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( ^ν^)四月、僕は泥棒になったようです
132
:
名無しさん
:2024/08/03(土) 00:06:10 ID:lb1RpH0.0
( ^ν^)「……浴衣?」
ζ(゚ー゚*ζ「そう!お母さんのお古なんだけどね、結構良いの貰ったんだ〜!」
楽し気に話すデレと違って、僕の心中はあまり穏やかではなかった。
隣町と言っても、気軽に行ける距離の場所ではない。
バスを使って駅まで30分。そこから電車に揺られて1時間。
ここは、それだけの時間をかけても、隣の町に足を踏み入れるのがやっとの、そんな田舎だ。
それに、夏祭りといってもそこまで派手な催しではないのだ。
地元民しか知らないような小さい神社の境内で、いくつか屋台が出るだけのイベントに過ぎない。
訪れるのだって地元の住民か、自分たちのような暇を持て余した田舎の子ども程度。
有名人がゲストで来たりはしないし、大きな花火が上がる訳でもない。
そんな所にわざわざ、浴衣という非常に動きにくいことこの上ない装備で赴くというのか。
小さい催しとはいったが、現地の人の数は少なくない。
ただでさえ敷地が狭いのだ。人口密度という点だけに着目すればまさに”人ごみ”。
帰りについても考慮すれば負う疲労やダメージは想像に難くない。
「やめておけ」。そう言おうとした。
意地悪ではない。数少ない友人の体を労わっての、僕にしては珍しい親切の色を帯びた注意。
だが、その言の葉は姿を現すことなく、喉の奥へと落ちていった。
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