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('A`)姥捨川のようです

7 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:12:34 ID:XDMznai60
父は癌だった。
発見されたときはもう手の施しようがなかった―――らしい。
らしい、というのは、俺はその頃は既に都心にいたから。

入院して、痩せて細くなった、でも息子の姿を見て嬉しそうに笑っていた父を、俺は一度見舞っただけだった。
その後に俺が再び実家に帰ったのは、父の葬儀を執り行うためだった。



葬儀の間、母はずっと泣いていた。
息子の俺から見ても、父と母は仲の良い夫婦だった。


('A`)「元気出せよ、お袋」


葬儀が終わっても尚、泣いていた母にその一言だけを残して、俺は都心へと戻っていった。



或いは、もしも俺がこの時、もう少し母に寄り添えていられたのなら、母の認知症は発症しなかったのだろうか?
今、改めて思い返せば、父の死が認知症の引き金になっていた事は間違いないだろう。

でも、俺は何もしなかった。
初盆は帰って墓参りはしたものの、それ以降俺が母に会いに行くことはなかった。


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