土) 20:25:10 ID:U2Mn3lZA0
(;´・ω・` )「それは君だけど……何をそんなに怒ってるんだい?」
彡(-)(-)「このままやと、ワイの構想とまったく別のもんができあがる」

(´・ω・`) .。oO(あぁ…そういうことか……)
きっとアドルフの頭の中には完成した曲が出来上がっている
でも、ボクを仲介することによって彼の創作は歪められていく
ボクが培ってきた音楽知識が彼の邪魔になっているんだ

スケッチなら
鉛筆を介して思う存分にアイディアを具現化することができるアドルフでも
音楽ではそうはいかない
ボクはアドルフの楽器にはなれないのだから

彡(゚)(゚)「なにか別の方法を考えんとな……」

362名無しさん:2024/06/22(土) 20:25:40 ID:U2Mn3lZA0
ある日の劇場帰り
夜の公園をボクとアドルフは歩いていた

(´・ω・`)「あ!アドルフ見て!」
(´^ω^`)「噴水がライトアップされていてとても綺麗だね」

彡(゚)(゚)「ホンマやな……」

噴水は夜の闇に照らされて夢のように浮かび上がっていた
水しぶきは絶え間なく吹き上がり
燃えるような赤色、明るい黄色、澄み渡る青色に輝いていた
まるでこの世のモノとは思えない神秘的な世界を表現していた

彡(゚)(゚)「これは使えるで……」

363名無しさん:2024/06/22(土) 20:26:05 ID:U2Mn3lZA0
あくる日

ガチャ
(´・ω・`)「ただいまー」

彡(゚)(゚)「おかえりやで」

(。゚ω゚)「うわっ!なんだいこれ?」
ピアノの上に電灯が置かれていた

彡(゚)(゚)「ちょっとした実験で、音と色を融合させようと思ってな」
(´・ω・`)「どういうこと?」

彡(゚)(゚)「オペラについて考えとる内に思いついたんや……」
彡(゚)(゚)「言葉は音楽を表現するには複雑すぎるってな」

(´・ω・`)「なにを言っているんだい?」
(´・ω・`)「音に合わせて歌うなんて当たり前のことじゃないか」

364名無しさん:2024/06/22(土) 20:26:34 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「まあ、ええから見とけ」
アドルフはピアノを弾くと同時に、手に持っていたボタンを押した
すると、ピアノの上に乗っていた照明器具が点灯した
そして、音を鳴らしてはボタンを操作し、照明を点けては消したりした

彡(゚)(゚)「どうや?」
(;´・ω・` )「どうって言われても……点滅してるねとしか……」

彡(゚)(゚)「今は一つの色しかないが、それぞれの音に色を割り当てたら」
彡(゚)(゚)「オペラになると思わんか?」

(´・ω・`)「あのさ……楽器や歌の練習が嫌だからって」
(´・ω・`)「そんな小手先の技術に逃げるのはよくないよ」

彡(●)(●)「誰が逃げとるや!!」
彡(●)(●)「ワイは新しいオペラの発見をやな!!」

365名無しさん:2024/06/22(土) 20:27:02 ID:U2Mn3lZA0
(´・ω・`)「だって、音と色の融合なんて、どの音楽家もやってないよ」
(´・ω・`)「アドルフの案がいいものなら……とっくに誰かがやっているよ」

彡;(゚)(゚)「そんなはずはない……これは新発見や!」
( ;´-ω-` )「そんなに言うなら、しばらくやってみなよ……」

後日
彡;(゚)(゚)「あー電線が細かくて手もとが……ん?」

ビリビリ
彡()()「電気を触ると……体は……痺れるん…やな……」

(´・ω・`)「もう……死なないでよ」
新聞でも読もう……ふむふむ

『ロシア人作曲家!音と色を合わせた色彩的音楽を発表!!』

(;´・ω・` ) .。oO(……アレ?)
コレってアドルフの案と同じだよね……

366名無しさん:2024/06/22(土) 20:27:24 ID:U2Mn3lZA0
( ˘ω˘ ; ) .。oO(あちゃー)
アドルフの発想は間違ってなかったんだ
自分の知識を過信して、うぬぼれちゃってたな……

(;´・ω・` ) .。oO(どうしよう、アドルフに…正直に伝える?)

彡()()「ビクン……ビクン……」

( ˘ω˘ ; ) .。oO(怒られたら嫌だし……黙っておこう)

367名無しさん:2024/06/22(土) 20:27:53 ID:U2Mn3lZA0
ガチャ
(´・ω・`)「ただいまー」

彡(゚)(゚)「おかえりやで」

彡(゚)(゚)「なあクビチェク、教えて欲しいことがあるんやが」
(´・ω・`)「なんだい」

彡(゚)(゚)「古代ゲルマン人の音楽についてなんやが」
(´・ω・`)「うーん……ボクもあまり知らないや」

彡(゚)(゚)「どんな楽器を使ってたかも分からんか?」
(´・ω・`)「それなら分かるよ」

(´・ω・`)「代表的なのは太鼓と笛かな」
(´・ω・`)「後はルールーっていうトロンボーンみたいな楽器もあるよ」

368名無しさん:2024/06/22(土) 20:28:16 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「それだけやと厳しいな……」
(´・ω・`)「次はいったい、なにを思いついたんだい?」

彡(゚)(゚)「太古のゲルマン音楽に従ったオペラを作曲しようと思ってな」
彡(゚)(゚)「そしたら、もっと単純で簡単な分かりやすいオペラになるやろ」

(´・ω・`)「また、そうやって君は楽を……」

(´・ω・`) .。oO(待てよ……)
前はアドルフの案をボクはありえないと否定したけ
でも、それは間違いだった
ボクはこの案が現代の人間に受け入れられるとは到底思えないけど
もしかしたらボクの見込み違いかもしれない

(´・ω・`) .。oO(もう少し、アドルフに付き合ってみよう)

369名無しさん:2024/06/22(土) 20:28:41 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「他にもなんかあるやろ?」
(´・ω・`)「うーん…分からないな」

彡(-)(-)……!
彡(゚)(゚)「せや!思い出した」

彡(゚)(゚)「スカルドって吟遊詩人がおったやろ」
(´・ω・`)「古代の詩人だね……それがどうしたの?」

彡(゚)(゚)「スカルドの歌は何によって伴奏されとった?」
(´・ω・`)「あ!たしか…ハープのような楽器を使ってた」

(´・ω・`)「さすがアドルフ、鋭いね」
彡(゚)(゚)「お前の勉強不足やろ」

( ˘ω˘ ; ) .。oO(ぐっ、何も言い返せない)

370名無しさん:2024/06/22(土) 20:29:03 ID:U2Mn3lZA0
彡(゚)(゚)「ここまで分かったら、逆算して……」
彡(゚)(゚)「古代の音楽を推測できんか?」

(;´・ω・` )「うーん……ボクには難しいや」
(´・ω・`)「ちょっと待ってて、教科書見てみるよ」

パラパラ
(´・ω・`)「あ!少しだけど書いてあるよ。読むね」

ゲルマン人の音楽は、純粋なメロディー中心の水平的な地中海諸民族とは反対に
和音中心の垂直的な音楽だったみたいだ
もしかしたら、古代のゲルマン人は長調と短調を分かっていたのかもしれない

(´・ω・`)「だって」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!それだけの情報があれば、後はなんとかできるわ」

彡(゚)(゚)「やるでクビチェク!!」
(´・ω・`)「うん」

371名無しさん:2024/06/22(土) 20:29:30 ID:U2Mn3lZA0
数時間後
彡;(゚)(゚)「うーん……なんか微妙や……」
(;´・ω・` )「聴きごたえのある曲にするには音階が絶対に必要だよ」

(;´・ω・` )「嫌かもしれないけど、近代の楽器で代用するしかないよ」
彡;(゚)(゚)「背に腹は代えられんか……その案は採用や!!」

その後も何日も、ボクとアドルフはあーでもない、こーでもないと
知恵と熱意と時間を浪費し続けた

(´-ω-`)Zzz……
彡(•)(•)つ「なに寝とんねん、起きろや!」


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