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( ゚д゚ )絵描きとヴィオラのようですミセ*゚ー゚)リ

16 ◆gMoTB8ciTo:2024/04/29(月) 00:41:47 ID:fCDwqofo0

棟を移り、促されるまま塗料で汚れた廊下を歩く。
7号館。僕が所属している洋画専攻の学生がよく使う棟だ。うちの大学は学部の棟ごとにお洒落な名前がついているのだが、何故かうちの学部の棟は何の面白みもない数字が付けられているのみ。個人的にはどうでもいいが、少し蟠りを抱いている生徒も多いとのことらしい。

春休みということもあって、普段は騒がしい廊下はいやに静かだった。
つくりかけの版画や整理中の机、使い終わった画材などが無造作に隅においやられている。他の大学はどうだか知らないが、少なくともうちでは見慣れた風景だ。

( ´W`)「入りたまえ」

『洋画専攻実習室』と書かれた扉で立ち止まり、教授は慣れた手付きで部屋の中へと入っていった。
いつもは僕らが実習で使う部屋。春休みの今は、休暇中でも作品を作りたい学生向けに貸し出しがなされている筈なのに何故教授がここを使えるのか。
その疑問は、扉の横に貼ってあった施設利用願を見て一瞬で溶解した。申請者の欄には『白髭シラヒーゲ』とある。これでは大学も生徒も文句を言えまい。

( ゚д゚ ;)「し、失礼します……」

許可は貰っているのだが何もせず入るのは気が引けた。
律儀に3回ノックをし、ドアノブに手をかけて扉を開ける。
すると、中にいたのは教授だけではなかった。


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