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The Demon Village.

180 ◆L6OaR8HKlk:2024/11/17(日) 19:40:14 ID:HcLXXAEI0
(;´・_・`)「す」


壁が、蔦が、ハの字に広がる二つの刃によって突き破られる。鈴は足を止めたが、回避にまで致らない
名前を叫ぶよりも早く、身体は反応していた。斧を振り上げ、『刃物』へ向かって投擲する
それは円の軌道を描きながら鈴の側を通り抜け、刃の『股』へ衝突して火花と鋭い鋼鉄の悲鳴を上げ、軌道を上方向へと逸らせた


(#´・_・`)「ず退がれ!!蟻共もだ!!」


ガキを運搬する蟻は差し迫った危機に素早く反応し、身を潜めたのに対し
鈴は再び腰を抜かし、ポカンと敵対ワンダーを見上げていた


(#´・_・`)「何してっ……!!」


パックリ裂けた壁の穴から、軽やかに身を翻して姿を現した敵対ワンダーを跳び蹴りで突き離す
そいつは、天井スレスレの大きな体躯を、薄暗い室内でもハッキリとわかるくらい鮮やかな『赤』のワンピースで包み
重油を流したような重く長い黒髪と、それに相反して死人に等しい白い肌をしていた
顔面はしっちゃかめっちゃかに描き散らしたガキの落書きのように乱雑で、ガバァと開いた口の中は、これまたゾッとする赤で塗り潰されている
腕と脚は枯れ枝を思わせる程に細いが、手は引き伸ばしたかのように長く大きく、青白い血管がそこらを這いずり回っている
その手には、ヒトの胴を容易く両断出来るほど大きな『鋏』。開閉を繰り返す度にシャキンシャキンと威嚇の音を鳴らしている


(;´・_・`)「そう易々と終わらせてくれねえか……」


名称、『裁断女』


[ぎゃはっははははははははははひひひははははぁああはははははぁはあひひあはあひひひひひひぃいぃいぃいいいぃい]


俺でも手を焼く第三階層危険地帯のワンダーが、獲物を見つけた悦びで大きく嗤った


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