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( ゚д゚ )絵描きとヴィオラのようですミセ*゚ー゚)リ

69 ◆gMoTB8ciTo:2024/04/29(月) 01:52:20 ID:fCDwqofo0

庭に落ちていた紅葉一歩手前の葉の処分を終わらせる。
秋の匂いを吸うと共に、良い街に移り住んだものだと呑気なことを考えながら、僕は鼻歌交じりに掃除を終わらせて屋敷の中へと戻った。

もうすっかり、この屋敷のことは庭も含めて知り尽くしている。
何処に誰の部屋があるのか。掃除にどれだけの時間がかかるのか。どの備品がどこにあるのか。
今ならきっと、停電になったとしても灯りなしでどこでも歩けるだろう。

( ゚д゚ )(…あ、今いらっしゃるならちょうどいいか)

作業服のポケットをまさぐり、目当ての物がちゃんと入っているかを確認する。
数日前、本を読んでいたお嬢様からいきなり投げられた無茶ぶりの一つ。

階段を上がって奥の部屋。他の部屋よりも一層大きなアンティーク調の扉を三回ノックする。
「お嬢様」と声をかけるも返事はない。とは言っても、入ってはいけないということではない。
入っていけないのなら物がドアに投げつけられて鈍い音が鳴るか、とんでもない怒鳴り声か、もしくはその両方が襲い掛かってくる。
それがないということは、入っていいというサインなのである。


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