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( ^ν^)ふわふわぬいぐるみわんだーらんどのようです

191名無しさん:2023/07/05(水) 22:22:11 ID:0vH0sg520

 仕事が終わり、家に着く頃には既に時計は夜間のバラエティの毛色を変える時間帯を示していた。リビングを覗けば、既に食事を終えたはずのペニサスがスナック用の小皿に手を伸ばしたままうつらうつらとテレビの前に座っている。
 ダイニングに置かれた夕食を口にしながら、ふとニュッが食事を摂ったかどうかが気にかかった。皿の中の残りをかきこみ、階段を上がった先を覗き込む。
 食事の乗ったトレイの代わりにそこにあったのは――
 
( ><)『ニュッくんと、おはなししたいですか?』
 
 わずかな蒸し暑さだけを残し静まり返った廊下に、影も残さず立っていたのはあの人形だった。
 銀色の髪。深く伏せられた瞳。繊細に組み合わさった指先。ジョイント式の関節。白い肌に淡く頬色を差した人形は、確かな『人のこどもの声』で私に語り掛けてきた。
 
( <●><●>)「――これ、は……」
 
( ><)『ニュッくんのおとうさん……? ですよね、えへへ。ぼくはビロードっていいます!』
 
 シャツの裾を指先で握りしめ、こちらを見上げるしぐさ。小さな唇は微笑みの形から言葉を紡ぎ、また淡い笑みに戻る。
 背中を伝う嫌な汗。
 ああ、また夢か。それとも、『いよいよ』なのか。
 この目の前にあるものが現実なら、とっくに私は私をやめてしまいそうだというのに。


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