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( ^ν^)四月、僕は泥棒になったようです
157
:
名無しさん
:2024/08/04(日) 01:39:21 ID:ZRamFMRU0
デレの言いたいことは、それこそ手に取るように分かる。
「隣町の夏祭りに行きたい」、だ。
約10年、一度もかかさず、行ってきた夏祭り。
最初こそデレの母親に連れられていたのが、気が付けば、二人で行くようになっていた。
途中で雨が降ったり、電車が事故で来なかったり、アクシデントが起こった年もあった。
それでも、「行かない」なんてことは、今まで一度たりともなかった。
その無念は痛いほど分かる。忌憚なく本音を言えば、僕もずっと楽しみにしていた。
だが、デレに過大な負担をかけてまで、行きたいとは思わない。
世の中には、仕方のないことはある。デレの引越ししかり、今回のことしかり。
( ^ν^)「……僕も行かない。そもそも今日は雨だ。どうせ祭りは中止だし、紙芝居もない」
( ^ν^)「もしかしたら後日、またやってくれるかもしれないだろ。…今日はもう寝ろ」
デレの上体を軽く押し、寝るように促す。
力無くベッドに倒れこんだ彼女は、ひどく申し訳なさそうに片腕で顔を隠した。
ζ( ー *ζ「………ごめんね」
( ^ν^)「気にしてない。いいから今日は…」
ζ( ー *ζ「今年、もう最後だったのに」
“最後”という言葉に、継ごうとした二の句が喉の真下で霧散した。
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