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The Demon Village.

28 ◆M0yfIGPt92:2021/10/23(土) 22:35:33 ID:bDiJ5Dlc0
(´・_・`)「わーったわーった。ご苦労だったな。風呂入って来い」

(,#゚-゚)「もぉおおおお!!今日は一日休むから!!絶対起こさないでよね!!」

(´・_・`)「朝飯は?」

(,#゚-゚)「食べるよ!!」


食い意地が張ってんのなら大丈夫そうだ。プリプリと怒りながら風呂場へと向かうしずくを見送り、残りのハガキを火の中へと投げ入れた
昨夜以降、明確に攻撃の意志を持って送り込まれたハガキは今の所届いていない。『いつでも殺れるぞ』という、脅しだったのだろう


(´・_・`)「……」


『鬼ヶ村』。その名の通り、かつて『鬼の住処』だったこの場所では、表裏問わず怪異にとって『心地よい環境』が整っている
それは空気であったり、土壌であったり、水であったり、『餌』であったりと、生きる為に必要な要素が、俺達人間の生活圏とはやや異なっている
開拓されつくされているように見えるこの国も、今だ七割が森で覆われているのは、鬼ヶ村と似た環境が各地に点在し、そこに巣くう怪異という『脅威』、あるいは『守り神』が人の手を阻むからだ
だからこそ、人が生活できる住処として存在するこの場所は、怪異と関わるのに最適な反面、大いなる危険も伴う


『では何故、俺達は危険な場所に居を構えているのか』


答えは単純だ。人の生活圏と比べて、圧倒的に怪異を『殺しやすいから』
今回のように、地味な嫌がらせを続ける『裏』由来の怪異が鬼ヶ村の環境で成長し、希薄な存在を濃厚にさせ、実体を伴って『表』へと姿を現し、そこで初めて
異能を持たない人間が、怪異の脅威に立ち向かう為に培った『技術』を用いた戦闘が可能になる


(´・_・`)「……」


『相棒』を狙った昨夜の脅しに、此方から返す言葉は無い。これから駆除する『害虫』に警戒を抱かせない為でもあり、安い挑発に乗らないという意思表示でもある
ただ、やはり腹に積もるものは無視できない。家族が危険に晒されたのだ。怒りを覚えぬわけがない。ごうごうと唸る火の中に、最後のハガキの一山を放り込み


(´・_・`)「……」


端から黒く燃えていくクソッタレの招待状の送り主が、一日でも早くその姿を曝すことを強く望んだ


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