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夜は眠って朝が来るようです
213
:
名無しさん
:2022/07/17(日) 01:12:28 ID:Z0lTOZeo0
電話を切って、そのままベッドに倒れ込む。
胸とお腹がキリキリ痛い。
o川*゚ー゚)o「……」
あんな事言われたのは初めてだった。
1番になれる、それだけしか頭になくて。
友達にはバラすなって言われて、あたしもどこかで「誰かに言ったらまたバカにされちゃうかな」って思って言わなかった。
おはよう屋さんには言えたの。おはよう屋さんはバカになんてしない気がしたから。
その通りバカになんてしなかった。
でも最初に泣いてた時のとは違う、悲しい声してた。
おはよう屋さんには関係ないじゃん。あたしが辛かったとしても。
(優しいですね)
(素敵な女性です。馬鹿なんて言わないで)
おはよう屋さんに言われた言葉が、なんだかすごい宝物みたいな気がして胸の辺りにズシンとのしかかっている。
o川*゚ー゚)o「………あたし本当に素敵なのかな」
o川*;-;)o「……なりたい、な……素敵な人に」
何も考えられなくて、ただただ寝そべって天井を見つめた。
.
214
:
名無しさん
:2022/07/17(日) 01:13:53 ID:Z0lTOZeo0
本日の投下は以上です。
時の流れが早すぎて怖いです。
感想ありがとうございます、ありがたいです。
おやすみなさい。
.
215
:
名無しさん
:2022/07/17(日) 06:01:42 ID:wp2S29Yc0
乙です
216
:
名無しさん
:2022/07/17(日) 06:55:20 ID:u1kkk1zs0
乙です
217
:
名無しさん
:2022/07/17(日) 12:33:39 ID:E4jfC1EQ0
乙
キュート…
218
:
名無しさん
:2022/07/18(月) 10:28:44 ID:5RlivLAk0
乙
おはよう屋さんの言葉選びがほんと良かった
219
:
名無しさん
:2022/08/04(木) 23:39:32 ID:TZdvma.U0
乙乙!
話が進むごとに、夜明けの青白さから少しずつ陽の光が混じっていく雰囲気が好きです。
220
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:19:56 ID:u.2VZEas0
7:00③
.
221
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:20:36 ID:u.2VZEas0
──気が く る いそ う──
(=゚ω゚)ノ「……」
着信音が鳴っている。
何で、この曲にしたんだっけ。
多分、好きな曲だったからだ。
そんなことすら忘れてしまっている。
今はむしろ好きな曲にしなければよかったと思う。
この曲が流れるたび、ああもう会社に行かないといけない時間なんだと身体が重くてしんどくて、お腹が痛くなってしまう。
(=゚ω゚)ノ「…出なきゃ」
電話に出なきゃいけない気持ちが強いのか、着信音を止めたい気持ちが強いのか、それだってもう、わからなかった。
222
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:21:04 ID:u.2VZEas0
(=゚ω゚)ノ「おはようだよぅ、おはよう屋さん」
『おはようございます、いようさん』
(=゚ω゚)ノ「今日は…てて、ごめん口切ってるから喋りにくくて、聞き取りづらいかもだよぅ」
『どうか、されたんですか?』
(=゚ω゚)ノ「……ふふ。昨日、上司に殴られちゃった」
何も面白いことはないのに、思わず笑ってしまいそうになる。
自分でも感情がよくわかっていない。ピリピリと痛む口の端を親指で触る。
親にも殴られたことないのに?あはは、何も面白くない。
223
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:21:35 ID:u.2VZEas0
(=゚ω゚)ノ「おはよう屋さんはさ、言わなきゃよかったなぁって思うこと、ある?」
開けてないカーテンの隙間から漏れる光が天井に形を作っている。
僕はそれを見つめながら、独り言を吐き出す気持ちで話した。
『ついさっき、ありました』
(=゚ω゚)ノ「おはよう屋さんにもあるんだね、前のお客さんかな?あのね、僕はね、毎日、毎時間思ってるよぅ」
(=゚ω゚)ノ「挨拶をしたら、良い日は無視で、良くない日は舌打ちで、悪い日は怒鳴られる。電話をかけて、切ったら馬鹿にされる。聞かれたことに答えたら、人格から否定される」
(=゚ω゚)ノ「それが続くとね、何にも話せなくなるんだよぅ。でも話さないとそれはそれで怒られるから、話そうとするでしょう。そうするとね、身体が震えるんだよう」
(=゚ω゚)ノ「手が冷たくなるのがわかるんだ。それで、熱いのか寒いのかわからないようなじっとりとした汗をかいて、お腹と頭が痛くなる」
(=゚ω゚)ノ「何か喋るたびに言わなきゃ良かったなぁって思ってるよう」
224
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:22:07 ID:u.2VZEas0
止まらなかった。誰かに聞いて欲しかったのかな。わからない。
誰も僕の話なんて聞いてないし、僕にそんな価値はない。
笑われる。指をさされてヒソヒソクスクス。わざと他の人がいる所で大きな声で怒られる。怒られてる内容は僕の人生について、親について、会社がいくら僕に金を出していて、それがどれだけ無駄で、僕はどれくらい上司や同僚や会社に迷惑をかけているのかってことを、こんこんと。
恥ずかしいなんて気持ちはとっくに無いに等しいけど、息がうまく出来なくなって、視界の端っこが暗くなる。重たいものを上に置かれてるみたいに頭を下げて聴くのは辛い。
辛いんだ。
誰かが助けてくれるわけはない。誰も僕みたいになりたくないし、僕も僕じゃなかったら僕を助けたりはしないと思う。
価値がない。だから仕方ない。
頑張るしかない。頑張らなきゃいけない。
それしか、できないから。
他の部署の人たちは楽しそうに話しながら仕事をしていて、電車内で見た他所の会社の人達は今日キツかったななんて励まし合ってて。
なんて羨ましいんだろうと、全く知らない世界を見るような目で見てしまった。
僕は、何かすれば話せばそこにいれば、嫌なことがあるオフィスしか知らないのだ。
225
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:22:36 ID:u.2VZEas0
(=゚ω゚)ノ「昨日は占い、1位だったのに、会社についた瞬間に上司に怒鳴られた。僕がやってないことを僕がやったって怒鳴って、僕の人生を否定して僕が傷付いてるのを見て楽しんでた。僕はやってないって説明したら、言い訳するなって殴られた」
(=゚ω゚)ノ「…今日は占い12位だった」
(=゚ω゚)ノ「行きたく、ないなぁ会社」
(=゚ω゚)ノ「行きたくない…1位であれだよ、12位なんて、さ…」
(=゚ω゚)ノ「僕は何にも出来ないゴミ屑で、いさせてもらってる身分だから、会社を辞めるなんてとんでもないんだけど」
(=⊃ω;)ノ
(=; ω;)ノ「怖いよぅ、怖い、また殴られるんじゃないかって笑われるんじゃないかって、思い出す度に胸が苦しくなるんだよぅ…痛いことより人に馬鹿にされる方がきつい」
(=⊃ω;)ノ「嫌だ、嫌だなぁ行きたくない、行きたくない……駄目だ、駄目なんだよぅそれじゃ……社会人失格だ…」
226
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:23:38 ID:u.2VZEas0
(=; ω;)ノ「お願いだよぅ、おはよう屋さん。言ってほしいんだよぅ、誰かに押してもらわないと、僕はもう…」
『……いようさん………ごめんなさい、ごめんなさい…』
(=⊃ω;)ノ「おはよう屋さん…どうしたの」
『が、…頑張らないでください……頑張らないで、お願いだからもう』
(=; ω;)ノ「……注文と違うよぅおはよう屋さん、僕はあなたに背中を押して欲しいんだよぅ」
『頑張らなくて、いいです』
(=; ω;)ノ「やめてよぅ…」
『だってもう、たくさん頑張ったじゃないですか…いようさんずっとずっと頑張って頑張って、もう、頑張れないとこまできてるじゃないですか…』
(=; ω;)ノ「あ、あんたに何がわかるんだよぅ…会ったこともないじゃないかよぅ!」
『わかり、ます』
『絶対退職届を出す方が良いのに、死んだ方が早くて楽だと思ってしまう』
『何もかも全部が嫌だから、逃げたくて、楽になりたくて、そっちのことばかり考えてしまう』
『わかるんです、わかります、だってそれは少し前の私だ』
『お願いだから、それ以上頑張らないで……』
(=; ω;)ノ「そ、それでも僕、僕は、頑張らないと…」
227
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:24:42 ID:u.2VZEas0
『そ、そんなに頑張りたいのなら!「うるさいヒポポタマス!」って言うの頑張れば良いんです!』
.
228
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:25:30 ID:u.2VZEas0
(=; ω;)ノ「……」
『………』
ほんの少し沈黙が続いた。いつのまにか溢れ出ていた涙がスッと引いた。
おはよう屋さんの息を飲む音が聞こえる。
『…すみ、すみません、あの、違うんです、ちょっと頭に血が昇ってしまって…』
(=゚ω゚)ノ「……」
(=゚ω゚)ノ「…ふ」
(=゚ω゚)ノ「は、何…ピポなんだよぅ?」
『ヒポポタマス…じゃなくて、ごめんなさい、あの…喧嘩の必勝法だって教えてもらって…』
(=゚ω゚)ノ「ふっふ…はは、あはは」
(=゚ω゚)ノ「そん、そんなこと、言えたら、言わなきゃ良かったなんてむしろ後悔しないくらい、清々しいかもだよぅ」
(=゚ω゚)ノ「……はは、頑張りたいなら、か……」
『あの、いようさん、言い過ぎてごめんなさい…でも、でも…』
おはよう屋さんはこれでもかってくらい申し訳なさそうな声だった。さっきの勢いとのギャップに、つい口の端が上がって滲みた。
(=゚ω゚)ノ「うん……うん、少し頭冷えたよぅ、ありがとうおはよう屋さん。ちょっと色々考えたい、や」
『………はい』
229
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:26:15 ID:u.2VZEas0
じゃあ、またね。
そんな言葉を自分から言うくらいには身体に体温が戻っていた。
さっきまでの嫌な気持ちが晴れたような、頭の靄が消えたような。
切ったスマホを置く。
(=゚ω゚)ノ「久しぶりに本当に笑ったよぅ」
(=゚ω゚)ノ「どうせ頑張るなら……」
何だっけ、ヒポポ…って何だっけ。
そんなことを上司に言う?ふざけてる。
でも、どうせ何を言ってもふざけんなって言われるんだよなぁ。
じゃあ、良いかな。良いんじゃないかな。
(=゚ω゚)ノ「あ」
(=゚ω゚)ノ「会社、行かなくていーかもう」
急に視界がクリアになった気がした。投げやりな気持ちではない。
社会人失格、カス、ゴミ屑、あとそれから、何だっけ。
230
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:26:51 ID:u.2VZEas0
頑張って、自分を殺して行っても自分はゴミ屑のカスの社会人失格なんだ。
じゃあ、良いさ。良いんだ。良いよ。
(頑張らないで)
(=゚ω゚)ノ「そっか」
(=゚ω゚)ノ「良いのか、そういうのも」
(=゚ω゚)ノ「気でも狂ったかって言われそうだよぅ。ああ、はは。気が狂いそう、か」
(=゚ω゚)ノ「気 がくる いそ、おー」
口に出して歌ってみる。怪我していることも気にしないで。
さっきまでとはもう、全く違う気持ちだった。
.
231
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:28:33 ID:u.2VZEas0
投下は以上になります。
本日はガンバレの日らしいです。
次の話は長くなりそうな為、間隔が空いてしまうかもしれません。
ありがとうございました、おやすみなさい。
232
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 21:56:25 ID:4HBqQuSc0
乙やで
233
:
名無しさん
:2022/08/11(木) 23:50:16 ID:BdFnbVUo0
otsu
234
:
名無しさん
:2022/08/12(金) 00:55:54 ID:WzmBDndA0
乙乙
235
:
名無しさん
:2022/08/12(金) 09:03:54 ID:yZUPGzX20
乙
236
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 15:26:33 ID:pxqQ7KYE0
すき
237
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 20:29:04 ID:0eMMGEWA0
めっちゃ好き
238
:
名無しさん
:2022/09/05(月) 22:31:39 ID:Hd8kWPf20
悲
239
:
名無しさん
:2022/12/02(金) 20:36:37 ID:s6lkiLv.0
舞ってる
240
:
名無しさん
:2022/12/07(水) 17:56:08 ID:31O7v6SQ0
一気読みしました
最高に好き
241
:
名無しさん
:2022/12/07(水) 23:51:11 ID:ZmoOlU5k0
>>240
シンプルにして最高の賛辞を見かけたので今度から真似します
242
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 22:58:38 ID:nET0qBS60
7:16
.
243
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 22:59:01 ID:nET0qBS60
川; ゚ -゚)「……」
私は何をしてるんだろう。
いようさんの注文を無視してしまった。
それどころか、余計なことを言った。
キュートさんにもそうだ。
言わなくていいことを言ってしまった。
モナーさんは電話に出てくれなかった。
何かあったのだろうか、それとも私が何かしてしまったのだろうか。
ペニサスさんは私を戦友だと言ってくれた。
でも、私がダメな人間だと知ったらガッカリするかもしれない。
ギコさんも、兄者さんも、お客様は皆良い人たちなのに、ちゃんとした人たちなのに、私はどうしてこんなにもダメなくせに余計なことを言ってしまったのだろう。
.
244
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 22:59:36 ID:nET0qBS60
──お前はいつもいつもいつも余計なことばかりだ
人に迷惑をかけて楽しいか?誰が尻拭いしてると思ってる大体お前みたいな人間は存在してるだけで迷惑なのにここ以外行ける場所なんてないんだよ役立たずのカス
川; ゚ -゚)
───アンタの
アンタのせいアンタが
絶対許さない絶対絶対許さないから
川; ゚ -゚)「……」
川∩ ゚ -゚)「やめて」
川∩;- -)「ききたくない」
245
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:00:11 ID:nET0qBS60
もう嫌だもう嫌だもう嫌だ
ここは家なのに他に誰もいないのに行く場所なんて無いのに逃げ出したくてたまらない
逃げ出したい逃げ出したい
嫌だ、嫌だ逃げたい逃げたい逃げたい
川∩;- -)(……何から?)
お腹は空かない、何も食べる気になれない
眠れない、眠りたい、寝られない
私は、人間として生活出来てる?
川∩- -)(─── 疲れた)
疲れて、しまった
.
246
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:01:03 ID:nET0qBS60
川;-;)
川;-;)「っく、…ぅ…」
川;-;)「ぁ…ああ…っ、うぁあ…!」
涙が止まらなかった。
目が痛い。目頭が熱くて鼻もだらしなく流れた。両手で拭っても拭っても壊れたように涙が出る。
川;-;)「もう嫌だ…もう…」
沈む。沈んでいく。
溺れてしまいそうなくらい、涙が流れている。
誰の役にも立てない。私なんかが余計なことばかりしている。
せっかく弟者先生が任せてくれた『おはよう屋さん』でも。
そんな人間に朝が来るはずが、ないんだ。
"川∩ -⊂)"「っ…く、うう…」
川;-;)
:川∩-∩):
泣いて泣いて、ずうっと泣いた。
私は、
私には、私なんかに──
247
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:01:31 ID:nET0qBS60
.
248
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:02:20 ID:nET0qBS60
私が入社したのは大き過ぎず小さくもない、中小企業だった。
人数が少ない部署で、先輩は10以上歳が離れていた。1、2才上の人たちは皆辞めてしまったらしい。3年も我慢せずに辞めることは大罪で、非常識で迷惑な行為で恥ずべき事だから絶対にするなと毎日のように言われた。
最初にあれ?と思ったのはいつだったか。そう、多分1週間くらい経った頃だ。
定時で帰れなくなった。要領が悪いとか、そういうことでは、ない筈。
定時の少し前に大量の仕事を渡される。
急に入った仕事ではなく、朝からあった仕事をもうすぐ終わるという時間に渡され、明日やりますだなんて言えないような状況で取り掛かる。
幸いなのか、私には遅い帰宅になっても心配するような人がいなかった。それでも段々と帰る時間が遅くなり、遂には終電も間に合わなくなった。
タクシーで帰る余裕なんてない。
ヘトヘトになりながら家に帰って、気絶するように寝て、すぐ起きて会社に行って、そんな日が続いていたのに、初任給に残業代はいくらもついていなかった。
いつも定時間際に仕事を渡す上司は「新人なんだから残業代なんか付くわけない」と言った。そんなものなのだろうか。疲れていた私はきちんと調べなかった。調べる暇がなかった。
249
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:03:01 ID:nET0qBS60
( `ー´)「昼飯食いにいくか!」
(’e’)「わー!もちろん課長の奢りですよね?」
リ´-´ル「きゃー!新しく出来たお店行きましょう!」
(゚A゚* )「めっちゃ楽しみ!」
( `ー´)「おいおい誰が奢りだよw調子乗んなw」
(’e’)「へへっさーせんw」
うちの部署で一番偉いのは根野課長だ。部下とよく食事に行ったり悩みを聞いて業務の円滑を図っている。
川 ゚ -゚)「……」
( `ー´)「おい素直」
川; ゚ -゚)「は、はい」
( `ー´)「お前は電話番な」
川; ゚ -゚)「…はい」
リ´-´ル「プ」
(’e’)「おいw笑うなよw」
(゚A゚* )「めっちゃ聞こえるw」
リ´-´ル「だぁってw」
( `ー´)「おら、行くぞ〜」
……私を除いての話。
昼はみんなで外食に行く。
新人は電話番をする。電話番は大事だ。だから、私だけが呼ばれないランチ会が毎日あっても仕方がない。気にしないようにしていた。そういうものなんだと。
250
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:03:35 ID:nET0qBS60
从´ヮ`从ト「素直っち!」
川 ゚ -゚)「あ、お、お疲れ」
5人ほどいた同期の1人が彼女だった。
他の同期に中々会わないのは部署が関わりないからだと思っていたが、いつの間にか辞めていたらしい。
彼女は別の部署だったが、よくうちの部署に顔を出しては話しかけてくれた。
最近は可愛らしいランチバックを抱えてわざわざ私のデスクで一緒にお昼を食べている。
从´ヮ`从ト「素直っちの部署、忙しいんだってね」
川 ゚ -゚)「そう、なのかな」
私以外の人は残業をしていないので普通なのでは、と思う。
でも彼女は自信たっぷりにそう言うので何も言えなかった。私と違っていろんな社員と仲が良い彼女は沢山の情報を持っているので、誰かから何かを聞いたのかもしれない。
从´ヮ`从ト「根野課長ってさぁ、可愛いよねぇ」
川; ゚ -゚)「え?」
从´ヮ`从ト「うちの部署の上司はつまんない人なんだけど、根野課長は必ず挨拶してくれるしぃ〜素直っちは良いなぁあんな人が上司で!」
川; ゚ -゚)「う、うん…」
251
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:05:05 ID:nET0qBS60
他がどんな環境でどういう人達がいるのか知らなかったので、自分だけではなくどこでも不満はあって、他のところが良く見えるのだと思った。
ふいに、彼女のワイシャツから何かキラッと光った。思わず見てしまう。
从´ヮ`从ト「あ、気付いた?ネックレス!可愛いでしょ?」
川 ゚ -゚)「うん、可愛いね」
从´ヮ`*从ト「彼氏が買ってくれたの!も〜本当大好き!昨日もね、ネイル褒めてくれたんだあ」
川 ゚ -゚)「へえー」
彼女は付き合って2ヶ月ほどの彼氏がいるらしく、話題のほとんどがその相手についてだった。幸せそうに話す彼女を見るのは嫌いではなかった。キラキラとしていて私とは大違いだ。
从´ヮ`从ト「クーもさ、社会人なんだから身なり気をつけたら?ほら、爪をピカピカにみがくだけでもちがうとおもうよ」
川 ゚ -゚)「う、うん」
そういうものかと何も疑う事はなかった。確かにパステルカラーの彼女の爪は可愛らしい。自分の何も整っていない爪を見て、ほんの少し恥ずかしい気持ちになる。
川 ゚ -゚)(磨くだけなら……)
その日も残業だったがヘトヘトになりながらコンビニで爪磨きの用具を買って帰った。
風呂に浸かりながら磨く。出てからだときっと疲れて寝てしまうので。
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ー゚)「よし」
手をパーの状態にして突き出す。なるほど確かにツルツルになった爪は綺麗でじっと見てしまう。磨くだけでこれなのだから色やパーツが付いていたらもっと違うだろう。
川 ゚ー゚)「……ふふ」
のぼせてしまう前に風呂を出たが、身体を拭いてからも爪を見るたびに嬉しくなった。
誰も気付かないだろうが、明日の出社が少しだけ楽しみになった。
252
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:05:46 ID:nET0qBS60
川 ゚ -゚)「おはようございます…」
(’e’)「……」
リ´-´ル「…」
(゚A゚* )「…」
( `ー´)「素直、お前さぁ」
川; ゚ -゚)「はっ、はい」
いつも挨拶をしてもほとんど返って来ることはないのに、その日は名前を呼ばれた。低い声だった。
( `ー´)「何だその爪、ふざけてんのか」
川; ゚ -゚)「、え」
( `ー´)「爪だよ爪!」
( `ー´)「お前仕事もろくに出来ない癖にオシャレなんかしやがって」
川; ゚ -゚)「え、あ、あの」
リ´-´ル「プッ」
(゚A゚* )「クスクス」
(’e’)「やばw」
253
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:06:57 ID:nET0qBS60
頭が真っ白になった。言葉が出なくて、指先が震えた。後ろで笑われている声が聞こえて身体が動かなくなってしまった。逃げたい、隠れたい気持ちでいっぱいなのに。
( `ー´)「なぁ!こいつ調子乗ってるよな?」
(’e’)「マジうけるw」
リ´-´ル「えーどうしたの素直さん、そういう事する子だっけ?」
(゚A゚* )「オシャレしたい気持ちはさぁ…フッ、仕事一人前に出来るようになってからにしよ?」
川; ゚ -゚)「……す、…すみません…」
( `ー´)「親は教えてくれなかったのかねえ!」
川; ゚ -゚)
磨いただけ。他部署のあの子も先輩達も、キラキラしたネイルで、私のは磨いただけだった。でもダメだった。当たり前の事なんだ。恥ずかしい。
指先が冷たくなって顔を上げられなかった。耳にクスクス笑う声がこびり付いて、視線が痛い。
絆創膏でも貼って隠そうか。いやそれもきっとみっともないと言われるだろう。爪を隠すようにペンを持ったりした。
あんなに嬉しくなった爪だったのに。
川 ゚ -゚)(……なんだろう、な…)
川 ゚ -゚)(私が仕事出来ないからいけない…)
川 ゚ -゚)(………んだよ、ね…)
川 ゚ -゚)(私そんなに仕事出来てない…のかな…)
他の人の仕事を押し付けられていたのは、不出来だからだったのだろうか。
254
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:07:30 ID:nET0qBS60
从´ヮ`从ト「ねえっ素直っちってば!」
川; ゚ -゚)「え、あ、ご、ごめん」
从´ヮ`从ト「もー、何ボーっとしてんのぉ」
ぼうっとしてしまっていた。今日もまた部署の人たちは外にランチへ行った。
彼女の爪を見てまた気持ちが重くなる。
そうだ、彼女に話してみようか。爪、磨いたけど怒られちゃったって。案外慰めてくれるかもしれない、そんな事ないと言ってくれるかもしれない──
川; ゚ -゚)「きょ、今日さ…爪磨いてきたんだけど、課長に仕事出来ないのにオシャレするなって言われちゃった」
从´ヮ`从ト「えー?」
从´ヮ`从ト「根野課長が言ったんならそーなんでしょ。素直っちさぁオシャレしてる場合じゃなくない?」
川; ゚ -゚)「え」
从´ヮ`从ト「昨日もさぁ、素直っち残業したんでしょー?それで根野課長帰れなかったらしいじゃん。社会人としてどーなの?」
課長はいち早く帰宅したはずだ。奥さんが妊娠したとかで残業なんてやってられないからと大量の仕事を私に渡していった。他の人達もそそくさと課長に続いてタイムカードを切っていったので残業をしたのは私1人だった、いつも。
255
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:08:12 ID:nET0qBS60
川; ゚ -゚)「あの、課長は从´ヮ`从ト「ねっ、ていうか素直っちって親いないんでしょ?」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「何で知ってるの」
从´ヮ`从ト「うーわマジなんだ?事故で死んだって!」
ざわざわと全身の血が引いていく感覚がした。
何で目の前の人がそれを知っているのか、何でそれを嬉しそうに話しているのか何も分からなくて眩暈がする。
从´ヮ`从ト「素直っちのせいなんでしょ?」
ガツンと、何か重い物で殴られた、気がした。
川 ゚ -゚)「……、私が信号渡ろうとしたら飲酒運転の車が来て両親が助けてくれた」
从´ヮ`从ト「やっぱりー!マジの話だったんだ、絶対嘘だと思ってたぁ」
川 ゚ -゚)「ねえ、何で知ってるの?」
从´ヮ`从ト「ちょw素直っち顔怖〜い!みんな知ってるんじゃない?私も人に聞いただけだよぉ」
256
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:09:19 ID:nET0qBS60
個人面接の時にしつこく聞かれて話した。面接官は根野課長だった。本当に、みんな知っているのだろうか。
川; ゚ -゚)「…」
嫌だ。
両親のことで後ろ指差されるのはもう慣れてきているが、会社でさえそんな事されるのは嫌だった。
川 ゚ -゚)(別の話題…)
川 ゚ -゚)「……そう、いえば彼氏さん、元気?」
从´ヮ`从ト「ふふっ、話題逸らし露骨過ぎじゃない?もぉごめんって、この話はしないようにするねっ」
川 ゚ -゚)「…彼氏さんとはどうやって出会ったの?」
从´ヮ`从ト「え?wまじか。わざと?」
川 ゚ -゚)「……?」
从´ヮ`从ト「私さー…根野課長と付き合ってるんだあ」
耳を疑った。同じ名字の人、いたっけ?
いや『根野課長』は1人だけだ。私の上司の課長だ。
257
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:10:07 ID:nET0qBS60
川; ゚ -゚)「えっ?で、でも課長って奥さんいるよね?」
从´ヮ`从ト「そーだけど、関係なくない?アタシは2番目でいーんだ別に。だって彼が好きだし…」
川; ゚ -゚)「でも、不倫なんてやめなよ……」
从´ヮ`从ト「幸せだもん!」
川; ゚ -゚)「……」
从´ヮ`从ト「アタシめちゃくちゃ愛されてて幸せだから!」
お前如きがとやかく言うなと、言われた気がした。全部わかっててやっているのだからと。そうなんだとしか言えず、昼休憩の時間が終わったので彼女は帰って行った。
川 ゚ -゚)(あ、そうか……)
よくよく考えてみれば彼女は『根野課長』について言及する事が多かった。うちの部署について詳しかった。昼にわざわざうちの部署に来るのは、私というよりは課長の姿を追っていたからかもしれない。
川 ゚ -゚)(……本当に2番目で幸せ、なんだ…)
その後も普通に彼女は一緒に昼食を取り、その度に課長との話を私に聞かせた。私は何度か辞めた方がいいと言ったが、笑って流された。
課長の奥さんが出産されたと、部署で話しているのを聞いてどうしようもない気持ちになった。
258
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:11:09 ID:nET0qBS60
リ´-´ル「おめでとうございます〜」
(゚A゚* )「えー写真見せてくださいよ〜」
(’e’)「課長似じゃないっすか!」
( `ー´)「まぁな〜!もうめちゃくちゃ可愛いんだわこれが」
(’e’)「じゃあお祝いに飲みいきましょ!」
リ´-´ル「もーっあんたが飲みたいだけでしょー!」
(゚A゚* )「めっちゃうけるw」
( `ー´)「ま、祝い事だしな!行くか!素直!」
川; ゚ -゚)「え、あ、はいっ」
( `ー´)「これ、明日までに終わらせておけよ」
川; ゚ -゚)「……はい」
定時は過ぎていた。今日も帰るなということだろう。最近は夜中に会社の近くの漫画喫茶でシャワーを浴びて会社に帰る生活をしている。仕事がいつまでも終わらない。終わらないように、任されるから。
楽しいことなんてなかった。ただ一刻も早く仕事を終わらせたい、解放されたい。そればかり考えて、3年経てば辞めても良いんだと思っていた。
川 ゚ -゚)(なんか……何なんだろうな…私は…)
259
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:11:55 ID:nET0qBS60
从´ヮ`从ト「昨日課長にデートすっぽかされたマジ最低」
川 ゚ -゚)、「あ、ああ…」
昨日の様子を思い出す。課長は飲みに行ったが先約があったのか。
彼女は可愛らしい小指の爪を齧りながら舌打ちをした。
从´ヮ`从ト「マジでさぁ嫁と別れさせたいんだよね。課長、嫁のこと嫌いみたいだし見てて可哀想だもん」
从´ヮ`从ト「アタシの方が課長と相性イイしさぁ絶対1番になれるよ」
从´ヮ`从ト「素直っちがさぁ残業しなけりゃアタシ課長とデート出来るんだよー?もうちょっと頑張ってよ」
川 ゚ -゚)
260
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:12:42 ID:nET0qBS60
何を。
何を頑張れば良いのだろう。
まだ頑張りが足りていないのか。
私が頑張っても仕事は全部渡されるし、そもそも残業しているのは私1人だ。
川 ゚ -゚)(課長、彼女と会えない理由を私のせいにしてるんだ)
川 ゚ -゚)(それって、愛されてるの……こんなに1番になりたいくらい好きな相手なのに…?)
川 ゚ -゚)「も、」
川 ゚ -゚)「もう、やめたら…」
从´ヮ`从ト「は?」
彼女に睨まれても口は止まらなかった。
彼女がこのまま辛い思いをすることになるのなら、それよりはマシだと思ったからだ。
川; ゚ -゚)「か、課長のとこ、お子さん産まれたんでしょ…?それなのに不倫がバレたりしたら」
从´ヮ`从ト「なにそれ」
川; ゚ -゚)「え」
从´ヮ`从ト「なにそれなにそれなにそれなにそれ?」
261
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:13:42 ID:nET0qBS60
从´ヮ`从ト「何それ聞いてないだって課長子ども嫌いだからってアタシにピル飲ませてゴムだって絶対着けてたんだよ。え?何?嫁ともやってたってこと?レスだって言ってたくせに?嫁に生で入れたやつ入れられてたの?何で……えっ、何で?ねえ子ども産まれてんじゃんその間に何ヶ月あったと思ってんの何で早く教えてくれなかったの?」
川; ゚ -゚)「あ、の」
从´ヮ`从ト「ねえ!!何でだよ!」
川; ゚ -゚)「っ」
从´ヮ`从ト「ねえ何で?アタシが不幸になるの見たかったの?」
从´ヮ`从ト「アタシの幸せぶち壊しやがって」
川; ゚ -゚)「ご、ごめ……」
从´ヮ`从ト「絶対許さない」
从´ヮ`从ト「アンタのせい」
从´ヮ`从ト「アンタのせいで幸せになれなかった」
从´ヮ`从ト「絶対許さない絶対絶対許さないから」
.
262
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:14:48 ID:nET0qBS60
彼女はその日、早退したらしい。私は追いかけることも出来ずにただひたすらに積み上げられた書類を片付けて、日付を跨いでから会社を出た。タイムカードがなかったけどどのみち残業代なんてつかないのだから気にしない。それより酷く疲れていたから流石に家に帰りたかったのだ。
そのあと私は熱が出て休みを貰った。数時間寝たら下がった。
川 ゚ -゚)(……彼女は大丈夫、かな…)
ぼうっとした頭で考えた。今更ながら私は彼女の連絡先も知らない。
1日ぶりに出社する身体が重いのは病み上がりだからだろうか。このまま家にいれたらいいのに、なんて思考を投げ捨てて来た。入社2年目で有休を使うことは最低だと課長が言っていたから。
川; ゚ -゚)「お、おはようございます昨日はお休みして申し訳ありません…」
(゚A゚* )「うわ」
リ´-´ル「……」
(’e’)「やっば」
挨拶を返されないのはいつものことだけれど、この日は指をさされヒソヒソと話されていた。足が震えないよう、ぎゅっと制服を掴む。
263
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:15:32 ID:nET0qBS60
( `ー´)「……おい素直」
川; ゚ -゚)「は、い」
( `ー´)「お前…やってくれたなぁ」
川; ゚ -゚)「えと、お休みの件ですか…?」
(#`ー´)「労基にチクったことだよ!お前が勝手に残業してたくせに残業代も出ないブラックだって言ったらしいなぁ!?」
川; ゚ -゚)「…!?そん、なこと私、してな…」
労基にピンと来ず、何回も頭の中で反芻した。その意味がわかった瞬間、手や顔やあらゆる場所から血が引いていった。
(#`ー´)「お前はいつもいつもいつも余計なことばかりだなぁ、人に迷惑をかけて楽しいか?誰が尻拭いしてると思ってる大体お前みたいな人間は存在してるだけで迷惑なのにここ以外行ける場所なんてないんだよ役立たずのカス!」
川; ゚ -゚)「……、」
(#`ー´)「素直空だって名乗っておいて言い訳しやがって」
リ´-´ル「どーすんの?正式に残業禁止になったんだけど」
(゚A゚* )「これから繁忙期だし至急の仕事終わんないんだけど?」
(’e’)「……ッチ」
川; ゚ -゚)「……っ」
264
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:16:12 ID:nET0qBS60
彼女だった。証拠も何もないけれど、あの日あの後私のタイムカードなどを持って行ったんだ。何のためにこんなこと。
『許さない絶対絶対許さない』
川; ゚ -゚)(……私、私の、せいなの……?)
皆んなの視線が痛い。
心臓が耳のそばにあるかのように、だくんだくんとうるさくて仕方なかった。
どうしようどうしようどうすればどうすれば何で何で何で何で何で何で何で。
言葉が出せない。口がひどく重くて開かない。
何か、何か言わなきゃ。ずっとこのままだ。どうにかしなきゃ。
川; ゚ -゚)「、わ」
川; ゚ -゚)「私が残って終わらせ、ます」
( `ー´)「残業すんなって言われてるからよぉ、電気つけんなよ。あとエアコンも」
川; ゚ -゚)「は、い…」
リ´-´ル「プッ…パソコン付けていいのにエアコンつけるなとか…」
(゚A゚* )「めっちゃ鬼w」
(’e’)「じゃーあ俺たちはちゃんと会社の方針に従って定時に帰りましょーね!」
265
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:17:08 ID:nET0qBS60
地獄だった。
終わらない仕事を1人でずっとずっとずっとずっとやって。
暗い、春先といえども寒い部屋の中で悴む指でキーボードを叩く。
誰も助けてくれない。
当たり前だ、私みたいなやつ、私が悪いのだから。
川 ゚ -゚)「……何してるんだろう私」
川 ゚ -゚)「もう外、真っ暗だ」
川 ゚ -゚)「朝になったらみんなが出社してきちゃう」
川 ゚ -゚)「………朝なんて、来なきゃいいのに」
ずっと夜ならいい。惨めな顔を見られずに済む。
ずっと夜ならいい。怒鳴られないで、無視されないで、笑われないで済む。
川 、)「しにたい」
川 、)「うそ、うそです、ごめんなさい違います、お父さんとお母さんが守ってくれた命を無駄になんか」
川 、)「でもだめだもうなんで、わたしは、もう、いやだ、だめだ…なんか、もう……」
川 、)「つかれ、た…」
266
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:17:55 ID:nET0qBS60
仕事は8割しか終わっていなかったが、そのままにして家に帰った。どうやって帰ったかは覚えていない。線路を前にしちゃいけない気がして、なんとなく歩いて帰った気がする。倒れ込むようにベッドに顔を埋めると不思議なことに顔を離せなくなった。立ち上がれなくて、かと言って眠ることも出来ず、重たい頭で朝日が昇って来るのを見た。
会社に行かなきゃ。
そう思うのに身体が動かない。
立たなきゃ
着替えなきゃ
ちゃんと、しなきゃ
川; ゚ -゚)「……」
会社に電話をした。相手に姿は見えないのに土下座している気持ちで、吐きそうな気持ちで声を捻り出す。
川; 、)「会社、しばらく休ませてください」
『辞めます』と言えていれば何か変わったのかもしれない。それでも最初に言われた言葉が呪いのように髪を引っ張り私にそれを言わさないようにした。
『……チッ』
舌打ちとガチャ切りが耳に残ったので両手で塞いだ。そのまま座り込んで、静かに息を殺す。しばらくして目から涙が出ていることに気付いたが、何も出来なくてそのままにした。
数日、眠れなかった。
どうしようもなくなり病院を探した。
そうして私は、『おはよう屋さん』になったのだ。
267
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:19:09 ID:nET0qBS60
どうして
どうして
いつも余計なことをしてしまうんだろう
朝が来なければいい
そう言ったのは私だ
仕事が出来ない私に、私なんかに、朝は来ないんだ──
川;-;)「っくぁ、……ふ、」
川;c;)「ぅあ…ぁあああああ…ひっ、…うわぁぁああん……」
:川∩-∩):「いやだ、もう……ひっぐ、いや、だ……」
寒い、暗い、冷たい
ひとりだ、わたしは
助けて
助けて
誰か、助けて───
268
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:19:49 ID:nET0qBS60
──大丈夫、大丈夫モナ
.
269
:
名無しさん
:2023/01/30(月) 23:20:32 ID:nET0qBS60
声が、聞こえた。
.
270
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 01:54:21 ID:UwMJ5o4Q0
乙
271
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 04:46:02 ID:mtKz489I0
乙
272
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:15:17 ID:ePFKj8co0
7:15
.
273
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:20:26 ID:ePFKj8co0
川÷-÷)
川÷ -÷)「ん…
川÷ -#)「目、痛……」
.
274
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:21:27 ID:ePFKj8co0
顔が硬かった。
目が開かない。
洗面台まで、壁伝いにどうにかして向かって、お湯で目の辺りを拭う。
川# -#)「は、はは…何だこのひどい顔…」
目の周りが赤く腫れていた。まつ毛にべったり目脂がついて固まっている。
カピカピになった髪の毛は頬に貼り付いて、笑えるくらいのひどい顔だ。
顔を念入りに洗う。なんとか目脂などは落とせた。
275
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:22:01 ID:ePFKj8co0
川 ゚ -゚)「……」
川; ゚ -゚)「ね……てた?」
川; ゚ -゚)「そうだ、泣き疲れて……眠れた!!」
泥のようにとはよく言うが、屍のように眠っていたようだった。
どれくらい眠れたのだろう、頭が軽いような、フラッとしているような…
川 ゚ -゚)「え?」
スマホを見てみる。
着信数が何件かあることよりも──日にちと時間が気になった。
川 ゚ -゚)「………あれ?1日、経ってない…?」
川 ゚ -゚)「7時?7時って朝と夜どっちの…」
川; ゚ -゚)「………朝!!」
7時16分。誰の時間にも間に合わない。
何件かきていた着信はみんなからだ。いつもの時間に電話が来なかったからかけてきてくれたのだろう。
川; ゚ -゚)「どど、どうしよう…!とりあえず電話!」
276
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:22:37 ID:ePFKj8co0
手が震えて上手く画面をタッチ出来ない。
とりあえず1番早い時間の兄者さんにかけなきゃ。
川; ゚ -゚)(どうしようどうしよう。みんなを起こせなかった)
怒られることより失望されることの方が遥かに怖かった。
また迷惑をかけてしまった。どうしようどうしよう。
川; ゚ -゚)(謝っても何にもならない……)
『もしもし!?クーさん大丈夫!??』
コール音が鳴るか鳴らないかのタイミングで兄者さんが電話に出た。
その速さに驚きながらも、見えない相手に頭を下げる。
川; ゚ -゚)「ご、ごめんなさい兄者さんこんな時間になってしまって!その、ね、寝過ごしてしまって…」
『えっ!!!』
川;> -<)「!」
『眠れたの!???』
277
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:23:11 ID:ePFKj8co0
大きな声が耳に響いた。びっくりした。
元気な人だけれど、大きな声を聞いた事はない。
怒ったりしているわけでもなく、兄者さんはただ驚いているようだった。
川; ゚ -゚)「はい、気付いたら…眠れてて…」
『よ』
川; ゚ -゚)「よ?」
『良かったーー!!良かったね、本当に良かった!眠れたんだね、そっか……ってもしかして他のお客さんにも電話できてない!?ごめん、いいよ、他の人も心配してるだろうから電話してあげて!』
そう、そうだった。他のお客さんのことも起こせていない。兄者さんの機転の速さに驚きながらも返事をする。
川; ゚ -゚)「は、はい!!ありがとうございます!」
278
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:23:45 ID:ePFKj8co0
濁流のように、怒涛のスピードだった。まだ頭がチカチカしている。
そして勢いに押された。
通話を切ってまた別の番号を探す。
その時、何かが引っかかった。
川; ゚ -゚)(あれ、兄者さん……私の名前呼んだ?)
弟者先生経由で知っていても不思議ではないけど、呼ばれたのは初めてだった。
いつもはみんなと同じく『おはよう屋さん』と呼んでくれていたので、電話で名前を呼ばれるのは何だか変な気分だった。
川; ゚ -゚)「そ、それより今はギコさんに連絡しないと…」
深呼吸をして、震える指に力を入れてタッチした。
.
279
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 07:25:23 ID:ePFKj8co0
本日の投下は以上になります。
ありがとうございました。
色々なコメントやビブーンリオバトルでの紹介、ありがとうございました。
280
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 09:23:18 ID:7vSpRrF20
おつ
281
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 15:51:40 ID:qjKRu./A0
待ってた〜〜乙乙
282
:
名無しさん
:2023/01/31(火) 15:54:43 ID:fyasdIR20
乙です
283
:
名無しさん
:2023/02/01(水) 00:53:03 ID:XfSCYFSQ0
乙乙
284
:
名無しさん
:2023/02/01(水) 20:21:21 ID:MSvswKAc0
つらい
285
:
名無しさん
:2023/02/05(日) 13:04:32 ID:OpQerIAE0
めちゃくちゃ苦しくて辛くて読み応えがあって最高で最高
大好き乙乙
286
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:52:54 ID:I0WHBbXU0
7:25
.
287
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:53:25 ID:I0WHBbXU0
ギコさんは暖かいひと。話していてそれを感じる。
着信履歴には彼もいた。
もう起きていて、連絡が無いことを不思議に思ってかけてくれたのかもしれない。
川; ゚ -゚)(申し訳ないな…)
いつもは何回か鳴らすコールも、今日は2回目で相手の声が聞こえてきて、事の重大さにぶわりと鳥肌が立つ。
(;,,゚Д゚)『おはよう屋さん!!良かったぁ、心配したよ〜』
川; ゚ -゚)「本当にごめんなさい!!」
.
288
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:54:04 ID:I0WHBbXU0
電話先で頭を下げたところで何にもならないが、そうでもしないと気持ちが済まなかった。
ギコさんの声はいつもよりクリアで、起きたばかりでないことが伝わってくる。当たり前だ、もう彼の依頼する時間から2時間以上経っている。
(,,゚Д゚)『ううん、大丈夫だよ。俺はほら、仕事してるわけじゃないし、おはよう屋さんなら連絡くれるだろうなって思ってご飯作って待ってたんだ』
川; ゚ -゚)「そう、だとしても依頼の時間に起こせなくて申し訳ありません」
(,,゚Д゚)『まぁあるよね、そういう時もさ』
ゆったりとしたいつも通りのギコさんの喋り方に、焦る気持ちが少しだけ落ち着く。
謝る事しか出来ないのがもどかしい。
(,,゚Д゚)『あっ』
川; ゚ -゚)「ど、どうかしましたか」
(,,゚Д゚)『そっかぁ。なんか、足らないと思ったんだよね』
川;゚ -゚)「……?」
289
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:54:35 ID:I0WHBbXU0
(,,゚Д゚)『おはよう屋さん、おはよー!』
川 ゚ -゚)「お、……おはようございます」
とても朗らかな挨拶が耳に響く。一瞬気を取られ、同じ言葉を返した。
(,,゚Д゚)『ご飯作ったんだけど、もう一口食べてたんだけど、なんか足らない気がして。でもわかった』
(,,゚Д゚)『挨拶だね!』
290
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:55:05 ID:I0WHBbXU0
(,,゚Д゚)『ご飯を作るのに、工程っていうのがあるんだ。卵の殻を割るとか、野菜の皮を剥くとか、そういうの』
川 ゚ -゚)「はい」
(,,゚Д゚)『俺にとって、おはよう屋さんにおはようって言うのが美味しい朝ごはん作るために必要な工程なんだ。大事な大事な、工程になってるんだ』
(,,^Д^)『おはよう屋さんのおかげで、それに気付けたよ』
顔も知らない、どんな人かもわからない。
けれど、いつだってギコさんの言葉に自分は救われていると思う。
お日様みたいな暖かさと眩しさが、胸をじんと熱くさせた。
291
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:55:44 ID:I0WHBbXU0
川 ゚ -゚)「ギコさんはいつも眩しいですね」
(,,゚Д゚)『えっ俺、光ってる?』
川 ゚ー゚)「…はい」
(,,゚Д゚)『気付かなかった……あ、でも光って熱を発してるんだったら今朝のご飯とか作るの楽だったかも。熱出せたら料理人としては最強だよね』
本気で話しているギコさんに思わず笑ってしまう。
川 ゚ -゚)「今日の朝ごはんは、」
何ですか?と聞こうとした時だ。
.
292
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:56:15 ID:I0WHBbXU0
──ぐうぅぅ、と音が、した。
.
293
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:56:46 ID:I0WHBbXU0
周りを見渡しても音の発生源はない。他に誰もいない。
どう考えても自分の、腹から発せられた音。
腹の音が鳴ったのだ。
川;* ゚ -゚)「……!あ、あのギコさ…」
まさか聴こえてやしないだろうと恐る恐るギコさんの名前を呼ぼうとして、
(,,゚Д゚)『おはよう屋さん!!』
川; ゚ -゚)「はいっ」
(*,,゚Д゚)『今、お腹鳴ったよね!??お腹すいたの??良かったねえ!!!』
過去一大きな声で応対され、顔面に熱が集まるのがわかった。
穴があったら入りたいというが賃貸に穴はない。布団に包まりたかった。
(,,^Д^)『お腹の音、電話越しでも聴こえるんだね。…っははは、すっごい聴こえた!』
川;*-"-)
気恥ずかしさが電話越しの嬉しそうな声に絆されてしまう。
人のお腹が鳴ってこんなに喜ぶ人間は初めてだ。
294
:
名無しさん
:2023/04/19(水) 23:57:33 ID:I0WHBbXU0
川;*-"-)「……ギコさんすみません、他のお客様にも謝罪をするので…」
(,,゚Д゚)『ああ、そうだよね!ごめんね!でも本当に良かったね!美味しいもの、食べてね!』
川 ゚ -゚)「あの…」
(,,゚Д゚)『うん?』
川 ゚ -゚)「明日、美味しい朝ごはんのレシピ、教えてください」
(,,゚Д゚)『!』
(,,^Д^)『…いつでも、頼りにして』
川 ゚ー゚)「…ありがとうございます」
力強い返事に元気が出た。
結局彼の朝ごはんを聞きそびれてしまったけれど、明日また聞けばいい。
大きく深呼吸をして電話を終えた。
.
295
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 05:34:44 ID:PFF6PVns0
お気に入り来てる!
296
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 08:35:50 ID:BdwU2Qr20
めちゃくちゃ苦しいけど素敵な作品だ
ゆっくりでいいから更新楽しみにしてる
297
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 18:16:53 ID:1jam4QoI0
続き嬉しい!
ギコさんあったけえ…
298
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:41:52 ID:ioeW7FQg0
7:35
.
299
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:42:54 ID:ioeW7FQg0
何か口に入れないとまた、お腹が鳴りそうだった。
それでも、そんなことよりも大事な連絡をする為に、素早く通話ボタンを押した。
ワンコール目が鳴るか鳴らないか位のタイミングで、声が聞こえる。
('、`*;川『やっと出た!良かった!もう、心配した!』
ペニサスさんは、強くて──強くなるために武装をしているかっこいいひと。
いつもこちらのことを考えて言葉を紡いでくれる人だった。
今だって電話に出た声が心配してくれていたのを物語っている。
.
300
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:43:31 ID:ioeW7FQg0
川; ゚ -゚)「ごめんなさいペニサスさん、遅くなってしまって」
('、`*;川『ごめん、じゃないでしょ?』
川; ゚ -゚)「す、すみません…」
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
履歴には彼女からの着信が1番多かった。私に何かあったのではとヤキモキさせてしまったのだろう。
こちらが何も喋れずにいると、もう、とペニサスさんが溜息混じりの声を上げた。
.
301
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:44:04 ID:ioeW7FQg0
('ー`*川『『ごめん』じゃなくて、『おはよう』でしょう、おはよう屋さん』
川; ゚ -゚)「……お、おはようございます、ペニサスさん」
('ー`*川『おはよう』
いつもの優しい声だ。
胸が痛くなる。
お客様たちは優しい人ばかりで自分の不甲斐なさに心苦しい。
('、`*川『私は大丈夫よ、昨日の夜になんかすごい人身事故があったらしくて、今朝もまだ復旧してなくて電車遅れに遅れてるから、有休取っちゃった』
川 ゚ -゚)「そう、なんですね」
ホッとしてしまった。
心配をかけて、迷惑をかけてしまったことには違いがないというのに。
302
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:44:41 ID:ioeW7FQg0
川; ゚ -゚)「あの、」
('、`*川『申し訳ない、って思ってる?』
川; ゚ -゚)「はい、申し訳ありませんでした」
('、`*川『そうよね、初めての失態、失敗かな?責任感じるしどうにかしたいって思うわよねぇ……んー、それじゃあねおはよう屋さん』
川; ゚ -゚)「はい」
('、`*川『私がなんか喜びそうなこと言って。そしたらチャラってことで』
.
303
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:45:28 ID:ioeW7FQg0
ペニサスさんは思いやりのある人だった。
私を、私なんかを戦友と言ってくれた。
今だってこうして私が気にしないように言ってくれている。
川; ゚ -゚)「……喜びそうな…」
何を喜んでくれるのかなんて、知り得るような関係ではない。
モーニングコールを依頼する側とされる側なのだから。
でも、ペニサスさんは思いやりに溢れていて、相手のことを考えてくれる人。
それだけは知っている。それだけ知っていれば十分な気がする。
彼女が以前、声を弾ませて提案してくれたことが頭をよぎった。
.
304
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:46:01 ID:ioeW7FQg0
川 ゚ -゚)「……ペニサスさん」
川 ゚ -゚)「私今日、空色のマニュキュア買ってきます」
('、`*川『……』
('ー`*川『お揃いじゃない』
川 ゚ー゚)「はい」
('ー`*川「ふふ、それは嬉しいわ」
.
305
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:46:42 ID:ioeW7FQg0
戦友のお揃いを喜んでくれるような人。そういう人。
電話の向こうでふわりと明るい声が聞こえて、なるほどお揃いというのはどこか照れ臭くてけれど嬉しい気分になるものなんだと知った。
川 ゚ -゚)「ありがとうございます、ペニサスさん」
('ー`*川『何が?ほら他の人にも電話しなきゃじゃない?もーチャラだからね。明日はよろしく』
川 ゚ -゚)「はい!」
さっぱりとした空気が心地よかった。
通話を切る。
握手を交わす時みたいに、ぎゅっと、手を握りしめた。
.
306
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:47:40 ID:ioeW7FQg0
7:45
.
307
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:48:26 ID:ioeW7FQg0
何度も、何度も通話ボタンを押す。キャンセルを押して、また通話ボタンを繰り返し押す。
繋がらない。
いつまでもモナーさんに繋がってくれない電話に胸が痛くなる。
私が何かしてしまったのなら、嫌われてしまったのなら、良い。
川; ゚ -゚)(モナーさんに何かあったのかな)
そちらの方が怖かった。
きっと、私から連絡が来なかったみんなも似たような不安を持たせてしまったかもしれない。
.
308
:
名無しさん
:2023/04/20(木) 19:49:09 ID:ioeW7FQg0
川; ゚ -゚)(後で、後でまた電話掛けよう…)
今はきっと出られないだけだ。
きっとそうだ。
震える指先を無視して、次の番号を押した。
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309
:
名無しさん
:2023/04/21(金) 00:11:55 ID:UOJi8DBw0
どきどきする
310
:
名無しさん
:2023/04/21(金) 03:26:09 ID:zHMCtzSA0
ハラハラ
311
:
名無しさん
:2023/04/21(金) 06:33:32 ID:IjeIfx5w0
乙乙
クー、ネイルで嫌な思いした事もあるのに前向きになれて良かった。
モナーさんが心配
312
:
名無しさん
:2023/04/21(金) 08:45:03 ID:x8.lkzbU0
乙
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