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( ^ν^)四月、僕は泥棒になったようです
145
:
名無しさん
:2024/08/03(土) 00:28:58 ID:lb1RpH0.0
(; ^ν^)「本において大事なのは、書かれた文章だ。それは、間違いない。表紙も挿絵も、後書きも、大切な要素の一つではある」
(; ^ν^)「でも、真に価値があるのは、読んだ文章を、どう自分の中で消化するか、だと思うんだ」
自分でも、何を言っているのか判然としない。
目の前の少女の瞳にも、戸惑いの色が垣間見える。
それでもどうしてか、僕の舌は適当な口述を流すのをやめてはくれない。
(; ν )「…別に、この本が濡れたからって、漱石の文章が丸ごと全部、この世から消える訳じゃない。漱石が書いた物語自体は、少しだって濡れてやしない」
(; ^ν^)「僕が、漱石に触れた得た感傷や感動は、少したりとも滲んだり、褪せたりしない。あくまで”この本”という物質的損失が発生しただけで、この作品が有する本質的な価値や実存は、少しだって揺らがない」
(; ^ν^)「そもそも、文章だって全部暗記済みなんだ。僕の記憶力は知ってるだろ?24時間365日、漱石だろうが芥川だろうが鴎外だろうが、いつでも諳んじることが出来る僕にとって、一冊本が読めなくなったくらい、何の問題もない」
べらべらとよく回る舌だと、他人事のように感心する。
学校で教師やクラスメイトに詰められた時は、地蔵のように黙ったままだという癖に。
それにしたって、まるで内容が伴っていない文言だ。
説得という目的に用いるには、いささか抽象的が過ぎる言葉の泡々だ。
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