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( ´_ゝ`)/こちら流石探偵事務所\(´<_` )

1 ◆KDJGUfbY2o:2024/01/08(月) 22:18:38 ID:6o6EHAUo0
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 |  流石だよな、俺ら  |
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  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
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前スレ:( ´_ゝ`)/こちら流石探偵事務所\(´<_` )
1:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1638101622/
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4:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1670762953/
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738 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:06:38 ID:woFwOlXE0

( ´_ゝ`)「かっちゃん、これを」

( ‘∀‘)「なになに? ……えっ、これって……」

( ´_ゝ`)「行方不明扱いの闇レミントン。持っといて」

( ‘∀‘)「……わかった」

( ´_ゝ`)「いざとなったらためらわずに使ってくれよ?」

( ‘∀‘)「いやー……銃持って撃ちたくないとか思うの、誤射以来だなあ」

( ´_ゝ`)「すまん。本音を言うと渡すか迷ったが……命の方が大事だからな」

( ‘∀‘)「まっちゃんが持ってかなくていいのか?」

( ´_ゝ`)「問題ない。洞窟でショットガンぶっぱなすとか、爆音で味方がヤバい」

( ‘∀‘)「あー、それもそうか」

( ´_ゝ`)「……もっと本音を言うと、かっちゃんを巻き込みたくはなかった」

( ‘∀‘)「水くせぇな! あたしとまっちゃんの仲だろ?」

( ´_ゝ`)「結婚してくれ」

( ‘∀‘)「えっ?」(´・ω・`)「えっ?」( ゚∋゚)「えっ?」

739 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:07:13 ID:woFwOlXE0

(;´_ゝ`)「あ、いや……待て、落ち着け。今のは聞かなかったことに」

( ‘∀‘)「……わかった! あたしは何も聞いてない!」

(;゚∋゚)((えぇーッ!?))(´・ω・`;)

(;´_ゝ`)「えっ? いいのか?」

( ‘∀‘)「いいよ! ただ、"今は、聞いてなかっただけ"だからな?」

( ´_ゝ`)「……」

( ‘∀‘)「"なかったことに"は、今しか受け付けねーぞ? ……"聞かなかったことに"でいいのか?」

( ´_ゝ`)「……ああ」

( ‘∀‘)「ならよし! いずれちゃんとしたTAKE2を待ってるぜ!」

( ´_ゝ`)「俺、かっこわりぃなぁ……」

( ‘∀‘)「ガハハ! そうだなぁ!」

( ゚∋゚)「(小声)流石にカッコ悪すぎるっすよね、何でそのタイミングで言い出したか意味不明」

(´・ω・`)「(小声)その上聞かなかったことにとか何言ってんのかと思いました」

( ´_ゝ`)「聞こえてんよ」

740 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:07:46 ID:woFwOlXE0

(´・ω・`)「さて、お話が一区切り着いたところで。お二人に切り札の説明をしておきましょうか」

( ´_ゝ`)「あっはい。頼む」

( ‘∀‘)「ん? 他にも何かあんの?」

( ゚∋゚)「切り札っすか?」

(´・ω・`)「登良さんの家での会話でもちょっと出て来た"札"です」

( ‘∀‘)「あー、そういえば何のことだろうと思ってたんだよな」

( ゚∋゚)「そっすね」

(´・ω・`)「簡単に言えば魔術を封じたお札で。魔術を使えない人でも使うことが可能です」

( ‘∀‘)「おー」

( ゚∋゚)「そんなものがあるんすね」

(´・ω・`)「なのでいくつかの用途の札を渡しておきます。まず――」



 ―――。

741 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:08:21 ID:woFwOlXE0

('A`)「戻りましたー」

( ´_ゝ`)「む、どうだった?」

('A`)「無事に移譲できました。必要な時にちゃんと操作できるかは……俺次第ですけど」

(=゚д゚)「ま、問題ないじゃろう。簡素な構成じゃからの、大雑把な操作で十分じゃ」

('A`)「パニックとかにならなければ、ですね」

( ´_ゝ`)「それこそ大丈夫っしょ。ドッくん恋愛以外では見かけによらず強心臓だし」

('A`)「そうですか……?」

( ´_ゝ`)「そうだ。今ここにいる時点でな」

(´・ω・`)「ふっ、違いないですね」

( ゚∋゚)「そっちも終わったなら一息つけそうっすね。飯でも食っときます?」

( ´_ゝ`)「そうするか。アルファ米とかの保存食はかなりの量持ってきたし」

( ゚∋゚)「先輩のことだから食料は全部ラーメンかと思ってたっす」

( ´_ゝ`)「まあ俺はラーメン一択だが」

('A`)「えぇ……?」

742 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:08:54 ID:woFwOlXE0

( ´_ゝ`)「こっから先は修羅場だからな。みんなも好きなもん食っといてくれ」















  Case13「混沌の極点」
  Day3A「虎穴の前の静けさ」

                          To be continued...

743 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/02(木) 20:09:29 ID:woFwOlXE0
今回はここまで

744名無しさん:2025/01/02(木) 22:32:31 ID:.Sr1VuXA0
あけおめ乙

745名無しさん:2025/01/03(金) 10:00:05 ID:pF9Y2prM0
乙乙あけおめ
チャーシュー麺久しく食べてないな。美味しそう。
3時間かけて敵の近くまで行くのめっちゃ怖いけどテントが本格的で格好良い

746名無しさん:2025/01/04(土) 18:58:37 ID:bX61m.W.0
乙!そしてあけおめ!
どっくん成長したねぇ…

747 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:13:12 ID:ejrHGYno0
>>744
リ゚▽゚ リ<l「あけめー!」

>>745
( ´_ゝ`)「実際は最初の区画抜けるのに約3時間だそうだ。やばくね?」

>>746
('A`)「素直に喜べない……」

748 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:13:46 ID:ejrHGYno0
Case13-Tips7 多少無理を通しても
                                                          >'≦≧ッ。
                                                       >'´     `'ヾ}iッ。
                                                    >'´           .ヾi}ヽ
                                                  /           _,,。-‐'''"´
                                          >;;;;\ ̄ ̄ ̄ ̄  〉彡ゞ‐'''""´
                                       >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;i}┐>===ミ_i{/
                                    >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞ=ヽ{             __
                                 >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>ヾ_>'´           >'´  \
                               >ニ≧s。;;;;;彡ゞ'´ ` ̄´          >'´       \
                             >ニ二>ニニヾシ'´            >≦ヾ。      >'´_ノ
                           >ニ二>ニニニゞ'´           、=ッ|\イii,イii、.ヾ。 >'´ >'´
                        >'´  ヾッ。二ゞ'´          i'つi |  |.\.\.ヽ ヽゞ'´>'´
                     .>'´       }iゞ'´           .| ..| |  |   \}i >'´
                  >'´        >´              |、 >''"´ヾム,  ´
                >'´        >'´            ノミi ノヾ>''"´_,,i}ィ'
             >'´        >'´              /  /イ )i´ゝイ''"´
          >二i}ッ、      >'´                / 、/ミ /
       >≦二}、ヾ}iニi、   .>'´                  `"´'''''´
    >≦二ゞ'´、{ムニマムニiゞ'´
  >≦二ゞ'´   弌弐}i'
イニニニゞ'´       Ⅷ}
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749 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:14:20 ID:ejrHGYno0

( ゚∋゚)「銃のメンテっすか?」

( ‘∀‘)「おう。まっちゃんを信用してないわけじゃないけど、こればっかりは自分でしっかりやらないと」

('A`)「流石はプロですね」

( ゚∋゚)「道具の状態は生死に関わりますからね」

('A`)「考えてみれば道理です。俺もパソコンのチェックは念入りにしますもん」

( ‘∀‘)「ドッくんはパソコン使えるんだよな。いやー凄いぜ」

('A`)「えっ??」

( ‘∀‘)「あたしは全然わかんないからなー。兄貴が教えてくれようとしたこともあったけど匙投げたし」

('A`)(あの人が匙投げるのは相当だなぁ)

( ゚∋゚)「俺の中でパソコンと言えば累次先輩なんだけど。教えて貰ってたりする?」

('A`)「あー、前にとあるサーバー構築の時にちょっとだけ。バイト始めた時は入院されてたんで……」

( ゚∋゚)「あー……そうか」

( ‘∀‘)「早くよくなるといいけどな。まっちゃんも結構思い詰めてたみたいだし」

750 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:14:53 ID:ejrHGYno0

( ゚∋゚)「そりゃそうっすよ。二人で三人みたいな感じだったっすからね」

('A`)「? 二人で一人の間違いじゃ?」

( ゚∋゚)「いや。一人でも一人前なんだけど、二人揃うと出来高1.5倍くらいになるんだよね」

( ‘∀‘)「あー、なんとなくわかる。まっちゃん弟君いないからショボクレてたもん」

( ゚∋゚)「できれば、幻滅はしないであげてほしいっす」

( ‘∀‘)「冗談。オバチャンむしろ惚れ直したわ」

( ゚∋゚)「えぇ……?」

( ‘∀‘)「そんな状況でも強がってみんなを引っ張ってく。ちょっとカッコよすぎない?」

('A`)「わかります」

( ゚∋゚)「……そうっすね」

( ‘∀‘)「だろ? ……本当にあたしなんかで良いのか、ってのは正直な心境だよ。まっちゃんカッコよすぎる」

('A`)「いや、御前さんほどカッコイイ女性もそうそういない気がしますけど」

( ‘∀‘)「……そうか?」

( ゚∋゚)「そうっすね。出会うタイミングとか色々違えば惚れてたかもしれないっす」

751 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:15:28 ID:ejrHGYno0

( ‘∀‘)「「えっ?」」('A`)

( ゚∋゚)「あ、言っときますけど深い意味はないっすよ。俺は俺で婚約者いますし」

( ‘∀‘)「うぇっ? いやそれも初耳なんだけど」

( ゚∋゚)「言ってないっすからね」

('A`)「それじゃ独り身は――」

(;'A`)「あっ!?」

( ‘∀‘)「ん、どうした?」

(;'A`)9m「結界に反応ありました。方角はあっち、敵意なし」

( ゚∋゚)「ん……それは」

( ‘∀‘)r=≡=
     ジャキッ

(;'A`)「……覚えのある魔力です。これは――」



 ―――。

752 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:16:01 ID:ejrHGYno0
【拠点】
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| |_((_|  | |_((_|   | |_ノノ__」   |  |       |      |//////|    |    |
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753 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:16:34 ID:ejrHGYno0

( ‘∀‘)r=≡=

\(;´ー`)/\(;=゚ω゚)ノ

(;´ー`)「おいおい、マジかよ」

(;'A`)「刑事さん!」

( ‘∀‘)r=≡=「……本当に本物?」

(;'A`)「……刑事さん! 俺の好きな人、知ってますよね!?」

(;´ー`)「ン……ヌケド店員のクール系美人だよな? アルバイトのプロフェッショナルを自称している」

(;=゚ω゚)ノ「黒髪ロングの店員さんです!」

('A`)「あっ、本物です」

( ‘∀‘)スッ

( ‘∀‘)「警察?」

('A`)「です」

(;‘∀‘)「ふぅ〜……緊張した」

(;´ー`)「こっちの台詞だ」



 ―――。

754 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:17:08 ID:ejrHGYno0



                         jI斗一    ̄ ̄  `
                     ア゚    ,.,           `'≪
                     ア゜     ~"寸     〝〟
                     ,'    ,イ   ア ヽ
                   i    {{    ゝ '   ノリ      _jI斗‐━ァマ
                     ¦   ゞー__  。o 彡''  f^''"~     j!  ',
                  ‘, _,, ...__ ・ ̄         ',      {   j}
                    ¦ ,ィ   ~"''≪       ゛、_rf(  ̄~"''ゝ。'
                  _У       `寸          ァ(
                   / ';     ,, r‐  ',       _,xく
         _j幺ェェォ__イ__,:ノ. r㎡_       ア_幺孑ヤ升
       ,,。*''“゚      j´。厂゛>、  うぅ==七"
    ,ィ'”    ..: : '⊂⊃ ノo゚イ .   寸
   〃  . : '       χ イ{  ゛ :.   マ
   {{ .0o 。  ゜  ζ δ  ゚  :. リ
   “t。  ゚    c。 λ .。廴   s  ;,ィ(、
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755 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:17:42 ID:ejrHGYno0

( ´ー`)「ふぅ、人心地ついたぜ」

(=゚ω゚)ノ「ですねぇ」

( ‘∀‘)「正直すまんかった」

( ´ー`)「いや、状況を聞いた上では妥当な判断だったと思うぜ」

(=゚ω゚)ノ「そうですね。撃たれてないから言えることですけど」

( ゚∋゚)「見てるこっちもヒヤヒヤしたっす」

('A`)「場所は教えてましたし、それを伝達しておくべきでしたね……」

( ‘∀‘)「いや、それ知ってても同じ対応したけどな?」

( ´ー`)「だろうな、今も気を抜いた風で警戒は解いてない。できるな嬢ちゃん」

( ‘∀‘)「嬢ちゃんって歳でもないけど。おかしな動きがあれば撃つよ」

( ゚∋゚)「警察手帳も本物だったっすけど」

( ‘∀‘)「本物奪い取って来たかもじゃん?」

( ´ー`)「ありえる話なのが情けねーなおい。まあ、縛るなりなんなりしてくれても良いぞ」

( ‘∀‘)「流石にそこまではなー」

756 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:18:15 ID:ejrHGYno0

('A`)「それで……刑事さん達はどういったご用件で?」

( ´ー`)「許可が下りたんでな、加勢に来た」

(=゚ω゚)ノ「署長はだいぶ無茶したみたいですけどねぇ……」

( ゚∋゚)「えっ? 神奈川県警ですよね?」

( ´ー`)「ああよ。本来なら警視庁が動くところだな」

(=゚ω゚)ノ「警視庁はオカルト面ではどうしても守りを疎かにできないですからねぇ……」

('A`)「……宮内庁の意向、ですかね」

( ´ー`)「詳しい経緯は知らねーよ、憶測レベルだな。なんにせよ俺らが抜擢されたわけだ」

(=゚ω゚)ノ「教授も静観ですけど、逆に言うと筆府に戦力留め置いてますからねぇ。筆府は何とかなるという判断かと」

('A`)「行政機関にあるまじき希望的観測すぎて泣けてきますけどねぇ……」

( ´ー`)「ぐうの音も出ん」

(=゚ω゚)ノ「ですねぇ……」

( ゚∋゚)「リソースがカツカツなのはどこも同じですね」

('A`)「警察も大変だ……」

757 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:18:50 ID:ejrHGYno0

( ´ー`)「ま、俺ら公僕が来たからには。いざとなったら俺らが体張る」

(=゚ω゚)ノ「皆さんはもう少しリラックスして頂いても大丈夫ですよ」

( ‘∀‘)「いやー、そうもいかんでしょ」

( ゚∋゚)「俺も公僕ですしね、非番っすけど」

('A`)「魔術師も一人くらい必要でしょう?」

( ´ー`)「そう言うんじゃないかとは思ったがな」

(=゚ω゚)ノ「ですねぇ」

( ‘∀‘)「でも、実際助かるわー。何かあったら6割がた駄目だろうなと思ってたし」

( ゚∋゚)「生々しい数字やめてください。でもこれで、6割がた大丈夫かもしれないっすね」

('A`)「魔術師は相変わらずワンオペですけどね」

( ´ー`)「魔術師の応援もじきに来るぞ」

('A`)「えっ?」

(=゚ω゚)ノ「やっぱりあれなんですよ、流石探偵。人望が凄い」

( ´ー`)「多少無理を通してでも力になりたい、そう思わされるくらいにはな」

758 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/07(火) 00:19:23 ID:ejrHGYno0
本編はもうちょいお待ちを

759 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/09(木) 23:52:26 ID:2gXAFDLc0
Case13-Day3B 進捗80%

760 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:29:21 ID:1.9LjSAM0
前回のあらすじ
・ワシは登良義行。修行の傍ら、特課の外部協力者などしておる
・実際かなりでかい石灰鉱山跡ですね、素人がうっかり入ったら迷って出てこれないでしょう。
・(小声)流石にカッコ悪すぎるっすよね、何でそのタイミングで言い出したか意味不明


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 |  流石だよな、俺ら  |
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  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
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   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

761 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:29:55 ID:1.9LjSAM0
Case13-Day3B
        |        |  :::|   |      |     | |   /: : |/|/:/  /     /:  /: : :/: :/.:.:.:.:.:/: : ::/.:.:::::
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狄小viviviv,,,;; ; ; ; ; ; , ,   . . : : :, :, : : . .       . . : : : : :, :, :, :, : : : : {  . ...::;;;{    }: : }ハ: : : //////; ; ; , , ;
狄水狄狄爻Xx;';';';';' ;' ; ,  :, :, : : : :, :, :, : : : : : : : :, :, :, :, :, :, :, :, :, :, : `¨¨¨¨´ 乂__,_,,,ノ;;;,,},,///////;:;:;:;:;:;: ; ;

762 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:30:30 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「ここが坑口か……」

(´・ω・`)「いかにもって感じですね」

(=゚д゚)「星野殿。案内をよろしく頼む」

( ’▽’)「はい」

( ´_ゝ`)「いよいよか……」

(´・ω・`)「まあ、例の場所まではそんなに緊張せずとも良いでしょう。プロの案内ですし」

(=゚д゚)「あまり緩みすぎるのもよくないがの」

( ´_ゝ`)「そん時は登良さんが締めてくれ」

(´・ω・`)「昆布締めでいいですか?」

( ´_ゝ`)「昆布締めでも酢締めでもねーしマスターでもないが」

(=゚д゚)「ふっ、良い塩梅にほぐれたようじゃな」

( ´_ゝ`)「たすかる。……さて、星野さん。頼むぜ」

( ’▽’)「じゃあ、早速入っていきますね」

763 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:31:03 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道】
      ;;;;;;;,,;;;;;;;,/      ―.'.'.............,! 、 "    ノ   ,,-、  、 i,__ii,_i,-''゙i,   i_,、-ー''゛!、 ミ゙ィ.
   .ゞミ ノ"''ー-、,_i   ,/''-,i_,ii__,i !ニ 」, '、,,し‐''冖'''''"、..-"  .`'--' ニ=,-ー'゛(,  i゙  ゙i   ゙i l
   l /   /  ゙i  ノ"'ー-,=ニ 」, i゙\   .,,ノ゙' 、,,し‐''  `'ー..,_,゙i ゝ,  ″、.| _,..-.゙ー ゙i l ゙i
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764 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:31:37 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「うおー……こりゃ凄え」

(´・ω・`)「下に線路通ってて、いかにも鉱山って感じですね」

(=゚д゚)「ふむ……現時点では魔術的にも変わったところはないのう」

( ’▽’)「ここらへんは概ね安全なので、サクサク行きましょう」

( ´_ゝ`)「最初の関門が数百メートル先だったか」

( ’▽’)「です。あそこは素人にはなかなか……まあ皆さんの身体能力なら大丈夫だと思いますけど」

(´・ω・`)「うっかり壊さないかだけ心配ですね……」

( ´_ゝ`)「それだけは勘弁」

(=゚д゚)「安全策を取るなら、先に拡張するべきじゃろうな」

( ´_ゝ`)「無理矢理通ろうとして支えを破壊しちまったら最悪だからな……」



 ―――。

765 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:32:11 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道 崩落地点】
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   .ゞミ ノ"''ー-、,_i   ,/''-,i_,ii__,i !ニ 」, '、,,し‐''冖'''''"、..-"  .`'--' ニ=,-ー'゛(,  i゙  ゙i   ゙i l
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766 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:32:44 ID:1.9LjSAM0

(;´_ゝ`)「うわっ、こりゃあ……!」

(=゚д゚)「殆ど天井まで土砂で埋まっておるの」

( ´_ゝ`)「えっ、星野さん普通にここ通ってんの?」

( ’▽’)「そうですね、ちょっとキツいポイントではありますけど」

( ´_ゝ`)「言葉が出んな……」

(´・ω・`)「あー……念のため、ちょっと拡げて貰った方が良いかもしれません」

( ´_ゝ`)「そうしよう。マスターの体格には厳しそうだし、うっかりで天井崩されたらたまらんからな」

( ’▽’)「くれぐれも慎重にお願いしますよ?」

( ´_ゝ`)「無論」

(=゚д゚)「ワシも手伝った方が良いかの?」

( ´_ゝ`)「いや、俺一人でやる」

(´・ω・`)「下手に複数人でやるよりその方がよさそうですね」

( ’▽’)「拡げ方指示するのでその通りにお願いします」



 ―――。

767 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:33:17 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道 崩落地点】
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768 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:33:52 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「こんなもんか?」

(=゚д゚)「うむ、十分じゃろう」

(´・ω・`)「ありがとうございます」

( ’▽’)「いやー早いですね、それに指示した通りの正確さ。流石です」

( ´_ゝ`)「感心してないで進むぞ。まだまだ序の口だろ?」

( ’▽’)「あ、はい。そうですね、行きましょう」



 ―――。

769 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:34:26 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道】
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...   :::;;;/''''--;;;,,,,,;;;;-''";;;;;;;;ヽ    ......:::::;;;;;;;;i'''--;;,,,,;/_,, ー-、    ゙̄"    ゙̄"   .´   `
...  :::;;;;;;l  ....:::;;;;;;〉--''''""''''--、,,.........::::::;;;;;;;;/...:::;;;;;;/      `    .‐―ー.  .‐―ー.   ^''
....  :::;;;;i  ...:::;;;;;;/   ......:::::::;;;;;;ヽ_,,,;;;--;;,,,i.::::::;;;;;;;〉    .^''
.....  ::::;;〉 ....:::;;;;;;;i      ...:::;;;;;/ ....::::;;;;;;〉::;;;;-‐                ,,,,,..-― .,,,,,..-― .
.  :::;;;;/ .....:::::;;;;;/     .....::::;;;;;;i.....::::::;;;;;;/""    ..,,,,,..-― .     .´     .´
... :::;;;;〉""'''''--;;;,,     .....:::::;;;;;;;〉::;;;;;;-""     _,, ー-、    ゙̄-丶    丶       _
..::::;;;;;/  .....::::;;;;;;;ヽ,, ........:::::::;;;;;;;;/"""‐                 , ーゞ  ,..-.ーゞ  ,.-/三/
''''--;;,,,   ......::::;;;;;;;〉--''''"'''-、''"                .、    . _,  .       |        ̄/
... :::;;;;ヽ  .....::::;;;;;/   ....::::;;;〉      _,, ー-、.. _,, ー-、    ゙̄"   .´   __ /  /
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...  ::;;;〉....:::;;;;;;;;〉"........:::;;;;;;;;i"         、.^''       ^''               ̄/  / ̄ ̄
... :::;;;;;l;'''-;;,,,;;--;;;,,__;;--"" _,, ー-、    ゙̄"   .´    ´゛      ´..___/  /__
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770 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:34:59 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「いやーヤバいなこれ。たかが数キロがこんなに遠いとは」

(=゚д゚)「確かに、距離感覚が地上とは全く違うのう」

( ´_ゝ`)「支えの木が散乱しまくってるのがほんとホラーだわ。さっきなんて木片が山になってたし」

( ’▽’)「支保杭ですね。崩落を防ぐためのものなので、崩れてると割と黄色信号ではあります」

( ´_ゝ`)「ちなみに赤信号は?」

( ’▽’)「支保杭が大きく歪んでるのは特にヤバいです、現在進行形で崩落してる状態ですからね。
      あとは露出してる岩の状態とかでの判断になりますけど、この坑道は特に崩れやすいところは金属板で覆ったりしてるので、
      赤信号レベルはつい先程の二ヶ所目の崩落くらいです」

( ´_ゝ`)「なるほどな。……って普通に赤信号渡ってるんだが?」

(´・ω・`)「確かにあそこ、金属板で覆われてましたね。突き破って崩落してましたが」

( ’▽’)「あそこ、帰れるかは毎回不安になります。通り抜けてる間の崩落は確率的に低いですけど、
      通り過ぎた後の崩落は滞在時間の関係上確率跳ね上がるので」

( ´_ゝ`)「いや酔狂だなほんと。すげーわ」

(´・ω・`)「流石に同意します」

(=゚д゚)「ワシは少々親近感を覚えるな。ワシらの修業とはある意味そういうもんじゃからな」

( ´_ゝ`)「修験道もヤベえ……」



 ―――。

771 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:35:33 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道 崩落地点】
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772 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:36:07 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「既に3時間近いが未だ一本道、そしてまた崩落」

(=゚д゚)「なかなか良い精神修行になりそうじゃ」

( ´_ゝ`)「まだ心折れるほどじゃないが、かなりしんどいな……」

( ’▽’)「一本道最後の関門です。ここは拡張しなくても大丈夫そうですね」

(´・ω・`)「ええ、通れると思います」

( ´_ゝ`)「くれぐれも慎重に頼むぞ。絶対だぞ」

(´・ω・`)「わかってます」

(=゚д゚)「体が大きいというのも難儀じゃな」

( ’▽’)「細身だとこういう時に得なんですよねぇ」

( ´_ゝ`)「いや、普通はこんな状況ないけどな……」



 ―――。

773 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:36:40 ID:1.9LjSAM0
【A区画 坑道】
      ;;;;;;;,,;;;;;;;,/      ―.'.'.............,! 、 "    ノ   ,,-、  、l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
   .ゞミ ノ"''ー-、,_i   ,/''-,i_,ii__,i !ニ 」, '、,,し‐''冖'''''"、..-"  .`'--'l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l
   l /   /  ゙i  ノ"'ー-,=ニ 」, i゙\   .,,ノ゙' 、,,し‐''  `'ー..,_,゙i l              l
   / l / ー゙.-..,_ レ″  ,ゝ i゙\   .`i.、"゛^'‐'''"´__,、_l」..:========================= !;,
  ,;! .] | ノ   l j  〉   `7   、   ,.ゝ ヾ;;;;;;;;;;;-ヘ   7  |.| |.| |.| |.| |.| |.| |.| |.| |.|ソ.,_
   _,.ソ li|    ´ ノ     :!、   ,.!  i/  ;;;;;;;;;;;;;;;;; 〉 〈  二二二二二二二二二二二二 ,.l゙
   ゙l、 ノ゙  ,ソ  .}  〉   | !  i| j }   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;  !  〉 l.、;;;;|| : ::::::::::::::::::::::://|、. "゛
  "゛ .、 "´    ゝ ,ゝ    | j`'i   〉   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;-.L_/   ,!;;;;||:::::::::::::::::::::://|| {
   }  j .、   /  」    `'i   〉   ;;;;;;;;;,,,,,,ニ .,.  ゙i 」 i  ..|| ::::::::::::: // ::::|| .
  .  '"  }  ,!        /   i 」 /,,;;;;..,, 二二    :.゙i 」,  ||::::::::::://:::::::::::|||
   |!  |  .l   j   7    ,ゝ   ,」 /.:  ―――― .::..\l  ,r'|| :: //::::::::::::::: ||
   |、.j   .ヽ   .}    `ヽ  l/..::.  ―.'――',―  :...:.: '.....||//::::::::::::::::::::::||'`l,
   ,l`'く    /    .!       | ,=' :.:...: ―.'.'――-',',―:.:.......:.. ; |//::::::::::::::::::::::: : ||
     .}  ノ    ,ノ    :/_ゞ;;:.:.:.......:.:―.'.'――――',',.:::::::::.:.. : //::::::::::::::::::::::::::::::: ||,.''
  ''、  ゙'ー、    ,.、 ,._,-'::::::::::::...:.:::::::::..'.'―――――..',',― ................:::::::゛ゝ ゛;.   i''´  / 、
  、 \  `''i   .;" ゝ":::::::................   ――――――=.',',―..  ......:,,. . ,,,::::::::::゛''-,,_  ,r'  ,.
 、 ヽ  _,,-''"::::::::::,,, . .,,:......     ―――――――.............、,r'.!.゛ ⌒゛' ゙i...:::::::::::::゛''!  !.

774 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:37:15 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「むっ、何かでかい構造物が見えて来たぞ」

( ’▽’)「ホッパーですね。上から落とした鉱石を鉱車に積み込むための機械です」

( ´_ゝ`)「ほう、これがそうなのか。現地で見ると雰囲気違うな」

(´・ω・`)「……用途的にちょっと危なそうですね」

( ’▽’)「はい、廃坑では壊れている場合が多いです。これは直近大丈夫そうですが、崩壊しているものや寸前のものが多い」

( ´_ゝ`)「うへー、なるべく遠くを歩いた方が良いな」

(´・ω・`)「皆さんなるべく僕の近くにいてくださいね、何とかするので」

( ‘∀‘)「……何なら普段より安心感ありますね。不意の崩落なんてどうにもならないですから」

( ´_ゝ`)「そりゃそうだ。何とかなる方がおかしい」

(=゚д゚)「とはいえ岩盤ごと落ちてくるようなレベルじゃと流石にどうかの」

(´・ω・`)「パッと見無理そうなら皆さん抱えて退避しますよ」

( ´_ゝ`)「とても頼もしい」

( ’▽’)「ですねぇ」



 ―――。

775 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:38:13 ID:1.9LjSAM0
【B区画 坑道】
      ;;;;;;;,,;;;;;;;,/      ―.'.'.............,! 、 "    ノ   ,,-、  、 i,__ii,_i,-''゙i,   i_,、-ー''゛!、 ミ゙ィ.
   .ゞミ ノ"''ー-、,_i   ,/''-,i_,ii__,i !ニ 」, '、,,し‐''冖'''''"、..-"  .`'--' ニ=,-ー'゛(,  i゙  ゙i   ゙i l
   l /   /  ゙i  ノ"'ー-,=ニ 」, i゙\   .,,ノ゙' 、,,し‐''  `'ー..,_,゙i ゝ,  ″、.| _,..-.゙ー ゙i l ゙i
   / l / ー゙.-..,_ レ″  ,ゝ i゙\   .`i.、"゛^'‐'''"´__,、_l」..:イ;;;;   7´   〈  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ,;! .] | ノ   l j  〉   `7   、   ,.ゝ ヾ;;;;;;;;;;;-ヘ   7  7;;;;;;; ,.!:     (, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   _,.ソ li|    ´ ノ     :!、   ,.!  i/  ;;;;;;;;;;;;;;;;; 〉 〈   /;;;;;;;;! |   〈  {. ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   ゙l、 ノ゙  ,ソ  .}  〉   | !  i| j }   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;  !  〉 l.、;;;;;;;j |    ゝ, ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  "゛ .、 "´    ゝ ,ゝ    | j`'i   〉   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;-.L_/   ,!;;;;;;i'´    」   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   }  j .、   /  」    `'i   〉   ;;;;;;;;;,,,,,,ニ .,.  ゙i 」 i   \        !,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  .  '"  }  ,!        /   i 」 /,,;;;;..,, 二二    :.゙i 」,   ゝ,    7   j ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   |!  |  .l   j   7    ,ゝ   ,」 /.:  ―――― .::..\l  ,r'´    {.   ,; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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     .}  ノ    ,ノ    :/_ゞ;;:.:.:.......:.:―.'.'――――',',.:::::::::.:...::::::::::::'-,_., 、.,; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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776 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:38:47 ID:1.9LjSAM0

(=゚д゚)「むっ、分岐か」

( ’▽’)「ここから分岐が沢山あります。迷ったらまず出られないので、皆さんくれぐれもはぐれないように」

( ´_ゝ`)「こえー……」

(´・ω・`)「逸れなければ良い話です」

(=゚д゚)「最悪逸れても、まあ何とかなるじゃろう」

( ´_ゝ`)「二人とも流石だな。そこまで怖いもの知らずにはなれねーわ俺……」

( ’▽’)「油断はしないでください。突然足元が崩れて幾トンもの岩石とともに数百メートル真っ逆さま、なんてこともありえますから」

(´・ω・`)「すみません、気を引き締めます」

(=゚д゚)「うむ、少々緩んでおったかもしれん」

( ´_ゝ`)「頼むぜ。更には急な襲撃だってありえるんだからな」

(´・ω・`)「そうですね」

(=゚д゚)「そこに対しては気を張っておるが、今のところ変わった様子はないの」

( ´_ゝ`)「なによりだ。引き続き頼む」



 ―――。

777 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:39:20 ID:1.9LjSAM0
【B区画 坑道】
        __,  〈  ..:::::j <___j /  、::::
       f__ノj   ー=≦      }     \:::::
         ̄ __         ー 、__.ィ厂.:::
         /: イ=- _                、_
        ___l/ニl=--: : ̄ ─ _        -...、
     / /-ニニlニ===--: : : : : :  ̄ ‐┐{_ ...::::j
     i r<ニニニニlニニニニ===--: : : ://li    ̄
   /| | . .  ̄ -=ニニニニニニニニ/ . :l  li
  _ : :| | : : : : : . . .  ̄ -=ニニ//l: :ll  li
  二 | |: : : : : : : : : : : : . . . ̄ | l  l: :ll  li
   ̄ | |: : : : : : : : : : : : : : : : : | l  l: :ll  li
  : : : ‐ -=ニ:_: : : : : : : : : : : : :| l  l: :ll  li    _
  ニ=- _7´ `ヾー=ニ _: : : : : :| l  l: :l|/. _ /: :>
    -= { O ノ .. _ 7 ¬=ニ l  |/ニニニ=- .
      ゝ ー彡=ニニニ{  O  } ‐ ´ / ̄: .-=二
      l{: :r:^: :/  ̄:乂_ ノ二=- ´: _: :/: : : :
       ̄ーl{ : : i/      ̄  -=ニニニ=- .∠
   ....::;        ̄        r'^: : /  ̄> -=ニニ
    ̄                 <{: : r:^ /    ̄
      __              ー一
     f´rク}    r ─:.、        r冖::;、
      ´     〈  .::j「         ¨¨´

778 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:39:54 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「いやマジで分岐だらけだな。あの地点からツリー状に広がってるのか?」

( ’▽’)「今までの調査でわかってる限り、そうです。大多数は途中で閉塞してますけどね」

(´・ω・`)「数少ない閉塞していない分岐を進んでいくわけですね」

( ´_ゝ`)「む、これは……トロッコか」

( ’▽’)「グランビー鉱車ですね。動力のない荷台で、当時はバッテリーロコに牽引されていたものです」

(´・ω・`)「随分と古いもののようだ。博物館みたいですね」

( ’▽’)「まさにそれが古い廃墟の魅力ですね。そういった古いものが博物館と違い、当時のままに留め置かれている」

( ´_ゝ`)「なるほどな。確かにロマンは感じる」

( ’▽’)「ここの廃坑はそういった遺構は密度薄めなんですけど、なにしろ広いから見どころは沢山あります」

( ´_ゝ`)「観光ツアーのつもりはなかったんだが、ガイドが優秀すぎるな」

(´・ω・`)「確かに、かつての光景に想いを馳せてしまいますね」

( ’▽’)「気に入ったなら今度お誘いしますけど」

( ´_ゝ`)「それは遠慮しとく」

(´・ω・`)「……考えておきます」



 ―――。

779 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:40:28 ID:1.9LjSAM0
【B区画 坑道】
│ .l  'i   |  !│ .l  'i   |  !   ′ i' .|   .!  j  ,  .,i'1  .|  l .|  ! ; i′ i' .|   .!  j  , /  /
.l゙ .i,!  .!  .|.l'  .l゙ .i,!  .!  .|.l'   、   .l   、 |  l  .|   l !   l   !  l  l   .l   、 |  l  .| l  /
.! l}  .!  | !  .! l}  .!  | !   l ...|   | .!   !  ! .  !|  .l゙   !  .「  l゙, ...|   | .!   !  ! ."  !
  |,!     |   /|,!     |   / l  .〉  | .| 「 .!,," .iト    |.ll  !   .,!    ."l  .〉  | .| 「 .!,," .iト
  ″  .,     ,! ″  .,     ,! .]/│ .|  ゙  l ,! .l l   !."! l .!  ,!  !  |,/│ .|  ゙  l ,! .l l  i
 ri    |     ″ri    | |  !   ′ i' :!   ",! .l ."  ,ゝ|!  ゙ .; .!.、 l   │ l゙  ,!:!   ",! .l ." .!
 .l! l.  .l, .,!  、 .r、、   .|.l'   、   .l   γ~’” ̄\/ .!  ., .} |│ l   l゙ l  ".!  l .、.!  !、 .l !
 .|  .l  ,! .l゙.! .,!  !  .゙l、  | !   l ...|   /      ヽ.!、 !  .!  | .! .l .!    │    l .| !.ゝ .!l゙.,.〉 ′
. i ′│  ! ."" .,! .!   .ヽ、 |   / l  .〉  ,,l}        l . l }  !  .ゝ,!    ! /   .! ! !  .ネ !   |
 !  !  !  ` ヽ ~|  .  | 、  ,! .]/│ /          l  ! ! l.゙   )、   .! .|.  1l゙  !  .,リ  j !
 ! ! |  ゛    .゙l. 」 .|  .l;;i.l、  ″ '|l゙  ,!:          /゙l ネ .;;.! i   .}i、  .! .,!|  ,!  l │l  .| !
.'i. .".!'、   │ .|゙!|  |  .!  `-.     ill         │.l  l、 |.| .l   .l!l i   !1 /  、  !  !, l゙‐ !
 l,  .l l 、  |  ! . l l., 、  l   ミ'-.  j          ] |   ヽ ./l   .ヽ|.l   !; .!  .|  !   | │
  .!  " ゙'│ "  ! .| ."l  !  l 、 | 、 \          l.!.! ! 、 .゙t、′    .! .!  .!"| .|; " ! 、  !  |i
  .!    |.l     |  .!、 .! .! .| .ゝ ! .l .l 、 ヽ       l.,.l′.l .! .; ゙゙゙.l、`'ー..__   !  !.゙"   " .l.i   ,!|
 │  i ゛|  !  .|_  .!ヽ゛ ‘ .|.! │ ` 〉 .!  !三三三三三 l │.1 .".! .|  .l i  | ,ヽ、 !    :! .、  ".l  ./ l 、
  .! .,  .!    |.!   l  l.゙li_._,, --,,,,゙,,.... -――┘三三三三三 ゙'''''"´゙'''―‐'''''ー|. !.、,!.l .、ヽ.|    ! .l     │. ′
l │.! .、  .l゙,! _,.__,.l._./   = ─二 ─ニ─―― ──二  = ─二二  !'゙‐'... l  &..,,,_、 .|   i  .!│
゛  .゛ ...l,, -¬" __  -   ニ     ――  __ ─二 ̄ ̄  __    ―   ̄ ̄`'-、l、 |  ゛ |

780 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:41:01 ID:1.9LjSAM0

( ’▽’)9m「あっちの横穴はホールに繋がってます」

(´・ω・`)「どれ……うわ、これは凄い」

( ´_ゝ`)「でかいな。ここ降りてくのか?」

( ’▽’)「まさか。下はそんなに高さないように見えますが、落ちて来た土砂で塞がってるだけですからね」

(´・ω・`)「うっかり降り立つと奈落の底まで、ってなりかねないわけですか」

( ´_ゝ`)「こわー。よく見りゃ下の方に横穴見当たらないし……奈落の底まで行かずとも普通は帰ってこれないな」

( ’▽’)「皆さんなら案外大丈夫かもしれませんけど、どのみちルートではないのでスルーです」

(´・ω・`)「なのに紹介したんですね。本格的に廃坑ツアーになってきてません?」

( ’▽’)「いやー、好きな眺めなのでつい紹介したくなっちゃったんですよね」

( ´_ゝ`)「まあ、多少なら気分転換になっていいけどな。こんな地中にいちゃ嫌でも気が滅入る」

(´・ω・`)「そうですね」

(=゚д゚)「視界も空気も悪いからのう」



 ―――。

781 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:41:35 ID:1.9LjSAM0
【B区画 竪坑】
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _,,,.. -ー: : : :ト、: : : 、: : :.{: : : : :‐-、 : : : :Y: : : :ヽ;_;ノ: :: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :-、: : :/:Y: : : : : : : :ヽ: : : \;_;_;_;_;/\: : : : : : : :/-‐ ''" \: :^'〜 ..,,: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : ,: : ;_;_;_;_;/ : : :|: : : ‐-: : :∠フ― '": : : : `ー--‐, '         :ヽ;_;ノ: : : : : :- 、、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : ,,/″/ : : `ー--' \;_;_;_;ノ: : : : |: : \;_;_;_;_;/\: : : : : : : : |: : : ‐-: : :∠フ\: :-‐ :/  `ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : :ヽ;_;ノ: : : : : :/l: :;/ ー'''"三三三三`ー-┴― '"三三三`ー--‐, '三 \;_;_;_;ノ´三三 ヽ;_;ノ: : : : : :`ヽ、: : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : /'" \: :-‐ :/: |:/三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 " \: :-‐ :/   ヽ: : : : : : : : : : : :
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;_;_;_;_; ' -‐ ''"7/゛三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三\: : : :;/: : :: : : : : :
: : : : \: : :、:.:.:{:三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三`ー; : /: : : : : : : : : :
: : :_; : :ノ: := :Y´三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三` :}': : /: : : : : : :
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: : : -、 : :|:.:ヽ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三:::rァ'、: :〈: : : :
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782 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:42:09 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「うわ、竪穴」

( ’▽’)「これは鉱石を下に落とすための竪坑ですね。かなり下層まで続いてます」

( ’▽’)っ◇



 カツッ...ガッ!...カツーン...コッ............ドン



(;´_ゝ`)「ヒュウ」

(´・ω・`)「100m以上ありそうですね」

( ’▽’)「ここはわかりやすいのでいいですけど、わかりにくいところもあるので気を付けましょう」

( ´_ゝ`)「警告よろしく」

( ’▽’)「もちろんです」

(=゚д゚)「何事も専門家がいるもんじゃの」

(´・ω・`)「ですね」



 ―――。

783 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:42:43 ID:1.9LjSAM0
【B区画 斜坑】
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784 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:43:17 ID:1.9LjSAM0

(;´_ゝ`)「こ、今度は上下か……」

(´・ω・`)「ガイドがいないと絶対迷いますねこれ」

(=゚д゚)「ううむ、想像していた以上に広大じゃ」

( ’▽’)「今回は上層レベルに用はないので下層に向かいますが、上も色々見どころはあります」

( ´_ゝ`)「ほんと酔狂だなあ、改めて」

(´・ω・`)「ん……?」

(=゚д゚)「どうかしたかの?」

(´・ω・`)「何か……少し違和感が」

( ´_ゝ`)「えっ?」

(=゚д゚)「やはりそうか? 気のせいかと思っておったが」

(´・ω・`)「はい。下層の方から何か……嫌な感じがしますね」

(=゚д゚)「うむ。元からあった違和感が少し強くなった……気がする」

( ´_ゝ`)「それは……やはり繋がってるのか」

(=゚д゚)「可能性は高いのう。ここから先はより気を引き締めて行く必要がありそうじゃ」



 ―――。

785 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:43:51 ID:1.9LjSAM0
【C区画 坑道】
      ;;;;;;;,,;;;;;;;,/      ―.'.'.............,! 、 "    ノ   ,,-、  、 i,__ii,_i,-''゙i,   i_,、-ー''゛!、 ミ゙ィ.
   .ゞミ ノ"''ー-、,_i   ,/''-,i_,ii__,i !ニ 」, '、,,し‐''冖'''''"、..-"  .`'--' ニ=,-ー'゛(,  i゙  ゙i   ゙i l
   l /   /  ゙i  ノ"'ー-,=ニ 」, i゙\   .,,ノ゙' 、,,し‐''  `'ー..,_,゙i ゝ,  ″、.| _,..-.゙ー ゙i l ゙i
   / l / ー゙.-..,_ レ″  ,ゝ i゙\   .`i.、"゛^'‐'''"´__,、_l」..:イ;;;;   7´   〈  j l   (, | ]. !;,
  ,;! .] | ノ   l j  〉   `7   、   ,.ゝ ヾ;;;;;;;;;;;-ヘ   7  7;;;;;;; ,.!:     (, `    |il ソ.,_
   _,.ソ li|    ´ ノ     :!、   ,.!  i/  ;;;;;;;;;;;;;;;;; 〉 〈   /;;;;;;;;! |   〈  {.  ソ,  ゙!、 ,.l゙
   ゙l、 ノ゙  ,ソ  .}  〉   | !  i| j }   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;  !  〉 l.、;;;;;;;j |    ゝ, ゝ    `゛ 、. "゛
  "゛ .、 "´    ゝ ,ゝ    | j`'i   〉   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;-.L_/   ,!;;;;;;i'´    」  \    ,.. j  {
   }  j .、   /  」    `'i   〉   ;;;;;;;;;,,,,,,ニ .,.  ゙i 」 i   \        !,  {  ゛'  .
  .  '"  }  ,!        /   i 」 /,,;;;;..,, 二二    :.゙i 」,   ゝ,    7   j   l.  |  !|
   |!  |  .l   j   7    ,ゝ   ,」 /.:  ―――― .::..\l  ,r'´    {.   ,r'.   j. ,.|
   |、.j   .ヽ   .}    `ヽ  l/..::.  ―.'――',―  :...:.: '=, |       !.    ゙i    ン'`l,
   ,l`'く    /    .!       | ,=' :.:...: ―.'.'――-',',―:.:.......:.:.:;;゙ィ_゙i:    (,,    (,  {.
     .}  ノ    ,ノ    :/_ゞ;;:.:.:.......:.:―.'.'――――',',.:::::::::.:...::::::::::::'-,_., 、.,     ,.ー'゙   ,.''
  ''、  ゙'ー、    ,.、 ,._,-'::::::::::::...:.:::::::::..'.'―――――..',',― ................:::::::゛ゝ ゛;.   i''´  / 、
  、 \  `''i   .;" ゝ":::::::................   ――――――=.',',―..  ......:,,. . ,,,::::::::::゛''-,,_  ,r'  ,.
 、 ヽ  _,,-''"::::::::::,,, . .,,:......     ―――――――.............、,r'.!.゛ ⌒゛' ゙i...:::::::::::::゛''!  !.

786 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:44:24 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「かなり下ってきたな」

( ’▽’)「現在行ける中では一番下のレベルです」

       |!l i;|;!.il| !l
  ザ ザ ァl!|゚;l i;i !l i;|!;
      i ;|;!ァ l|;ァ !l i;
     ' ; !i !l i;|゚!; l!;l ァ ァ
     ! ; |!l i;|;!.il | !l    ッ
      . !l!|;li;i !l i; |!;
      ゚。.i l| !l゚;l i|i;
     ゚.': l|!i !l i;|゚!; l!;l  。
   ゚ :  ; |!l i;|;!.il | !l 。'
      i . !l!|;li;i !l i; |!;i;
    :.  l゚。.i l| !l゚;l i|i;i l|
      li;il i;|;;i !l !.il l;i。!l
     <"::'〉;;「:::/::ヾ:,〉:〉

(´・ω・`)「ところどころ水が流れてたりしますね」

( ’▽’)「管理されてない鉱山では地下水が流れ出して下層が水没しがちなんですよね」

( ´_ゝ`)「水没か……流石に水没してるところは通らないよな?」

( ’▽’)「完全水没区画は通らないですね、ここの坑道だとボートとか持ってこれないので」

( ´_ゝ`)「半端に水没してるとこは通るから全員ウェーダー装備なわけね……」



 ―――。

787 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:44:57 ID:1.9LjSAM0
【C区画 シュリンケージ】
: : :}__ト、.\.:}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{:./.、イ__{: : :
: :∧: \.:.:ハk:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::kハ:.:./ :∧: :
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: : :〉¨ヾ:`ヾL,/:.:.:ヾ.:.:.:::::::::::::::::ッ:.:.:゙i,_lッ`:ッ¨〈: : :
厂{ : イ ̄\.:\lニニニニニニl./ ̄イ : }厂
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\ ∧: : }.: l二二二二二二二二二l.{ : :∧ /
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788 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:45:34 ID:1.9LjSAM0

(;´_ゝ`)「うおっ、なんだこれ。天井が見えん……」

( ’▽’)「シュリンケージですね。鉱脈に沿って縦に掘り抜く工法です」

(´・ω・`)「噛まされてる木は何か意味が?」

( ’▽’)「岩盤が閉じないように噛まされている、らしいですけど効果があるのかはよくわかりません。
      どこの鉱山でもやられているので効果があるんだとは思いますけど」

( ´_ゝ`)「あまりにも頼りなく見えるがなぁ……わからんもんだ」

(=゚д゚)「見た目ほど頼りなくはないじゃろう。木を縦に潰すは至難ゆえ」

( ´_ゝ`)「そう言われるとそうなのかもな」

(´・ω・`)「もっとも、今は最早朽ち果てて役目を果たしそうにないですが」

( ’▽’)「ですねぇ。そうは言っても何があるかわかりません、極力触れないようにお願いします」

( ´_ゝ`)「それは了解」

(=゚д゚)「何事もないのが一番じゃからな」



 ―――。

789 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:46:09 ID:1.9LjSAM0
【C区画 地底湖】
////////| /////// /// /三三三三三.`ヾ//////// ./////>-<三三三弍///////,.イ////三
////////| ////// ///.:/.三三三三三三 ::∨/////| ////     `ヾ三三三Y////Y/////:|三
////////! ////∧./∧/ ´ ̄`ヾ:.:.// ̄ ̄ヾ:i/////! !//∧        `ヾ:三.弍////|/////∧三
//////// .////| ∨        `Y:!:      ∨//./ ヾ/                  `ヾ:!,'∨/////!
/////// ./////!           `        `ヾ'’                     ´  ∨////!
////// ,//////                                           ∨///
////∧//////                                             ∨/
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´`´. : : : : :.`´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
 ̄ ̄  ̄ ̄ 三二ニ≡= ―― - . - .、 : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
 ̄ __ ――  二  三三  二ニ二ニ≡x、_: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
_   ― ―  ̄  _   ―  _  ―    `ニ:x、: . : . : .,,-==-、: . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
__    ―   ―   __    ― _  三 ニ弍.x . : '、_ノ `Y人_: ,,<三 三 `ヾ: . : . : .
    __  ―   _     __ -   __  三 >x、 `゙´ _,,≦ `ー 、.x< :ヾj!: . : . : .
_  ―    __     ―       _    __  ー  `ヾ: . : .`ー>=<,ノ`丈_人: . : : .
     _      ー    ――  _   ―     __   `: .、: . : .``ー=―ヾ`ー'’: . : :
- _    __    ___   ―    __  _     ―   `ヾ: . : . : . : . : . : . : . : : :

790 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:46:42 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「こりゃすげぇ……! 地底湖か」

(´・ω・`)「滅茶苦茶でかいですね……まるでラピュタだ」

( ’▽’)「水が青く澄んでて綺麗ですよね」

( ´_ゝ`)「パッと見で超深いから、落ちたらろくなことにならなそうだがな」

( ’▽’)「まあ、死にますねぇ」

(´・ω・`)「流石に装備着けたまま泳げるのは僕くらいでしょうしね」

(=゚д゚)「対処のしようはあるが、そのまま泳げはせんなあ」

( ´_ゝ`)「パニックにならなきゃパージでどうにか」

( ’▽’)「改めて人間辞めてますねぇ皆さん」

( ´_ゝ`)「いや、俺のは至極真っ当な対処法だろう?」

( ’▽’)「ウェーダー装備じゃパニック不可避ですよ、生存ありえないとまでは言いませんけど」

( ´_ゝ`)「そう言われりゃ、普通とはちょっと違うけどな」

(´・ω・`)「生存率9割と1割ってとこでしょう、ちょっとではないですね」

(=゚д゚)「謙遜が過ぎるのも考えものじゃぞ、探偵殿」

791 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:47:15 ID:1.9LjSAM0

( ’▽’)「この先半水没区画を通るので、ここで少し休憩していきましょう」

( ´_ゝ`)「む……そうか、わかった」

(´・ω・`)「ちょうど眺めも良いですしね」

(=゚д゚)「……例の違和感がまた強くなっているのが気がかりじゃがな」

( ´_ゝ`)「そいつは……もう確定だな。絶対何か起こってるし、そこに近づいてる」

(´・ω・`)「でしょうね。確証は得られたので、一度引き返すという判断もなくはないかと」

( ´_ゝ`)「援軍のアテがあれば確実にそうするが。もう少し決定的な何かが必要……そうだろ、登良さん?」

(=゚д゚)「そうじゃな……特課の本隊を動かすには"違和感"では難しい」

(´・ω・`)「……不思議、ですよね。魔力ではないし……」

(=゚д゚)「魔力ではないのか、あるいは……"魔力だと認識できていない"のか」

( ´_ゝ`)「おい、そりゃあ……」

(=゚д゚)「無いとは言い切れん話じゃ。そこまで行くと神の権能の粋ではあるがの」

(´・ω・`)「その発想はなかったですね。そうか、そういう可能性も」

( ´_ゝ`)「……"混沌の何とか"。既に復活している……?」

792 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:47:48 ID:1.9LjSAM0

(=゚д゚)「それは違うじゃろうな。仮に現世に降臨しているとしても、自由に動ける状態ではなかろうて」

(´・ω・`)「同感です。無駄に勿体ぶる意味はありませんからね」

( ´_ゝ`)「と、すると……何らかの儀式により権能の一部を引き出している?」

(=゚д゚)「もしくは、封印が解けかけているような状態か、じゃな」

(´・ω・`)「後者の方が可能性は高そうだ。不特定多数の認識を操るほどの権能、生半な儀式では行使できないでしょう」

( ´_ゝ`)「……そうとも言い切れんな。なんなら先日九州で直面したぞ?」

(=゚д゚)「なんと……」

(´・ω・`)「ああ、そうでしたね……」

( ´_ゝ`)「とはいえ……今それを論じても仕方ないか」

(´・ω・`)「そうですね。憶測の粋を出ませんし」

( ´_ゝ`)「……腹ごしらえでもしておくか」

(=゚д゚)「賛成じゃ。空腹は能力を著しく下げる」

( ’▽’)「ここから難所ですから、丁度いいと思います」

( ´_ゝ`)「おし、んじゃお湯沸かすぞ」

793 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:48:21 ID:1.9LjSAM0
          ________        ⌒ ⌒
        [,―,]______」    (  (   )
      / /           ヽヽ     ///
      / /           ヽヽ    ///
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    |: :  ̄: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |
    | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
     | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
     \,,_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   _,/
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

794 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:48:55 ID:1.9LjSAM0

  ( ´_ゝ`) ズー (=゚д゚) ズー (’▽’ ) ズー (´・ω・`) ズー
  (っ. 川 .o   (っ 川.o    o川 u)    o 川⊂)
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄ `ー―′ ̄ ̄ `ー―′ ̄\



( ´_ゝ`)「「うめぇ……!」」(´・ω・`)

( ´_ゝ`)b「青く澄んだ地底湖を眺めながらのカップメン。最高」

d(´・ω・`)「やはり料理はシチュエーションも大切ですね」

(=゚д゚)「……別に否定はせんが、聊か舞い上がりすぎではないかの?」

( ´_ゝ`)「登良さんもカップメンとか食うんだな」

(=゚д゚)「殺生を厭うは逃げも同然。生物として当然の罪科を受け止められぬようでは悟りはない」

(´・ω・`)「ほう? ……どうも、仲良くなれそうな気がしてきました」

( ´_ゝ`)「宗教は嫌いだし宗教家はもっと嫌いなマスターが珍しい」

(´・ω・`)「個別の哲学にまで昇華されていればその限りではないですよ。そこまで行けば別物ですから」

( ´_ゝ`)「なるほどな。まあ俺も妄信は嫌いだ、なんとなくわかるぜ」

(=゚д゚)「お主らが嫌うは薄弱な精神じゃろうな。まさに強者の論理。無暗に肯定はできん話じゃて」

795 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:49:29 ID:1.9LjSAM0

( ´_ゝ`)「あー……自覚はある」

(´・ω・`)「……そうですね。なんか刺さりました」

(=゚д゚)「自覚しておるなら問題はなかろうがな。社会はそういった人々の営みにこそ支えられていること、努々忘れてはいかん」

( ´_ゝ`)「改めて肝に銘じる」

(´・ω・`)「……最近はどうも、奢りがちで困ります」

(=゚д゚)「お主ほどの力を持つ者としては、十分に謙虚な範囲じゃな。じゃが――」

(´・ω・`)「お察しの通り、歯止めが効かないタイミングが増えていましてね……」

( ´_ゝ`)「むっ、それは」

(=゚д゚)「奢るなら、魔の誘惑に対してこそ傲慢さを通して欲しいものじゃ」

(´・ω・`)「では、ここいらで一品振舞いましょうか」

( ’▽’)「えっ??」

(´・ω・`)「自作の保存食をいくつか持ってきていましてね。組み合わせることで旨い雑炊になります」

( ´_ゝ`)「おっ、そいつはいいな。腹八分目には少し足らんと思ってた」

(´・ω・`)「ふふ、二人前くらいを全員で分ければ丁度よさそうですね」

796 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:50:02 ID:1.9LjSAM0
                          >   ̄ ̄ ̄ ̄  <
                        /              \
                       〈〈   > ──── <   〉〉
                     >::´〉\/ ==    /〉  \/〈`::<
                   /:::::〈   > _____ <   〉::::::\
                  ./::::::::::::::\                /::::::::::::::∨
                  /::::::::::::::::::::::::>....    ̄ ̄     < \::::::::::::::::::::∨
                 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄:::::,... )/ /、:::::::::::::::::::}
                 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ Y´ ̄ヾ 〈::::::::::::::::}
                 /l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |:::::::::::::l }::::::::::::::lv
                 〈. ∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::マヘ _::::::/ /:::::::::::∨ .〉
                 ∨ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:...‐....´::::::::::/ ∨
                 ノ;\  ` <:::::ノヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ´ (ゝ、´ヘ
                 乂 > イ乂 ノ   } ─ --- ─ < ´   < ) ヾ |
                 //ゝゞ``   (________ ><   ヽ  (从
                 // / )      (─从──人)ゝ、 >  ヽ  ∨  ノ
                 ∥ /   (       ソ  ソヽノ     `ヾノヽソ∧  ∨ (
                || |/ ̄\ヽ                     ヾ∨ |ノ / >
                || | ,,,从 \)                     〉|:. |/ /--─┐ ____
              =====|| |=(   `´                   _< |:. |ノゝ人---─´       〉
           l二二二二|| |二)ソへ∠)                丿|  |:. |    乂_ソ从      /
             ,∥ ̄ ̄|| |/≧> >(  /ゝ/\       へ ,∧  |  |:. | ヘヘ   ヘミミミ ̄ ̄

797 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:50:36 ID:1.9LjSAM0

(´・ω・`)「特製・味噌雑炊お待ち」

( ´_ゝ`)「めっちゃ良い臭いしてるな。どれ……」

( ’▽’)「うまっ!」

(=゚д゚)「ほーう、これはなかなか。味噌と魚の濃厚な旨味がたまらんの」

( ´_ゝ`)「うめー、まさか地下でこんなちゃんとした料理を食えるとは。魚はアジだよな? 野菜は……何だろこれ?」

(´・ω・`)「アジの干物と、芋がら縄です。米は干し飯」

( ’▽’)「芋がら縄というのは? 干し飯はなんとなくわかりますけど」

(´・ω・`)「里芋の弦を編んだものを味噌で煮詰めたものです。干し飯は文字通り炊いた米を干したもの。どちらも戦国時代の保存食ですね」

(=゚д゚)「芋がら縄や干し飯はワシも作っておるが、これほど旨いものは初めてじゃ。それに、戻るのが早い。いかなるカラクリじゃ?」

( ´_ゝ`)「登良さんは現代で普段使いか……イメージ通りではあるが。
      しっかし保存食とは思えん完成度の雑炊だ、普通に店で出せるぞ」

(´・ω・`)「シチュエーション補正ですよ。店で出すには香りがいまいち足りてませんね、食感と色味も含めもう一捻りしたいところ」

( ´_ゝ`)「ネギ、シソ、ニラ、ノリ、ショウガ……オーソドックスな薬味でも一段階上がりそうだな、確かに」

(´・ω・`)「です。ただ、どれがベストかは非常に迷うんですよねぇ……」

798 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:51:10 ID:1.9LjSAM0

(´・ω・`)「戻りが早かったカラクリは、アクを出し切るまでガッツリしばいているからですね。
      更に実も蓋もない種明かしをすれば、乾燥がまだ不十分だったのも大きいですが……」

(=゚д゚)「合点が行った。道理で柔らかい食感だったわけじゃ」

( ´_ゝ`)「本来はもっと食感強いのか」

(´・ω・`)「もっとシャクシャクした食感ですね。戻すのにも時間がかかるし、アクもしっかり出る」

( ’▽’)「へぇー」

(=゚д゚)「……ふむ、なるほど。お主は根っからの闘士と思っておったが。……本質は料理人、なのじゃな」

(´・ω・`)「いえ、バーのマスターですが」

( ´_ゝ`)「料理禁止でバーテンダーやるのと、酒類提供禁止で板前やるなら絶対後者取るだろ」

(´・ω・`)「なんですかその究極の選択。どちらも御免被ります」

(=゚д゚)「その心、努々忘れるでないぞ。その想いこそがお主という存在を現世に留める」

(´・ω・`)「ええ、この身が朽ちるまでバーのマスターをやりますよ」

( ´_ゝ`)「おい、聞こえるか? 聞こえたら返事をしてくれ」

( ’▽’)「えっ??」

(=゚д゚)「むっ……?」

799 ◆KDJGUfbY2o:2025/01/11(土) 23:51:44 ID:1.9LjSAM0

(;´_ゝ`)「なっ……!?」















  Case13「混沌の極点」
  Day3B「探検隊」

                          To be continued...

800名無しさん:2025/01/12(日) 00:17:18 ID:BoSEDyos0
乙!!

801名無しさん:2025/01/13(月) 19:37:07 ID:A8Aax7To0
乙!
このメンバーでも危ないってことは坑道って怖いんだな

802名無しさん:2025/01/19(日) 00:36:47 ID:7otD7IqE0
乙乙
地底湖でヒュンしたし芋がら縄で腰に巻いたり荷物縛るのに使うやつだ!ってワクワクした

803 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:37:04 ID:eK2LmuqE0
>>800
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>801
( ´_ゝ`)「はっきり言ってヤバい」

>>802
(´・ω・`)「ワクワクしちゃいますよね」

804 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:37:38 ID:eK2LmuqE0
Case13-Tips7 多少無理を通しても
                                                          >'≦≧ッ。
                                                       >'´     `'ヾ}iッ。
                                                    >'´           .ヾi}ヽ
                                                  /           _,,。-‐'''"´
                                          >;;;;\ ̄ ̄ ̄ ̄  〉彡ゞ‐'''""´
                                       >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;i}┐>===ミ_i{/
                                    >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞ=ヽ{             __
                                 >'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>ヾ_>'´           >'´  \
                               >ニ≧s。;;;;;彡ゞ'´ ` ̄´          >'´       \
                             >ニ二>ニニヾシ'´            >≦ヾ。      >'´_ノ
                           >ニ二>ニニニゞ'´           、=ッ|\イii,イii、.ヾ。 >'´ >'´
                        >'´  ヾッ。二ゞ'´          i'つi |  |.\.\.ヽ ヽゞ'´>'´
                     .>'´       }iゞ'´           .| ..| |  |   \}i >'´
                  >'´        >´              |、 >''"´ヾム,  ´
                >'´        >'´            ノミi ノヾ>''"´_,,i}ィ'
             >'´        >'´              /  /イ )i´ゝイ''"´
          >二i}ッ、      >'´                / 、/ミ /
       >≦二}、ヾ}iニi、   .>'´                  `"´'''''´
    >≦二ゞ'´、{ムニマムニiゞ'´
  >≦二ゞ'´   弌弐}i'
イニニニゞ'´       Ⅷ}
.ヾiゞ'´

805 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:38:13 ID:eK2LmuqE0

( ゚∋゚)「銃のメンテっすか?」

( ‘∀‘)「おう。まっちゃんを信用してないわけじゃないけど、こればっかりは自分でしっかりやらないと」

('A`)「流石はプロですね」

( ゚∋゚)「道具の状態は生死に関わりますからね」

('A`)「考えてみれば道理です。俺もパソコンのチェックは念入りにしますもん」

( ‘∀‘)「ドッくんはパソコン使えるんだよな。いやー凄いぜ」

('A`)「えっ??」

( ‘∀‘)「あたしは全然わかんないからなー。兄貴が教えてくれようとしたこともあったけど匙投げたし」

('A`)(あの人が匙投げるのは相当だなぁ)

( ゚∋゚)「俺の中でパソコンと言えば累次先輩なんだけど。教えて貰ってたりする?」

('A`)「あー、前にとあるサーバー構築の時にちょっとだけ。バイト始めた時は入院されてたんで……」

( ゚∋゚)「あー……そうか」

( ‘∀‘)「早くよくなるといいけどな。まっちゃんも結構思い詰めてたみたいだし」

806 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:38:47 ID:eK2LmuqE0

( ゚∋゚)「そりゃそうっすよ。二人で三人みたいな感じだったっすからね」

('A`)「? 二人で一人の間違いじゃ?」

( ゚∋゚)「いや。一人でも一人前なんだけど、二人揃うと出来高1.5倍くらいになるんだよね」

( ‘∀‘)「あー、なんとなくわかる。まっちゃん弟君いないからショボクレてたもん」

( ゚∋゚)「できれば、幻滅はしないであげてほしいっす」

( ‘∀‘)「冗談。オバチャンむしろ惚れ直したわ」

( ゚∋゚)「えぇ……?」

( ‘∀‘)「そんな状況でも強がってみんなを引っ張ってく。ちょっとカッコよすぎない?」

('A`)「わかります」

( ゚∋゚)「……そうっすね」

( ‘∀‘)「だろ? ……本当にあたしなんかで良いのか、ってのは正直な心境だよ。まっちゃんカッコよすぎる」

('A`)「いや、御前さんほどカッコイイ女性もそうそういない気がしますけど」

( ‘∀‘)「……そうか?」

( ゚∋゚)「そうっすね。出会うタイミングとか色々違えば惚れてたかもしれないっす」

807 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:39:21 ID:eK2LmuqE0

( ‘∀‘)「「えっ?」」('A`)

( ゚∋゚)「あ、言っときますけど深い意味はないっすよ。俺は俺で婚約者いますし」

( ‘∀‘)「うぇっ? いやそれも初耳なんだけど」

( ゚∋゚)「言ってないっすからね」

('A`)「それじゃ独り身は――」

(;'A`)「あっ!?」

( ‘∀‘)「ん、どうした?」

(;'A`)9m「結界に反応ありました。方角はあっち、敵意なし」

( ゚∋゚)「ん……それは」

( ‘∀‘)r=≡=
     ジャキッ

(;'A`)「……覚えのある魔力です。これは――」



 ―――。

808 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:39:54 ID:eK2LmuqE0
【拠点】
.           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄} ̄\
        /           /      /   丶、
.      /           /       /       =- _
    /           /      /           =- _
.  /           /    _/ ___________=- ___
_,∠=-─‐┬‐───┬=ニ二  ̄ ̄| ̄{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|―――|二二ニ==―‐┐
| ___   | __    | r┬‐┐  |  |         | ̄ ̄  |//////|    |.     |
| |_((_|  | |_((_|   | |_ノノ__」   |  |       |      |//////|    |    |
|     │       |         |  |       |      |//////|    |    |
|      |       |        |  |       |     |//////|    |     |
|      |       |        |  |       |     |//////|    |     |
|_     |       |        |  |       |     |//////|    |     |
  `’<__|__       |           |  |       \     |//////|    |____|
        `’<_|__       | l|           ヽ  |//////|    |
              `’<     | |      _  =- }__|      ̄ ̄ ̄
                 `’<__{__{_ =-   ̄

809 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:40:28 ID:eK2LmuqE0

( ‘∀‘)r=≡=

\(;´ー`)/\(;=゚ω゚)ノ

(;´ー`)「おいおい、マジかよ」

(;'A`)「刑事さん!」

( ‘∀‘)r=≡=「……本当に本物?」

(;'A`)「……刑事さん! 俺の好きな人、知ってますよね!?」

(;´ー`)「ン……ヌケド店員のクール系美人だよな? アルバイトのプロフェッショナルを自称している」

(;=゚ω゚)ノ「黒髪ロングの店員さんです!」

('A`)「あっ、本物です」

( ‘∀‘)スッ

( ‘∀‘)「警察?」

('A`)「です」

(;‘∀‘)「ふぅ〜……緊張した」

(;´ー`)「こっちの台詞だ」



 ―――。

810 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:41:02 ID:eK2LmuqE0
あれ、これ投稿済だな……なかったことに

811 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:41:36 ID:eK2LmuqE0
Case13-Tips8 世の中支え合い

(´・_ゝ・`)「……」

88 @-@)「おや、デミタスくんじゃないか」

(´・_ゝ・`)「小川さん。こんにちは」

(’T’)「ご無沙汰してます」

(´・_ゝ・`)「円谷さんも。ご無沙汰です」

(’T’)「いやー先日いらした吉野さん」

(´・_ゝ・`)「ん?」

(’T’)「大変勉強になりましたよ。流石探偵の師匠というだけあります」

(´・_ゝ・`)「ああ。ご本人は首を傾げてましたけどね」

88 @-@)「あれで満更でもない感じだったけどねぇ」

(’T’)「そうなんですか?」

88 @-@)「あたしはそう感じたよ」

(´・_ゝ・`)「小川さんが言うならそうなんだろうなぁ」

812 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:42:09 ID:eK2LmuqE0

88 @-@)「でもあの子、あんたのこと褒めてたよ。まるでお手本のようだって」

(’T’)「はは……教科書通りってことですよ。どうも応用が効かなくて」

(´・_ゝ・`)「千手烏賊では貴重ですよ。みんな教科書なんてビリビリに破いてきたような人達なんだから」

88 @-@)「それはそうだねぇ。ヤンチャ坊主ばっかりだから」

(’T’)「皆さんバイタリティが凄いですよ。とても真似できません」

(´・_ゝ・`)「わかります。だから僕は漁師をやめました」

88 @-@)「色んな人間がいるさ。いなきゃいけない。世の中支え合いだよ」

(’T’)「それはここに来てから強く感じます。それぞれ得意なことで支え合う、そんな理想が千手烏賊には根付いている」

(´・_ゝ・`)「それだけに元町長が裏切ったのは痛手でしたけどね。ちゃらんぽらんな僕なんかが担ぎ出されるくらいには」

88 @-@)「本当にちゃらんぽらんならそんなこと言いやしないよ」

(’T’)「ですね。盛岡さんは立派な次期町長ですよ」

(´・_ゝ・`)「えぇ……」

88 @-@)「助けてくれた探偵さんには何か恩返ししないとね」

(’T’)「ええ、本当に」

813 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:42:43 ID:eK2LmuqE0
Case13-Tips9 ほんとお??

(,,゚Д゚)「やった……! 遂に手に入れたぞ!」

(*゚ー゚)「扉を開く魔術! これで外に出れる!」

(,,゚Д゚)「ミラクルだぜぇ、これは……! あのCD-Rとやら凄すぎるだろう」

(*゚ー゚)「まさか一発成功するとは思わなかったよね」

(,,゚Д゚)「早速脱出の計画を練るぞ。……誰が行くかで喧嘩になりそうだが」

(*゚ー゚)「それはそう」

(,,゚Д゚)「まあ、あいつらを信じて力を貸した俺らを優先して貰う。あいつらがいなきゃ絶対手に入らなかったからな」

(*゚ー゚)「うまい演説を考えないとだね」

(,,゚Д゚)「……任せる」

(*゚ー゚)「任されたよ」

(,,゚Д゚)「うまい説得は思い浮かばないが、遅いか早いかでしかない。いずれ皆が出られる」

(*゚ー゚)「そうだね。そうなるように頑張らないと」

(,,゚Д゚)「なる! 絶対に皆で脱出できる!」

814 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:43:17 ID:eK2LmuqE0
Case13-Tips10 古傷



((lコ)) prrrrrr....



∬´_ゝ`)コ「私だ」

∬´_ゝ`)コ

∬´_ゝ`)コ「今、何と言った? ……答えろ、シーナ」

∬;´_ゝ`)コ「……なん、だと」



 ―――。

815 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:43:51 ID:eK2LmuqE0
【流石家】
:.:.:... )⌒ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : ``丶、
:.;:.;:.;:.:.   ⌒:、 : : : : : : : : : : : : : : : : : ``〜ー- ..,,_        __,.,.,、,、__           _、-'"~
:.;:.;:.;.... ..,:'^: : : )、: :从从....八ハ : :ハ: : : 从从 : : : 、、、>---‐'''"~´: : : : : : : : ``〜、、   ,、-'" : : : : : :
:.;:.;:.;:.;:.;'´..., '´.′: ヽ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;V:;:;:...:::.:,:.:.:,:.,:,:,:,::.;:.;:.;/⌒:. ヽ : : : : 从: : : : >'´: : : ハ从、、.,
;';';';';';'ノ:.;ノ;';'/: : : _ノ⌒ヽ: : rzzzzzハ ̄ ̄'.zzzュ: : /:.;:.;:.;: : : .. ㍉: :从从;';';'乂从'^^、-ハ从ハ:;:;:;:;:;:;:;:;
;';';';'彡イィ彡:.;:.'´: :.::㍉:.:.}: :| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨´;';';'´.... : : : }. . 从;:;.;,.;.;.;.::::;.;.;.;.;.从:;:;:;:;:;:;::.:.:.:;:;:;;:;:;:;:;
i:{_从_ノL_从ノノ乂:.;:.;:.;:.:._ノ__|:_:_:_: : : : : : : :_:_:_:_:_〉;';';';':.;:.;: : : ,::; : :Y:.;:.;:.;:.;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;i:i:i:i:i:i:::::.;:.;:.;:.;:.;i:i:
``^⌒ヽ:.;:.;:.;``く;';';';';':∧___〉ニニニニア ̄i|i:i:|'⌒Y乂..,.,;';';':.;:.;ゾ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙"":":":":"⌒"⌒"
;';';';';';';';'乂:.;:.;:.;:.;:.;`ヽ、|i:|二二二|⊥⊥⊥|‐‐┴┘_从_Yif'^^´. . . . . . : : : : : ::_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_
⌒^^''ー-ミs。゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ミs。 `゙'ミ、;';';';';';';';'ヽ、============、``〜、、,、,、,、,、,、,、,、
ニ=-  ,、,、,、,、`二二二二二二二二二二二二   ``''ー- ..二ニ=---------'".,.,.,-=ニ二_""""""
,.xX彡'"""""""""""""""""""""""""""""""゙'ミx、  ミ彡'"""""""""'"""""""゙⌒''≧s。 `'〜
: : : : : : : . . . . . . . .       . . . ., ., .: .: : : : : : : `゙'ミミx `'ミミx、: : : : . . . ., ., : : : : : : :: :; :; :; `ミx、、
:゙:゙:゙: : : : : : :: :: :; :; : : . . . ., ., ., . . ., .: .; :; :; : : : :: :: :: :; :; :ミミx、、 ``'ミx、、:; :; :; ;; :: :: :: .. .. ., ,: ,: :; :; :; :;
;゙;";゙;゙:":゙: : : : : : : : :; :; :; :; :; .. ., . .  . . : : :: : :: :; :; :; :; :; :; :; ミミメ、  `ミミミx、、:; :; :; :; :; :; :; :: :: :: : : :
;゙:;゙:;":;`:;゙:;゙:;":;゙:;゙ :゙ : : : . . .   :; :: :; :; :; :; :; :; :; :; :; :; : :゙:゙::゙::゙":゙:"ミミミx、、``゙''ミミミx、、:;゙:;゙:;゙:;":;`:;゙:;";;゙:;
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:;゙゙:゙:;":゙:;":゙;゙:゙:;":゙:":;゙:;":゙::゙:":`:゙::゙:;゙:":;゙:゙:":":;":;゙:;゙:;゙:;":゙:゙:゙:;゙:;"゙:;゙":;゙":;゙:;゙:;";゙;";゙;゙;゙弌ミミwx、  :.``'ミミx、

816 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:44:25 ID:eK2LmuqE0

爪゚ー゚)「……痛み分け、ってことですかね」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そうなるね。不覚にも脚をやられて、まんまと逃げられちまった」

爪゚ー゚)「とはいえ、山井さんの方はその……右半身を吹き飛ばした、でしたっけ? 到底生存不可能に思えますが」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ありゃもうマトモな人間じゃないよ。別府の様子からして、復活可能と見て間違いないだろうね」

爪゚ー゚)「ふむ……」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ヒグマとの戦いの古傷がこんな形で……鍛え方が足りなかったかn」
爪゚ー゚)「いやそれはないです」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そうk」
爪゚ー゚)「そうです」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「随分食い気味にくるね」

817 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:44:59 ID:eK2LmuqE0

三∬;´_ゝ`)「母者!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「なんだい、そんな大声を出して」

∬;´_ゝ`)「いや、そうは言うが」

爪゚ー゚)「気持ちはわかるけど落ち着こうか。この通りピンピンしてるよ」

∬´_ゝ`)「……そのようだ」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ちょいと脚をやられただけさ。三日もあれば治る」

爪゚ー゚)「骨折は三日で治らないと思います」

∬´_ゝ`)「いや、母者なら治りかねん」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「冗談さ。まあ、三日もすれば杖はいらなくなりそうだけどね」

爪゚ー゚)「ほんとに人類ですか? 魔術とかじゃなくて自然治癒ですよね?」

∬´_ゝ`)「不思議なことに、れっきとした人間だ」

818 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:45:32 ID:eK2LmuqE0

三l从;・∀・ノ!リ人「母者!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「なんだいあんたまで」

l从;・∀・ノ!リ人「……あれ?」

∬´_ゝ`)「わかるぞ妹よ。母者が大怪我などという一報を受ければな」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「骨の一本や二本で大怪我なんて、随分大げさだね」

爪゚ー゚)「えぇー……」

l从・∀・ノ!リ人「母者……元気そうでよかったのじゃー!」

爪゚ー゚)「そもそも入院していない時点で察するべきじゃ?」

∬´_ゝ`)「ふぅん。重態でも帰れるなら帰るぞ、母者だからな」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「帰れるならそりゃ帰るさ」

爪゚ー゚)「えぇー……」

819 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:46:05 ID:eK2LmuqE0

  彡⌒ミ
三(;´_ゝ`)「母さん!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「……あんたもかい」

爪゚ー゚)「親子だなぁ……」

∬´_ゝ`)「父者、ときに落ち着け」

l从・∀・ノ!リ人「大丈夫なのじゃー!」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「あれ……?」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ちょいと脚をやられただけさ。三日もあれば治る」

 彡⌒ミ
( ;_ゝ;)「よ、よかったぁ……!」

 彡⌒ミ
( ;´_ゝ`)「……ってまずい、仕事に戻らないと」

爪゚ー゚)「同じくですね……近場だったから寄りましたけど、事後処理手伝わないと」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「行っといで。あたしゃこの通りピンピンしてるからさ」

820 ◆KDJGUfbY2o:2025/02/01(土) 02:46:38 ID:eK2LmuqE0
本編は進捗10%くらい

821名無しさん:2025/02/01(土) 19:18:21 ID:/ysraJyU0
乙!!!

822名無しさん:2025/02/01(土) 22:12:43 ID:2hg8fJgI0
乙乙
母者の骨を折るほどの存在がいるとは…

823名無しさん:2025/02/03(月) 06:40:12 ID:qwdT.Isc0
乙!
母者の骨って重機使わなくても折れるんだな…

824名無しさん:2025/02/05(水) 21:11:48 ID:Fe7IVvR.0


825名無しさん:2025/02/08(土) 01:18:54 ID:xDh7BXRg0
乙乙
家族の慌てようがおんなじでワロタ
母者が病院送りになるなんて…

826名無しさん:2025/02/16(日) 10:36:47 ID:yQziTZyY0
おつ!
別府の補助ありで山井に勝ったんなら母者はもう教授クラスか…?

827名無しさん:2025/04/03(木) 22:53:35 ID:LbpboCM20
楽しみにしとるで

828名無しさん:2025/04/15(火) 14:09:26 ID:vq/1bWlg0
楽しみにしとるで

829 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:48:07 ID:fhWh2smE0
>>821,824
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>822
(´<_` )「んなバカな、ありえん。担がれたんじゃないか?」

>>823
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「あんた、人を何だと思ってるんだい?」

>>825
l从・∀・ノ!リ人「病院行ってないのじゃー!」

>>826
<(' _'<人ノ「本当に勝つ気があったのか疑問です」

>>827,828
( ´_ゝ`)「なるほど、大事なことだな」

830 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:48:41 ID:fhWh2smE0
Case13-Tips11 K-UMA
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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ミ、::::::::| 入 |:::::| 群馬県 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...............:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
。 `丶| 禁 |:::::|.gunmapref.|:::::::::::::::::::::::::::, --‐=≠≦≠±;ivl.:ヾ,、__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._,.
_ ゙  |_..止_|:::└┬──┬┘ミ≧王W´M_., :.., " :.., :.;,,, ;, ナ:: ;<;,,:.,,,: ̄千;,,<:._/
. :_   || || べy. |_^V/,_○<チ《 . 。  . ̄`^⌒^´`^゙¨ ̄` 《:,,+:.,,;:.|;,ミヾ;,\
 ., ^<iコトイ,、_,,_ |_r<__; |;/.V/M`   。 ` :.  ・  ゚ ¨ ..  >ヾ\ヽ\V/
,。__;:-L:;.,_~:.:_ ≫ - " ̄ . / 。 ` ’  _  ;,  ・   ”  ゞヾVゞヾ《ヾゝゞ
  -  ~  .  :  : `‘   '  _  ;,  ;.  ・  "  :. :イヾ\\Vゞヾ《巛\
;,   `  *   "   ゚   ;,   .    _     ;l  , チミ<へ׉\ハ}V
    `    :.  .   。   +    "   :;.  , <ヾへ`\巛ぐヘイゞ\ハ、
  ; :..  :.^  ;  `  ’ /    ゙゚  *  -  《ミ\ヾ\kへイんヾ<\ゞ、ヾ
。   `  *  .:  '  "  ゙  +* . ゚ ゙ 。 ^ ゞヾぐ巛ヾ\Wミマへ` <、 ヾ

831 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:49:16 ID:fhWh2smE0

( ’▽’)「おー、ここがあの有名な県境! 看板の朽ちた感じが雰囲気ありますねぇ」

( ▼土▼)「ですねぇ。霧が出てるからより一層ミステリアスで良い」

( ’▽’)「それはそうなんすけど、霧のせいで遺構巡りは難しそうですね」

( ▼土▼)「たぶん少し待てば晴れるんじゃないかなあ。飯でも食って待ってみません?」

( ’▽’)「そっすね、せっかくここまで来ましたし」

( ▼土▼)「霧が晴れるとなかなか絶景ですよ。日本ではなかなか見られない荒野に遺構の鉄塔が映えます」

( ’▽’)「いやー楽しみです!」

( ▼土▼)「さて、そうと決まれば飯の準備しますか」

( ’▽’)「来る途中これ買ってきたんですよね。マイタケの天ぷら!」

( ▼土▼)「おっ、いいですね。俺はいつものカレーメシです」

( ’▽’)「土井さんのカレーメシうまいっすからね」

( ▼土▼)「何十年もやってりゃ改良も進むってもんですから」

( ’▽’)「メシ一つ取っても流石レジェンドって感じです」

( ▼土▼)「いやそれはどうなんだ……?」



 ―――。

832 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:49:52 ID:fhWh2smE0
            ゝ : : .                            . : : )
              ): :        _............................._           :.{
             . : : .                           : : ノ
            :{  ,  ゛                         :(
            >ゝ . . ゛                       `  `: : 、
              :} . .          ....................             : :) 、
         //. : : : :7     ,...γ⌒ヽ:__:::::::〈__ ,)::__::::::::≧s 。    ..:ノ  \
         . : : : : : : : i(.ィiii.>.::::__::::::::(ヘ  Y^ヽ::ノ__.ィ>__:::::ヽヽ::::::>.。  :(   ヽ ヽ
        _7 /. : : : : : /.::_:::::>;;;;;;;;;ヽ:::ム __( ノ. . . . . .\zx_.〉「⌒ヽ:::>┐、     ,   ,
.     _7 ,′: : : ,.<:::::「⌒ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;》:::::::_、.゛. . . . . . . . .`ヽ::::\/;;Zzx::::::r ミ    ム  V
     _ .: : : : :.ィ:::____,,,,,,,ヽノ ニ==‐´::::::::〈 . . . . . . . . . . . . . . 〉::i{;;;;;;;;;;;;ノ::ノ_ィ:::ヘ      W
     ] [: : : /:「 . . . . . . . . }>-‐‐ /. . .`''''''. . く : ,,,,__. . . .ノ:::::::_>'^゚. . . . 寸::ム   }ヤ ,
      ] ヤ: :,'.:::i. . . . . . . . . .}〃 /. . . . . . . . . . . .Y´::::<__>::::Y. . . . . . . . . . . . マ:ム ,': }  [
       Ⅴ:::: |. . . . . . . . . h{_.ノ. . . . . . . . . . . . . }:::γ⌒ヽヽマ. . . . . . . . . . . . . }::::.,'. :,'  厂
     ∧  〈:YヘL. . . . . . . ノ::::j{ . . . . . . . . . . . . ノ:::::::丶`;;;ヘ::::乂. . . . . . . ,,,. . . .j::::::}:.7
     / ∧  、〈`ヽ::::¨¨/ ̄\ 、, . . . . . . . ィ゙:::::::::〈;;;;;;;;;;;;;;ル:::__:::`~~/;;;;;;`ヽ:::::::::jフ  .′
...    ./ ∧  寸ゝ_〉::::::\  __」:::::::≧=‐‐:::::::::_____::::::>‐. .´. . . .`ヽ:::ゝ;;;;;;;;ノ ┐:::シ / ,'
.      / ヤ。  ヽ:::::::::::::::::`´::::::ニ=‐…ミ::〃    }:::/. . . . . . . . . . ヽr ミz.::::::/ .イ./
         ]l \  \:::::>' ´. . . . . . . . .ヤ、_______ィ.ア. . . . . . . . . . . . . . }:::::}ィ ゛ / ,'
       ]liiト   <   <. . . . . . . . . . . .Vr⌒ヽ::rxゝ、. . . . . . . . . . . イ>`
        .]l: : \  、     ‐= _. . . . . .}::::`¨ヽヽ_ノ:::.> . . . _,ニ=‐ ¨      イ  √
         ]l: : : : 丶   _         ‐========‐        _  ‐   /:.√
          .]l\: : : : \    ‐  _       ___     _  ‐ ニ   .イ: : : .√
        .]l   <: : : : > .,    ~    ‐-------‐   ~     .ィ:i{: : : : : :.√

833 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:50:40 ID:fhWh2smE0

( ’▽’)「そういえば」

( ▼土▼)「ん?」

( ’▽’)「あの噂って本当なんすかね? K-UMA」

( ▼土▼)「ああ、例の」

( ’▽’)「顔に傷のある体長3メートル超の大熊、って話ですよね」

( ▼土▼)「遭難者が目撃したって都市伝説がありますね」

( ’▽’)「やっぱり、ただの都市伝説なんですかね……?」

( ▼土▼)「……実は、その話の元って知り合いだったり」

( ’▽’)「ほう……!」

( ▼土▼)「場所はご存じの通りここ、毛無峠。偶然ですが、その日も霧が濃かったらしいです」

( ’▽’)「そ、それで?」

( ▼土▼)「当時の彼は若かった。まあ行けるっしょの精神で先に進んだとか」

( ’▽’)「それ絶対遭難するやつじゃないですか」

( ▼土▼)「まあ実際そうなったわけです。しかも――」

834 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:51:14 ID:fhWh2smE0

( ’▽’)「しかも?」

( ▼土▼)「……本当に荒唐無稽な話だと思うんですが、ね。襲われたらしいんです」

(;’▽’)「えっ、例のK-UMAにですか!? でもそれだけなら別に荒唐無稽とは……?」

( ▼土▼)「いえ、それとはまた別の。……人狼のような、と当人は言っていましたが」

( ’▽’)「へっ?」

( ▼土▼)「そうなりますよね。俺もそうなりました」

( ’▽’)「えー、っと……なかなか脈絡ないですよね。人狼の都市伝説なんてあんまり聞かないですし」

( ▼土▼)「です。……いや、意外とそうでもないかもしれませんが」

( ’▽’)「ん? と言うと?」

( ▼土▼)「実は、他でも人狼の話はちらほら聞いたことはあるんですよ。脈絡がなさすぎて噂にもなっていない、そんな感じかもしれません」

( ’▽’)「あー、そういうこともあるかもですね。いずれにせよ信じ難いですけど」

( ▼土▼)「ですよね。直接聞いた俺も何かの動物だと思ってますし」

( ’▽’)「あ、なるほど。それはあるかもですね」

( ▼土▼)「ホラ話ではないと思うんですけどね。爪痕みたいなのも見せられましたから」

835 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:51:47 ID:fhWh2smE0

( ’▽’)「あれ、でもそれだとK-UMAはどこで出てくるんです?」

( ▼土▼)「その、人狼? に襲われて絶体絶命という場面で、一瞬黒い影が通り過ぎ――人狼の上半身が消えた、とか」

( ’▽’)「えっ」

( ▼土▼)「驚いて影が通り過ぎた方向を見ると、巨大な――3メートル以上ある大熊が仁王立ちしていたらしいです。
       いくらなんでもでかすぎるので、大きさは流石に見間違いだと思いますが……」

( ’▽’)「へぇー……! それがK-UMA」

( ▼土▼)「ですね。噂じゃ道を教えられたって話になってますけど、本人が言ってたのはこんな話です」

( ’▽’)「毛無峠のK-UMA、まさかそんな話だったとは」

( ▼土▼)「実際は大きめの猿か何かに襲われて、2メートルくらいの熊に助けられたって感じじゃないのかなと思ってます」

( ’▽’)「猿ですか? このへんいるんでしたっけ?」

( ▼土▼)「いなくはないですね」

( ’▽’)「じゃあ、猿なんですかね? 鹿や猪じゃ人狼と見間違えたりしなそうだし」

( ▼土▼)「だと思います。本人は否定してましたけど」

( ’▽’)「うーん、流石に人狼って言われてもなあ」

836 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:52:36 ID:fhWh2smE0

( ▼土▼)「まあ非常事態じゃ見間違いなんてよくあることですしね」

( ’▽’)「それもそうですね。とか言ってたら意外とそこらへんにいるかもしれないですけど」

( ▼土▼)「いやいや、流石にないでしょ」

( ’▽’)「わっかんないですよー?」

(;▼土▼)9m「あっ!?」

(’▽’;)「えっ?」

( ▼土▼)「なんちゃって」

(;’▽’)「ちょっと、脅かさないでくださいよ!」

( ▼土▼)「あれ、意外とマジで信じてる感じです?」

( ’▽’)「いや普通の熊でも普通に嫌ですからね?」

( ▼土▼)「それはそう」

( ’▽’)「霧が濃いとはいえ物陰は少ないですから、至近距離でバッタリってことはなさそうですけど」

( ▼土▼)「距離あっても嫌だなあ、熊は」

( ’▽’)「あはは、ほんとそうですよねー」

837 ◆KDJGUfbY2o:2025/04/15(火) 22:53:11 ID:fhWh2smE0

  〇    〇 ハハハ
  | ト    ノ|.|
  | ̄|   | ̄|





                 ___ ___
                ,ィf爪//////}ト//〉   γ⌒)
                /////////// ///\      ⌒)
         _。s≦/////           /ハ    、_ノ
   γ⌒ヽ  \///////          /ム
  γ    )   Υ/////       __//\
   乂_,       |////////>       // ̄≧s。_
     ゝ     ∠///> /{         /////////\
           Z/////         ///////////\
  (⌒       ///////////              '/////\
  乂、_ノ    ////////////                 //////\
          ////////                   ///////\
       /////////                      /////ハ
        ミ///////                            /////∧
        ミ//////                         /////∧
        ミ//////          ,                       /////∧
        ミ//////     ,ィf爪                   /////∧
       ミ//////     .///                      /////}
        ミ/////    ///                          /////}
        ミ///       |//                         ////}


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