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( ゚д゚ )絵描きとヴィオラのようですミセ*゚ー゚)リ
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:
◆gMoTB8ciTo
:2024/04/30(火) 00:52:48 ID:fFFHkLRU0
ミセ* ー )リ「……そういえば、さ」
急に顔を赤らめて、お嬢様が僕の腕から離れる。
何かを誤魔化すみたいに口を開いた彼女は、しばらく目を泳がせた後、テーブルの上に置いてあった本を手に取る。
そこから取り出されたのは、以前自分が彼女に渡した蒼花の栞だった。
ミセ* ー )リ「これのお礼、してなかった」
ミセ*゚ー゚)リ「本当はね、ずっと何かしたかったんだ」
栞を丁寧に両手で持った彼女が、「何かないか」と目で訴えかけてくる。
一度は無礼にも断った、お嬢様からの返礼。
あの時とは違う。許されて早々、僕は図々しくも一つの願望を口にすることにした。
( ゚д゚ )「……出会った日の夜、覚えてますか」
ミセ*゚ー゚)リ「…微塵も忘れたことないよ」
お嬢様は笑って壁にかけられたままの僕の絵をちらりと見る。
春の満月の夜。桜の花びらが舞う中で、ヴィオラを奏でていた少女と、迷い込んだ絵描きの話。
( ゚д゚ )「…今年はもう、ちょっと、無理そうだけど」
窓から見える庭の景色。
その奥。僕らが初めて出会った桜の木。
先ほどまで轟々に吹いていた風のせいで、きっと昨日まで咲き乱れていた筈の桜は見事に散ってしまっていた。
だから。
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