したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

( ゚д゚ )絵描きとヴィオラのようですミセ*゚ー゚)リ

28 ◆gMoTB8ciTo:2024/04/29(月) 00:55:51 ID:fCDwqofo0

( ゚д゚ ;)「……き、」

( ゚д゚ ;)「綺麗、でした!あの、今の、曲」

ミセ*゚ー゚)リ「……」

何か言わなければ。言葉にしなければ。
この耳に、心に残った感動を、どうにかして伝えなければ。
そう思って必死に口を動かしたものの、紡がれた言葉はひどく幼稚なものだった。

( ゚д゚ ;)「あ、え、えっと、アレ、ですよね」

( ゚д゚ ;)「ヴィオラ、ですよね!その楽器…!」

なんともいたたまれない気持ちになって、視線を彼女が持つ楽器へと移す。
ヴァイオリン、ではない。同じ弦楽器だし見た目も酷似しているが、そうじゃない。
彼女が持っているのは、先ほどまで引いていたあの楽器はおそらく”ヴィオラ”と呼ばれる代物だ。

( ゚д゚ ;)「す、すいません。いきなり話しかけて、こんな…」

( ゚д゚ ;)「でも、あの、本当に綺麗で!その、凄く感動したというか、もう一回聞きたいというか」

( ゚д゚ ;)「その、なんというか、向日葵みたいな暖かさがあるというか、それでいて、その、花のビオラみたいな可憐さもあって…でも、ダリアみたいに華やかで、決して地味じゃなくて、それこそ、桜みたいに煌びやかで……」

しどろもどろにも程がある感想が、まるで体をなさずに漏れていく。
今、僕は何を言っているのか自分でも全く判然としない。
とにかくこの想いを、感動を伝えたい。あわよくば、もう一度、今度はもっと近くで聞いてみたい。
その一心のまま僕は間髪入れずに話を続ける。
すると、ヴィオラの少女はこちらに向けてゆっくりと一歩を踏み出した。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板