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( ゚д゚ )絵描きとヴィオラのようですミセ*゚ー゚)リ

26 ◆gMoTB8ciTo:2024/04/29(月) 00:52:39 ID:fCDwqofo0

音の邪魔をしないよう、出来るだけゆっくりと歩く。
気が付けば、少し声を張れば会話が出来そうなほどの距離。
そこまで近づいてようやく僕は気が付いた。
大木だと思っていた木は、桜であった。

緑のカーペットの上には、装飾と見紛うほどに綺麗な桃色の花弁が幾重にも散っていた。
その一枚一枚が上空の月光を反射し、天然のイルミネーションのようにも見える。
その大本となる桜の木の下に、人がいた。

ミセ* ー )リ

首を隠すほどに伸びた、綺麗な緑の髪が風に揺られて凪いでいる。
ちょうどこちらに背を向けた形で、僕からはその顔は見えない。
けれど、その背格好から辛うじて女性であることは見て取れた。

ふと、曲が終わった。
深みのある茶色の光沢がゆっくりと下げられ、先ほどまでゆったりと動いていた彼女の腕が落ちる。
その手には、神器のような上品さを纏う弦が握られていた。


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